ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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秋田

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2018年10月30日森吉での森の撮影会と樹木観察会の報告

秋田 足利 直哉

 秋田自然保護官事務所の足利です。

   

 10月も下旬となり、森吉山野生鳥獣センターの開館期間も明日と明後日の残り2日となりました。10月は今年度の森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催の観察会の締めくくりとして2つの観察会を実施しましたので、ご報告いたします。

  

 まず、13日(土)に地元北秋田市在住でプロカメラマンのコンドウダイスケ氏を講師にお招きし、株式会社みどり光学社にご協力頂いて『森の撮影会』を実施しました。コンドウダイスケ氏に講師をお願いして3回目となり、定番と言える撮影ポイントもいくつか出来、参加される方が写真コンテストへの入賞を果たすなど、色々と成果が出てきて、定着してきた感があります。さらに今回は新たに秋田市内にカメラ販売や写真プリントを行う店舗を構える、株式会社みどり光学社さんにご協力頂き、この撮影会用にFUJIFILM製のデジタルカメラ5台をデモ機として貸して頂きました。

  

 今年の撮影会は県内外から集まった総勢11名で桃洞滝コースでの撮影会を実施しました。天気にも恵まれ、森の木々も色づき始め、一部では見頃を迎えた中、片道4キロのほぼ平坦なコースの中で、思い思いの場所で景色を撮影しました。コンドウさんは、アドバイスは勿論ですが時には、ご自身が撮影した写真を見せながら細かな技術指導もして下さいました。

  

<撮影会の様子>

 

 野生鳥獣センターに帰着後は、参加者それぞれ3枚ずつの写真を選んでコンドウさんに講評して頂きました。それぞれの写真に丁寧に感想やアドバイスをしてくれて、皆さん色々と思うところがあったようです。

  

 

<講評の時間>

 

 と言うことで・・私が撮って「人と違った視点で撮った写真」と講評を頂いた写真をご笑覧下さい。

<当日デモ機で撮影した写真>

 

 続いて、20日(土)には秋田県樹木医会の本間さんを講師にお招きして、樹木観察会を実施しました。本間さんは秋田県立大学や東北森林管理局などの授業や勉強会などで講師を務めておられる方なので、特にお願いをして「樹木医」受験前の勉強会をかねて実施しました。この日も天候に恵まれ、紅葉も見頃を迎え絶好のコンディションとロケーションで実施しました。

  

<紅葉の様子>

 

 観察する対象を樹木に絞って、とことん樹木を観察するこの企画には県内外から総勢11名が参加して下さいました。そのうち樹木医受験を考えている方は5名いらっしゃって、皆さん真剣にメモを取られていて、質問もちょいちょいあって、樹木医受験前の勉強会としても充実した内容になったように思います。

 とは言え、あまり堅くなりすぎないように、先ずは深呼吸をして、体内にフィトンチッドを取り込んで、爽快感を感じながら紅葉の森を歩き、時々クイズが出されるのでその答えを考えたり、実際の樹木診断を体験したりとみんなで一緒に楽しみながら実施しました。

  

<観察会の様子>

 

 観察会終了後は、秋田県自然保護課が事務局を務める森吉山麓自然再生協議会の取り組みとして植樹も行いました。植樹もこれまでの樹木観察会で講師を務めてくれた樹木医さんたちの技術指導を貰って、進化していっているそうです。

 

 

<植樹の様子>

 

 これにて、本年度の森吉山野生鳥獣センター運営協議会が主催する観察会は全て無事に終了することが出来ました。参加して下さった皆様、講師を務めて下さった皆様、運営に携わってくれたスタッフの皆さんありがとうございました。自分たちが楽しいと思える観察会をコンセプトに企画、運営しているので、講師やスタッフの皆さんが楽しそうにしていたのが何よりも嬉しかったし、事務局冥利に尽きると私自身も喜んでいます。

 また、野生鳥獣センターや奥森吉でお会いしましょう!!

