白神山地
202件の記事があります。
2012年10月19日秋の白神山地
白神山地 野原七恵
めっきり寒くなってきましたが、今年の白神山地の紅葉はちょっと遅れ気味です。
夏の猛暑の影響か、色づく前に葉がスカスカになってしまった木も多く見られました。
世界遺産センターに来館した方や、問い合わせなどでも紅葉情報をよく聞かれるため、最新の情報を少し紹介したいと思います。
白神山地で最も多く人が入る暗門の滝歩道は、日当たりの良い場所などでは色づき始めていました。

特に、ヤマウルシやナナカマド、ヤマブドウの赤が、ブナの緑や黄色にとてもよく映えます。

暗門の第3の滝の周辺はもう少し、という感じでした。10月末頃がいいのではないでしょうか。
写真に写ってない滝を正面から見て左側の斜面は低木や草本が色づいており、今はそちらがキレイでした。
今週末だと、紅葉が比較的早い青森県と秋田県の県境の釣瓶落峠が見頃かもしれません。
また、10月20日(土)・21日(日)に白神山地ビジターセンターでイベントがあり、世界遺産センター西目屋館でも自然素材を使った工作教室を開催します。
http://www.shirakami-visitor.jp/images/pdf/hureai.pdf

世界遺産センターで開催する『草木をつかった ちびっこアート教室』では、“松ぼっくりを使った白神山地の動物作り”や“白神山地の素材を使ったモビール”、“ブナの葉っぱの落ち葉プール”を予定しています。
白神山地にいらっしゃる際には、世界遺産センターにもぜひお立ち寄りください。
夏の猛暑の影響か、色づく前に葉がスカスカになってしまった木も多く見られました。
世界遺産センターに来館した方や、問い合わせなどでも紅葉情報をよく聞かれるため、最新の情報を少し紹介したいと思います。
白神山地で最も多く人が入る暗門の滝歩道は、日当たりの良い場所などでは色づき始めていました。
特に、ヤマウルシやナナカマド、ヤマブドウの赤が、ブナの緑や黄色にとてもよく映えます。
暗門の第3の滝の周辺はもう少し、という感じでした。10月末頃がいいのではないでしょうか。
写真に写ってない滝を正面から見て左側の斜面は低木や草本が色づいており、今はそちらがキレイでした。
今週末だと、紅葉が比較的早い青森県と秋田県の県境の釣瓶落峠が見頃かもしれません。
また、10月20日(土)・21日(日)に白神山地ビジターセンターでイベントがあり、世界遺産センター西目屋館でも自然素材を使った工作教室を開催します。
http://www.shirakami-visitor.jp/images/pdf/hureai.pdf

世界遺産センターで開催する『草木をつかった ちびっこアート教室』では、“松ぼっくりを使った白神山地の動物作り”や“白神山地の素材を使ったモビール”、“ブナの葉っぱの落ち葉プール”を予定しています。
白神山地にいらっしゃる際には、世界遺産センターにもぜひお立ち寄りください。
2012年08月27日白神山地合同パトロール
白神山地 野原七恵
8月22日に今年度は2回目となる白神山地世界遺産地域の合同パトロールを行いました。
白神山地では林野庁や環境省、県などの関係機関、巡視員、関係町村、漁協関係者などで違法行為の防止やマナー向上のために、年に数回行っています。
私は今回、青森県深浦町を流れる、追良瀬川での合同パトロールに参加しました。

追良瀬川はV字谷も見られる渓谷が続き、白神山地を流れる水系の中では特に増水しやすく天気を注意しながら行かなければならない沢になります。
合同パトロールでは、巡視員の方に先導してもらいながら、進みます。

この日は8月下旬の青森とは思えないほど暑かったため、沢歩きはとても気持ちよく行うことが出来ました。

深い所では165cmある私で、だいたい股上くらいの深さがありました。
ただ歩くだけでなく違法伐採や、堰堤の上からは禁漁区になっている追良瀬川では違法の釣り人がいないか注意しつつ進みます。
追良瀬川沿いに数カ所ある野営することの出来る場所では特に違法伐採やたき火などが行われていないかチェックしていきます。
まだまだ白神山地でも歩けていない場所の多い私にとっては他の巡視員さんと一緒に回ることのできる合同パトロールはとても勉強になりました。
今回は、幸いなことに新しい違法行為は特に見つかりませんでした。
これからも白神山地のマナー向上のために頑張って巡視していこうと思います。
白神山地では林野庁や環境省、県などの関係機関、巡視員、関係町村、漁協関係者などで違法行為の防止やマナー向上のために、年に数回行っています。
私は今回、青森県深浦町を流れる、追良瀬川での合同パトロールに参加しました。
追良瀬川はV字谷も見られる渓谷が続き、白神山地を流れる水系の中では特に増水しやすく天気を注意しながら行かなければならない沢になります。
合同パトロールでは、巡視員の方に先導してもらいながら、進みます。
この日は8月下旬の青森とは思えないほど暑かったため、沢歩きはとても気持ちよく行うことが出来ました。
深い所では165cmある私で、だいたい股上くらいの深さがありました。
ただ歩くだけでなく違法伐採や、堰堤の上からは禁漁区になっている追良瀬川では違法の釣り人がいないか注意しつつ進みます。
追良瀬川沿いに数カ所ある野営することの出来る場所では特に違法伐採やたき火などが行われていないかチェックしていきます。
まだまだ白神山地でも歩けていない場所の多い私にとっては他の巡視員さんと一緒に回ることのできる合同パトロールはとても勉強になりました。
今回は、幸いなことに新しい違法行為は特に見つかりませんでした。
これからも白神山地のマナー向上のために頑張って巡視していこうと思います。
2012年07月12日世界遺産センター藤里館 アクティブ・レンジャー写真展開催中!
白神山地 野原七恵
白神山地世界遺産センター藤里館にてアクティブ・レンジャー写真展の設置作業を行いました。

