十和田八幡平国立公園
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2021年04月07日八甲田ゴールドライン開通&酸ヶ湯インフォメーションセンターリニューアル
十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ
十和田八幡平国立公園管理事務所の伊藤です。
とご挨拶してから、早いもので4年が過ぎ去り、5年目に入りました。
例年4月1日に開通する八甲田ゴールドライン(酸ヶ湯温泉~谷地温泉間)の雪の回廊と、
4月16日にオープンする、リニューアルした酸ヶ湯インフォメーションセンターに行ってきました。
〈2021/4/1 標高1040m笠松峠〉
〈天気が良くご機嫌の二人です 上:南八甲田 下:北八甲田〉
〈まんじゅうふかし:除雪不要のようです〉
〈可愛らしいイラストに癒やされる空間になりました〉
〈4年間撮りためた写真の一部を使っていただきました〉
酸ヶ湯インフォメーションセンターの様子は、またお知らせいたします。
〈酸ヶ湯インフォメーションセンター駐車場前の雪の壁の前で記念撮影する方も〉
平日とはいえ、道路開通を待ちわびた人々で、酸ヶ湯温泉周辺は賑わっていました。
これからゴールデンウィーク過ぎまで見られる雪の回廊ですが、天候次第で通行止めのこともありますので、十分な情報収集http://www.koutsu-aomori.com/cgi-bin/index.cgiのうえおこしください。
これから、残雪、新緑、春の花々のコラボレーションが楽しみな、十和田八甲田エリアです。
2021年03月30日第四弾 網張ビジターセンターリニューアルのお知らせ
十和田八幡平国立公園 工藤紀恵
盛岡管理官事務所の工藤です。ようやく盛岡でも最高気温が15度を超える日が増えて、
春が大股で近づいてきました。
網張ビジターセンターリニューアルの紹介も第四弾となりました。
今回は展示の紹介ではなくイベントの報告です。
先日、網張ビジターセンターリニューアル記念イベントとして
「十和田八幡平国立公園網張ビジターセンターに自分の作品を飾ろう!」を行いました。
以前AR日記でご紹介した館内のイラストを手掛けて下さったイラストレーターのさいとうゆきこ先生を
講師にお招きし、子ども達とその家族と一緒にポストカードフレームにお絵かきをして、完成した作品は
網張ビジターセンターの展示品としてしばらくの間飾らせていただくというイベントです。
イベント前半では岩手県立図書館の司書2名にもお越しいただき、自然に関する絵本、岩手山に関する絵本
を読んでいただき、参加者の皆さんには身近な自然について学んでいただくことが出来ました。
イベント後半ではポストカードフレームに動物たちの「おうち」をイメージしてお絵かきをしました。
それぞれ独創的な作品に仕上がっていて、子ども達の発想に感心させられました。
これらの作品は夏休みまで館内に展示しておりますので、皆様もぜひ子ども達の豊かな発想で描かれた作品を
鑑賞してください。
網張ビジターセンターHPはコチラ
※網張ビジターセンターでは、新型コロナ感染症対策として館内数カ所に消毒液を設置していますのでご利用下さい。またマスクの着用もお願いいたします。
国立公園でお会いしましょう
2021年03月29日春の音
十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ
3月24日早朝、今季初の山鳩の声が聞こえました。
それに負けないように、キツツキの仲間がドラミングをして、
朝の静寂に心地良い響きを与えてくれます。
毎年やってくるアオゲラと思っていたら、アカゲラでした。
桐の大木の枯れ枝をつつき、自己アピールしているようです。
しばらくして場所を変えると、違う音になります。
餌を食べる時と、縄張りを主張する時で、つつき方が違い、音も違うようです。
森の音楽家ですね。
〈お腹がふくらんでいるように見えます〉
先日の地震で、皆様の地域に被害はありませんでしたでしょうか。
あの緊急地震速報の音には、毎回驚かされます。
津波という単語を聞くと、いっきに10年前の記憶が蘇ります。
そして、防災用品や非常食、車のガソリンのチェックなど、
たくさんの忘れていたことを思い出させてくれます。
先日、自宅周辺の日だまりの中にフキノトウを見つけました。
さっそく蕗味噌と天ぷらです。
〈4年間お世話になった十和田八幡平国立公園管理事務所にもフキノトウの目覚め〉
フキノトウは春の山菜ですが、雪の降り始めの12月に、
雪をかき分けて探したものを食べるのもまた良いものです。
まだまだ固い蕾ですが、しっかり春の香りがしています。
春の山菜の苦みは、冬の間に身体に溜まった毒素を排出するとも言われています。
ちょっと気が早いですが、様々な春の山の幸を味わうのが楽しみで、ワクワクしてしまいます。
手始めに、採取する適期が雪解け前と紅葉時期の落葉前後、というクロモジを採取して、
お茶にした残りを事務所の窓辺に飾っていました。(国立公園外の自宅周辺で採取しました)
2週間ほど過ぎ、やっと新芽が開いてきました。
令和という年号も3年目にして、だいぶ違和感がなくなりました。
4月9日の通勤時の峠は吹雪でした。
雪となると、犬のように喜んで外に飛び出す伊藤です。
待っているのは、まばゆいばかりの景色です。
目覚めたばかりの花々は、突然の雪にびっくりしているのでしょうか?
〈淡雪舞う朝のキクザキイチゲ〉
〈希望にツボミをふくらますカツラ:雄花〉
〈実はナッツのように美味しいツノハシバミ:赤い雌花と長い雄花〉
〈雪の帽子をかぶった仲良しフキノトウ:左 雌花 右 雄花〉
十和田湖畔の風景の移ろいや動植物の営みは、私に様々な想いを運んできます。
先日の巡視に行く途中に、カモシカを発見しました。
〈この周辺に住みついているようです〉
湖畔では、オシドリが仲良く群れています。毎年違うペアと言われていますが、
正確に調査しなければ、はっきりわからないとのことです。
オスはメスの1.5倍の数がいるということで、競争が激しいのでしょうか?
〈メス1羽にオス5羽です〉
また、事務所前の桐の枯れ枝には、時折キツツキがやってきます。
少し大きめだと思ったら、どうやら今回はアオゲラのようです。
〈アオゲラの背が朝陽に輝いています〉
大噴火が作り上げた十和田湖は、数万年の時を経て悠久の時を刻んでいます。
〈4/12 薄く張った氷に太陽があたり、偶然にも龍の目のように見える写真〉
どんなにあがいても自然の脅威にはかないません。
風に吹かれるように、川の流れに身を任せるように、生きていこうと思います。
皆さんが普段目にすることが出来ない風景や動植物の一瞬を捉えるために日々奔走します。
波乱に満ちた令和も、日々の一歩が明るい明日を運んで来ると信じて。
令和3年度もどうぞよろしくお願いいたします。