 

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2018年10月03日森吉山麓高原「100年後の森づくり」

秋田 足利 直哉

秋田自然保護官事務所の足利です。

   

 9月29日(土)、森吉山野生鳥獣センター運営協議会と森吉山麓ブナ林再生応援隊が共催し、森吉山麓高原自然再生協議会の協力を得て『100年後の森づくり』と題したイベントを実施しました。

 森吉山野生鳥獣センターの立つ奥森吉と呼ばれるエリアは、ブナの森が広がり、そこに多くの動植物が暮らしています。一方で、かつて放牧地などとして利用された切り拓かれた場所を森に戻すための再生事業も行われています。そこで、豊かな森を守り、伝えることと、森を再生する活動を知って貰い、担い手を育てることを大きな目標に掲げて、先ずは『森は楽しい場所』『森っていいね!』『またこの森に来たい』と思って貰えるようにいろいろな種を蒔くためのプログラムを行いました。  

  

 先ずは、「木の実の観察会」。今年はブナもそれなりに結実しているようですが、その他にもミズキやオオバクロモジ、オオカメノキなど沢山の木々が実を付けています。その実は風に乗って実を散布したり、鳥や動物に食べられることで実を蒔いたりと様々な戦略を持っています。そんな木の実をテーマとした観察会を森吉山ブナ林再生応援隊の青木満さんに講師を務めて貰って行いました。

皆さん思っていたよりも沢山の木の実があったようで、実際に手に取ってみたり、ヒラヒラと舞わせてみたり、食べてみたりと楽しんでいたようです。

 

<観察会の様子>

  

 続いて、「植樹」。平成18年度に始まった、森林再生事業はいろいろな手法を取り入れたり、樹木医や学識者などの専門家からの助言や指導を受けたり、継続したモニタリングでデータを得たりして、効果的なやり方が見えてきているように感じます。単純に植え穴を掘って、そこに苗木を植えるだけではなく、100年後の森を意識した植樹を森吉山麓自然再生協議会事務局(秋田県自然保護課)の近藤雄樹さんに指導して貰いながら行いました。

<植樹の様子>

 そして、「クラフトとお菓子作り」。この時期はトチの実が沢山落ちています。そこでその身を少し分けて貰って、トチの実に穴を開けて、中身をくり抜いて笛を作りました。また、この時期は多くの野鳥や動物たちが木の実を食べています。特にブナは私たち人間が食べても美味しい木の実です。ブナの実を使ったお菓子作りとクラフトは森吉山ブナ林再生応援隊と森吉山野生鳥獣センターの案内解説業務を行うNPO法人冒険の鍵クーンの代表を務める村田君子さんに講師を務めてもらいました。

  

<栃笛づくりの様子>

  

<お菓子作りを遠巻きに・・>

  

 参加者は、県内各地から集まって頂きましたし、留学生や山村留学の児童たちもいました。また、イベントの内容も盛りだくさんで、いろいろな『森っていいね!』と思って貰えそうな種を蒔けたと思っていますし、それが各地へ広がるだろうと思える方々に参加して頂きました。その種がいつか芽を出し、大きく育ってこの森で行われる活動につながってくれることを期待します。

 最後に、事前準備やイベント運営に携わってくれた森吉山麓ブナ林再生応援隊と森吉山麓高原自然再生協議会の皆様、ありがとうございました。

  

  

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2018年08月16日大潟でのチュウヒ情報とミニ観察会のお知らせ

秋田 足利 直哉

 秋田自然保護官事務所の足利です。

 猛暑が続いたかと思えば大雨や土砂災害に警戒が必要となったり・・自分の身の安全を守るために最新の情報を得るようにしましょう。

  

 6月21日の日記で『大潟でのコジュリン情報とミニ観察会のお知らせ』をした時に大潟草原野鳥観察舎に来館される方に人気の野鳥は「チュウヒ」と「コジュリン・オオジュリン」と書いていました。今回は『大潟でのチュウヒ情報とミニ観察会のお知らせ』をします。

   

 先ずはチュウヒ情報から・・

大潟村にある大潟草原野鳥観察舎にお越し頂く方々の一番人気は「チュウヒ」です。大潟草原野鳥観察舎では、日本で繁殖する猛禽類の中でも繁殖つがい数が特に少ないとされるチュウヒが高頻度かつ間近で見られます。

 現在はチュウヒの繁殖ステージのうち『巣外育雛期』(参考:「チュウヒ保護の進め方」平成28年6月 環境省自然環境局野生生物課)にあたります。観察舎近くから巣立った3羽の幼鳥が鳥獣保護区内の低木の上や地面で、餌を持って来てくれる親鳥を待っていて、親鳥がやってくると3羽が一斉に飛び上がり、親鳥を入れて4羽のチュウヒが飛び回る様子が観察できます。

 『巣外育雛期』はおよそ1ヶ月とのことですので、こうした光景が見られるのもあと1~2週間くらいかと思われます。その後、幼鳥たちは移動分散すると想定されるので、「一目4羽のチュウヒ」を是非、今のうちに観察しに来て下さい。

