東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

収納式(?)

2009年06月22日
秋田
 昨日の日曜日は「夏至」でした。 実感はありませんがこれから日が短くなっていくのか・・なんてことを考えてみたり・・・



 さて、大潟ではサギのコロニーが賑やかになってきました。一番早いアオサギは既に巣立っていますが、つい先日交尾しているダイサギがいたり・・まだまだ賑やかさは続きそうな気配です。
 そのコロニーでは【ゴイサギ】の巣もかなりの数があって、現在子育ての真っ最中です。コロニーに一番先にやってきたアオサギや続いてやってきたダイサギに比べて、やや遅れてやって来た【ゴイサギ】達ですが、繁殖に関しては一番順調に進んでいるようです。
 その模様は次の機会にお伝えするとして・・・今日は管理棟の窓から観察した餌を探しに来た【ゴイサギ】の話です。


 この写真は管理棟の直ぐ横にある池にやってきた【ゴイサギ】です。巣にいる雛に与える餌を探しに来たのでしょうか?止まり木にとまって水の中をのぞき込んでいるのですが、なんかちょっとした違和感を感じました。


 その原因は「足」でした。上の写真では解りにくいのですが向かって左側の足を上げた状態で止まっています。
 でも、その「足」が見当たらない・・・「あれっ?」と思ったら・・・お腹の辺りに何か黄色い物が見えています。なんとこの【ゴイサギ】は右足を持ち上げてたたみ込んでいたのでした。実に美味く収納できるものだと感心してしまいました。


 両足を使って立つとこんな感じです。かなり力強い足をしているんですね?片足でも微動だにせず枝に止まれるのも納得してしまいそうです。



 余談ですが・・鳥が描かれている古美術を鑑定する際、「足が小さく遠慮がちに描かれている物は偽物と疑った方がよい」という話を聞いたことがあります。鳥の足はなかなか注意深く観察することが少ないでしょうし、漠然と持っている鳥の足に対するイメージと現物はかなり異なります。この【ゴイサギ】に対しても『こんなに強靱そうな足だったんだ・・』と思ってしまいました。
 最近この話には信憑性があるかも知れない!と思っています(笑)。