今回は「ひかり」というテーマの写真展を開催しています。
東北で活動している10人のアクティブ・レンジャーがそれぞれのフィールドで見てきた自然の写真を出展しています。
http://c-tohoku.env.go.jp/to_2012/0330a.html
私も、白神山地周辺の青池や津軽峠の写真を出展しました。
なかなかプロの写真家さんのようにうまくは撮れませんが、多くの方に「白神山地にはこんな自然があるんだ!」という様なことを伝えられればと思っています。

藤里館では8月末まで開催予定ですので、白神山地にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
昨年、藤里館で写真展を行った際には、同時に白神山地での活動展として“子どもパークレンジャー”や“川ガキ集まれ!”の写真も展示していました。
今年は、昨年に千葉県印西市の木刈小学校の5年生の皆さんからいただいた「白神山地ブック」を展示しています。

国語の教科書に載っている「世界遺産~白神山地からの提言~」で学び、一人一人が思ったことや、自然保護について考えたことなど、分かりやすく書いてくれています。
多くの人に見てもらい、一緒に白神山地の自然保護について考えてもらえたらと思っています。
さて、白神山地では子ども自然体験キャンプを夏休みに行っています。
実際に白神山地の自然を多くの子どもたちに体験してもらえたらと思っています。
ふるってご参加ください。
白神山地子どもパークレンジャー
http://c-tohoku.env.go.jp/to_2012/0629a.html
【第1回】
テーマ:「マタギに学ぶ!森・川・人のつながりキャンプ~赤石川の自然と文化~」
日 時:7月29日~31日(日~火) 2泊3日(キャンプ泊)
場 所:青森県鰺ヶ沢町 赤石川周辺
集 合: 8:00弘前駅前シティーホテル横 又は、9:30鰺ヶ沢駅
【第2回】
テーマ:「マタギに学ぶ!森・川・人のつながりキャンプ~大川の自然と文化~」
日 時:8月5日~7日(日~火) 2泊3日(キャンプ泊)
場 所:青森県西目屋村 大川周辺
集 合:8:30弘前駅前シティーホテル横 又は、9:30世界遺産センター西目屋館
対象者:自然体験ができる体力のある、小学校3年生~中学生と参加を希望する保護者
定 員:各20名程度(先着順)
参加費:子ども・大人10,000円(食費、保険料、プログラム代として)
申し込み・問い合わせ先:NPO法人岩木山自然学校
〒036-1345 青森県弘前市大字常盤野字黒森12-5
ペンションワンダーランド内
TEL 0172-83-2670 FAX 0172-83-2675
e-mail:pwonder@infoaomori.ne.jp
今回は「ひかり」というテーマの写真展を開催しています。
東北で活動している10人のアクティブ・レンジャーがそれぞれのフィールドで見てきた自然の写真を出展しています。
http://c-tohoku.env.go.jp/to_2012/0330a.html
私も、白神山地周辺の青池や津軽峠の写真を出展しました。
なかなかプロの写真家さんのようにうまくは撮れませんが、多くの方に「白神山地にはこんな自然があるんだ!」という様なことを伝えられればと思っています。
藤里館では8月末まで開催予定ですので、白神山地にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
昨年、藤里館で写真展を行った際には、同時に白神山地での活動展として“子どもパークレンジャー”や“川ガキ集まれ!”の写真も展示していました。
今年は、昨年に千葉県印西市の木刈小学校の5年生の皆さんからいただいた「白神山地ブック」を展示しています。

