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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ブナの植樹

2010年07月08日
秋田
 暑い日が続いています。蒸し暑いものですからついつい冷たい物が欲しくなりますが・・・夏バテには気をつけて生活したいものです。


 今日の日記は、昨日予告していた観察会後のもう一つのメイン事業であるブナの植樹について書きます。

 森吉山麓での自然再生事業はおよそ500haの牧場、牧草地跡地のうちキャンプ場などと利用しているエリアをのぞく大半を対象として秋田県が主体となって森林再生事業を展開し、広く力を集めて森林を再生しようとする取り組みを展開中です。勿論我々環境省もかなりの部分で関わりを持ちながら再生を目指しているところです。


 さて、観察会が無事終わり、全員帰着して直ぐにブナの植樹を行いました。ここからは秋田県農林水産部森林整備課の担当者が取り仕切って実施しました。
 この時は遠くに雷が聞こえ、今にも雨が降ってきそうな空でした・・・。今年で3回目となる観察会&植樹体験ですから、参加者の半数くらいはこれまでにブナの植樹を経験しています。そんな事情も絡んで(?)自発的にかつ適切に植樹を始める方々も居る一方で、初めて植樹をされる方々のために担当者が丁寧に解説し、見本を見せてくれます。



 そしていよいよ植樹!となるわけですが・・・植え穴を掘るとそこには大きな石があったりして苦労している方もいました。
 担当者からは『今此処で植樹して貰ったブナの中から100年後に2本か3本生き残って成長してくれたら大成功』といった発言がありましたが、それを聞いた皆さんはおそらく『その2~3本は自分の植えたブナであるように・・』と願いを込めて植樹したはずです!!



 植樹したブナは森吉山麓で採取した種から育てた5年生の苗木です。ちなみに昨年植樹した箇所の直ぐ隣に植樹しましたが、昨年分の活着率は100%でした。どうやらこの場所は条件が良いようですからきっと今年植樹したブナも順調に成長してくれることでしょう!!



 私たちは100年後の未来を目にすることは出来ませんが、今植樹したブナ達が大きく成長して、また此処にブナの森が再生されることを願ってやみません。



 昨日紹介した観察会の目的地であったヒバクラ岳からは、この跡地つまり森林再生を行う対象地が一望できます。その光景はこの再生事業を推し量るに充分な眺めですので、是非ご紹介しようと思いますが・・・今日のところは長くなってしまいましたのでまた後日ということで・・・