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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

口を開けて

2011年07月12日
秋田
 暑い日が続きます。道路に設置されている温度計が30度を超える表示になっているだけで疲れるような気さえします。こんな時も外で働く皆さんは水分だけでなく塩分も補給して、休憩も取って無理のないようにしていきましょう。大潟村では『こんな暑い日にずっと外で働いてはいけない。結果効率悪くなる。』という意見を聞きます。専業農家の方が言うんですから確かなはずです!!




 さて・・・余りの暑さと、日々の出来事に開いた口が塞がらない今日のこの頃ですが・・・今日の日記は口を開けた【ゴイサギ】の話題です。

 昨日の記事で紹介した【ゴイサギ】が水面を見ていたら突然大きな口を開けました。獲物を見つけたにしてはおかしな行動ですし、暑いにしても開けた口が大きすぎるので、どうしたんだろうか?と・・・


 目線は水中から逸れているようですし、見ようによっては苦しそうに見えます。


 そのうち、確かに苦しそうにしているのが解りました。人間だったら『オェー・・』と言っているに違いありません。瞬膜を閉じた瞬間なんて相当苦しそうです・・・。何かを吐き出そうとしているようです。


 口の中から大きな「塊」が現れました。ペリットを吐き出そうとしていたんですね!!確かにこんな大きな塊を吐き出す時は苦しいでしょうね?【ゴイサギ】にとっては生理的な行動なんでしょうけど・・・。


 このペリット。拾って何が入っているか調べたかったのですが残念ながら水の中へ・・。【ゴイサギ】が飛び去ってから行ってみましたが確認できませんでした。水中でバラバラになったのでしょうか?それとも魚の餌になったのでしょうか?
 ペリットとは食べた物のうち消化できなかった部分を吐き出す物です。写真を矢理に拡大してみてみると、赤い部分はどうやらアメリカザリガニの甲羅(?)のようです。現物を観察できたらもっと色々な情報が得られたでしょうが・・・残念です。


 日記2回分のネタを提供してくれた【ゴイサギ】ですが、大潟草原鳥獣保護区のコロニーでは今が巣立ちラッシュです。周辺の水辺には巣立った個体から繁殖を成功させた(?)成鳥までたくさんの【ゴイサギ】を観察することが出来ます。同じ水辺に様々な段階(年齢)の【ゴイサギ】が居ますので違いをじっくり観察するチャンスです!!