  

 

<チュウヒ幼鳥>

 

  

   

 続いて、ミニ観察会のお知らせです。

 8月29日(水)午後1時から大潟草原野鳥観察舎やその周辺で約1時間のミニ観察会を実施します。テーマは雨の心配が無ければ「大潟草原のトンボ」で、雨が降ったら「アメリカザリガニを見てみよう」です。

大潟草原鳥獣保護区には野鳥だけで無く、トンボの好む環境が広がっているようで、たくさんのトンボが見られます。その一部をご紹介します。

 

 

<シオカラトンボ>

 

シオカラトンボは特別保護地区内の水辺で観察できます。

  

<シオヤトンボ>

シオヤトンボは、観察舎周辺の水辺に近い草地に多いようです。

 

<ハラビロトンボ>

ハラビロトンボは、特別保護地区内のほぼ全域で観察可能です。

  


<チョウトンボ>

今年はいつもより特別保護地区内で観察できるチョウトンボが多いように感じます。

 

 ミニ観察会への事前申込みや参加料は不要です。興味のある方は、午後1時までに直接、大潟草原野鳥観察舎にお越し下さい。お待ちしております。

 なお、大潟草原野鳥観察舎の開館日と開館時間は下記の通りとなっていますので、ご注意ください。

  〇土日祝日の午前9時から午後3時まで。

  〇毎月最終水曜日のミニ観察会開催時(午後1時から2時まで)

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2018年08月02日森吉のクラフトイベント報告

秋田 足利 直哉

秋田自然保護官事務所の足利です。

 

 今期、森吉山野生鳥獣センターでは"クラフト"に力を入れています。いつでも体験可能なレギュラーメニューに加えて、毎月1回講師の先生を招くなどしてイベントとして実施しているものがあります。今回の日記では、6月と7月に実施したクラフトイベントの様子をお伝えします。

 

 先ずは7月29日(日)に実施した「苔玉作り」から。

近頃「苔玉」人気が高まっているようですが、私の耳には『せっかく作った苔玉が黒くなってしまった・・。』とか『中の木が死んでしまった・・。』など悲痛な声が届いていました。その原因を探るべく、各地で苔玉づくりを指導したり、苔玉作りのイベントを運営している方々から作り方等を教えていただいたり、植物園等のスタッフから苔玉の手入れの方法などを聞いたりして、私なりにいつか苔玉づくりのイベントを行えるように準備を進めてきました。また苔の調達についても苔を不要としている所から材料を調達できるようにマッチングも図って今回ようやく実現しました。

 

<苔玉づくりの様子>

  

 いろいろな方から教えていただいた作り方に自分で何度か試してみた事で分かったコツなども交えてお話しして苔玉作りに挑戦していただきました。今回参加された方は過去に苔玉作りのイベントに参加したことがある経験者でしたが、この日実践したやり方は『その時よりも簡単で、やりやすかった』と好評を頂きました。

 

 そんな方々が作った作品がこちら。キレイに出来たので、ご自宅のどこかに飾っていただけているかな?

 

<苔玉作品>

 

   

 続いて、報告が遅くなりましたが6月24日(日)に実施した「流木アートに挑戦」。

 講師には、造園屋さん・樹木医・カヌーイスト・河川モニター・銅版画家・画家・木工作家など様々な顔を持つ吉田豊史さんをお招きしました。吉田さんは「最近趣味で流木アートにはまっている」との事で、今回の講師をお願いしました。

 主材料になる流木については、森吉山野生鳥獣センター運営協議会のメンバーでもある森吉山ダム管理支所にご協力いただいて、森吉山ダムに溜まった厄介者の流木を提供していただきました。

<流木アート作りの様子>

 

 土台になる木材や装飾のカラーサンドなどは吉田さんにご用意いただいて参加された方々それぞれ3つの作品を作りました。作品を作りながら花が咲いたおしゃべりもとっても楽しかったです。

こちらも皆さんのご自宅に飾っていただいているかな?

