秋田
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2009年03月17日レストラン「からまつ」の常連~コガラ篇~
秋田 足利 直哉
今日は彼岸の入り。「暑さ寒さも彼岸まで」を地でいくように此処秋田でも最高気温が2桁の予報が出ています。そろそろ通勤時の洋服も春物にシフトしなくちゃ!
さて、昨日に続いてレストラン「からまつ」の常連さんの話。今日は最も来店頻度が高く、長居をする【コガラ】が主役です。
【コガラ】達は昨日のマヒワとは違って直接、下半分に実が着いたカラマツにやって来て採餌を始めます。やって来る数も一定ではなく入れ替わり立ち替わりといった感じです。しかも先客のマヒワがいても、ヒガラがいても気にする様子はありません。
食べ方ですが、マヒワは松ぼっくりから啄んで取りだした実を直接食べていたのに対し【コガラ】は啄んで取りだした実を加えて枝の上に移動して、その実を足で押さえて皮を剥がして中の柔らかい実を食べているようでした。

松ぼっくりに直接しがみついて実を啄んでます。

実をくわえています。この後、小枝に移動します。

移動した先で、実を足で押さえて皮を剥がしているところです。
【コガラ】は実を食べるのにマヒワよりも一手間くわえる必要があるからでしょうか?このカラマツに留まる時間は圧倒的に長かったです。しかも昨日の日記にあった猛禽による襲来の後も、やって来てレストラン「からまつ」を独占していました。その後全く姿を見せなかったマヒワとは対照的です。
さて、昨日に続いてレストラン「からまつ」の常連さんの話。今日は最も来店頻度が高く、長居をする【コガラ】が主役です。
【コガラ】達は昨日のマヒワとは違って直接、下半分に実が着いたカラマツにやって来て採餌を始めます。やって来る数も一定ではなく入れ替わり立ち替わりといった感じです。しかも先客のマヒワがいても、ヒガラがいても気にする様子はありません。
食べ方ですが、マヒワは松ぼっくりから啄んで取りだした実を直接食べていたのに対し【コガラ】は啄んで取りだした実を加えて枝の上に移動して、その実を足で押さえて皮を剥がして中の柔らかい実を食べているようでした。

松ぼっくりに直接しがみついて実を啄んでます。

実をくわえています。この後、小枝に移動します。

移動した先で、実を足で押さえて皮を剥がしているところです。
【コガラ】は実を食べるのにマヒワよりも一手間くわえる必要があるからでしょうか?このカラマツに留まる時間は圧倒的に長かったです。しかも昨日の日記にあった猛禽による襲来の後も、やって来てレストラン「からまつ」を独占していました。その後全く姿を見せなかったマヒワとは対照的です。
2009年03月16日レストラン「からまつ」の常連~マヒワ篇~
秋田 足利 直哉
東北地方環境事務所のHPに3月8日に大潟で実施しました、野鳥観察会の記事がアップされました。そちらもご覧下さい。http://c-tohoku.env.go.jp/to_2008/0313a.html
冒頭で大潟の野鳥観察会の報告の話をしておきながら今日の話題は「森吉」から・・
森吉山麓高原に続く市道沿いに数本のカラマツが立っています。その内の1本は葉も落ち、実も無くなっていて丸裸。別の1本は葉は落ちているものの実は下半分位にびっしりと付いています。その隣には上から下までびっしりと実が残っているカラマツが数本立っています。
このカラマツは傾斜が緩く、周辺に比べて開けた場所にポツンと立っています。野鳥達の行動を観察してると・・・周囲の話の中から先ずは丸裸のカラマツへやって来て、そこで様子を見るくらいの間をおいてから下半分に身が残っているカラマツへと飛び移ってきます。中には直接やって来る野鳥たちもいますが今日紹介する【マヒワ】の群れはおよそその様な行動でレストラン「からまつ」を利用しているようでした。

10羽ほどの群れがやって来て賑やかに食事をしていました。
小枝にぶら下がったり、松ぼっくりに直接ぶら下がったりしながら嘴を実の中へと差し込んで中から実を啄んで食べているようです。

