ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2019年08月09日遺産センター企画展、はじめました。

白神山地 佐々木 春佳

みなさん、こんにちは。

夏本番で津軽特有の暑さに連日見舞われていますが、皆さんのお住まいの地域はいかがですか?

白神周辺は、カンカン照りでまとまった雨もないため、周辺のダムでも渇水状態が続いています。冬からの積雪も少なく、雪解けも早かった白神はすっかりカラカラ状態です。

さて、ただいま白神山地世界遺産センター西目屋館(以下、遺産センター)の活動を紹介する企画展を、お隣の「白神山地ビジターセンター」で開催中ですので、ご案内いたします。

企画展概要ポスター、植物標本、調査風景、動物写真

[概要ポスター]

①植物標本展示

遺産センターでは白神山地に関する資料や論文の収集・管理をしています。今回は、当館に寄贈いただいた希少な植物標本を、実際の花の写真と共に展示しています。

植物標本と植物生体写真[寄贈いただいた写真と標本(レプリカ)]

②活動紹介(調査研究、普及啓発)

国立公園でもおなじみのカウンターを用いた入山者数調査や、市民などと協働で行っているブナ林モニタリング調査の紹介、ふれあい活動での出展ブースを再現したお魚つりコーナーがあります。

[ブナ林モニタリング調査紹介ブース]

③鳥獣紹介

中大型哺乳類相調査として自動撮影カメラで撮影された生きものを紹介しています。哺乳類のみならず、鳥類なども頻繁に撮影され、白神山地に生きる生きものの自然な姿をご覧いただけます。その種類の多さに皆さん驚かれるのではないでしょうか。

[本物の自動撮影カメラと、白神山地で撮影された動物たち。]

以上のように、調査研究や環境教育の活動を行っている遺産センターですが、いらっしゃったお客様から、「ここはビジターセンターですか?」「ここは何の施設ですか?」と言う質問を多く受けます。

白神山地ビジターセンターと遺産センターはお隣同士にも関わらず、ご存じない方も多い、謎の施設となっている当館。

どうぞこの機会に多くの皆さんに足を運んでいただき、ぜひ一度ご覧いただければ幸いです。

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2019年08月09日アクティブ・レンジャー古館の今日この頃Vol.4/2019

三陸復興国立公園 宮古 古館 百合子

みなさん、こんにちは。

先月、岩手県宮古市にある国指定鳥獣保護区の日出島(ひでしま)に上陸してきました。

この島は、環境省レッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)で、絶滅危惧IA類(ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの)に指定されているクロコシジロウミツバメの繁殖地です。

クロコシジロウミツバメの巣穴は以前に比べて減少しているため、繁殖しやすい環境づくりに取り組んでおり、今回は、一昨年と昨年設置した巣箱で実際に利用があるか確認します。

 

最寄りの漁港を出港して、いざ上陸。

※この島は上陸に許可が必要で、誰もが立入れる場所ではありません。

お分かりになりますでしょうか、この急傾斜。

岩場から水平にロープを伝い、さらにかなり角度のある斜面を、ロープを何本も持ち替えながらのぼります。

(※翌日から数日間筋肉痛になりました...)

 


島の足元には、同島で繁殖しているオオミズナギドリ(クロコシジロウミツバメより大きい鳥)の巣穴がたくさん。横穴を掘って生活するため、足を置くところを間違えると横穴に落ちてしまい、横穴をふさいでしまいます。なので、注意を払って歩かなければなりません。

ちなみに、調査にご協力いただいている研究所の方によると、この巣穴の密集具合は日本一だそうです。

 

さっそく巣箱を設置したところで利用状況の調査を行います。


確認の仕方は、巣箱を開けて目視での確認とCCDカメラで行います。

写真はCCDカメラを巣穴に入れているところ。

残念ながら私がCCDカメラを入れた巣箱での利用は確認できませんでした...ですが、別の巣箱でクロコシジロウミツバメらしきの親鳥の利用が確認できました!