 

<流木アート作品>

 

 この後、森吉山野生鳥獣センター運営協議会のクラフトイベントは、8月11日(土)の夏休み企画「木工クワガタ」と9月30日(日)の「プリザーブドフラワーアレンジメント」、10月21日(日)の「押し花作品づくり」の3回予定しています。木工クワガタの時には、野生鳥獣センター周辺に生息しているクワガタ情報もお話しする予定です。プリザーブドフラワーアレンジメントと押し花作品づくりは、作品展示にもご協力いただける方々に講師をお願いしてワークショップ的に実施します。

なお、参加には事前の申込みが必要となります。また、プリザーブドフラワーアレンジメントと押し花作品づくりには材料費として500円いただきますので、ご了承ください。

お問い合わせ、申込みは「NPO法人冒険の鍵クーン」まで。

電話0186-72-3168

FAX050-7515-6163 

Eメール contact@ku-n.jp

  

 

 

  

 

 

   

 

 

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2018年07月26日森吉のトンボとオススメ企画展

秋田 足利 直哉

秋田自然保護官事務所の足利です。

 

 先日、森吉山野生鳥獣センターに行った際、たくさんのトンボに出会いました。駐車場で車を下りたら直ぐに手に触れられるほど、たくさんトンボが飛んでいました。そこで今日はこの日出会ったトンボの一部を紹介し、併せて夏休みのお出かけの参考にして頂きたい"私のオススメ企画展"をご紹介します。

 先ずはトンボから。

 現在、最も目立っているのはアキアカネでした。秋田県を含む北東北地方も梅雨が明け、暑い日が続くようになりまして、森吉山麓高原ではアキアカネが多く見られるようになりました。

<アキアカネ>

  

    

 続いてノシメトンボ。アキアカネと似ていますが、4枚の翅の先端ある焦茶色のアクセントとなって目立っています。これからもっと増えるかとは思いますが、今はまだアキアカネの110程度の頭数でしょうか。


<ノシメトンボ>

 

  

 続いてモイワサナエ。前の2種はアカネトンボの仲間ですが、こちらはサナエトンボの仲間です。こちらは探せば見つかるくらいの頭数ですが、一頭見つけると次々と見つけられる感じでした。また前の2種は開けたところや明るいところでもよく見られるのに対し、モイワサナエは日陰でやや湿っぽい場所で見られました。

 <モイワサナエ>

 

  

 個人的な話で恐縮ですが・・私、このところトンボへの興味が増していまして、出かけた先々でのトンボ観察が楽しくなってきました。この日はこれ以外にも数種類のトンボが確認できましたので、まだまだ紹介したいところですが、それはまた機会を見てと言うことで・・。

  

  

 さて、次に私のオススメ企画展のご紹介です。

 先日、この日記で十和田の村田ARが十和田ビジターセンターで開催中の『とわだこのどうぶつ展』を紹介していました。こちらもとっても気になるところですが、私のオススメは山形県酒田市にある「鳥海イヌワシ未来館(猛禽類保護センター)」で開催中の『鳥類施設無謀にも恐竜を飾る』です。開催期間は2018年6月16日(土)から9月9日(日)まで。イヌワシを中心とした猛禽類の生態が学べ、希少猛禽類の豊富な剥製でお馴染みの鳥海イヌワシ未来館ですが、現在開催中の夏休み特別企画展は、私の個人的な見解ではありますが、イヌワシ未来館史上、最も力の入っている企画展と言っても過言ではないでしょう!詳しくはこちらをご覧下さい。http://www.raptor-c.com/

 そしてもう一つのオススメが森吉山野生鳥獣センターで開催中(2018年7月1日から7月31日(火)まで)の『物語るテーブルランナー ~様々な手芸で綴る私だけの物語~』です。この企画展は、美術家として活躍されている鴻池朋子さんがプロデュースしているアートプロジェクトで、森吉山野生鳥獣センター史上初の「プロのアーティストがプロデュースした作品展示」となります。

<物語るテーブルランナー展の様子>

 

  

 この企画展は、鴻池さんが出会った方々とお話をして、そこで聞いた話を絵に起こして、それを元にいろいろな手芸テクニックを駆使してランチョンマット大の作品として作り上げたものです。この写真からは一つ一つの作品は見えないかも知れませんが、誰でも経験がありそうな身近な話から、プッと吹き出してしまうような笑い話など魅入ってしまう作品が並んでいます。また、刺繍やステッチ、アップリケ、キルトなどいろいろな手芸が織り込まれた作品があって作品としての魅力も抜群です。開催期間は今月末までと、残りわずかとなりました。是非今週末は森吉山野生鳥獣センターへお越し下さい。

  

  

  

 おまけ 白神山地世界遺産センター藤里館からの伝言

 白神山地世界遺産センター藤里館では7月20日から8月31日まで秋田県立博物館出張展示「秋田の甲虫」を開催中です。白神山地固有種のシラカミナガチビゴミムシも展示しています。是非ご覧にお越しください。

