ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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三陸復興国立公園 大船渡

28件の記事があります。

2020年01月20日国立公園巡視*釜石市箱崎半島

三陸復興国立公園 坂本麻由子

こんにちは。大船渡自然保護官事務所の坂本です。

久々の投稿になり恐縮ですが、2020年もよろしくお願いいたします。

昨年の秋は各地で台風被害が多発し、未だに完全なる復旧に至っていない地域も多くあります。

三陸復興国立公園も例外ではなく、各地で土砂崩れや作業路崩壊など被害は多く、

まずは生活圏の復旧が最優先で施され、その後徐々に商業・漁業・林業圏等へと移行し、

休むことなく完全復旧へ向けて前に進む姿を毎日目にしています。

釜石市の北部、箱崎半島は南東海上に特別保護地区の三貫島を臨め、先端南側に景勝地御箱崎千畳敷を有し、

半島沿岸部ほとんどが第2種特別地域に指定されている守りたい海岸景観を持つ半島です。

半島内にいくつか点在する集落をつなぐように半島をぐるっと林道が巡っていて、

その林道は環境省が進めてきたプロジェクト「みちのく潮風トレイル」のルートにもなっています。

台風19号が東北を襲った直後、この林道も倒木や土石流で寸断している箇所も多くありましたが、

地元有志の方々、市行政、復旧作業者そして訪れてくれたボランティアやハイカーの方々など

たくさんのお力により復旧が進んできています。

その進捗具合を確認しに現地入りしてきたのでご紹介します。

【左】両脇にガードレールがある道。大量の水の流れにより路面が掘れてしまい車両通行困難となってしまいましたが、元の道の山側の林を少し切り開き、作業車両が先に進めるよう迂回路ができていました。
【右】路面が掘れた先には道路崩落。ガードレールもぐにゃり。

 

 

大量に雨水が集中し流れた箇所の人工物はことごとく破壊されていました。これらの場所のすぐ横に視線を動かせば何事もなかったように佇む木々。
 

 

道がすっかり崩落してしまい、跡形もありません。堆積している土砂の歩けるところを選んで歩き、前に進みます。

 

 

作業車が入り、道を直しています。一般車両は通行できませんが、歩く場合には作業員の方へ声をかければ問題なく先へ進めます。「歩いてるなんて元気だね~、ご苦労様!」と励まされ、「こちらこそありがとうございます!」そんな掛け合いが嬉しいですね。

 

 

今回は車両で行ける千畳敷遊歩道の根元大沢遺跡駐車場から桑の浜漁港までの約17㎞を歩いて調査しました。

冬のこの時期は落葉し、視界が良くずっと海を目や耳で感じながら周遊できます。

復旧に向けて前進する箱崎半島のパワーを感じられて、安心できた巡視となりました。

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2019年08月02日夏の自然環境調査*大船渡市首崎(こうべざき)

三陸復興国立公園 坂本麻由子

みなさんこんにちは、大船渡自然保護官事務所の坂本です。

いよいよ北東北が梅雨明け、夏本番となりました。

連日30度を超す暑さ、今週は三陸沿岸でも猛暑日の地域がいくつもあるほどです。

外で行う業務も熱中症対策を万全に取り組まなくてはなりません。

梅雨明け前の7月末に、国立公園の自然環境調査でパークボランティアの皆さんと大船渡市の秘境、

首崎(こうべざき)へ行ってきました。

毎年植生や地形の変化を確認するため調査に入る場所ですが、7月に入るのは初めてで

どのような景色が待っているのか楽しみに出かけました。

首崎の先端へ向かう前に、気持ちの良い林道をしばらく進みます。

木漏れ日、沢の音、鳥の声、木々のにおい、さまざまな感覚で楽しみながら。

ん??何か置いてあります。近づいてみると大きな石でした。脇の斜面からの落石ですね。

よくここで止まったな、と思うほど道のど真ん中。

この林道は作業車が通るので、我々も行こうと思えば車でもいけるのですが、

せっかく素敵な道なので歩きましょうと、車を置いてきたのが正解。

帰りにこの石は邪魔にならないところに動かしてきましたが、3人がかりでやっとでした。

この日市街地は30度を超す真夏日だったそうですが、

時折頬をなでる海風と、天然シェードのおかげで快適。

4キロほど快適な林道を進み、首崎灯台への分岐点につきました。あれ・・・?

