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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

13年

2024年03月11日
大船渡 坂本麻由子
こんにちは。大船渡自然保護官事務所の坂本です。
 
東日本大震災発生から13年が経ちました。
2月の終わり頃から気持ちが落ち着かない感じになるのは何年経っても変わりません。
この13年の間にも、日本各地、世界各国で災害が起きている現実。
被災された全ての皆さまに心から哀悼の意を表すと共に
復興への歩みを進めるエールを送り続けたいと思っております。
 
今年の3月11日も沿岸被災地へは追悼のため県内外から多くの人が訪れ、手を合わせていました。
海を望む献花場
穏やかな日差しに包まれた海を望む献花場
三陸復興国立公園は、東日本大震災により被災した三陸地域の復興に貢献するために、平成25年5月に創設された国立公園です。
「三陸」と聞くと皆さんのイメージでは、美しい海岸風景や海の幸が最初に浮かんでくるでしょうか。
自然の恵みと脅威、人と自然との共生により育まれてきた暮らしと文化が感じられる国立公園で、災害からの復興を目的のひとつとした、国内では前例のない国立公園です。
 
3月11日は身近な大切な人と、そして海の向こうにいる大切な人と、心を寄せ合う大事な日です。
今日の三陸へ画面越しにでも思いを馳せていただけたら幸いです。
 
陸前高田市の広田半島の先端にある広田崎は陸前高田市の最南端にあたり、突出した地形のため太平洋を広く望める場所です。
ここで拝む朝日、夕日は三陸復興国立公園の中でも屈指の美しさです。
陸前高田市広田崎
令和6年3月11日14時46分の陸前高田市の広田崎
沿岸部から内陸部に視線を向けると、真白き山がひときわ目を引きます。
三陸を代表する山、五葉山(ごようざん)です。
近年、ここ大船渡周辺の三陸沿岸南部の市街地では冬の積雪がほとんどありませんが、冠雪する五葉山をありがたく眺めます。
海で暮らす我々にとって山の環境は日々気になる存在です。
大船渡湾越しの冠雪五葉山
五葉山は三陸沿岸では最高峰になります。岩手県立自然公園、日本三百名山や花の百名山にも選定されていて、山頂からリアス海岸を一望できるとあって人気も高い山です。
東日本大震災の地震による大きな地殻変動で、国土地理院より東北の多くの山で標高の変更が発表され、五葉山は-0.48mの沈降が認められたとのことです。(国土地理院報道発表