白神山地世界遺産センター藤里館<http://www.shirakami-fujisatokan.jp/

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2018年07月18日森吉でのコウモリ観察会

秋田 足利 直哉

秋田自然保護官事務所の足利です。

 

 7月15日(日)に森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催の自然観察会、『コウモリ観察会』を実施しましたのでお伝えします。今回の観察会はNPO法人コウモリの保護を考える会との共催で実施し、参加者・スタッフ合わせて32人で実施しました。

 この観察会は夜間に行う観察会と言うことで、共催するNPO法人コウモリの保護を考える会の会員と一緒になって、事前に観察会ルートの整備・清掃を徹底して行い、参加者が躓いたり、枝に引っかかったりすることが無いようにと入念に準備をして本番に臨みました。

   

 先ずは森吉山野生鳥獣センター館内での事前レクチャーです。最初に参加者全員にコウモリの絵を描いてもらいました。コウモリの特徴を細部までよく捉えているものから、映画などでお馴染みのヒーローのロゴマークを思わせるものまで色々でした。続いてNPO法人コウモリの保護を考える会の方からコウモリの体の特長や生態、秋田県内での観察情報などをお話しいただいてから、岩手県内で採取したコウモリの糞を顕微鏡で観察しました。

   

<事前学習の様子>

  

 こうしてバッチリ事前学習をしたところで、いよいよ観察となるのですが、コウモリは夜活動するので、なかなか肉眼で捕らえることが難しいです。そこでバットディテクターというコウモリの出す超音波を我々人間が聞こえるように変換してくれる機械を使って観察するのが有効です。NPO法人コウモリの保護を考える会で日常的にコウモリの調査を行っている方に参加者のグループ毎にバットディテクターの使い方を解説していただきました。

   

   

 最初の観察は、周辺をぐるりと見渡せる森吉山野生鳥獣センターの駐車場で行いました。日没までもう少し時間があったので充分に肉眼での観察が可能な中、一羽のアマツバメが私たちの上を通り過ぎました。講師からは「これからアマツバメと入れ替わってコウモリが飛ぶかも知れませんよ」という解説があったのでバットディテクターを上空に向けていたところ・・・バットディテクターから「カタカタカタカタカタ」という反応があり『出た!コウモリ』という講師の声。比較的高い場所を飛ぶコウモリの存在を確認することが出来ました。このとき個人的には、これまでこうした時間帯に空を飛ぶ生き物を見つけても鳥だろうと思っていましたが、『もしかしたらコウモリも見ていたかも知れない。』と思い、私が思っているよりコウモリは私たちの近くにいるのかも?と気づかされました。

 日没時間を過ぎ、徐々に辺りが暗くなっていきます。既に野外に出てから相応の時間がたっているので周囲が徐々に暗くなってきても目は順応しています。とは言え、森の中は既に暗くなっていますので、安全に配慮しつつ、コウモリの観察がしやすいように出来るだけ明かりを絞って、観察ポイントの湧水池まで移動します。

 到着した時点ではまだ周囲の様子が確認できる状態で、そこからコウモリが現れるのをバットディテクターを構えて待ちます。暫くすると皆さんが構えたバットディテクターが一斉に鳴り出しました。周囲が闇に包まれた頃合いを見計らってこの日の食事にありつこうと出てきたコウモリの第1陣が湧水池の上を飛び回っていたようです。その後も断続的に反応が見られ、中には飛翔するコウモリの姿を見た方もいたようです。

  

 帰り道、NPO法人コウモリの保護を考える会の方が実施していた調査の様子を見学したのち全員無事に森吉山野生鳥獣センターに到着し、観察会は終了しました。

 

<コウモリ調査を見学中>

 

 参加して下さいました皆様ありがとうございました。NPO法人コウモリの保護を考える会の皆様、お疲れ様でした。皆様のおかげで充実した観察会を無事に終えることが出来ました。この場を借りてお礼申し上げます。

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2018年07月09日森吉でのカエル観察会

秋田 足利 直哉

秋田自然保護官事務所の足利です。

  

 6月30日(土)に森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催の自然観察会、『カエル観察会』を実施しましたのでお伝えします。今回の観察会はNPO法人秋田水生生物保全協会にご協力いただいて実施し、参加者・スタッフ合わせて20人で実施しました。

