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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

奥入瀬の夏

2017年08月02日
十和田八幡平国立公園 伊藤 あけみ

8月のカレンダーを目にした時に、何故か松尾芭蕉の奥の細道「月日は百代の過客にして行かふ人も又旅人也」が浮かんできました。

十和田の伊藤です。奥入瀬に夏が訪れました。

松尾芭蕉が奥入瀬を訪れたとしたら、どんな句を詠んだのでしょう。

「奥入瀬やああ奥入瀬や奥入瀬や」とでも詠んだのでしょうか。

奥入瀬渓流は十和田湖畔子の口から焼山までの約14キロの奥入瀬川の渓流で、国指定の特別名勝及び天然記念物です。

   【子の口付近のゆるやかな流れ】

渓流沿いにはいくつもの滝が点在し、「瀑布街道」とも呼ばれています。十和田湖への魚の遡上を阻止してきた魚止めの滝でもある「銚子大滝」をはじめとして、「阿修羅の流れ」

「雲井の滝」等多くの景勝地があります。

   【銚子大滝】

夏の奥入瀬は深い緑に覆われ、せせらぎの音も爽やかで、夏の暑さを忘れさせてくれます。

明治~大正の文人で十和田湖や奥入瀬を全国に広め、この地を愛した大町桂月が「住まば日の本 遊ばば十和田 歩きゃ奥入瀬三里半」と詠んだのが実感出来る季節です。

夏の奥入瀬渓流で、自然に身をゆだねながら、ゆっくりすごしてみませんか。

   【九段の滝】