こちらはオス♂ 頭頂部が黒いのが特徴です。

こちらはメス♀ 頭頂部には褐色~暗褐色の縦斑があるのが特徴です。
【マヒワ】がこのレストラン「からまつ」を利用するのは5~10分位だったでしょうか?あまり長居はせずに、また何処か別の場所へと移動していきます。食事中も一心不乱にというよりは周囲への注意を配りながら食事しているようです。
他の常連達は長居をして夢中になって実を食べているかのように感じさせますが【マヒワ】からはなんとなくではありますが・・強い警戒心を感じます。
何回目かの【マヒワ】の食事時・・突然10羽ほどの群れが一斉に森の中へと逃げ込みました。「なんだ?なんだ?」と慌てていると、逃げ込んだ森の反対側から白っぽい羽をした鳥が勢いよくカラマツ目がけて飛んできていました。見ると明瞭な鷹斑があります。
いち早くその襲来を察知して森の中へと逃げ込んだのです。結果としてこの襲撃は失敗に終わり、獲物を取り損ねた猛禽は翻って飛んでいき直ぐに見えなくなってしまいました・・・。襲ったのは【ツミ】であろうと思ってはいるのですが何せ、あっという間の出来事だったのでキチンと識別できるような観察は出来ませんでした。(じっくり見る時間があっても野外で【ツミ】を識別するのは難しいと思いますけど・・)
これで【マヒワ】が警戒しながら食事をしていたのも、一度別のカラマツで様子を見てからやって来るのもなんとなく合点がいきました。もしかしたら既に実が無くなっているカラマツは最も安全な場所にあったから今はもう丸裸になっているのかも知れません。今、食べているカラマツは次に安全な場所に立っていて、実がビッシリと残っているカラマツは危険度の高い場所に立っているのかも知れません。
同じ実がなる木でも野鳥たちがよく訪れる木と、ほとんど利用されない木があるのは、このような理由があるからなのでしょうね?
どうやら野鳥相手のレストランも”繁盛”の鍵は「立地条件」のようです!!
冒頭で大潟の野鳥観察会の報告の話をしておきながら今日の話題は「森吉」から・・
森吉山麓高原に続く市道沿いに数本のカラマツが立っています。その内の1本は葉も落ち、実も無くなっていて丸裸。別の1本は葉は落ちているものの実は下半分位にびっしりと付いています。その隣には上から下までびっしりと実が残っているカラマツが数本立っています。
このカラマツは傾斜が緩く、周辺に比べて開けた場所にポツンと立っています。野鳥達の行動を観察してると・・・周囲の話の中から先ずは丸裸のカラマツへやって来て、そこで様子を見るくらいの間をおいてから下半分に身が残っているカラマツへと飛び移ってきます。中には直接やって来る野鳥たちもいますが今日紹介する【マヒワ】の群れはおよそその様な行動でレストラン「からまつ」を利用しているようでした。

10羽ほどの群れがやって来て賑やかに食事をしていました。
小枝にぶら下がったり、松ぼっくりに直接ぶら下がったりしながら嘴を実の中へと差し込んで中から実を啄んで食べているようです。

