ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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十和田八幡平国立公園

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2019年03月07日春の香り

十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

三月の声を聞くとともに、慌ただしい空気が流れているように感じます。

十和田湖畔を吹く弥生の風は、時に優しく、時に厳しく、私の背中を後押ししてくれるようで身が引き締まります。

 

    〈3/8 発荷峠より十和田湖をのぞむ〉

旧暦の二月に吹く万物を成長させるめぐみの風を「恵風」と言いますが、湖畔を渡る風は少し前とは違う香りがしていました。

そんな「春の香り」といえば何が上げられるでしょうか?

 

    〈管理事務所前に顔を出したフキノトウ〉

雪解け後に顔を出すフキノトウをはじめとする、タラの芽、コシアブラ、ウド、シドケ(モミジガサ)などの山菜の香り、いち早く咲く梅や桜の花の香り、海沿いでは春が旬のわかめなどの磯の香など、人により思いつくものはそれぞれでしょうか?

それらの香りは、長い冬を耐えた人間の身体の細胞に新鮮な息吹を吹き込んでくれるように思います。

路上の雪も少なくなり、日常生活が楽になってきましたが、油断は禁物です。

必ずといっていいほど、どっかりと重い雪が降る日があるのです。

雪と一言で言っても、太宰治の小説「津軽」によれば、津軽に降る雪の種類は、「こな雪」「つぶ雪」「わた雪」「ざらめ雪」「みず雪」「かた雪」「こほり雪」の7つあるとあります。

それによれば、「こほり雪」とでも言いましょうか。

どっしりと重い雪が積もったと思っていても、あっという間に溶けてしまいます。

そうして、少しずつ春が近づいてくるのです。

日本三大樹氷の一つである八甲田の樹氷は間もなく終盤で、暖かくなると一日で落ちてしまうとのことです。

雪解けとともに、4月から5月にかけて冬期通行止めだった道路の通行規制が解除され、八甲田の山々では春スキーで賑わうシーズンを迎えます。