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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

皆で育てる道。。

2024年03月29日
名取
みなさま、こんにちは、名取自然保護官事務所の富樫です。
別れと出会いと共に、新しい季節が始まる、春がやってきましたね。

さて、今年6月9日、みちのく潮風トレイルは全線開通5周年を迎えます。

コロナ禍発生から今日まで、その時々の状況に応じてご配慮をいただきながら
多くのハイカーたちがこの道を歩いてくださいました。

さて、ハイカーという言葉ですが、日帰りで歩かれる人(デイハイカー)や
休暇を利用してある区間まで数日かけて歩く人(セクションハイカー)、
はたまた全線を数十日かけて通しで歩く人(スルーハイカー)まで、
それぞれの歩き方で歩く旅を楽しむ人たち全てをハイカーと呼んでいます。


ハイカーは長い距離と時間の中で、沿線各地のみなさまと
出会いと別れを繰り返しながら、
トレイル沿線の交流を深める存在になりつつあります。

みなさまにもそんなハイカー達に出会っていただきたく、
私が出会ったハイカーの印象を率直に述べさせていただきます。
 
  ・なんだかわからないが幸せそうな顔をしている(笑顔が素敵で、こちらまで笑顔になってくる)
  (時にくたびれ感も漂っていて、助けてあげたくなるハイカーもいるようです)
  ・どことなく旅してる佇まいを纏っている(一元的は観光者とは雰囲気が異なる)
  ・思ったほど大きなザックを背負っていない。(大きなザックを好む方もいらっしゃいます)
  (長く歩くために持ち物を必要最小限に整えて、負荷を軽減するスタイルになるようです)
  ・あともうひとつ、見た目にわかりやすい特徴として、短パン率が高い。
  (長く歩いていると自然をよりダイレクトに感じたくなり、短パンを好むようになるようです)
 
いかがでしょうか、参考になりましたでしょうか。

なんだかわかりにくいとの声も聞こえてきそうなので
百聞は一見にしかずということで、私が出会ったハイカーたちの写真をご紹介します。
(ご本人様の許可をいただいて掲載しております)

2020 初夏
蕪島(青森県八戸市)から松川浦(福島県相馬市)へ辿り着いた時の笑顔
彼女はもう少し歩き続けたいと、このあと勿来(福島県いわき市)まで歩いたそうです。
 
 


2022 初冬
憧れのハイカー(男性)を追っかけてきた女性ハイカー2人組(両側の女性)
そこでたまたま業務をしていた前石巻保護官事務所レンジャーの仲原さん
(緑のレンジャージャケットの方)
レンジャースタンプもゲットできると大喜びのおふたり。
 
 


2023 春
社員研修で、ふくしま浜街道トレイル~みちの潮風トレイルの
約1,200㎞を歩いた柳田さん
このあと彼は、現在整備中の(仮称)八戸十和田トレイル(約120㎞)も
繋いで歩いた生粋の長距離愛好家
現在、みちのくトレイルクラブの一員として、名取トレイルセンターで勤務されています。



2023 冬
みちのく潮風トレイルの全線踏破証を受け取りに来たTさん(証書をお持ちの方)
とハイカー仲間のみなさん(左端はトレイルセンター長の板谷さん)
なんと、みなさん、北米三大トレイルのひとつである
PCT(約4,300㎞)をスルーハイクした同窓生です!



2024 春
休暇を利用して北海道からセクションハイクを楽しみに来たとのこと
道中、いちご農園に立ち寄り、ご覧の笑顔。
GWに続きを歩きに来たいとおっしゃっていました。


いかがですか、思わず声をかけたくなりませんか??

どうぞ声をかけてあげてください。

ほんの一声がハイカーの、そして地域の皆さんにとっても忘れられない出会いとなり
繋がりが生まれていくのです。

そしてこの繋がりこそがトレイルを育てていくのだと、
日々の業務を通じて実感しております。

人生に例えると、これから元気に歩き出すころの
5歳を迎えるばかりのトレイルです。
これからもすくすくと育ってまいりますよう
ハイカーとハイカーを受け入れてくださる
地域のみなさまのお力添えをいただきながら
私も共に歩み続けて参ります。



Happy trails!

2024 春