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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

巣立ち後のカルガモ達

2010年07月30日
秋田
 7月最後の日記となります。2010年も半分が経過したと言ってから早くも1ヶ月・・・。月日が過ぎゆく速度に追いつけていないなと感じる今日この頃です・・・。


 さて、今日取り上げるのは、月日が過ぎる速度に追いつけていない私とは全く対照的に日に日に目に見える速度で成長している今年生まれた【カルガモ】の雛達の話です。

 私たちに最も身近なカモである【カルガモ】は都心でも繁殖しているなど比較的繁殖時の観察事例多い野鳥です。しかし・・・言い訳をするわけではありませんが・・・広い広い大潟村は周囲をぐるっと水辺で囲まれていて更に村中を網の目状に水路は巡らされていて水辺と陸地が近接していて【カルガモ】達の繁殖に適した場所恵まれています。

 なので田んぼの近くで繁殖していると言う話を聞く一方で、保護区の中ではなかなか繁殖場所が解らず・・・気付くのは巣立ちをして水路を泳ぐようになってから。というのがこのところのお決まりになっています。

 今年もその例に漏れず・・・【カルガモ】の繁殖を知ったのは承水路を親子で泳ぐ姿を観察してからとなりました。


 巣立ち後間もない雛を連れた【カルガモ】です。時には自分の羽の下やお腹のしたに雛を隠しているのでなかなか小さな雛達の姿を見る機会がありません。雛を連れている親鳥はいつにも増して警戒心が強いですからね。


 ここまで大きくなると既に親鳥と見分けるのが難しくなります。全体に淡い羽色をした雛(既に雛とは言えないくらいに成長していますけど・・)達はお互いに離れず一緒に行動しています。

 この雛達は、おそらくはもうすぐ独り立ちの時期を迎えるのでしょう。親鳥たちは少し距離を置くようになっているようです。



 ちなみにこの2枚の写真は上の写真の方が最近撮ったもので、下の写真とは5日ほどの時間差があります。それでもその大きさの違いは歴然・・・。【カルガモ】の繁殖期も随分と幅があるようですね。
 釣り人の皆さん。『大きく成長した雛達を見かけたからもう安心だ』と繁殖地に立ち入ったり船で近づいたりするのはもう少しお待ち下さい。まだまだ子育て中の野鳥もいるかも知れませんから!!