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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

アジャストする

2011年04月12日
秋田

 このところ、【ミサゴ】の観察機会が増えています。承水路に留まらず南の池でも管理棟近くの池でも見かけます。
 先日、観察したこの【ミサゴ】は捕まえた魚を電柱のてっぺんで食べていました。頭の側からちぎっては食べちぎっては食べ・・・そして最後に尻尾を含む部分を丸呑みする瞬間です↑。


 野鳥の観察の中でもその野鳥の特徴がよく出たシーンの観察は特に興味深いものです。【ミサゴ】の場合は足趾をその時々に合わせてアジャストする場面の観察がそれにあたるかと思います。
 一般に鳥の足趾は前方に向いて3本、後方に向く1本の4本です。少々強引な例えかも知れませんがアルファベットの「Y」の字の下の線を上に向かって伸ばしたような形をしています。【ミサゴ】も通常はその様な状態だそうですが、状況に応じて1本の指が大きく開いてアルファベットの「X」の様な状態になります。


 この写真を見ると【ミサゴ】の足趾が「X」型をしているようです。何かを掴む時は掴みやすいようにアジャストしているようです。




『アジャストする』



 震災から1ヶ月が経過しまして私たちに求められる行動も様々になってきました。
 これまで経験したことがないような規模の大きな地震、巨大津波起こり、更には原発事故が起こりそれが刻々と変化している状況の中、私達は正しい情報に基づいて冷静で的確な行動が求められています。そしてそれは私たちが住む地域によって様々です。

 とあるアンケート調査で『震災発生後に何かこれまでと違った行動をしましたか?』と聞いたところ全員が『はい』と応えたそうです。節電であったり、募金であったり、支援物資の提供であったり、通勤方法を見直したりと様々な行動があったようですが、全員が何かしらの対応をしているということになります。一人一人の行動は小さな事であったかも知れませんが、全員が行動したことによって大きな動きとなっています。
 そしてこれから先も行動を続けることによって更に大きな動きとなって広がっていき、必ずや復興への歩みに繋がることと思います。

 
 余震が続き、停電も続き、原発事故もまだまだ予断を許さない状態が続きます。被災地から離れた地域にあっても避難をされた方があったりと様々な対応が求められています。私たちはその時々、場面場面に応じて柔軟に対応していかなければなりません。