東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

八甲田登山道整備

2017年06月16日
十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

こんにちは。

夏のような日差しの日があったり、暖房が必要な日があったりと、北国の気候は、目まぐるしく変化します。毎朝着る服に悩みます。

6月10日にパークボランティアのみなさんが毎年行っている、北八甲田の残雪期パトロールと雪渓のロープ張りに同行しました。

酸ヶ湯温泉から仙人岱避難小屋を経て大岳に登るコースに、毎年この時期にパークボランティアのみなさんが、雪渓の道迷い防止のロープを張っています。

当日は、風雨が激しい中、作業されたパークボランティアのみなさんに頭が下がりました。

ロープの設置によって、悪天候で視界が悪くても、ロープをたどることで迷わず大岳まで行けます。

悪天候により八甲田のお花はあまり撮れませんでしたが、樹林帯には、マイズルソウ、ミツバオウレン、ズダヤクシュ、コヨウラクツツジ、湿原にはミズバショウ、ショウジョウバカマなどが雪解けとともに顔を出し始めたばかりでした。

           【こんな天気では山頂方向は見えません】

        【仙人岱避難小屋から大岳山頂方向、作業が終わったら晴れました】

       【八甲田から下山途中には太陽が顔を出し、きらきら輝くオオカメノキ】

また6月12日には十和田山登山道の巡視に、自然公園財団のスタッフ3人と行ってきました。

思いのほか藪が深く進むのに苦戦し、標高900mくらいで下山しました。快適な登山道は、管理する人々の努力の賜だと感謝の気持ちがわいてきました。

山では、私は団子よりお花で、休憩時間でも近くに花がないかきょろきょろ探してしまいます。見つけると、食べたり飲んだりはそっちのけでカメラをむけ、その愛らしい姿を愛でるのがいつものことです。

十和田山には、ブナやミズナラ、カツラ、シナノキ、トチノキの林を歩いて行きますが、標高が

上がると笹が多くなってきました。頭を越すような高さの場所もありました。

ふと足元に目をやると、ギンラン、ユキザサ、チゴユリ、ギンリョウソウなどが微笑んでい

ました。

                                     【ギンラン】

      【ユキザサ】

                                       【チゴユリ】

   【ユウレイタケの別名を持つギンリョウソウ】

十和田八甲田エリアにおいでの際には、雄大な景色はもちろん、足元で繰り広げられる可憐な花々のドラマも楽しんでみてください。