東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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こんにちは。大船渡自然保護官事務所の坂本です。
寒い寒いとできるだけ外に出ずお家でぬくぬくなんて方いらっしゃいませんか?
寒い季節は海の水がとっても綺麗です。
砂浜から、漁港から、桟橋から、船の上から
深さや海底の素材などによって変わる海の色の変化を楽しめます。
なぜ海は青いのか。
太陽光構成7色のうち青以外が海水に吸収されてしまうから
とざくっと認識していますが
プランクトンが少なく透明度の高い冬の海は
そんな光と水の関係性について頭を働かせるのに格好の現場です。
環境省選定快水浴場百選にも選ばれている
宮城県気仙沼大島の小田の浜(こだのはま)へ行ってきました。
穏やかで安全な遠浅の海水浴場として海水浴シーズンには毎年賑わう砂浜です。
そんな小田の浜ですが、実は冬期は貴重な水鳥を観察できるスポットなのです。
その貴重な鳥とは、首に白いネックレスを巻いたコクガンです。
海に漂う海藻をエサとしています。
1日の多くをこうして海の上で過ごすため、観察するためには双眼鏡が必携です。
国の天然記念物、絶滅危惧種Ⅱ類とされてるコクガンですが
ご興味ある方はコチラ(東北地方におけるガンカモ類の渡り経路および分布状況
をご覧になってみてください。
ある1月の午後3時頃です。いましたいました。
海での食事を一時中断し、陸に上がって羽繕いしている様子に遭遇できました。
みんな一生懸命お腹のあたりをつついています。
そろりそろりと私が近づくと1羽だけ首を長く伸ばしこちらを警戒している様子。
(横向きに見えますが、目が横に付いているので
この状態でこちらを凝視していると思われます)
この1羽は警備担当なのでしょうか。
驚かさぬよう、これ以上近づくのはやめました。
しばらくすると今度はこっちに一斉におしりを向けました。
なんとも可愛らしい。
左にいる4羽はオオバンです。
泳ぎも潜りも得意な彼らはせっかく自分で採った海藻を
いつもコクガンたちに横取りされてイラッとしているのかと思いきや
こうして一緒にいるところを見ると案外そうでもないのかな、
もはや一緒にいたいと思っているのかなと見えてきます。
小さいことは気にしない、おおらかなオオバンが私は大好きです。
しばらくするとエサ場へ移動するため一同は飛び立っていきました。
砂浜には別の団体様もいらっしゃいました。カモ類のようです。
海から上がってどこかへ急いで向かっている様子。
オナガガモですね。
首が長くスラッとしていてオスの尾羽が長いのが特徴です。
淡水を求めて砂浜を流れる沢に向かっていたんですね。
うがいと羽繕いに夢中でした。
越冬などで飛来している水鳥たちは、こうして海域で見ることもありますし
まちなかの川や池など淡水域でも見ることができます。
ついつい出不精になってしまう冬ですが、この時期だからこそ
見られる生き物たちの観察を楽しんでみてはいかがですか?
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、十和田八幡平、三陸復興、磐梯朝日国立公園があります。
こんにちは。大船渡自然保護官事務所の坂本です。
寒い寒いとできるだけ外に出ずお家でぬくぬくなんて方いらっしゃいませんか?
寒い季節は海の水がとっても綺麗です。
砂浜から、漁港から、桟橋から、船の上から
深さや海底の素材などによって変わる海の色の変化を楽しめます。
なぜ海は青いのか。
太陽光構成7色のうち青以外が海水に吸収されてしまうから
とざくっと認識していますが
プランクトンが少なく透明度の高い冬の海は
そんな光と水の関係性について頭を働かせるのに格好の現場です。
環境省選定快水浴場百選にも選ばれている
宮城県気仙沼大島の小田の浜(こだのはま)へ行ってきました。
穏やかで安全な遠浅の海水浴場として海水浴シーズンには毎年賑わう砂浜です。
そんな小田の浜ですが、実は冬期は貴重な水鳥を観察できるスポットなのです。
その貴重な鳥とは、首に白いネックレスを巻いたコクガンです。
海に漂う海藻をエサとしています。
1日の多くをこうして海の上で過ごすため、観察するためには双眼鏡が必携です。
国の天然記念物、絶滅危惧種Ⅱ類とされてるコクガンですが
ご興味ある方はコチラ(東北地方におけるガンカモ類の渡り経路および分布状況
をご覧になってみてください。
ある1月の午後3時頃です。いましたいました。
海での食事を一時中断し、陸に上がって羽繕いしている様子に遭遇できました。
みんな一生懸命お腹のあたりをつついています。
そろりそろりと私が近づくと1羽だけ首を長く伸ばしこちらを警戒している様子。
(横向きに見えますが、目が横に付いているので
この状態でこちらを凝視していると思われます)
この1羽は警備担当なのでしょうか。
驚かさぬよう、これ以上近づくのはやめました。
しばらくすると今度はこっちに一斉におしりを向けました。
なんとも可愛らしい。
左にいる4羽はオオバンです。
泳ぎも潜りも得意な彼らはせっかく自分で採った海藻を
いつもコクガンたちに横取りされてイラッとしているのかと思いきや
こうして一緒にいるところを見ると案外そうでもないのかな、
もはや一緒にいたいと思っているのかなと見えてきます。
小さいことは気にしない、おおらかなオオバンが私は大好きです。
しばらくするとエサ場へ移動するため一同は飛び立っていきました。
砂浜には別の団体様もいらっしゃいました。カモ類のようです。
海から上がってどこかへ急いで向かっている様子。
オナガガモですね。
首が長くスラッとしていてオスの尾羽が長いのが特徴です。
淡水を求めて砂浜を流れる沢に向かっていたんですね。
うがいと羽繕いに夢中でした。
越冬などで飛来している水鳥たちは、こうして海域で見ることもありますし
まちなかの川や池など淡水域でも見ることができます。
ついつい出不精になってしまう冬ですが、この時期だからこそ
見られる生き物たちの観察を楽しんでみてはいかがですか?