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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

カッコウの下面

2010年07月20日
秋田
 以前、この日記で『ツツドリの下尾筒』と言うタイトルで記事を書いた時、ツツドリは下尾筒が真っ白ではなくクリーム色というか・・バフ色というか・・やや黄色味を帯びていたことをお伝えし、その内容が洋書の図鑑に記載されていたと書きました。


 その後、ツツドリの観察はさっぱりなのですが、【カッコウ】の方は観察しやすい大潟村で着実に事例が増えてきました。今のところ・・・私が観察した【カッコウ】に下尾筒が黄色味を帯びている個体はいませんでした。今後幼鳥が巣立つ時期になるのでその時どんな事例が見られるか今から楽しみですが、先ずは途中経過として日記を書くこととしました。



 電線に止まる【カッコウ】です。下面は喉元から下尾筒まで白ベースに黒い横斑が見られます。そのベースとなっている白い羽は「白よりも白い」と言いましょうか?光沢があって色鉛筆で塗ったような真っ白とはちょっと違う印象を受けます。勿論、その日の観察条件によって差はあるとは思いますが、それでも皆一様に光沢というか・・透明感というか・・色鉛筆では出しにくい白の色合いです。

 下尾筒を注目しても他の下面の羽と大きく変化があるようには見えず、連続しているように感じられます。先に例を挙げた図鑑に記述を見てもそのポイントでツツドリと【カッコウ】が識別できる旨の記述がありましたが、これまでの観察事例から「確かにそうかも?」と思えます。こうなると早くツツドリ
を見たいと思ってしまいますが・・・なかなか難しいんですよ・・・。


 この時はたまたま飛び立つシーンも撮影できたので脇羽も見ることが出来ました。


 この写真を見る限りでは脇羽も翼下面の羽も白い部分は身体下面の羽と大差はなく「白よりも白い白」のようです。
 毎度思うことですが・・・鳥の羽って一枚一枚を見ても、その部分部分を見ても、全体を見ても本当に良くできてるな~と思いますし、本当にキレイだな~と思いますね!!


 地味な羽色と言われがちな【カッコウ】ですが、その羽はとてもキレイで魅力的です。私事で恐縮ですが・・・鳥に興味を持つキッカケはある日、拾った一枚の羽からでした。その不思議な魅力に惹かれ、次第に羽を見つける度に拾うようになっていきました。
 野鳥を観察する時は、その行動などにも大きな魅力を感じますが羽をじっくりと観察して見比べてみるというのもこれまた大きな魅力を感じます。


 皆さんの周りにもそんな魅力的な羽が落ちているかも知れませんよ!!羽から始まるバードウォッチングもアリだと思いますよ!!!