こちらはオス♂ 頭頂部が黒いのが特徴です。

こちらはメス♀ 頭頂部には褐色~暗褐色の縦斑があるのが特徴です。
【マヒワ】がこのレストラン「からまつ」を利用するのは5~10分位だったでしょうか?あまり長居はせずに、また何処か別の場所へと移動していきます。食事中も一心不乱にというよりは周囲への注意を配りながら食事しているようです。
他の常連達は長居をして夢中になって実を食べているかのように感じさせますが【マヒワ】からはなんとなくではありますが・・強い警戒心を感じます。
何回目かの【マヒワ】の食事時・・突然10羽ほどの群れが一斉に森の中へと逃げ込みました。「なんだ?なんだ?」と慌てていると、逃げ込んだ森の反対側から白っぽい羽をした鳥が勢いよくカラマツ目がけて飛んできていました。見ると明瞭な鷹斑があります。
いち早くその襲来を察知して森の中へと逃げ込んだのです。結果としてこの襲撃は失敗に終わり、獲物を取り損ねた猛禽は翻って飛んでいき直ぐに見えなくなってしまいました・・・。襲ったのは【ツミ】であろうと思ってはいるのですが何せ、あっという間の出来事だったのでキチンと識別できるような観察は出来ませんでした。(じっくり見る時間があっても野外で【ツミ】を識別するのは難しいと思いますけど・・)
これで【マヒワ】が警戒しながら食事をしていたのも、一度別のカラマツで様子を見てからやって来るのもなんとなく合点がいきました。もしかしたら既に実が無くなっているカラマツは最も安全な場所にあったから今はもう丸裸になっているのかも知れません。今、食べているカラマツは次に安全な場所に立っていて、実がビッシリと残っているカラマツは危険度の高い場所に立っているのかも知れません。
同じ実がなる木でも野鳥たちがよく訪れる木と、ほとんど利用されない木があるのは、このような理由があるからなのでしょうね?
どうやら野鳥相手のレストランも”繁盛”の鍵は「立地条件」のようです!!
2009年03月13日春告♪
秋田 足利 直哉
2009年03月12日スギにゴジュウカラ
秋田 足利 直哉
昨日から鉛色の空と雪景色が戻ってきました・・・。今も雪が降っています。直前に暖かい日が続くと、ちょっとした寒波であってももの凄く寒くなった気がしてしまいますが、これで「平年並み」だそうです。
さて、昨日の『クロベにヤマガラ』に続き、今日も針葉樹に来ていた小鳥の話です。
舞台は昨日のクロベ(黒檜)から数mの距離にあるスギ(杉)の木で、ここには【ゴジュウカラ】がやって来ました。枝をちょこまかと動き回るヤマガラとは対照的に幹に止まって直線的に移動していきます。

時々登るのを一時停止して何かを突いているように見えますが、動きが速かったり、向いたのが反対側だったりして何を突いているのかよく見えません。「あぁぁ~もぅ・・」と思った矢先、ようやくこちらに見えるような位置で幹の凹凸部分に嘴をこじ入れているのが見えました↓。

どうやら樹皮が剥がれた辺りを狙ってそこに潜んでいる何かの幼虫などを捕らえて次々と食べていたようです。よくまぁこんなに次々と見つけられるものだと感心してしまいます。
この【ゴジュウカラ】のように樹皮の下に潜んでいる虫を狙う場合、この杉のように凹凸の多い種類の木の方が餌を得やすいのでしょうね。ブナのツルッとした樹皮の下には隠れ所もなさそうですものね?
さて、昨日の『クロベにヤマガラ』に続き、今日も針葉樹に来ていた小鳥の話です。
舞台は昨日のクロベ(黒檜)から数mの距離にあるスギ(杉)の木で、ここには【ゴジュウカラ】がやって来ました。枝をちょこまかと動き回るヤマガラとは対照的に幹に止まって直線的に移動していきます。

時々登るのを一時停止して何かを突いているように見えますが、動きが速かったり、向いたのが反対側だったりして何を突いているのかよく見えません。「あぁぁ~もぅ・・」と思った矢先、ようやくこちらに見えるような位置で幹の凹凸部分に嘴をこじ入れているのが見えました↓。

どうやら樹皮が剥がれた辺りを狙ってそこに潜んでいる何かの幼虫などを捕らえて次々と食べていたようです。よくまぁこんなに次々と見つけられるものだと感心してしまいます。
この【ゴジュウカラ】のように樹皮の下に潜んでいる虫を狙う場合、この杉のように凹凸の多い種類の木の方が餌を得やすいのでしょうね。ブナのツルッとした樹皮の下には隠れ所もなさそうですものね?
2009年03月11日クロベにヤマガラ
秋田 足利 直哉
昨日、森吉に行って現地で活動されているガイドさん達と一緒に野鳥観察をしてきました。その際、Kさんから「杉林とか針葉樹のあるところに鳥が多いような気がするな」という感想が聞かれました。
確かにこの時はブナなどの豊富な広葉樹の周囲にはあまり鳥影がなく、かわりに植樹された杉林の中から野鳥の鳴き声がたくさん聞こえてきていました。
私もこのところの森吉では針葉樹のあるところの方が鳥が多いような気がするな・・と思っていたので
「やっぱりそうですよね?」と私が返事をすると
「なんで杉が良いんだべな?葉があって隠れやすいんだべか?」とKさんが返す。
「つい先日巡視に来た時はクロベとか杉の木で採餌しているみたいでしたよ」と観察した時の話をすると
「この鳥たちは何を食べてるんだ?」とKさんの質問
これにはちょっと困って・・「普段は木の実や虫を食べている鳥なので、やっぱり虫を食べてるんですかね~?」と歯切れの悪い返答をしてしまいました。
そう言われてみれば・・野鳥の姿が何処に多いのか?といった傾向ばかりにとらわれて彼らが何を食べていたのかまで観察していなかったと反省しました。


