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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

キノコの季節

2010年08月18日
秋田
 夏休みも終盤に入ってきましたね。森吉には残り少ない夏休みを気持ちいい渓谷で過ごそうという学生さん達がやって来ていつもより入山者の平均年齢が下がっています。

 さて夏休みと言えば・・・この日記も暫くアップされていませんから(←どうにかならないものか?と強く思いますが・・・)夏休み終盤にまとめて書いた日記のように思われるかも知れませんね・・・・悲しいことだ(涙)



 ふぅ~、虚しさを感じながらも気を取り直していきましょう。
 今、森吉の山の中には色とりどりのキノコが顔を出し始めました。「キノコ=秋」と思われがちですがこの時期、ブナの林床の彩りは花々からキノコに取って代わると言っても過言ではありません!!

 先日の巡視中にはこんな鮮やかなキノコを見つけました。


 断定は出来ませんが・・・【ハナホウキタケ】ではないか?と思います。この仲間は類似種が多くて識別にはかなりの知識を有するそうのだそうです。なので素人の私の識別などアテにしない方が良いかもしれません。


 アップにするとこんな感じです。仮に【ハナホウキタケ】であったとすると・・・色合いがこの様に鮮やかな赤みを帯びるものから黄色が主体の物まで様々あるそうです。

 見た目にキレイなキノコは咲き誇る花々が少々寂しくなったこの時期、足下を密やかに彩る魅力を感じますが、このキノコには一際目を引く力があったように思います。


 ところで・・・キノコと言えば毎年「食中毒」の報告が絶えません。森吉山野生鳥獣センターにも散策中に採取したキノコを持参して案内解説員に識別して貰う方が時々いらっしゃるようですが、その様なスタンスで良いのでしょうか??
 キノコにはご存じのように食べると食中毒を引き起こす種類があり、時には死に至らしめる毒キノコすら存在します。反面食用にすると得も言われぬ美味な物もありこの時期の風物詩とでも言いましょうか?秋田の食文化には欠かせない食材でもあります。
 しかし!!自分自身で食べられるのか?否か?判断の出来ないキノコを採取してくるのはいかがなものでしょうか?ましてや食すなど「もってのほか」ではありませんか??森吉山野生鳥獣センターの案内解説員も出来る限りのアドバイスはしたいと思ってはいますが、そこまで責任が持てないのも事実です。


 そこで・・「自分で安全な食用可能なキノコと判断できた物以外採取しない。」これを徹底してはいかがですか??今回取り上げたキノコのようにハッキリと断定できない物には手を出さず鑑賞するに留めましょう。
 ちなみに・・・このキノコが【ハナホウキタケ】であったらば食中毒を引き起こす可能性がありますので採取はしないで下さい。