国語の教科書に載っている「世界遺産~白神山地からの提言~」で学び、一人一人が思ったことや、自然保護について考えたことなど、分かりやすく書いてくれています。
多くの人に見てもらい、一緒に白神山地の自然保護について考えてもらえたらと思っています。
さて、白神山地では子ども自然体験キャンプを夏休みに行っています。
実際に白神山地の自然を多くの子どもたちに体験してもらえたらと思っています。
ふるってご参加ください。
白神山地子どもパークレンジャー
http://c-tohoku.env.go.jp/to_2012/0629a.html
【第1回】
テーマ:「マタギに学ぶ!森・川・人のつながりキャンプ~赤石川の自然と文化~」
日 時:7月29日~31日(日~火) 2泊3日(キャンプ泊)
場 所:青森県鰺ヶ沢町 赤石川周辺
集 合: 8:00弘前駅前シティーホテル横 又は、9:30鰺ヶ沢駅
【第2回】
テーマ:「マタギに学ぶ!森・川・人のつながりキャンプ~大川の自然と文化~」
日 時:8月5日~7日(日~火) 2泊3日(キャンプ泊)
場 所:青森県西目屋村 大川周辺
集 合:8:30弘前駅前シティーホテル横 又は、9:30世界遺産センター西目屋館
対象者:自然体験ができる体力のある、小学校3年生~中学生と参加を希望する保護者
定 員:各20名程度(先着順)
参加費:子ども・大人10,000円(食費、保険料、プログラム代として)
申し込み・問い合わせ先:NPO法人岩木山自然学校
〒036-1345 青森県弘前市大字常盤野字黒森12-5
ペンションワンダーランド内
TEL 0172-83-2670 FAX 0172-83-2675
e-mail:pwonder@infoaomori.ne.jp
2012年05月30日まだまだ新緑と残雪の世界!岳岱に入山者カウンター設置-藤里町岳岱地
白神山地 谷口 哲郎
前回と前々回と、青森県西目屋村の高倉森登山口や、深浦町の十二湖崩山や白神岳の登山口での入山者カウンターの設置に関する活動を取り上げました。
(高倉森登山口設置記事はこちら)
(白神岳登山口と崩山登山口設置記事はこちら)
今回は青森県を飛び出し、白神山地を挟んで反対側のお隣秋田県藤里町の岳岱自然観察教育林に入山者カウンターを設置してきました。さらに今回は、岳岱自然観察教育林とその近くにある田苗代湿原に巡視活動を行ってきましたので、そのレポートをお伝えしたいと思います。
(入山者カウンターに関してはこちらをご参照ください。)
岳岱自然観察教育林は遺産地域に接していませんが、標高620mの秋田県藤里町に位置するブナを主とする天然林です。この12ヘクタールのブナ林には、ブナを中心にイタヤカエデ、ヤチダモ、ホオノキ、サワグルミの巨木が生い茂っています。ベンチや四阿、一部車椅子でも利用可能なウッドチップの歩道が整備されており、白神山地の他の山に比べとても歩きやすくなっています。
岳岱自然観察教育林の入山者は、計測期間中(5月下旬から11月上旬)多い年で約9600人、少ない年で約5100人と、測定開始から平均して約7200人/年の方々が入山されています。上記の様に、白神山地でも歩きやすくブナ等の巨木を見ることが出来ることもあって、他の設置箇所と比較しても2番目に多くの方が訪れる人気のスポットになっています。
今回の設置作業に関しては、岳岱自然観察教育林の利用に詳しいボランティアの方にアドバイスと指導を請いながらの作業になりました。昨年度より工事を行っていた新しいトレッキングルートが完成したこともあり、設置箇所を移設しました。

左2枚:カウンター設置風景(岳岱自然観察林入口) 右2枚:岳岱の住人 photo 2012.5.25
カウンター設置後は、新しく出来たトレッキングルートを歩かせてもらいました。新しいルートは、岳岱自然観察教育林内の南東部を通っているため、今まで見ることが出来なかった三蓋山を望むことが出来ます。またトレッキングルート上にはブナなどの巨木があり、特徴のある形を見せてくれます。
岳岱自然観察林内はまだまだ多くの残雪が残り、残念ながら草花を見ることは出来ませんでした。一方で、藤里駒ヶ岳の裾野にある田苗代湿原は、草花こそは見ることは出来ませんでしたが、地中から出たばかりのミズバショウやザゼンソウ、ショウジョウバカマの芽吹きをみることができました。田苗代湿原を巡視していると、残雪の上にカエルの卵塊が・・・。間違って産卵してしまったのか、不思議なところで見ることができ、「何故ここに?」と感じてしまう一コマもありました。

左上:田苗代湿原からの藤里駒ヶ岳 右上:ザゼンソウ 左下:田苗代湿原までのブナ林 右下:雪の上のカエルの卵塊 photo 2012.5.25
藤里や西目屋の里地では、もう春というよりは初夏の気配を感じる今日この頃ですが、岳岱自然観察教育林や田苗代湿原はこれから花畑の様相を見せてくれます。藤里の白神山地世界遺産センターから車でたった40分程度のところですが、季節が戻ったようでお得な気分になれます。是非、皆さんも今シーズン最後の『春の花畑』を見に行かれては如何でしょうか?

