秋田
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2012年12月17日冬の使者ガン・ハクチョウの飛来地大潟村での野鳥観察会
秋田 足利 直哉
昨日12月16日(日)、大潟草原鳥獣保護区管理棟を起点にした野鳥観察会を実施しましたのでご報告いたします。
この野鳥観察会は東北地方環境事務所と大潟村干拓博物館とで協同で企画から参加者募集までを行い、実施にあたっては大潟村教育委員会と(財)日本野鳥の会秋田県支部にご協力を頂きました。
野鳥を観察するなら朝早い方が良い!!と思い、これまで実施してきた野鳥観察会よりも早い午前8時30分にスタート。
それに先だって講師を務めてくれた(財)日本野鳥の会秋田県支部の方々は夜明けと同時に直前の下見を行ってくれます。ガンやハクチョウ達の塒はおよそ決まっていても、日中過ごす採餌場所はその日によって変わります。しかもこの時期はガンやハクチョウ達の渡りもまだ終わってはおらず、いつどこにどんな鳥がいるのか?なかなか予想が立ちません。それでもベテラン講師陣はお目当てのガンを探し当てて、それを基に観察会のコースを設定します。
いつもの事ながらこの経験に裏付けされた観察力、洞察力、予想力には脱帽です。そしてこうした環境で野鳥観察会ができる幸せを感じます。
今回の野鳥観察会は大潟村教育委員会が所有する『かけはし』号に乗って村内各地を巡りました。広い広い大潟村の中で特に警戒心の強いガンやカモを観察する際にはバスは最高の観察場所です。

この写真では、バスを降りて観察する様子が分かると思いますが、大きな車体は風よけとして最高です。観察中、風が吹いてくるとそれに煽られて望遠鏡などが揺れて観察に大きな支障を来すのですが、バスに風を避けてもらえたらなんの問題もありません。もちろん雨が降っても大丈夫です。
更にバスのもう一つの利点は高い眼線にあります。平坦な干拓地内で遠くに居るガンやハクチョウを観察する時、より遠くを見渡せるバスは大きな威力を発揮します。また群れで過ごす彼らを観察する時、同じグランドレベルでは分かりにくい群れの広がりが観察できるのも大きな利点です。

この日は小雨がパラつき、時々強まったりとあいにくの天気でしたが、そんな中でもお馴染みの小鳥から、カモやガン、ハクチョウの群れ、大潟村ではお馴染みの猛禽類などなど約3時間半の間に20種類の野鳥が観察できました。

その中でも一番の目玉はこれ!!その場ではカウントできなかったので写真を撮っておいて事務所に帰着してから羽数を確認してみたところ、なんと62羽。私自身は60羽を越えるハクガンを一度に見たのは初めて。観察しながら興奮しきりでした^^。ちなみに(財)日本野鳥の会秋田県支部の講師に聞いたところ『秋田県では過去最多羽数』との事でした。
この観察会にご参加いただいた皆様、お疲れ様でした。ご満足していただけましたか?当事務所ではこの後も野鳥観察会を予定しております。そして次回も大潟草原鳥獣保護区やその周辺の豊かな自然環境に暮らす野鳥たちの姿をたっぷりを観察できるような内容にしたいと思っておりますので、今回参加できなかった皆様のご参加もお待ちいたしております。
この野鳥観察会は東北地方環境事務所と大潟村干拓博物館とで協同で企画から参加者募集までを行い、実施にあたっては大潟村教育委員会と(財)日本野鳥の会秋田県支部にご協力を頂きました。
野鳥を観察するなら朝早い方が良い!!と思い、これまで実施してきた野鳥観察会よりも早い午前8時30分にスタート。
それに先だって講師を務めてくれた(財)日本野鳥の会秋田県支部の方々は夜明けと同時に直前の下見を行ってくれます。ガンやハクチョウ達の塒はおよそ決まっていても、日中過ごす採餌場所はその日によって変わります。しかもこの時期はガンやハクチョウ達の渡りもまだ終わってはおらず、いつどこにどんな鳥がいるのか?なかなか予想が立ちません。それでもベテラン講師陣はお目当てのガンを探し当てて、それを基に観察会のコースを設定します。
いつもの事ながらこの経験に裏付けされた観察力、洞察力、予想力には脱帽です。そしてこうした環境で野鳥観察会ができる幸せを感じます。
今回の野鳥観察会は大潟村教育委員会が所有する『かけはし』号に乗って村内各地を巡りました。広い広い大潟村の中で特に警戒心の強いガンやカモを観察する際にはバスは最高の観察場所です。

この写真では、バスを降りて観察する様子が分かると思いますが、大きな車体は風よけとして最高です。観察中、風が吹いてくるとそれに煽られて望遠鏡などが揺れて観察に大きな支障を来すのですが、バスに風を避けてもらえたらなんの問題もありません。もちろん雨が降っても大丈夫です。
更にバスのもう一つの利点は高い眼線にあります。平坦な干拓地内で遠くに居るガンやハクチョウを観察する時、より遠くを見渡せるバスは大きな威力を発揮します。また群れで過ごす彼らを観察する時、同じグランドレベルでは分かりにくい群れの広がりが観察できるのも大きな利点です。

この日は小雨がパラつき、時々強まったりとあいにくの天気でしたが、そんな中でもお馴染みの小鳥から、カモやガン、ハクチョウの群れ、大潟村ではお馴染みの猛禽類などなど約3時間半の間に20種類の野鳥が観察できました。

