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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

どろぼう ~ノブキ編~

2010年09月09日
秋田
 タイトルにある『どろぼう』とはこの地方でいうところの『ひっつきむし』とか『くっつきむし』と呼ばれ、知らず知らずのうち洋服などに種がくっついてしまっている”あれ”の事です。皆さんも一度は自分の洋服にくっついている種を煩わしく感じた経験があるのではないでしょうか??
 それにしても何故それを『どろぼう』と呼ぶのか?よくわかりません・・・何かを盗んでいるとは思えないのですが・・・ちなみに私個人としては『くっつきむし』と呼んでいました。なので『どろぼう』という呼び方には馴染みがないのですが郷に入っては郷に従えと言いますから・・・森吉で一般に呼ばれている呼び方を使うことにしました。


 さて、今日取り上げるのは『どろぼう』のうち森吉山麓の登山道脇でよく見ることが出来る【ノブキ】です。
 現在、【ノブキ】は花が終わり、実が稔り始めました。今は未だ固い未成熟な実が多いので巡視中もそれほど気を付けることはありませんが、間もなく実が成熟するとズボンの裾に『どろぼう』がくっつかないように気をつけなければならなくなります。


 背景が緑色なので見にくくてスミマセン・・。これが【ノブキ】の種子です。複数の実が同心円状に並んでいます。その実には『腺体(せんたい)』と呼ばれる粘液があってそれが『どろぼう』の正体です。ネバネバの液体で洋服に付着するんですね。


 ちなみに【ノブキ】の名前は葉が山菜の蕗に似ていることから付けられたそうです。どうですか?似てますか?


 参考までに以前に撮影した花の写真も載せておきます。花を見て、実を見てもそれほど違和感がないように感じるのは私だけでしょうか?「この花にしてこの実あり」みたいな・・。


 
 この他にも色々な『どろぼう』を見ることが出来ますのでこれから紹介していきますね。お楽しみに~^^



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