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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

オオジシギの眼

2010年05月21日
秋田
 今日の秋田は朝から霧雨で視界が悪くなっています。本当ならば窓を開けて気持ちの良い風を取り込みたいところですが・・・ジメジメした空気がまとわりつくようで不快感を覚えます。



 さて、気持ちを切り替えて!
 野鳥観察をしていて見つけた「そうなのか!!」をお伝えします。今日は【オオジシギ】の話です。
 【オオジシギ】と言えば識別の難しいシギの中でも更に一段ハードルが高くなるジシギと呼ばれる仲間で、大潟にもコレとよく似た【タシギ】が確認できるためその居場所によっては識別に苦労しています。この日も草地にいて「どっちかな?」と時間をかけて観察していたのですがその際、面白いことに気付きました。

 先ずは↓こちらの写真をご覧下さい。


 【オオジシギ】の正面顔(ややズレてますけど・・)です。注目して欲しいのは眼です。左右に大きな黒目がパッチリと見えていますよね?


 続けて↓こちらの写真をご覧下さい。クリックで大きくなります。


 今度は【オオジシギ】の頭部を真後ろから撮影しました。やはり眼に注目してみてください。こちらでも左右に大きな黒目が確認できますよね?


 と言うことは・・・【オオジシギ】の視界ってどれだけ広いのでしょうか?我々は目の位置からして真後ろを視野に入れることは出来ませんが、【オオジシギ】は少々離れていれば真後ろも視野に入れることが出来そうですね?眼の付き方も我々は身体の全面についていますが【オオジシギ】の場合、身体の側面についているとい言えそうです。猛禽などの天敵に襲われる機会が多く、常に警戒を怠れない実情からこの様に進化していったのでしょうか?
 確かにこの眼では見えない範囲はかなり少なそうです。そしてこの目を使って実際に警戒している場面がこちら↓


 これは上空を通過したノスリを伺っている時の様子です。この時【オオジシギ】にはどの様に見えているのでしょうか?とっても興味があります^^。