私自身、初めての確認で大変嬉しく思いました。

 

そのほか、コシジロウミツバメの親鳥や雛も確認、さらに、昨年度クロコシジロウミツバメの営巣エリアを守るために設置した金網(ウミツバメが入れる大きさ)のエリアでは、巣箱を使わない自然巣が18巣(うち、クロコシジロウミツバメを含むウミツバメ類と考えられるものは14巣)確認できました。

【左:コシジロウミツバメの親鳥と卵、右:雛】

 

次回調査はクロコシジロウミツバメ雛の確認を目的として今年度実施予定なので調査後またご報告いたします。

 

ではまた、Vol.5で。

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2019年08月05日写真展、開催中です

十和田八幡平国立公園 鹿角 齊藤 航来

鹿角管理官事務所の齊藤です。

8月1日から田沢湖観光情報センター「フォレイク」にて開催中の写真展についてお知らせします。

【期間】 2019/8/1(木) - 8/31(土)

【会場】 田沢湖観光情報センター「フォレイク」

秋田県仙北市田沢湖生保内男坂68(JR田沢湖駅構内)

この写真展は、青森、岩手、秋田の3県にまたがる十和田八幡平国立公園の自然をテーマに、環境省の現場スタッフであるアクティブ・レンジャーが、現地巡視や自然ふれあい活動などの業務中に撮影した写真を展示しています。

国立公園内で活動している私たちが見つけた豊かで多様な自然の魅力を知っていただくとともに、国立公園を身近に感じて貰えると幸いです。

【展示スペースの様子】

この写真展は十和田八幡平国立公園管内の市町各地で行いますが、今回は田沢湖駅構内ということもあり、設置作業の最中も足を止めて写真に見入っている方も多くいらっしゃいました。

紅葉や厳冬期の写真も展示してありますので、ジリジリとした暑さの続く中で気分転換になるかもしれません。

田沢湖駅やその付近にお越しの際はぜひお立ち寄りください。

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2019年08月02日夏の自然環境調査*大船渡市首崎(こうべざき)

三陸復興国立公園 坂本麻由子

みなさんこんにちは、大船渡自然保護官事務所の坂本です。

いよいよ北東北が梅雨明け、夏本番となりました。

連日30度を超す暑さ、今週は三陸沿岸でも猛暑日の地域がいくつもあるほどです。

外で行う業務も熱中症対策を万全に取り組まなくてはなりません。

梅雨明け前の7月末に、国立公園の自然環境調査でパークボランティアの皆さんと大船渡市の秘境、

首崎(こうべざき)へ行ってきました。

毎年植生や地形の変化を確認するため調査に入る場所ですが、7月に入るのは初めてで

どのような景色が待っているのか楽しみに出かけました。

首崎の先端へ向かう前に、気持ちの良い林道をしばらく進みます。

木漏れ日、沢の音、鳥の声、木々のにおい、さまざまな感覚で楽しみながら。

ん??何か置いてあります。近づいてみると大きな石でした。脇の斜面からの落石ですね。

よくここで止まったな、と思うほど道のど真ん中。

この林道は作業車が通るので、我々も行こうと思えば車でもいけるのですが、

せっかく素敵な道なので歩きましょうと、車を置いてきたのが正解。

帰りにこの石は邪魔にならないところに動かしてきましたが、3人がかりでやっとでした。

この日市街地は30度を超す真夏日だったそうですが、

時折頬をなでる海風と、天然シェードのおかげで快適。

4キロほど快適な林道を進み、首崎灯台への分岐点につきました。あれ・・・?

この奥が首崎へ続く道なのですが、濃い霧が立ちこめています。

どうやら「やませ」のまっただ中に入り込んでしまったようです。

先端へ向けて歩みを進めましたが、視界が開けて海が見えるはずの所は・・・真っ白。

林道歩きでほてっていた体もすっかりクールダウン、震えるほどの寒さでした。

半島の先端は、この辺では珍しい、カシワの群生林です。霧に包まれて少し不気味ですね。

岬の先端に近づくと背の高い樹木は見られなくなり、

厳しい環境下でも生き残れる植物だけが地面から生えています。

灯台のある高台より下はある程度の草原地帯。数種類の植物が花期を迎えていました。

この階段の上にあるはずの灯台が見えませんが、進みます。

灯台が座する先端の高台は風当たりも強く、砂地です。

青々と緑草が茂ることはありませんが、いくつかの植物たちを観察することができました。

灯台の輪郭すら消してしまうほどの霧ですが、その水分がこれらの植物たちに大切なのでしょう。

そして灯台を背に海を臨むと素晴らしい絶景が待っているはずでしたが、このとおり。

過去の同じ場所からの写真を並べてみます。

今回は視界不良のため、連なるリアスの海岸線を見ることはできませんでした。

また次回、リベンジしたいと思います。

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