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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

冬の名残と春の勢力拡大

2011年04月13日
秋田
 季節のうつろいは、じわじわと少しずつ少しずつ。今、東北各地で冬が影を潜め、春の勢力が拡大中です。
 同じ秋田県内にあっても内陸部と沿岸部では季節の訪れが大きく異なります。内陸部では今も未だ白い世界の地域も多く、小さな春の気配を探し始めた頃でしょう。沿岸部では既に早春の花が咲き緑が芽吹き出しました。
 沿岸部の大潟では春の勢力が大きく拡大してきています。桜の咲く頃には「もうすっかり春ですね」なんて挨拶も聞かれるのですが今は未だ冬の名残も残っています。


 西部承水路と農場を行ったり来たりしながら過ごす【ヒシクイ】と【マガン】の群れです。仲間同士一緒に行動しています。既に大半の仲間達は渡り去っていますが、今も未だこうして名残のガンの群れを見ることが出来ます。
 でも水は温み陽光が眩しく、採餌する農場も緑が色濃くなってきました。冬鳥のガン達と新緑。春の景色の中に冬の名残とでも言いましょうか・・・。春の勢力拡大と共に彼らもここを離れていくことでしょう。



 春の楽しみはなんと言っても花を愛でることでしょう。春の花と言えば梅や桜を連想しますが、個人的には足下に咲く小さな小さな花に惹かれます。
 今、大潟村では名前が特徴的な2つの花が盛りを迎えています。


 【タネツケバナ】。漢字では【種漬花】と表記します。稲作農家の方は、この花が咲く頃に種籾を水に漬けて苗代の準備を開始するというところから付いた名前だそうです。今、大潟村ではビニールハウスが建てられ苗代の準備が行われています。


 【オオイヌノフグリ】。漢字では【大犬の陰嚢】と表記します。果実を犬の陰嚢(いんのう)に見立てたところから付いた名前だそうです。花が咲いている今は、そんな名前が思い浮かびませんけど・・。図鑑などには花びらの色を「瑠璃色」等と表現していますが大潟村で見られるのはもう少し淡い色のものが多いように感じます。



『冬の名残と春の勢力拡大』



 最も身近なところにある冬から春へのうつろいは、タンスやクローゼットでしょうか?私も徐々に冬の洋服をしまう準備をして、春物に入れ替えようと思っています。
 東北の被災地からも桜の便りが聞こえてきました。テレビに映し出される被災地の方々も1ヶ月前に比べて薄着になってきているようです。ということは春物の洋服が必要になってきていると言うことですよね。私も春物を出す際に、そんなことを考えながら作業しようと思います。



 今日の日記は前段が長くなったのでこの辺で・・・