このクロベ(黒檜)には数羽の【ヤマガラ】がやって来て忙しく飛び回っていました。
中には枝を突っついて何かを食べているらしき個体もいたので採餌しているのは多分間違いないでしょうけど、もしかしたら貯食していた木の実を食べていたかも知れません。そんな【ヤマガラ】の習性をすっかり忘れていました・・。それともこの時期は広葉樹よりもクロベ(黒檜)のような針葉樹の方に餌となる虫が多く集まっているのでしょうか?
いずれにしてもカラ類の姿は「針葉樹とその周辺>広葉樹とその周辺」という傾向だけは確かなようです。
どうしてなのか?宿題ですね・・・。
確かにこの時はブナなどの豊富な広葉樹の周囲にはあまり鳥影がなく、かわりに植樹された杉林の中から野鳥の鳴き声がたくさん聞こえてきていました。
私もこのところの森吉では針葉樹のあるところの方が鳥が多いような気がするな・・と思っていたので
「やっぱりそうですよね?」と私が返事をすると
「なんで杉が良いんだべな?葉があって隠れやすいんだべか?」とKさんが返す。
「つい先日巡視に来た時はクロベとか杉の木で採餌しているみたいでしたよ」と観察した時の話をすると
「この鳥たちは何を食べてるんだ?」とKさんの質問
これにはちょっと困って・・「普段は木の実や虫を食べている鳥なので、やっぱり虫を食べてるんですかね~?」と歯切れの悪い返答をしてしまいました。
そう言われてみれば・・野鳥の姿が何処に多いのか?といった傾向ばかりにとらわれて彼らが何を食べていたのかまで観察していなかったと反省しました。


このクロベ(黒檜)には数羽の【ヤマガラ】がやって来て忙しく飛び回っていました。
中には枝を突っついて何かを食べているらしき個体もいたので採餌しているのは多分間違いないでしょうけど、もしかしたら貯食していた木の実を食べていたかも知れません。そんな【ヤマガラ】の習性をすっかり忘れていました・・。それともこの時期は広葉樹よりもクロベ(黒檜)のような針葉樹の方に餌となる虫が多く集まっているのでしょうか?
いずれにしてもカラ類の姿は「針葉樹とその周辺>広葉樹とその周辺」という傾向だけは確かなようです。
どうしてなのか?宿題ですね・・・。
2009年03月10日森吉山麓の小さな春
秋田 足利 直哉
連日この日記でお伝えしている「大潟」は早くも雪が溶け、水が温み、野鳥たちの活動からも春の到来を感じることが出来ますが、秋田県の内陸北部にあたる「森吉」では山麓でもまだまだ多くの積雪が残り、道路脇には雪の壁が見られ、何処を見てもまだまだ冬そのものです。

普段は車で通りすぎる道をスノーシューを履いて巡視してきましたが、終始この様な雪景色です。

積雪量は1m位でしょうか?この写真↑のブルーシートで覆われているのは鳥獣保護区の区域図ですが、こうして保護しておかないと、これからの雪解けの時期に固くなった雪が看板を擦ってしまい、図や文字が見えなくなってしまうのです。
歩きながら・・同じ秋田とは言っても沿岸部の「大潟」とは随分と違うものだと妙に感心し、「森吉」ではもう暫く冬を楽しめそうだな~と何処か安心した気持ちにもなりました。
でも、そんな森吉にも「ちいさな春」がやって来ていました。

日当たりが良い場所では時々小さな雪崩痕が見られますが、そんな場所にバッケ(フキノトウを秋田ではこう呼びます。)が顔を出していました。
バッケは代表的な春の味覚ですし、秋田では【フキノトウ】が「県の花」に指定されています。秋田県人はこれを見ると春を実感するのです。
やっぱりここ北国秋田にも確実に春がやってきているのですね~♪
<注意>
最近、気温の高い日が続いています。積雪の多い山間部では日当たりの良い場所などで雪崩が起きやすい状態になっているものと思われます。
その様な場所へ出かける際には充分に注意して、慎重な行動を心がけましょう!!