せせらぎの中のミズバショウとエゾノリュウキンカphoto 2012.5.25
※田苗代湿原の木道は、滑りやすくなっています。また、一部細くなっている箇所もありますので、お互いに声を掛け合いながらお進みください。
(高倉森登山口設置記事はこちら)
(白神岳登山口と崩山登山口設置記事はこちら)
今回は青森県を飛び出し、白神山地を挟んで反対側のお隣秋田県藤里町の岳岱自然観察教育林に入山者カウンターを設置してきました。さらに今回は、岳岱自然観察教育林とその近くにある田苗代湿原に巡視活動を行ってきましたので、そのレポートをお伝えしたいと思います。
(入山者カウンターに関してはこちらをご参照ください。)
岳岱自然観察教育林は遺産地域に接していませんが、標高620mの秋田県藤里町に位置するブナを主とする天然林です。この12ヘクタールのブナ林には、ブナを中心にイタヤカエデ、ヤチダモ、ホオノキ、サワグルミの巨木が生い茂っています。ベンチや四阿、一部車椅子でも利用可能なウッドチップの歩道が整備されており、白神山地の他の山に比べとても歩きやすくなっています。
岳岱自然観察教育林の入山者は、計測期間中(5月下旬から11月上旬)多い年で約9600人、少ない年で約5100人と、測定開始から平均して約7200人/年の方々が入山されています。上記の様に、白神山地でも歩きやすくブナ等の巨木を見ることが出来ることもあって、他の設置箇所と比較しても2番目に多くの方が訪れる人気のスポットになっています。
今回の設置作業に関しては、岳岱自然観察教育林の利用に詳しいボランティアの方にアドバイスと指導を請いながらの作業になりました。昨年度より工事を行っていた新しいトレッキングルートが完成したこともあり、設置箇所を移設しました。
左2枚:カウンター設置風景(岳岱自然観察林入口) 右2枚:岳岱の住人 photo 2012.5.25
カウンター設置後は、新しく出来たトレッキングルートを歩かせてもらいました。新しいルートは、岳岱自然観察教育林内の南東部を通っているため、今まで見ることが出来なかった三蓋山を望むことが出来ます。またトレッキングルート上にはブナなどの巨木があり、特徴のある形を見せてくれます。
岳岱自然観察林内はまだまだ多くの残雪が残り、残念ながら草花を見ることは出来ませんでした。一方で、藤里駒ヶ岳の裾野にある田苗代湿原は、草花こそは見ることは出来ませんでしたが、地中から出たばかりのミズバショウやザゼンソウ、ショウジョウバカマの芽吹きをみることができました。田苗代湿原を巡視していると、残雪の上にカエルの卵塊が・・・。間違って産卵してしまったのか、不思議なところで見ることができ、「何故ここに?」と感じてしまう一コマもありました。
左上:田苗代湿原からの藤里駒ヶ岳 右上:ザゼンソウ 左下:田苗代湿原までのブナ林 右下:雪の上のカエルの卵塊 photo 2012.5.25
藤里や西目屋の里地では、もう春というよりは初夏の気配を感じる今日この頃ですが、岳岱自然観察教育林や田苗代湿原はこれから花畑の様相を見せてくれます。藤里の白神山地世界遺産センターから車でたった40分程度のところですが、季節が戻ったようでお得な気分になれます。是非、皆さんも今シーズン最後の『春の花畑』を見に行かれては如何でしょうか?
せせらぎの中のミズバショウとエゾノリュウキンカphoto 2012.5.25
※田苗代湿原の木道は、滑りやすくなっています。また、一部細くなっている箇所もありますので、お互いに声を掛け合いながらお進みください。
2012年05月23日シーズン本番に向けて!入山者カウンター設置-深浦町岩崎地区-
白神山地 谷口 哲郎
前回は、西目屋村の高倉森登山口に入山者カウンターの設置に関する活動をこの日記で取り上げました。
(高倉森登山口設置記事はこちら)
本日は、白神山地を挟んで西目屋村暗門地区の反対側、深浦町岩崎地区の白神岳登山口と十二湖崩山登山口に入山者カウンターを設置してきました。今回は、そのときの白神岳登山口や十二湖、崩山登山口周辺の自然情報を含め報告したいと思います。
(入山者カウンターに関してはこちらをご参照ください。)
白神岳は標高1,235mで、日本二百名山にも数えられており、山頂稜線より東側が世界遺産地域核心地域に指定されています。崩山は標高939.9mと白神岳に比べて標高こそ低いですが、山頂までの登山道上では見晴らしの良い場所があり、そこからは十二湖を望む絶景を見ることが出来ます。両山ともに魅力的な山で、1泊2日の行程であれば、縦走するコースも設定されています。
白神岳の入山者は、計測期間中(5月下旬から11月上旬)多い年で約4700人、少ない年で約3100人と、測定開始から平均して約3900人/年の方々が入山されています。同じく崩山は多い年で約1200人、少ない年で700人と、測定開始から平均して約1000人/年の方々が入山され、白神岳に比べると崩山は、玄人や地域の方に愛される山のようです。
今年も調査を実施するために、各登山口に入山者カウンターを設置し測定を開始しました。入山者数を把握することは、登山道の利用実態を知る重要なデータになるので非常に重要な調査です。太陽光発電パネルへの光の当たり具合や、センサー位置など欠測を起こさないか入念にチェックしていきました。
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カウンター設置風景(白神岳登山口) photo 2012.5.18
さて、白神岳登山口周辺では、頭上でウワミズザクラというサクラの仲間が花を咲かせており、足下にはカタクリやエンレイソウが次世代の種を実らせていました。さらに崩山登山口では、ニリンソウやサワハコベ、イワハタザオなどの白い花々が一面に咲き、見事な花畑が広がり、心を躍らせてしまいました。
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左上:崩山登山口のニリンソウ 右上:十二湖青池 左下:十二湖湧壺の池 右下:白神岳登山口のウワミズザクラ photo 2012.5. 18
今回の設置の日は、非常に天気に恵まれた日だったので、十二湖の「青池」・「湧壺の池」ともに真っ青な湖面を望むことができ、恵まれた巡視となりました。
さて、珍しい出会いを一つ。
ふと沢筋に目をやると一匹のトンボが・・・。羽化仕立ての「ヒメサナエ」と判明。ヒメサナエは渓流部の清流に住む、小型のサナエトンボの仲間で十二湖周辺の水がきれいであることが伺い知れます。近くにいたお客さんと「もう十二湖はトンボのシーズンなんですね。」と会話を楽しみながら、トンボの姿を見て「もうすぐ春が終わるんだなぁ。」と季節の移り変わり感じる一瞬となりました。

