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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

森吉山麓高原でブナの植樹を行いました

2013年06月26日
秋田
 先日お伝えした、森吉山鳥獣保護区での野鳥観察会のあと、ブナの植樹を行いました。担当したのは観察会を共催した「森吉山麓自然再生協議会」を事務局を務める秋田県の担当者です。

 森吉山野生鳥獣センター周辺の森吉山麓高原では、秋田県が主体となって、かつて牧場あるいは牧草地として利用していた広大な土地をクマゲラが棲める森に復元しようとする『森吉山麓自然再生事業』が行われています。
 
『森吉山麓自然再生事業』についてはこちらをご覧ください。


 再生事業の目的は『クマゲラの棲める森の再生』ですので、23日の野鳥観察会にご参加いただいた皆さんの関心も高く、用意した一人2本のブナの苗木を愛情込めて植栽していただきました。



これまでも何度か植樹に携わってきましたが、今回ほど『クマゲラのために!!』という思いをストレートに感じたことは無かったかも知れません。

 その思いを象徴しているのがこちら!!目印に付けたテープには『クマゲラ用』の文字が!!

 植樹した方に聞くと『これはクマゲラの営巣木になる様にと祈って植えたんだ』とのこと。『この木は将来クマゲラが営巣するはずだ^^』とも。。
 この木がクマゲラの営巣木になるのは何年先か分かりませんが、この思いが伝わるようにと願わずにはいられません。

 植樹をしてくださった皆さんありがとうございました。確かに私達は自分が植えた苗木が大木になる姿を見ることは出来ないかも知れませんがこの先5年、10年して苗木が自分の背丈を超える様子は見られるかも知れません。そこからだとよりリアルに『森』の様子を想像できそうですね。



 さて、今回観察会を一緒に実施した秋田県と秋田自然保護官事務所は今年度、同じエリアで活動する機関同士、連携して様々な取り組みを行っています。また秋田自然保護官事務所が担当する「森吉山野生鳥獣センター運営協議会」と秋田県自然保護課が担当する「森吉山麓自然再生協議会」も一層の連携を図っています。
 連携の内容としては、今回お伝えしているように観察会後に植樹活動を行ったり、お互いの観察会や再生事業の取り組みについて合同で実施しています。加えて、一緒になってパンフレットを作成したり、森吉山野生鳥獣センターに再生事業の取り組みを紹介するパネルを展示してもいます。



 更に7月6日(土)には再生事業を主体的に実施する秋田県の主催で『植樹ブナの生長観察と保育体験』が行われる予定で当事務所も一緒になって実施します。
また7月7日(日)には森吉山野生鳥獣センター運営協議会の主催で『樹木医と歩く森吉の森』を予定していますが、秋田県自然保護課と森林整備課の担当者に全面協力をいただきます。
 上記の観察会は秋田県HP『美の国あきたネット』にも掲載されています。もちろんこれも連携の一つです。

 同じエリアで活動するもの同士の連携を今後もっともっと広げていけたら、と考えてます。そしてその連携をもっともっと深めていけたら、と思っています。