普段は車で通りすぎる道をスノーシューを履いて巡視してきましたが、終始この様な雪景色です。

積雪量は1m位でしょうか?この写真↑のブルーシートで覆われているのは鳥獣保護区の区域図ですが、こうして保護しておかないと、これからの雪解けの時期に固くなった雪が看板を擦ってしまい、図や文字が見えなくなってしまうのです。
歩きながら・・同じ秋田とは言っても沿岸部の「大潟」とは随分と違うものだと妙に感心し、「森吉」ではもう暫く冬を楽しめそうだな~と何処か安心した気持ちにもなりました。
でも、そんな森吉にも「ちいさな春」がやって来ていました。

日当たりが良い場所では時々小さな雪崩痕が見られますが、そんな場所にバッケ(フキノトウを秋田ではこう呼びます。)が顔を出していました。
バッケは代表的な春の味覚ですし、秋田では【フキノトウ】が「県の花」に指定されています。秋田県人はこれを見ると春を実感するのです。
やっぱりここ北国秋田にも確実に春がやってきているのですね~♪
<注意>
最近、気温の高い日が続いています。積雪の多い山間部では日当たりの良い場所などで雪崩が起きやすい状態になっているものと思われます。
その様な場所へ出かける際には充分に注意して、慎重な行動を心がけましょう!!
2009年03月09日【実施報告】野鳥観察会『大潟草原に集う渡り鳥』
秋田 足利 直哉
日曜夕方といえば家族団欒で過ごす時間帯ですよね?昨日のその時間、NHKの秋田県地方版ニュースのトップは、当事務所が主催した大潟村での野鳥観察会でした。
その観察会に携わっていたはずなのに、テレビにその模様が映し出されると「あ~そうそう!この場面は良かったよな~」ともう一度感激がこみ上げてきました。
と、言うわけで今日は、昨日行った野鳥観察会の実施報告です。
今回の観察会は大潟村教育委員会の後援を得て「かけはし」という普段は大潟村の小中学生などの教育活動に活用されているバスを提供していただき、そのバスで村内の探鳥地を巡りました。
先ずは管理棟からほど近い場所で採餌しているタンチョウの元へ。タンチョウは参加者のお目当ての一つであったようで、見つけると直ぐに歓声が上がっていました。「キレイだね~」「いつまでいてくれるのかな?」等と話しながら観察していると、タンチョウがやおら飛び立ち、観察中の我々の頭の上を飛び越えて反対側の田んぼへ移動しました。
これにはこれまでタンチョウの観察を続けていて、今回の観察会の講師を務めた鳥獣保護区の管理員さんも「こんなにサービスしてくれるなんて・・」と驚いていました。参加者からも「これだけで今日は来た甲斐があった!!」と大喜びでした。

<タンチョウを観察中・このあと迫力のシーンが・・>
続いて採餌中のハクチョウの群れを観察しました。講師を務めていただいた野鳥の会秋田県支部の方がオオハクチョウとコハクチョウの違いなどを説明して貰いながらの観察に「そう言う説明を受けるとなんか解ったような気がする」と言う感想も聞かれました。
また近くにはすっかり数を減らしてしまったヒシクイとマガンの群れも採餌中でした。ここでもマガンとヒシクイの違いを解説してもらいながら観察しました。