 観察会はカエルがより観察しやすい時間帯を狙って午後1時からスタートしました。この日は、時々雨が降るものの天気は回復傾向で気温がやや高く、さらに前日までに降った雨の影響で森の中の湿度が高いというカエル&サンショウウオの観察には絶好の条件が揃い、期待を膨らませての観察会スタートとなりました。

 

 観察会のコースは、桃洞渓谷沿いで行いました。このルートは森吉山野生鳥獣センターを起点としてルートとしては最も一般的なもので、運営協議会主催のイベントの多くもこのコースで実施しています。先日実施した野鳥観察会もこのコースで行いました。そんなお馴染みのコースでも観察対象が変われば見方も大きく変わるもので、野鳥観察の時は上方に注意を払いながらの観察会でしたが、今回は足下の池や沢に注意を払っての観察会となりました。

 

<モリアオガエルの卵嚢とオタマジャクシの観察>

 

<モリアオガエルの卵嚢とオタマジャクシ>

 

<アズマヒキガエルの観察>

 

<アカハライモリの観察>

  

 観察したカエルは、ヤマアカガエル成体とオタマジャクシ、モリアオガエル卵嚢とオタマジャクシ、アズマヒキガエルの成体、カジカガエルのオタマジャクシ、観察した有尾類は、アカハライモリ成体、トウホクサンショウウオの卵、クロサンショウウオの卵と幼生でした。

 途中から雨が上がり、陽も射してきたこともあって、カエルやサンショウウオの活動が鈍った感はありましたが、それでも日頃じっくり観察する機会がなかった生き物の観察は非常に楽しかったです。参加者からも「詳しい方に見方、持ち方等を教わりながら観察するのは楽しい!」という声が聞かれました。

私自身、これから森吉に行く時には、カエルやサンショウウオなどにも注目して歩くことになりそうで、また一つ森吉を楽しむチャンネルを得たような感覚です。

  

<ヤマアカガエル>

   

 次回の森吉山野生鳥獣センター運営協議会の自然観察会は7月15日(日)に予定している『コウモリ観察会』です。実は森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催の自然観察会で一番人気なのが、このコウモリ観察会です。現在参加申込み受付中です。

 申込は、「NPO法人冒険の鍵クーン」まで、電話0186-72-3168、FAX050-7515-6163

  

 

 

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2018年06月21日大潟でのコジュリン情報とミニ観察会のお知らせ

秋田 足利 直哉

 秋田自然保護官事務所の足利です。

 

 大潟村にある大潟草原野鳥観察舎でお目にかかった方々にお目当ての野鳥は何かと伺うと「チュウヒ」或いは「コジュリンとオオジュリン」という声が大半を占めます。そこで今回は大潟草原鳥獣保護区や大潟村でのバードウォッチャーに人気の高いコジュリンの観察に役立つ情報をお伝えしようと思います。

 

 

 例年、大潟草原鳥獣保護区でのコジュリンの初認は、3月下旬頃です。今期も3月24日に確認情報がありましたので、ほぼ例年並みの飛来であったろうと推察しています。その後保護区内でさえずりが聞かれるようになり、4月上旬にはかなり賑やかになります。4月5日の巡視時には観察路沿いで5個体のさえずりを確認しています。

 

<コジュリンさえずり:4月5日>

 

 その後、さえずりの賑やかさは続きつつ、草原内を飛翔する姿を見かけるようになります。4月下旬には営巣や餌を運ぶ様子などが確認でき、今年も大潟草原鳥獣保護区内でコジュリンの繁殖を確認することが出来ました。下の写真はコジュリンの雄が餌を加えている様子です。分かりにくいかも知れませんが、昆虫をくわえているのが確認できました。(左下に拡大写真)

  

<コジュリン♂餌持ち:4月26日>

   

 ゴールデンウィークの頃には一部で巣立ち雛が見られるようになりますし、餌を運ぶ個体が増えて各所で忙しく子育てをしていることを伺わせます。

 5月半ばを過ぎると草原内に新しい草が伸びてきて、草原の景色が徐々に変わっていきます。大潟村やその周辺では水路沿いや田んぼの周辺などたくさんの草地があり、草の伸長に合わせてコジュリンたちも生息エリアを拡大していくようです。6月19日には田んぼの畦に伸びてきたヨシでさえずるコジュリンを確認しました。

 

<コジュリン♂囀り:6月19日>

  

 これから先のコジュリンは繁殖活動をする成鳥に加えて、今年生まれたばかりの幼鳥が観察できるようになります。7月中旬を過ぎるとさえずりをする野鳥が少なくなってきますが、そんな中でもコジュリンは比較的よくさえずるので観察しやすいと感じます。