ヒメサナエ(羽化仕立て) photo 2012.5.18
(高倉森登山口設置記事はこちら)
本日は、白神山地を挟んで西目屋村暗門地区の反対側、深浦町岩崎地区の白神岳登山口と十二湖崩山登山口に入山者カウンターを設置してきました。今回は、そのときの白神岳登山口や十二湖、崩山登山口周辺の自然情報を含め報告したいと思います。
(入山者カウンターに関してはこちらをご参照ください。)
白神岳は標高1,235mで、日本二百名山にも数えられており、山頂稜線より東側が世界遺産地域核心地域に指定されています。崩山は標高939.9mと白神岳に比べて標高こそ低いですが、山頂までの登山道上では見晴らしの良い場所があり、そこからは十二湖を望む絶景を見ることが出来ます。両山ともに魅力的な山で、1泊2日の行程であれば、縦走するコースも設定されています。
白神岳の入山者は、計測期間中(5月下旬から11月上旬)多い年で約4700人、少ない年で約3100人と、測定開始から平均して約3900人/年の方々が入山されています。同じく崩山は多い年で約1200人、少ない年で700人と、測定開始から平均して約1000人/年の方々が入山され、白神岳に比べると崩山は、玄人や地域の方に愛される山のようです。
今年も調査を実施するために、各登山口に入山者カウンターを設置し測定を開始しました。入山者数を把握することは、登山道の利用実態を知る重要なデータになるので非常に重要な調査です。太陽光発電パネルへの光の当たり具合や、センサー位置など欠測を起こさないか入念にチェックしていきました。
カウンター設置風景(白神岳登山口) photo 2012.5.18
さて、白神岳登山口周辺では、頭上でウワミズザクラというサクラの仲間が花を咲かせており、足下にはカタクリやエンレイソウが次世代の種を実らせていました。さらに崩山登山口では、ニリンソウやサワハコベ、イワハタザオなどの白い花々が一面に咲き、見事な花畑が広がり、心を躍らせてしまいました。
左上:崩山登山口のニリンソウ 右上:十二湖青池 左下:十二湖湧壺の池 右下:白神岳登山口のウワミズザクラ photo 2012.5. 18
今回の設置の日は、非常に天気に恵まれた日だったので、十二湖の「青池」・「湧壺の池」ともに真っ青な湖面を望むことができ、恵まれた巡視となりました。
さて、珍しい出会いを一つ。
ふと沢筋に目をやると一匹のトンボが・・・。羽化仕立ての「ヒメサナエ」と判明。ヒメサナエは渓流部の清流に住む、小型のサナエトンボの仲間で十二湖周辺の水がきれいであることが伺い知れます。近くにいたお客さんと「もう十二湖はトンボのシーズンなんですね。」と会話を楽しみながら、トンボの姿を見て「もうすぐ春が終わるんだなぁ。」と季節の移り変わり感じる一瞬となりました。
ヒメサナエ(羽化仕立て) photo 2012.5.18
2012年05月17日シーズン到来!?高倉森登山口に入山者カウンター設置-西目屋村暗門
白神山地 谷口 哲郎
先日、西目屋村にあるブナ林散策道開通のお知らせをこの日記で取り上げました。
(開通記事はこちら)
本日は、同じ暗門の滝入り口にある高倉森登山口おいて、入山者カウンター設置に関する活動についてお知らせいたします。
白神山地世界遺産センターでは、平成12年度より白神山地世界遺産地域の環境保全対策の基礎データとするため、白神山地世界遺産地域周辺の13箇所の登山道入口等において赤外線式センサーによる自動計測機を設置し、5月から11月までの山シーズン期間中の入山者数の調査を実施しています。
(昨年度の結果はこちら)
今年も調査を実施するために、12箇所に先駆け 、高倉森登山口に入山者カウンターを設置してきました。1機あたり10kg近くの重量ですが、2人で手分けし、登山口から少し入った木の脇に設置しました 。機械上部の太陽光発電パネルへの光の当たり具合の確認や、計測センサーが誤作動を起こさないか角度や向きを調整しながらの設置作業でした。
高倉森の入山者は、毎年300人程度と少ないですが、津軽峠からの高倉森山頂を経由する縦走路として利用されているので、毎年1000人前後の方が下山されています。この時期は50人前後の方々が、高倉森山頂の雪庇やブナの新緑を求め入山されているようです。

入山者カウンター(高倉森登山口) photo 2012.5.14

オオイワウチワとカタクリの花畑 photo 2012.5.14
登山口周辺では、頭上でブナやホオ、サワグルミの新緑が広がり、足下にはカタクリやキクザキイチゲ、オオイワウチワ、キクザキイチゲが斜面一杯に咲き誇っています。
あいにく山頂付近は雲がかかり、状況を確認することが出来ませんでした。観光案内所のスタッフさんの話では、今年の高倉森はまだまだ残雪が多いと聞いています。
これから入山を考えられている方は、時間に余裕を持って、万全の装備と体調で行かれてください。

オオバキスミレの花畑 photo 2012.5.14
(開通記事はこちら)
本日は、同じ暗門の滝入り口にある高倉森登山口おいて、入山者カウンター設置に関する活動についてお知らせいたします。
白神山地世界遺産センターでは、平成12年度より白神山地世界遺産地域の環境保全対策の基礎データとするため、白神山地世界遺産地域周辺の13箇所の登山道入口等において赤外線式センサーによる自動計測機を設置し、5月から11月までの山シーズン期間中の入山者数の調査を実施しています。
(昨年度の結果はこちら)
今年も調査を実施するために、12箇所に先駆け 、高倉森登山口に入山者カウンターを設置してきました。1機あたり10kg近くの重量ですが、2人で手分けし、登山口から少し入った木の脇に設置しました 。機械上部の太陽光発電パネルへの光の当たり具合の確認や、計測センサーが誤作動を起こさないか角度や向きを調整しながらの設置作業でした。
高倉森の入山者は、毎年300人程度と少ないですが、津軽峠からの高倉森山頂を経由する縦走路として利用されているので、毎年1000人前後の方が下山されています。この時期は50人前後の方々が、高倉森山頂の雪庇やブナの新緑を求め入山されているようです。
入山者カウンター(高倉森登山口) photo 2012.5.14
オオイワウチワとカタクリの花畑 photo 2012.5.14
登山口周辺では、頭上でブナやホオ、サワグルミの新緑が広がり、足下にはカタクリやキクザキイチゲ、オオイワウチワ、キクザキイチゲが斜面一杯に咲き誇っています。
あいにく山頂付近は雲がかかり、状況を確認することが出来ませんでした。観光案内所のスタッフさんの話では、今年の高倉森はまだまだ残雪が多いと聞いています。
これから入山を考えられている方は、時間に余裕を持って、万全の装備と体調で行かれてください。
オオバキスミレの花畑 photo 2012.5.14
2012年05月10日心踊る!待望のブナ林散策道オープン。-西目屋村暗門地区-
白神山地 谷口 哲郎
暗門でガイドをされている方々と一緒に、ブナ林散策道オープンに向けた準備作業を行ってきました。