<ハクチョウとガンの群れを観察>

<観察中にインタビューを受ける方もいました>
観察を終えて管理棟に戻って「鳥合わせ」をしたところ27種類の野鳥に出会っていました。惜しむらくはシジュウカラガン・ハクガン・サカツラガンといったガンが見られなかったこと。先週まで観察会で見られるかも知れないということでこの日記で取り上げてきたんですが・・・残念でした。
タイトルに『大潟草原に集う渡り鳥』とある観察会でしたが冬の渡り鳥は北へ去った後で、かわりに縄張り主張するケリをみたり、巣材を運ぶムクドリがいたりと確実に春へと季節が移っていることを実感した観察会でした。
ご参加いただいた皆さん、お疲れ様でした。楽しんでいただけましたでしょうか?
講師の皆さん、ありがとうございました。いつも丁寧な解説ありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。
その観察会に携わっていたはずなのに、テレビにその模様が映し出されると「あ~そうそう!この場面は良かったよな~」ともう一度感激がこみ上げてきました。
と、言うわけで今日は、昨日行った野鳥観察会の実施報告です。
今回の観察会は大潟村教育委員会の後援を得て「かけはし」という普段は大潟村の小中学生などの教育活動に活用されているバスを提供していただき、そのバスで村内の探鳥地を巡りました。
先ずは管理棟からほど近い場所で採餌しているタンチョウの元へ。タンチョウは参加者のお目当ての一つであったようで、見つけると直ぐに歓声が上がっていました。「キレイだね~」「いつまでいてくれるのかな?」等と話しながら観察していると、タンチョウがやおら飛び立ち、観察中の我々の頭の上を飛び越えて反対側の田んぼへ移動しました。
これにはこれまでタンチョウの観察を続けていて、今回の観察会の講師を務めた鳥獣保護区の管理員さんも「こんなにサービスしてくれるなんて・・」と驚いていました。参加者からも「これだけで今日は来た甲斐があった!!」と大喜びでした。

<タンチョウを観察中・このあと迫力のシーンが・・>
続いて採餌中のハクチョウの群れを観察しました。講師を務めていただいた野鳥の会秋田県支部の方がオオハクチョウとコハクチョウの違いなどを説明して貰いながらの観察に「そう言う説明を受けるとなんか解ったような気がする」と言う感想も聞かれました。
また近くにはすっかり数を減らしてしまったヒシクイとマガンの群れも採餌中でした。ここでもマガンとヒシクイの違いを解説してもらいながら観察しました。

<ハクチョウとガンの群れを観察>

<観察中にインタビューを受ける方もいました>
観察を終えて管理棟に戻って「鳥合わせ」をしたところ27種類の野鳥に出会っていました。惜しむらくはシジュウカラガン・ハクガン・サカツラガンといったガンが見られなかったこと。先週まで観察会で見られるかも知れないということでこの日記で取り上げてきたんですが・・・残念でした。
タイトルに『大潟草原に集う渡り鳥』とある観察会でしたが冬の渡り鳥は北へ去った後で、かわりに縄張り主張するケリをみたり、巣材を運ぶムクドリがいたりと確実に春へと季節が移っていることを実感した観察会でした。
ご参加いただいた皆さん、お疲れ様でした。楽しんでいただけましたでしょうか?
講師の皆さん、ありがとうございました。いつも丁寧な解説ありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。
2009年03月06日尾脂腺の存在
秋田 足利 直哉
秋田では先ほどから雨が降り出しました。天気予報が良く当たります!観察会当日の天気予報は「曇り時々晴れ」なのでこの日も当たることを願います。
我々人間は髪をセットする際に色々な整髪料を使って整えますが、野鳥も羽繕いするのに整羽料のようなものを使っているのだそうです。
野鳥たちの整髪料ならぬ整羽料は自らの身体から分泌されるもので、脂肪酸・脂肪・蝋が含まれていてそれらが羽に撥水性を与えるのだそうです。
その分泌物は『尾脂腺』(びしせん)と呼ばれる分泌腺から供給され、それは尾羽の付け根の背中側にあるのだそうです。この『尾脂腺』は特にカモやガンなどの水鳥で特に発達しているそうですが、身体の大きなハクチョウであれば羽繕いの時その存在を感じさせてくれる観察が出来るんじゃないか?と思い続けていて、ようやく先日、羽繕いしている【コハクチョウ】が私の方に尾が見やすいポジションにいたのでじっくり観察させて貰いました。
上尾筒を挙げて尾羽の付け根にある『尾脂腺』の位置がハッキリと確認できる写真ですよ!!


