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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

初夏の自然環境調査*大船渡市首崎(こうべざき)

2020年06月15日
大船渡 坂本麻由子

こんにちは。大船渡自然保護官事務所の坂本です。

東北北部、梅雨入りしたと宣言がありましたが、ここのところ快晴の日が続いています。

梅雨入り前のまぶしい太陽を存分に楽しまなくてはもったいないですね。

今日は大船渡市の秘境の国立公園「首崎(こうべざき)」の巡視の様子をご報告します。

首崎はこの日記でも毎年1度はご紹介している場所です。

4時間かけて歩いてやっと到着できる、人里もビジターセンターもないひっそりとした国立公園。

三陸復興国立公園で指定植物とされている"マルバダケブキ"の開花時期を予想して

今年は6月上旬に様子を見に行ってきました。

間もなく満開を迎えるというちょうど良い時期にあたり、

見渡すかぎり黄色に輝く岬を見ることができました。

写真では収めきれないあの感動・・・技術がなくて輝きをお伝えできずすみません。

岬の先では青い空、青い海のもと絶景を収めることができました。

三陸復興国立公園といえばリアス海岸。南部のリアスは柔らかく優しい海岸線。

首崎先端に来るとひと目でその意味がわかります。

実は内緒にしたい絶景スポットです。

浮かぶブイが描く海上絵。

これは魚をとるための定置網という罠なんですよ。

帰り道に見つけたかわいいもの。

まだ若いウリハダカエデのしなる枝の先に作られていました。

最初下から見上げたときはおおきななにかのタマゴかな?と思ったのですが

枝を引っ張って上部をのぞいてみたら中には親指の爪の大きさほどの小さな鳥の卵が。

巣は私の握り拳よりも小さく、この中で親鳥が卵を温めたりエサやりをしていると思うと

かわいくてかわいくて仕方ありませんよね。

後で調べたところ、既に巣立ちの時期は過ぎていたので、

この残っていた卵は孵りそびれた一つだったようです。

そしてみなさんはあまり会いたくないですかね?(私は爬虫類好きなので)

まだ6月とはいえマムシが活動していました。

カサカサの枯れ葉にうまくカモフラージュしていますよね。

自然の草の上に素足で数分立っているだけでストレスが減る・・・ 

なんてことを耳にしました。

いつも緑に囲まれて仕事をしている私たちのストレスはマイナスか?

ということになってしまうので信憑性はなんともいえませんが

自然が癒やし、心落ち着く場所であることはきっと変わらないのでしょう。

身近な自然。空、川、公園でも沢山の発見の種は落ちています。

外へ出てゆったりと時間を過ごせるとき、その種を探してみませんか。