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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

雨に佇む

2011年06月28日
秋田
 今日も梅雨空に覆われている秋田市内です。市内には今も増水した川の水位が下がらずに警戒を強いられている地域があります。豪雪・大地震・頻発する余震・豪雨などの影響で地盤がゆるんでいるところが多く土砂災害にも警戒が必要な地域があります。最新の気象情報の入手に努めると共に細心の注意を払って行動しましょう。



 梅雨入り後、非常に強い雨が降っていましたが、この日もかなり激しい雨が降っていました。そんな時でも西部承水路沿いにある鳥影が目に入ってきました。
 この写真、水平もとれていない程、酷いモノで見ていると具合が悪くなってきそうですが・・・この状態で違和感というか・・何かの気配というか・・を感じて車を止めました。


 ススキの株の中に野鳥が居るのですがお分かりになりますか?ってこんな小さな写真では厳しいですよね?


 これでお分かりになりますか??ススキの株に薄茶色の野鳥が居ます。

 【ヨシゴイ】がいます。身体に似合わないほど大きな脚を開いてススキを束ねるようにして掴みながら立っています。
 【ヨシゴイ】はサギの仲間ですが、日本に生息しているサギの中で最も小さな種です。ちなみに嘴の先端から尾羽の先端までの「全長」は36~37cmでハシボソガラスより大分小さく、オナガやカッコウなどとほぼ同じような大きさです。サイズ的には”ちょっと大きな小鳥”って感じでしょうか?
 居るのが解っていながらこの道を走っていたこともありますが、ヨシやススキに身を潜めている【ヨシゴイ】は意外にも目に付きます。でも本人(本鳥?)はしっかりと身を潜めているつもりなのかも知れません・・・その証拠に


 擬態していました。私の目を誤魔化すためにしているのでしょうが・・・丸見えですね^^しかもこっち見てるし(笑)
 この場所では雨宿りにもならず次第に【ヨシゴイ】もビショビショになっているのが解るようになってきました。私の乗っている車も助手席がビショビショです。これ以上は限界!と判断して観察を終了しました。


 野鳥達は晴れの日も、風の日も、勿論雨の日も野外で暮らしていますから雨が降っても平気なのですが、それでも激しい雨の時にはあまり動きたく無いように見えます。そりゃそうですよね?いくら野鳥でも豪雨の中、わざわざリスクを冒して動き回らなくてもね・・・。止まない雨はありませんからね!!


 これから先も雨の日が多くなると思います。雨が降ると出かけるのが億劫になりますよね?でもこの様にしっかりと距離をとって観察すれば、じっくりと観察することが出来る野鳥もいます。この他にも雨の時にしか見られないような行動があるかも知れません。私たちも、『雨ニモ負ケズ』逆に雨を楽しんでいきましょう!!(集中豪雨はもう勘弁して欲しいですけど・・)