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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

森吉でのカエル観察会

2018年07月09日
秋田 足利 直哉

秋田自然保護官事務所の足利です。

  

 6月30日(土)に森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催の自然観察会、『カエル観察会』を実施しましたのでお伝えします。今回の観察会はNPO法人秋田水生生物保全協会にご協力いただいて実施し、参加者・スタッフ合わせて20人で実施しました。

 観察会はカエルがより観察しやすい時間帯を狙って午後1時からスタートしました。この日は、時々雨が降るものの天気は回復傾向で気温がやや高く、さらに前日までに降った雨の影響で森の中の湿度が高いというカエル&サンショウウオの観察には絶好の条件が揃い、期待を膨らませての観察会スタートとなりました。

 

 観察会のコースは、桃洞渓谷沿いで行いました。このルートは森吉山野生鳥獣センターを起点としてルートとしては最も一般的なもので、運営協議会主催のイベントの多くもこのコースで実施しています。先日実施した野鳥観察会もこのコースで行いました。そんなお馴染みのコースでも観察対象が変われば見方も大きく変わるもので、野鳥観察の時は上方に注意を払いながらの観察会でしたが、今回は足下の池や沢に注意を払っての観察会となりました。

 

<モリアオガエルの卵嚢とオタマジャクシの観察>

 

<モリアオガエルの卵嚢とオタマジャクシ>

 

<アズマヒキガエルの観察>

 

<アカハライモリの観察>

  

 観察したカエルは、ヤマアカガエル成体とオタマジャクシ、モリアオガエル卵嚢とオタマジャクシ、アズマヒキガエルの成体、カジカガエルのオタマジャクシ、観察した有尾類は、アカハライモリ成体、トウホクサンショウウオの卵、クロサンショウウオの卵と幼生でした。

 途中から雨が上がり、陽も射してきたこともあって、カエルやサンショウウオの活動が鈍った感はありましたが、それでも日頃じっくり観察する機会がなかった生き物の観察は非常に楽しかったです。参加者からも「詳しい方に見方、持ち方等を教わりながら観察するのは楽しい!」という声が聞かれました。

私自身、これから森吉に行く時には、カエルやサンショウウオなどにも注目して歩くことになりそうで、また一つ森吉を楽しむチャンネルを得たような感覚です。

  

<ヤマアカガエル>

   

 次回の森吉山野生鳥獣センター運営協議会の自然観察会は7月15日(日)に予定している『コウモリ観察会』です。実は森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催の自然観察会で一番人気なのが、このコウモリ観察会です。現在参加申込み受付中です。

 申込は、「NPO法人冒険の鍵クーン」まで、電話0186-72-3168、FAX050-7515-6163