(上)除雪作業風景 (下)雪の下の水場 photo 2012.5.10
スタッフ総出で、通路の除雪や足場を作っていきます。
今年は、例年より雪が多かったため、いつも以上に重労働でした。

ブナ林散策道 photo 2012.5.10
2時間かけて除雪作業は終わりました。しかし、今年は残雪が5月中旬でも非常に多い状況でしたので、ブナ林散策道の大回りは残雪のため閉鎖しています。(※5月15日現在)
また、一部で足場が非常に悪い箇所があるため、長靴があると便利です。

残雪のブナ林 photo 2012.5.10
ブナ林散策道周辺では、頭上にオオヤマザクラやハウチワカエデ、イタヤカエデの花々やブナの新緑が広がり、足下にはカタクリやキクザキイチゲ、オオイワウチワが咲き誇っています。さらにシジュウカラやヒガラ、ヤマガラ、キビタキなどの小鳥たちのさえずりが、あちらこちらから聞こえてきます。

暗門川ほとりのフキノトウ photo 2012.5.10
皆さんも、雪解け後の春の花畑をご覧になっては如何でしょうか?
(上)除雪作業風景 (下)雪の下の水場 photo 2012.5.10
スタッフ総出で、通路の除雪や足場を作っていきます。
今年は、例年より雪が多かったため、いつも以上に重労働でした。
ブナ林散策道 photo 2012.5.10
2時間かけて除雪作業は終わりました。しかし、今年は残雪が5月中旬でも非常に多い状況でしたので、ブナ林散策道の大回りは残雪のため閉鎖しています。(※5月15日現在)
また、一部で足場が非常に悪い箇所があるため、長靴があると便利です。
残雪のブナ林 photo 2012.5.10
ブナ林散策道周辺では、頭上にオオヤマザクラやハウチワカエデ、イタヤカエデの花々やブナの新緑が広がり、足下にはカタクリやキクザキイチゲ、オオイワウチワが咲き誇っています。さらにシジュウカラやヒガラ、ヤマガラ、キビタキなどの小鳥たちのさえずりが、あちらこちらから聞こえてきます。
暗門川ほとりのフキノトウ photo 2012.5.10
皆さんも、雪解け後の春の花畑をご覧になっては如何でしょうか?
2012年02月22日寒さなんてへっちゃら!?-Recycle雪あかりまつり-
白神山地 谷口 哲郎
先日は厳しい冬の時期ならではの絶景を紹介しました。
さて本日は雪国ならではの自然体験を紹介します。
冬と言えば「雪」ですね。今年は、遺産センターのある西目屋村でも150cmを超える積雪があります。
九州出身の私にとって2年目の冬ですが、心が浮かれてしまいます。
そして、この雪を活用した自然体験活動が出来ないかと考えた結果、思い立ったのが『雪あかりまつり』。西目屋村の子ども会と一緒に行う計画を立てました。
しかしそれだけではありきたりなので駐車場や屋根に積もって排雪される雪を中心に、普段の生活から出されるゴミを再利用することを学ぶイベントとしました。もちろんイベント内で使用するものは西目屋村内から出されたものです。
今回は岩木山自然学校の高田校長の指導のもと活動を行いました。
まずは活動の中心となるイグルー作りから取りかかりました。子どもなら4人程度が寝ることが出来る高さ2mの雪の家です。イグルーとはカナダやアメリカなどに住む狩猟民族が使う仮設住居で、今回作る丸いドーム型はカナダのイヌイットが作るものです。

イグルー作り photo 2012.2.18
まずはみんなで雪を踏み固め、のこぎりとスコップで雪を切り出す作業(写真:左上)
切り出したブロックを積み上げる人のところまで運ぶ(写真:右上)
積み上げる人は、ブロックの大きさや向き、角度を計算し、積み上げる (写真:左下)
1時間もすれば、1m以上も積み上がります。子どもたちからは「どこから入るの?」「入り口は?」「早く入りたい!」という声が聞かれ、入り口が開いた時には我先に入り、なかなか出てきてくれませんでした。よっぽど気に入ってくれたのでしょう。
次は、夜に備えて廃油のロウソク作り。
今回利用した廃油は、西目屋村の給食センターからの提供で参加者の子どもたちの給食で使ったものです。暖めた油に凝固剤を加え、ロウソクの芯をセットした器に注ぎます。
もちろん器も、コーヒーやジャムなどが入ったガラスの容器です。

廃油ロウソク作り photo 2012.2.18
冷やし固めた油は、ロウソクのように固まります。ロウソクはイグルーの周りにセットしていきます。
ロウソクの芯がうまく刺さらず。悪戦苦闘する子もいました。