 大潟草原鳥獣保護区でのコジュリンの繁殖活動は4月下旬に巣立つものがいる一方、8月下旬にようやく巣立ちを確認したこともあります。なぜ繁殖期にこうも幅があるのか?よく分かりませんが、他の草原性の野鳥に比べて繁殖活動を早く初めて遅くまで続くことでさえずりをする期間が長くなるのでコジュリンの観察がしやすいと感じているのかも知れません。ちなみに大潟村の農家の方々にコジュリンの情報をお聞きすると『あぁあの頭の黒いスズメみたいな鳥ね』と直ぐに思い浮かべて頂ける方も結構いるので、コジュリンの観察しやすさが認知度を高めていると思われます。

 9月になると観察機会が徐々に減っていき、10月には見かける事がほとんど無くなります。飛去期はいつなのか正確には分かりませんが、これまで11月中旬以降の確認記録はありません。

 

 ということで、コジュリンの観察適期はまさに今!です。日本国内に生息するコジュリンは、国内希少野生動植物種に指定されているオオセッカよりも少ないとするデータや報告もあります。そんな希少なコジュリンがこの時期の大潟草原鳥獣保護区や大潟村では、比較的見つけやすい野鳥です。

 とはいえ・・コジュリンを観察する際には繁殖活動の妨げにならないようにくれぐれも気をつけて下さい。また、もし田んぼなどで観察する際に農家の方々の邪魔や迷惑にならないように十分に注意して下さい。

 

 

 最後にミニ観察会のお知らせです。

 6月27日(水)午後1時から大潟草原野鳥観察舎やその周辺で約1時間のミニ観察会を実施します。テーマは雨の心配が無ければ「イタチハギ」を勉強したり観察したりとちょっと掘り下げてみようと思っています。雨が降ったら「野鳥の羽をひろったら」としてフィールドで野鳥の羽を見つけた時にそれを拾ってから保管するまでの流れを実践してみようと思っています。事前申込みや参加料は不要です。興味のある方は大潟草原野鳥観察舎にお越し下さい。お待ちしております。

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2018年06月12日野鳥観察会の報告と野鳥写真展のお知らせ

秋田 足利 直哉

 秋田自然保護官事務所の足利です。

  

 6月10日(日)、森吉山野生鳥獣センター運営協議会の今年度最初のイベント、「野鳥観察会」を実施しましたのでお伝えします。今回の野鳥観察会は、日本野鳥の会秋田県支部と森吉山野生鳥獣センター運営協議会が共催し、森吉山麓自然再生協議会の協力を得て参加者とスタッフ併せて28名で実施しました。

 当日の天候は時折薄日が差し、暑くも寒くも無く野外で気持ちよく行動できる天候だったので、たくさんの野鳥に出会えるのでは?と期待を膨らませてのスタートとなりました。

  

<開会式と観察会の様子>

     

 野鳥観察会は野生鳥獣センターから桃洞滝までの4.2キロのコースを往復して実施しました。この日はキビタキの鳴き声がたくさん聞かれ「参加者からも今日はキビタキが多いね」という声が聞かれました。私自身も桃洞滝までの行程中ずっとキビタキの声を聞いていたような感じがしています。

 桃洞滝を見て、渓谷沿いでお弁当を食べ、帰りは花の観察もしながらセンターへ向かっていましたが、時間的な余裕があったのでちょっと寄り道していこうと提案し、とある場所でこれまでの観察情報などをお話ししていたところ、私たちの上空をアカショウビンが飛んでいきました。昨年までこの観察会には「アカショウビンに会いたい!」というサブタイトルを付けており、そこに期待して参加して下さる方も多い中で、近年は「声は聞こえるものの姿が見られない・・」といった状況が続いていましたが、ようやく(一部の方ですが・・)その姿を見ることが出来ました。この日確認した野鳥は21種でした。

   

   

 野鳥観察会を終えて、第2部として森吉山麓自然再生協議会が主導して、森吉山野生鳥獣センター周辺にブナなどの植樹を行いました。苗木や資材の準備、植樹のアドバイスなどは秋田県自然保護課の職員2名で行っていただき、参加者全員で30本の苗木を植えました。

 野鳥観察会に会わせて植樹を行っているのは、森吉山麓自然再生協議会が目指す『クマゲラの棲む森の再生・拡大・連続性の確保』に日本野鳥の会秋田県支部が賛同して下さり「自分たちが未来のクマゲラの営巣木になる木を植えよう」という事で、協力していただいているものです。