本などには「尾脂腺から分泌された物質を嘴や頭などに擦り付けて、それをつかって全身をケアする」と言うようなことが書いてありますが、まさにその通りの行動が観察できています↑。
この後、嘴や頭をつかって器用に全身をケアしていきました。「全身ケア」なんて聞くと、繊細な手つきで行うようなイメージがありますが、【コハクチョウ】の場合、羽に分泌物を擦り付ける時などバサバサと大きな音を立てて行っていました。その様子は繊細なイメージとはかけ離れていたように感じます。
また、羽繕いには「頭」もびっくりするほど器用に使っていました。【コハクチョウ】の首ってこんなに可動域が広いのか?とびっくりするほど・・・さながら妖怪の「ろくろ首」を彷彿させる動きでした。(←イメージが伝わるかな?)

でも【コハクチョウ】の場合は妖怪のようなおどろおどろしい動きではなく何処かコミカルに感じます。時々気持ちよさそうに目をつぶりながら羽繕いしていました↑。一見偶然目をつぶったと時に撮影したようにも見えるでしょうが、普段はあれほど頻繁に瞬きはしていないはずです。なので分泌物を使って全身ケアをしながら頭と首を動かすストレッチ効果とマッサージ効果が加わってとっても気持ちいいのかな?なんて想像しながら観察していました。
我々人間は髪をセットする際に色々な整髪料を使って整えますが、野鳥も羽繕いするのに整羽料のようなものを使っているのだそうです。
野鳥たちの整髪料ならぬ整羽料は自らの身体から分泌されるもので、脂肪酸・脂肪・蝋が含まれていてそれらが羽に撥水性を与えるのだそうです。
その分泌物は『尾脂腺』(びしせん)と呼ばれる分泌腺から供給され、それは尾羽の付け根の背中側にあるのだそうです。この『尾脂腺』は特にカモやガンなどの水鳥で特に発達しているそうですが、身体の大きなハクチョウであれば羽繕いの時その存在を感じさせてくれる観察が出来るんじゃないか?と思い続けていて、ようやく先日、羽繕いしている【コハクチョウ】が私の方に尾が見やすいポジションにいたのでじっくり観察させて貰いました。
上尾筒を挙げて尾羽の付け根にある『尾脂腺』の位置がハッキリと確認できる写真ですよ!!


本などには「尾脂腺から分泌された物質を嘴や頭などに擦り付けて、それをつかって全身をケアする」と言うようなことが書いてありますが、まさにその通りの行動が観察できています↑。
この後、嘴や頭をつかって器用に全身をケアしていきました。「全身ケア」なんて聞くと、繊細な手つきで行うようなイメージがありますが、【コハクチョウ】の場合、羽に分泌物を擦り付ける時などバサバサと大きな音を立てて行っていました。その様子は繊細なイメージとはかけ離れていたように感じます。
また、羽繕いには「頭」もびっくりするほど器用に使っていました。【コハクチョウ】の首ってこんなに可動域が広いのか?とびっくりするほど・・・さながら妖怪の「ろくろ首」を彷彿させる動きでした。(←イメージが伝わるかな?)

でも【コハクチョウ】の場合は妖怪のようなおどろおどろしい動きではなく何処かコミカルに感じます。時々気持ちよさそうに目をつぶりながら羽繕いしていました↑。一見偶然目をつぶったと時に撮影したようにも見えるでしょうが、普段はあれほど頻繁に瞬きはしていないはずです。なので分泌物を使って全身ケアをしながら頭と首を動かすストレッチ効果とマッサージ効果が加わってとっても気持ちいいのかな?なんて想像しながら観察していました。
2009年03月05日観察会への期待
秋田 足利 直哉
今日は24節季の啓蟄です。冬眠していた虫たちが動き出す頃ということですが、秋田ではそれに相応しく、イイ天気になりました。この分だと秋田でも本当に虫たちが動き出すかも知れません!
さて、週末は大潟で野鳥観察会を予定しています。昨日の日記でもお話したように今年はガン達の北帰行が早くなっていて、随分と数が減っています。しかしそれでもまだ10万羽近い数が大潟とその周辺で採餌しているはずですのでマガンやヒシクイの大群に出会えることと思います。
そんな群れの中にはこれまで紹介してきたシジュウカラガンやハクガンといった稀少なガンが混ざっていますが、もう一種類まだ紹介していなかったガンが大潟にいますのでご紹介します。