この奥が首崎へ続く道なのですが、濃い霧が立ちこめています。

どうやら「やませ」のまっただ中に入り込んでしまったようです。

先端へ向けて歩みを進めましたが、視界が開けて海が見えるはずの所は・・・真っ白。

林道歩きでほてっていた体もすっかりクールダウン、震えるほどの寒さでした。

半島の先端は、この辺では珍しい、カシワの群生林です。霧に包まれて少し不気味ですね。

岬の先端に近づくと背の高い樹木は見られなくなり、

厳しい環境下でも生き残れる植物だけが地面から生えています。

灯台のある高台より下はある程度の草原地帯。数種類の植物が花期を迎えていました。

この階段の上にあるはずの灯台が見えませんが、進みます。

灯台が座する先端の高台は風当たりも強く、砂地です。

青々と緑草が茂ることはありませんが、いくつかの植物たちを観察することができました。

灯台の輪郭すら消してしまうほどの霧ですが、その水分がこれらの植物たちに大切なのでしょう。

そして灯台を背に海を臨むと素晴らしい絶景が待っているはずでしたが、このとおり。

過去の同じ場所からの写真を並べてみます。

今回は視界不良のため、連なるリアスの海岸線を見ることはできませんでした。

また次回、リベンジしたいと思います。

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2019年07月08日碁石海岸きれいなジオパーク&トレイルでおもてなし美化運動

三陸復興国立公園 大船渡 坂本麻由子

大船渡自然保護官事務所の坂本です。こんにちは。

先月末になりますが、岩手県主催で碁石海岸のボランティア美化運動が行われました。

『三陸防災復興プロジェクト2019(6/1~8/7)』 https://sanriku2019.jp/

や『みちのく潮風トレイル全線開通(6/9)』 http://tohoku.env.go.jp/mct/

など、今年の三陸の夏はいつもと違う盛り上がりを見せてくれそうな予感。

三陸復興国立公園に県内外からより多くの来訪者が見込まれるということで

碁石海岸でも夏休み等の観光シーズンを迎える準備として

「きれいなジオパーク&トレイル」でおもてなしをしようと

碁石海岸やその周辺の関係団体等が連携し、ボランティア清掃活動を実施しました。

この日活動に参加したのは約30名。

いつも碁石海岸でお客様のおもてなしをしている関係施設の皆さんのほか

環境省パークボランティア、大船渡市、岩手県多くの方が汗を流しました。

碁石浜の海岸ゴミ拾い班。

流れ着いているゴミはペットボトルやロープの切れ端、包装フィルムのようなものが多かったです。

海外の文字が印刷されているものも多く、今話題の海洋ゴミ問題は

太平洋に面するの小さな浜でも他人事ではないのです。

海の恵みで生きている以上、一人一人が心がけてなくてはならないことですね。

こうやって拾うことも、買い方や捨て方を考えることも、小さなことだけど大事なこと。

こんな話をしながらゴミを拾う機会がもっとあってもいいですよね。

今日の成果はこの通り。ほんの一時間でこの量です。

       回収ゴミ合計26.9㎏

(もえるゴミ 17.7㎏、もえないゴミ 7.5㎏、空き缶 1.7㎏)※県計量による

そしてこちらは遊歩道案内板清掃係。

とっておきの絶景に"なるほど"をくれる案内看板。

読みやすいように丁寧に拭き取りました。

このようにみんなで汗を流し碁石海岸をきれいにできました。

三陸沿岸各地でこのような美化運動が実施されています。

この夏は是非、三陸復興国立公園へ遊びに来て下さい、お待ちしております。

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2019年07月01日出前授業に行ってきました*2019~陸前高田市広田小学校~

三陸復興国立公園 大船渡 坂本麻由子

みなさんこんにちは。大船渡自然保護官事務所の坂本です。

 

昨年度に引き続き、今年度も広田小学校の6年生と触れあう機会をいただきました。

国立公園・ジオサイト・みちのく潮風トレイル3点が揃っている広田町だからこその授業です。

今年度は総合的学習のカリキュラム「地域について学ぶ」において、

国立公園とみちのく潮風トレイルの観点から野外授業を3回行うことになっています。

今日は第一回目の授業の様子をご紹介します。

最初に教室で三陸ジオパークと国立公園について座学。