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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

冬の仕事と春の観察会のお知らせ

2016年03月31日
秋田 足利 直哉

 年度末、今事務所が入居する合同庁舎の他の官署の方が大勢の方々に見送られて庁舎から去って行く光景を見ました。別れの季節です・・・。

  

 このところ、東北のアクティブレンジャー日記は「冬の仕事」についての記事が続いてますので、私もそれにのっかって、この冬、まだ真っ暗なうちから出かけていって、寒い中一人でやっていた渡り鳥の飛来状況調査についてお伝えします。

  

 この調査は全国39カ所の地点で渡り鳥の飛来状況の調査を行っているもので、渡りのシーズン中、各月の上旬、中旬、下旬に、国指定鳥獣保護区等にどんな種類の渡り鳥がどのくらい飛来しているかという傾向を把握することが目的であり、各調査地で記録されている渡り鳥等の種類及び個体数は、調査地全体または一定のサンプル区間において調査されたものです。

 この調査は以下のサイトで結果を公開しているので見たことがある方もいらっしゃるかと思います。私は大潟草原鳥獣保護区での調査のうち月の上旬の調査を担当していました(中旬下旬は鳥獣保護区感管理員さんにお願いしていました。)。

   

渡り鳥飛来状況調査のサイトはこちら↓

http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/migratory/ap_wr_transit/index.html

   

 渡り鳥の羽数を把握するのに最も都合がいいのは塒での調査です。ガンやハクチョウ達はおよそ決まった塒で夜を過ごして夜明けの頃に採餌場所等へ飛び立って行くのでその時間帯を逃さないように調査をする必要があります。事務所から保護区までは車で約1時間。真冬の凍結した道路でしかも未明の間に移動するのはなかなか大変です・・・。

  

 そんな感じで、調査地に行くまではつらいのですが・・・いざ現地に到着すれば、普段は見られないような幻想的な光景が見られたりして、結構楽しく過ごしていました。早起きは三文の得と言いますが本当に得した気分で仕事していました。

 下の写真は3月の調査時に撮った写真ですが、何とも言えない色の空を鳴き声を高らかに響かせてガン達が飛んでいく様子は何度見てもキレイだな~と思います!!

   

  

 塒での調査が終わると鳥獣保護区内を巡回しながら調査を続けるのですがこの時も、嬉しい出会いが続出です!!3月はオオワシがじっくりと観察に付き合ってくれました。

  

 

 その時その時色々な出会いがあって、それも楽しみの一つでした。私は早起きが苦手なので、まだ夜も明けないうちに布団を出るのは本当にきつかったですが、現地に行くと毎回そんなものは吹き飛んでしまいます。

  

   

  

 この調査が終了していよいよ春に突入!!先ずは冬の間に投棄されたゴミが目立っている大潟草原鳥獣保護区内のクリーンアップ活動と続々とやってきている野鳥達を観察する企画が4月17日(日)に予定されています。これは秋田県が定めるクリーンアップ強化月間である4月にの第3日曜日を「ビューティフルサンデー」として一斉清掃活動を呼びかけているのに併せて東北地方環境事務所と秋田県、大潟村が主催するものです。

 これから繁殖のために多くの鳥たちがやってきますが、彼らがより良い環境で過ごせるようにとの目的で実施するものです。

   

クリーンアップ強化月間とビューティフルサンデーについての秋田県のサイトはこちら↓

http://www.pref.akita.lg.jp/www/contents/1349404755664/index.html

  

 お申し込みは秋田自然保護官事務所までFAX(018-867-8589)か葉書(〒010-0951秋田市山王7-1-4秋田第二合同庁舎1階)でお申し込み下さい。皆様のご協力をお願いいたします。