天気が良い日に撮影してちょっとトビ気味で見にくいかも知れませんが(だったら補正しろよって言われそうですが・・)ヒシクイの群れに混じって行動している【サカツラガン】です。
ハクガンは茶色っぽいガン達の群れに中にあって白い羽が遠くからでもよく目立って発見しやすいですし、シジュウカラガンの一際小さく、マガンやヒシクイに比べて全体に黒っぽい印象を受けるのでこれも注意して観察すれば比較的見つけやすいのですが、【サカツラガン】が身体の大きさもヒシクイ同じくらいですし、顔を正面か横から観察できない限り余程なれた人でも見つけにくいガンです。
【サカツラガン】という名前を聞くと酒に酔った人を連想しますが、ちょっとその名前とはかけ離れていると言えるほどキレイな顔をしていて、大潟で見られる雁の中でも一番の美女or美男だと私は思うのですがいかがでしょうか?
現在、ハクガンもシジュウカラガンもまだ大潟で観察されていますから週末の観察会当日まで残っていてくれることを願っています。
参加を予定されている皆さんお楽しみに!!
さて、週末は大潟で野鳥観察会を予定しています。昨日の日記でもお話したように今年はガン達の北帰行が早くなっていて、随分と数が減っています。しかしそれでもまだ10万羽近い数が大潟とその周辺で採餌しているはずですのでマガンやヒシクイの大群に出会えることと思います。
そんな群れの中にはこれまで紹介してきたシジュウカラガンやハクガンといった稀少なガンが混ざっていますが、もう一種類まだ紹介していなかったガンが大潟にいますのでご紹介します。

天気が良い日に撮影してちょっとトビ気味で見にくいかも知れませんが(だったら補正しろよって言われそうですが・・)ヒシクイの群れに混じって行動している【サカツラガン】です。
ハクガンは茶色っぽいガン達の群れに中にあって白い羽が遠くからでもよく目立って発見しやすいですし、シジュウカラガンの一際小さく、マガンやヒシクイに比べて全体に黒っぽい印象を受けるのでこれも注意して観察すれば比較的見つけやすいのですが、【サカツラガン】が身体の大きさもヒシクイ同じくらいですし、顔を正面か横から観察できない限り余程なれた人でも見つけにくいガンです。
【サカツラガン】という名前を聞くと酒に酔った人を連想しますが、ちょっとその名前とはかけ離れていると言えるほどキレイな顔をしていて、大潟で見られる雁の中でも一番の美女or美男だと私は思うのですがいかがでしょうか?
現在、ハクガンもシジュウカラガンもまだ大潟で観察されていますから週末の観察会当日まで残っていてくれることを願っています。
参加を予定されている皆さんお楽しみに!!




これまでガン達がいた大潟の広い田んぼには大きな鳥の群れがほとんど観られなくなりました。そんな中の唯一の例外が【ミヤマガラス】の群れです。
遠くにいても明らかに小粒で真っ黒い【ミヤマガラス】の群れは、ガン達と違って常に動きがあり、飛び回るのがいるかと思えば、一心に採餌を続けるものがいたりと、統率がとれた群れという感じが一切無く、観察をするにもなかなか捕らえ所がありません・・・。
スコープで観察しても次々に場所を変えて行くのでこちらも忙しく、じっくりと観察することが出来ません・・。
こんな事もあろうか(??)と、実は2月に大潟の管理棟で、アクティブレンジャー企画展『大潟で観察されるカラス科4種の識別』を実施していました。
絵を描くときに「あれっ?ここどんな感じだっけ?」と気にして描いたポイントが識別ポイントだったりすることが多いのですが、この観察でもその時の経験が生かされたような気がします。
上の写真のように嘴の付け根部分がハッキリと見えれば直ぐに【ミヤマガラス】と解るのですが下の写真のように飛び回っている時は、なかなか細かく見ることが出来ませんが”シルエット”も意外に有効な識別ポイントになるかも?と思えました。識別には「絵を描くときの視点」が有効のようです!!
【ミヤマガラス】の群れももう今日にでも北へと帰って行ってしまったかも知れません・・1年中見られるハシボソガラスは巣材運びを始めていました。カラスの観察をしていても春を実感できる今日この頃です・・・