そりすべり photo 2012.2.18
日が暮れるまでの時間つぶしにそり遊びも行いました。
滑り台はビジターセンターの厚意で駐車場に積もった排雪を高く山にし、滑り台を作っていただきました。そりも遺産センターで使っているペレットが入っていたビニール袋を再利用しています。
最初のうちは新雪でなかなか滑りませんでしたが、何度も滑るうちにいろいろな滑り方が出来るようになりました。
しかし、何故か後ろ向きに滑っていく姉弟。何度も滑っても逆さまに・・・。少し難しいようですね。
最後は、ふりかえりのお勉強。
みんなしっかり今回の「リサイクル」や「3R」、「資源」について学びました。
みんな思いのほか勉強していましたね。物知りで感心しました。重要なのは「リデュース」。減らす努力が一番重要だと言うことはしっかり覚えておいてくださいね。

3Rについての学習 photo 2012.2.18
今回のイベントについてどうだったでしょうか?
子ども達の感想からビニール袋を使ったそり遊びが普段のそりと違い楽しかったことが伺えました。また中には、初体験のイグルー作りや雪用のこぎりに興味を持った子も見受けられました。さらに多くの感想の中に、楽しかったのでまたやってみたいとの声が多く知ることができ、ほっとしています。
雪が降る中での活動だったため、非常に寒かったと思います。ですが夏場の自然体験と同じく、冬場の雪を活用した活動も楽しいことを知ってもらえたかと思います。体験を通して、いろいろなことが学べたかと思います。今後も続けていきたいですね。
さて、解散時には明るくて見づらかったキャンドルですが、日が暮れるとこんなに明るく照らしてくれました。次回は、この中で一晩過ごしてみましょうか?また新しい発見があるかもしれませんね。

キャンドルライトアップ photo 2012.2.18
さて本日は雪国ならではの自然体験を紹介します。
冬と言えば「雪」ですね。今年は、遺産センターのある西目屋村でも150cmを超える積雪があります。
九州出身の私にとって2年目の冬ですが、心が浮かれてしまいます。
そして、この雪を活用した自然体験活動が出来ないかと考えた結果、思い立ったのが『雪あかりまつり』。西目屋村の子ども会と一緒に行う計画を立てました。
しかしそれだけではありきたりなので駐車場や屋根に積もって排雪される雪を中心に、普段の生活から出されるゴミを再利用することを学ぶイベントとしました。もちろんイベント内で使用するものは西目屋村内から出されたものです。
今回は岩木山自然学校の高田校長の指導のもと活動を行いました。
まずは活動の中心となるイグルー作りから取りかかりました。子どもなら4人程度が寝ることが出来る高さ2mの雪の家です。イグルーとはカナダやアメリカなどに住む狩猟民族が使う仮設住居で、今回作る丸いドーム型はカナダのイヌイットが作るものです。

イグルー作り photo 2012.2.18
まずはみんなで雪を踏み固め、のこぎりとスコップで雪を切り出す作業(写真:左上)
切り出したブロックを積み上げる人のところまで運ぶ(写真:右上)
積み上げる人は、ブロックの大きさや向き、角度を計算し、積み上げる (写真:左下)
1時間もすれば、1m以上も積み上がります。子どもたちからは「どこから入るの?」「入り口は?」「早く入りたい!」という声が聞かれ、入り口が開いた時には我先に入り、なかなか出てきてくれませんでした。よっぽど気に入ってくれたのでしょう。
次は、夜に備えて廃油のロウソク作り。
今回利用した廃油は、西目屋村の給食センターからの提供で参加者の子どもたちの給食で使ったものです。暖めた油に凝固剤を加え、ロウソクの芯をセットした器に注ぎます。
もちろん器も、コーヒーやジャムなどが入ったガラスの容器です。

廃油ロウソク作り photo 2012.2.18
冷やし固めた油は、ロウソクのように固まります。ロウソクはイグルーの周りにセットしていきます。
ロウソクの芯がうまく刺さらず。悪戦苦闘する子もいました。

そりすべり photo 2012.2.18
日が暮れるまでの時間つぶしにそり遊びも行いました。
滑り台はビジターセンターの厚意で駐車場に積もった排雪を高く山にし、滑り台を作っていただきました。そりも遺産センターで使っているペレットが入っていたビニール袋を再利用しています。
最初のうちは新雪でなかなか滑りませんでしたが、何度も滑るうちにいろいろな滑り方が出来るようになりました。
しかし、何故か後ろ向きに滑っていく姉弟。何度も滑っても逆さまに・・・。少し難しいようですね。
最後は、ふりかえりのお勉強。
みんなしっかり今回の「リサイクル」や「3R」、「資源」について学びました。
みんな思いのほか勉強していましたね。物知りで感心しました。重要なのは「リデュース」。減らす努力が一番重要だと言うことはしっかり覚えておいてくださいね。
3Rについての学習 photo 2012.2.18
今回のイベントについてどうだったでしょうか?
子ども達の感想からビニール袋を使ったそり遊びが普段のそりと違い楽しかったことが伺えました。また中には、初体験のイグルー作りや雪用のこぎりに興味を持った子も見受けられました。さらに多くの感想の中に、楽しかったのでまたやってみたいとの声が多く知ることができ、ほっとしています。
雪が降る中での活動だったため、非常に寒かったと思います。ですが夏場の自然体験と同じく、冬場の雪を活用した活動も楽しいことを知ってもらえたかと思います。体験を通して、いろいろなことが学べたかと思います。今後も続けていきたいですね。
さて、解散時には明るくて見づらかったキャンドルですが、日が暮れるとこんなに明るく照らしてくれました。次回は、この中で一晩過ごしてみましょうか?また新しい発見があるかもしれませんね。

キャンドルライトアップ photo 2012.2.18
2012年02月17日氷瀑!自然のおりなす絶景。-乳穂ヶ滝-
白神山地 谷口 哲郎
今年の東北地方は、雪に悩まされることが多い冬です。
ですが、そんな中「4年ぶり」という絶景も見ることが出来ます。

