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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

潜水士という名の

2010年02月08日
秋田
 週末には今期最強とされた冬将軍が猛威をふるって辺りを一面真っ白にしていきましたが、今日はその雪に雨が降って・・酷い状態になっています。歩道も歩きにくいったら・・・


 さて、その冬将軍が猛威をふるう少し前!(タンチョウの話を続けてる間にネタの鮮度が・・・)西部承水路に珍しい野鳥がやってきていました。
 現在、水路は完全に結氷していて・・・鳥影は見当たらないのですが、その時には、かなり広範囲に結氷していない水辺があって、チラホラと野鳥の姿を見ることが出来ていました。


 そんなコンディションの中、2羽のがっしりした体格の水鳥を見つけました。その2羽は盛んに潜水を繰り返します。
 初めのうち、随分と遠くにいたので直ぐに種類の特定が出来ずにいました。と言うのも・・・これまで見た事のあるカイツブリの仲間とも、ウの仲間とも、潜水ガモの仲間とも明らかに体格と言い、風貌と言い、潜水時間と距離と言い・・違うんです。




 それもそのはず!!!英名【Black-throated Diver】和名【オオハム】という野鳥でした。Diverの名前があるくらいですから潜水は得意中の得意!!
 他の潜水する野鳥達であれば、毎回とは言いませんが・・・およそどの辺りに浮上してくるか、どれくらいで浮上してくるか、見当を付けることが可能ですが、【オオハム】はそれらを凌駕する潜水能力なのでしょうか?時間も距離も私の予想はことごとく外れていました・・・。きっとこの経験は後々まで忘れる事が出来ない様な気がします。


 ふとした時間、図鑑を眺めて過ごすことが多いのですが・・・【オオハム】の仲間は図鑑の最初の方に載っていることが多く、幾度となく図鑑で目にしていた野鳥でした。
 実はこれまで見たことが無く、漠然とした憧れを抱いていた野鳥でした。意外な場所で突然訪れた出会いでも、直ぐに嘴や胸や脇腹などに注目してしましました!


 この【オオハム】の観察は、「普段から図鑑を見るのって大切なんだな!」と感じた出会いでした。