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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ゴマ ジュリン

2010年04月05日
秋田
 週末、この時期気になる山を歩いたら、長らくご無沙汰していた知人とバッタリ!かつては同じ山に何度も出かけたのになぁ~。思い出せば・・あの縦走路にもあの雪山にも一緒に足跡を残してきたなぁ~。そんな知人から「日記見てるよ。鳥のことは良くわからないけど元気でやってるのなぁと思って見てるよ」という有り難いお言葉。今年度も頑張って書いていこうという気持ちを新たにしました。鳥の話題以外も頑張って書きますよ!



 さて・・・そんな事があった後くらい鳥の話題以外でとも思いましたが、急にそんな話題ももってなくて相変わらず鳥の話題ですけど(笑)

 冬の間もヨシのある場所であればかなりの頻度で観察できた【オオジュリン】の顔つきがこの頃、換わってきました。余談ですが・・・普通”変わる”と言う字が相応しいかと思いますが、【オオジュリン】の場合(というか鳥の場合)”換わる”がより相応しいのです。

 約1ヶ月前から【オオジュリン】の羽が黒っぽくなってきているのは感じていました。冬羽から夏羽への換羽が始まっていたのかと思います。それが最近はほぼ終了して頭が黒い夏羽へと換わっているのですがよくよく見ると、まだ完全ではなく・・黒頭ではなくゴマ塩状態で白い羽が所々混じっています。遠目にはほとんど解りませんけど・・・。
 




 この野鳥達の換羽ですが、季節に合わせるように夏羽、冬羽と呼んでいますが、ようは繁殖に向けた華やかな羽と非繁殖期の地味めな羽を指すのですが、【オオジュリン】の場合、黒い頭になる夏羽と言われる羽が繁殖に向けた華やかな羽になります。
 と言うことはそろそろ【オオジュリン】達も繁殖に向けた行動に移る準備が出来ていると言うこと!!さてこの後、どこで繁殖するのでしょうか??



 かつては大潟でも多くの【オオジュリン】が繁殖していましたが、年々減少傾向にあって、昨年は繁殖期に保護区内で観察しても僅かに数羽が確認できる程度で日によっては全く観察できない日もあった。
 つまり大潟の場合、【オオジュリン】を説明すると・・・『冬鳥で、村内のヨシが自生している場所で越冬する。かつては繁殖地としても利用されていたが近年は減少し繁殖個体はごく僅かになった。』となろうかと思います。


 出来ることならばこのままここに留まって、ここを繁殖地として貰いたいと願っているのは私だけではないはず!!!