昼の乳穂ヶ滝 photo 2012.1.28
この滝は白神山地のお膝元、西目屋村名坪平(なつぼたい)地区にある乳穂ヶ滝といい、高さ33mの白絹のような大きな滝です。秋の収穫後の稲束を田んぼや家の前に高く紡錘形に積み上げた乳穂のように冬に氷結することからこの名があります。
またこの滝には、「世の中滝」という別名もあります。「世の中滝」の由縁は、藩政時代に津軽藩の使者が太さ、形状等氷結の具合を見聞し、その年の津軽の作物の豊凶を占っていたとされています。現在でも滝の裏の洞窟には不動尊が祭られており、2月第3日曜日には積み上げた杉葉をいぶした煙や稲束の燃え具合を見ての豊凶占うなどの護摩祈祷、火渡荒行が行われています。
この乳穂ヶ滝は、江戸時代の紀行家である菅江真澄や平尾魯仙の文献の中にも登場する有名な滝です。人は時代経て変わっていきますが、自然の織りなす景色が人の心に訴えかける迫力や魅力、自然への畏敬の念は時代を超えて変わらないものなんですね。私も時が止まったような乳穂ヶ滝の氷瀑から、津軽の寒さはもとより、滝の水さえ止めてしまう自然の力を感じます。だからこそ、この氷瀑がその年の豊凶を占う神事ととして大切にされるのだなと感じます。
雪が降りしきる今日この頃ですが、厳しい冬だからこそ見ることができる自然の織りなす絶景です。乳穂ヶ滝の氷瀑、ご覧になってはいかがでしょうか?
※平成24年の乳穂ヶ滝氷祭は2月19日に行われます。

夜の乳穂ヶ滝 photo 2012.2.16
ですが、そんな中「4年ぶり」という絶景も見ることが出来ます。

昼の乳穂ヶ滝 photo 2012.1.28
この滝は白神山地のお膝元、西目屋村名坪平(なつぼたい)地区にある乳穂ヶ滝といい、高さ33mの白絹のような大きな滝です。秋の収穫後の稲束を田んぼや家の前に高く紡錘形に積み上げた乳穂のように冬に氷結することからこの名があります。
またこの滝には、「世の中滝」という別名もあります。「世の中滝」の由縁は、藩政時代に津軽藩の使者が太さ、形状等氷結の具合を見聞し、その年の津軽の作物の豊凶を占っていたとされています。現在でも滝の裏の洞窟には不動尊が祭られており、2月第3日曜日には積み上げた杉葉をいぶした煙や稲束の燃え具合を見ての豊凶占うなどの護摩祈祷、火渡荒行が行われています。
この乳穂ヶ滝は、江戸時代の紀行家である菅江真澄や平尾魯仙の文献の中にも登場する有名な滝です。人は時代経て変わっていきますが、自然の織りなす景色が人の心に訴えかける迫力や魅力、自然への畏敬の念は時代を超えて変わらないものなんですね。私も時が止まったような乳穂ヶ滝の氷瀑から、津軽の寒さはもとより、滝の水さえ止めてしまう自然の力を感じます。だからこそ、この氷瀑がその年の豊凶を占う神事ととして大切にされるのだなと感じます。
雪が降りしきる今日この頃ですが、厳しい冬だからこそ見ることができる自然の織りなす絶景です。乳穂ヶ滝の氷瀑、ご覧になってはいかがでしょうか?
※平成24年の乳穂ヶ滝氷祭は2月19日に行われます。

夜の乳穂ヶ滝 photo 2012.2.16


今回も問い合わせの多い、紅葉情報をお知らせしたいと思います。
先週末(10月27日)に、白神ライン沿いの天狗峠展望所からみた世界遺産の核心地域です。
例年ですと、山の上の方から紅葉が下りてきますが、今年は暖かかく紅葉の始まりが遅かったせいか、全体が一気に紅葉しておりとてもキレイでした。
昨日(10月31日)の、十二湖の青池駐車場の目の前にある鶏頭場(けとば)の池です。
日も当たってちょうど紅葉がキレイに見えました。
奥に見える崩山に入山者数をはかるカウンタを設置しており、メンテナンスで頻繁に訪れるため、ちょうど良い時期に来ることができました。
崩山は山頂に行く途中にある「大崩」という断崖絶壁からの展望がとても迫力があります。
同じく昨日の、十二湖の青池の近くにある「ブナ自然林」です。
日当たりの良い場所ではブナの黄葉が始まっており、林の中がとても明るく感じました。
今週末あたりが良いのではないでしょうか。
一日違うだけで紅葉はどんどん進んでいます。
ピークが過ぎてしまった場所でも、落ち葉が散っている様子がとてもキレイです。
これからの時期ですとブナ林の中の散策がオススメです。
また、こちらも問い合わせの多い道路の冬期閉鎖の情報についてもお知らせしたいと思います。
西目屋二ツ井線(県道317号線):11月5日より冬期閉鎖
二ツ森登山口:未定(11月10日ごろ冬期閉鎖見込み)
暗門の滝歩道:11月11日より冬期閉鎖
岳岱自然観察教育林・田苗代湿原:11月12日より冬期閉鎖
岩崎西目屋弘前線(県道28号線)
・西目屋暗門~深浦町岩崎間:11月15日より冬期閉鎖予定
・西目屋村川原平~西目屋村暗門間:11月26日より冬期閉鎖予定
十二湖公園線(県道280号):12月1日より冬期閉鎖予定
と、なりますので白神山地にお越しの際は、気を付けてお越しください。