   

<植樹作業の様子、未来のクマゲラ営巣木になるようにと願いを込めて>

   

   

 現在、森吉山野生鳥獣センターの館内では「あきたの野鳥」写真展を開催中です。ここでは日本野鳥の会秋田県支部会員等が秋田県内で撮影した野鳥の写真30点を展示しています。ベテラン会員の力作から最近野鳥の興味を持って撮影に取り組んでいる方のチャレンジ作品まで色々並んでいます。展示期間は今月いっぱいですので興味のある方は是非ご来館下さい。

 


<日本野鳥の会秋田県支部会員等が撮影した『あきたの野鳥写真展』の様子>

  

  

 次回の観察会は6月30日(土)の『カエル観察会』です。午後1時スタート、午後5時解散の予定です。桃洞滝までのコースでカエルやサンショウウオなどを探し、観察しようという新企画です。当日はモリアオガエルの産卵の様子やキタオウシュウサンショウウオに会えることを期待しています。興味のある方は是非、ご参加下さい。

申込は、「NPO法人冒険の鍵クーン」まで、電話0186-72-3168、FAX050-7515-6163、Eメールcontact@ku-n.jp

 

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2018年06月08日太平湖湖水開きと森吉山野生鳥獣センターの開館

秋田 足利 直哉

秋田自然保護官事務所の足利です。

 6月1日は、秋田駒ヶ岳山開き、八幡平山開き、丁岳山開きなど秋田県内各地で山開き行事が行われました。森吉山鳥獣保護区にある太平湖でも湖水開きが行われ、森吉山野生鳥獣センターも今シーズンの開館を迎えました。

 太平湖湖水開きは、太平湖グリーンハウスで行政機関や地元団体など関係者約40名が参加して執り行われ、来訪者の安全祈願と遊覧船の安全運行を祈願する神事から始まり、続いて桟橋で関係者のテープカットによる遊覧船の出港式を行い、今シーズンの第1便が出港し、小又峡桟橋との渡船が始まりました。

<神事の様子>

  

<テープカットの様子>

 

 太平湖は昭和28年の森吉ダムの完成によって出来た人造湖です。遊覧船は太平湖に流れ落ちる滝などの見所を船長が解説しながら、小又峡の桟橋へと渡っていきます。なお乗船料は、往復で大人1400円、小人700円となっています。

 小又峡は、秋田県指定の名勝、天然記念物となっており、滝・甌穴・淵・瀬など水の流れが次々と変わり様々な表情を見せる峡谷です。遊覧船を下りるとそこから歩道が伸びており、散策を楽しむことが出来ます。

  

  

 続いて、森吉山野生鳥獣センターへと向かいました。森吉山野生鳥獣センターは今年で15シーズン目を迎えました。さすがにあちこちに傷みが出てきましたが、地道に点検や修繕を行いながら来館された方々に不都合など無く、満足していただけるよう努めています。今季の開館期間は6月1日から1031日までの予定です。

  

 開館期間中、自然観察会やクラフト作品づくりなど様々なイベントを企画しております。また開館期間を通じて、来館者に楽しんでいただくよう、工芸、手芸、絵画、写真など様々な作品展示も行っています。

 

<現在開催中の「流木art作品展」の様子>

  

 6月の自然観察会は、6月10日(日)に『野鳥観察会』(午前8時30分~午後3時)を開催します。昨日コースの安全確認と下見を行った際にはアカショウビンにも出会えました。6月30日(土)には『カエル観察会』(午後1時~午後5時)を開催予定です。この時期にはモリアオガエルの産卵シーンが見られるのではないかと期待しています。どちらも現在参加者募集中です。

 6月のクラフトは、6月24日(日)に『流木アートに挑戦!!』と題して、作品作りに取り組んでいる方を講師にお招きして、作品を作ります。参加には材料代として500円が必要です。また常時可能なプログラムとして「ストーンペイント」を実施しています。

 6月の展示は、吉田豊史「流木art作品展」と日本野鳥の会秋田県支部「あきたの野鳥写真展」を開催中です。吉田さんには24日のクラフト講師もお願いしており、日本野鳥の会秋田県支部には10日の野鳥観察会の講師をお願いしております。

   

 10日の野鳥観察会は、当日受付でも大歓迎です。様々な野鳥や昆虫、花に出会えます。

  

<渓谷のカワガラス>

  

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