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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ススキの穂先にて

2011年01月06日
秋田
 秋田県内は寒い一日となりました。しかも今日は色々な寒さを体験してきました。内陸部の身体の芯からキーンと凍えるような寒さと、沿岸部の強風が地吹雪となって吹き付ける寒さと・・秋田の冬も様々です。



 はい。そんな今日も元気に活動する野鳥達の話題です。

 雪が積もった日。地面が覆われ、それまであった餌が雪の下に消えてしまいます。そんな時、大潟のヨシ、ススキ原ではたくさんの小鳥たちに出会うことが出来ます。特に出会いの確率が高いのが【ホオジロ】です。

 10羽程の小群で松の木やヨシ、ススキ原で採餌している【ホオジロ】達に出会いました。それまで地面に落ちている草の種子やらを食べていたのですが、雪が積もって地面が真っ白になってしまったこの日、身を隠しやすいススキ原に餌を求めてやって来たようです。
 
 ススキの実は手箒(ホウキ)状になった穂に稔っています。その小さな実を啄む【ホオジロ】は手箒状の穂から手頃な1本をセレクトして嘴で咥えていました。 


 無数にある穂の中から手頃の1本を咥えました。咥えるポイントは実の着いている一番の根元の部分です。


 そのポイントからまるで私たちが串焼きを欲張って串を抜き取るように一気に食べるかのように・・・穂先に向かって実を削ぎ取るようにして口の中へと運んでいました。


 そして穂先まで達すると・・・一気に穂を解放します。と、これの繰り返し。何度も何度もこうしてススキの小さな実を食べていました。


 観察していて、ススキの穂先がぴょ~んとはじける様子が可笑しくて・・・1本1本咥えていく様子が可愛らしくて・・・久しぶりにほんわか出来た観察でした。
 寒い中でもこうして野鳥達の生きる姿を見るとそこには確かなぬくもりというか熱を感じる事が出来て何だか暖かな気持ちになれます。 いいですよね~こういうぬくもりって!!