その中でも一番の目玉はこれ!!その場ではカウントできなかったので写真を撮っておいて事務所に帰着してから羽数を確認してみたところ、なんと62羽。私自身は60羽を越えるハクガンを一度に見たのは初めて。観察しながら興奮しきりでした^^。ちなみに(財)日本野鳥の会秋田県支部の講師に聞いたところ『秋田県では過去最多羽数』との事でした。
この観察会にご参加いただいた皆様、お疲れ様でした。ご満足していただけましたか?当事務所ではこの後も野鳥観察会を予定しております。そして次回も大潟草原鳥獣保護区やその周辺の豊かな自然環境に暮らす野鳥たちの姿をたっぷりを観察できるような内容にしたいと思っておりますので、今回参加できなかった皆様のご参加もお待ちいたしております。
2011年12月21日相手を見て
秋田 足利 直哉
今日は貴重な冬の晴れ間が広がりました。今晩からまた雪が降り、明後日以降は荒れ模様になるのだとか・・。そう思うとますます貴重な晴れ間でした。
こんな日は各地のアクティブレンジャーもみんな外で仕事してるんだろうな~なんて想像していました。冬でもアクティブ!それがアクティブレンジャーですもんね?
さて・・・私たちの日常において相手によって対応の仕方を変えたり、相手に合わせた行動をとる事は、時に必然で、時に無用であったり、また時に求められ、時に敬遠されるなどその場面場面に応じてどのように振る舞うべきか難しいこともありますが、こうした対応は社会的動物と言われる私たち人間だけがとる行動かと思いきや、自然界でもごく日常的に行われている行動のようです。
例えば、オオタカが近くにやってきた時、カモ達は警戒するけどハクチョウ達はほとんど気にしていなかったり・・なんて事がよくありますよね?これは単純に体の大きさから生まれる違いなのかな?なんて思っていましたが、最近は、きちんと相手を知った上での行動なんだと思うようになりました。今日の日記はそんな一例を。

南の池沿いの桜の木に【トビ】が止まっていました。何処ででも見られるありふれた光景です。大潟草原鳥獣保護区ではこれが【トビ】ではなく、ノスリであっても、ケアシノスリであっても、オオタカであっても、オジロワシであっても驚くことはありませんが、背景の池の様子と合わせて見ると、【トビ】だからこその光景になるんです。

全く水平の撮れていない写真で恐縮です。先ほどの【トビ】が止まっている桜の木はこのようなロケーションに立っています。後ろに見えるのは南の池です。水面に【カルガモ】の姿が見えるかと思います。その周囲にはコガモ、マガモなど合わせて500羽ほどのカモ達が居ます。
この木に猛禽類が止まっている姿を時々見かけます。私が見たことがあるのは、ノスリ、オオタカ、チュウヒ、オジロワシ、チョウゲンボウ、ハヤブサなどですがこの時、南の池にいるカモ達の対応にはハッキリとした違いを見ることが出来ます。特に警戒するのがオオタカとハヤブサがいる時、次いでオジロワシでしょうか。この3種が止まっている時は『カモが全部逃げたか?』と思うほどに身を潜めています。ノスリやチュウヒが止まっている時は『これが安全圏か?』と思うような距離をとっているようです。そして【トビ】の時、カモ達は全く警戒していません。いつもの場所でいつものように過ごす様子が観察できます。
これって・・・相手の攻撃力によって自分たちの危険度を的確に量っていると言うことですよね。オオタカやハヤブサ、オジロワシは危険度マックス!!チュウヒ、ノスリは要警戒。【トビ】はノーマークで大丈夫。
カモ達は識別が難しいとされる猛禽類をしっかりと識別した上で、自分がとるべき行動を見極めているようです。そしてよく見ると【トビ】もカモ達の方は見ていませんね。きっと【トビ】からしても水辺の上で過ごすカモ達は『獲物』では無いのでしょう。。
野鳥たちは相手を見て的確に行動し、そして自分の身の程をわきまえて的確に行動していると言えそうです。
こんな日は各地のアクティブレンジャーもみんな外で仕事してるんだろうな~なんて想像していました。冬でもアクティブ!それがアクティブレンジャーですもんね?
さて・・・私たちの日常において相手によって対応の仕方を変えたり、相手に合わせた行動をとる事は、時に必然で、時に無用であったり、また時に求められ、時に敬遠されるなどその場面場面に応じてどのように振る舞うべきか難しいこともありますが、こうした対応は社会的動物と言われる私たち人間だけがとる行動かと思いきや、自然界でもごく日常的に行われている行動のようです。
例えば、オオタカが近くにやってきた時、カモ達は警戒するけどハクチョウ達はほとんど気にしていなかったり・・なんて事がよくありますよね?これは単純に体の大きさから生まれる違いなのかな?なんて思っていましたが、最近は、きちんと相手を知った上での行動なんだと思うようになりました。今日の日記はそんな一例を。

南の池沿いの桜の木に【トビ】が止まっていました。何処ででも見られるありふれた光景です。大潟草原鳥獣保護区ではこれが【トビ】ではなく、ノスリであっても、ケアシノスリであっても、オオタカであっても、オジロワシであっても驚くことはありませんが、背景の池の様子と合わせて見ると、【トビ】だからこその光景になるんです。

全く水平の撮れていない写真で恐縮です。先ほどの【トビ】が止まっている桜の木はこのようなロケーションに立っています。後ろに見えるのは南の池です。水面に【カルガモ】の姿が見えるかと思います。その周囲にはコガモ、マガモなど合わせて500羽ほどのカモ達が居ます。
この木に猛禽類が止まっている姿を時々見かけます。私が見たことがあるのは、ノスリ、オオタカ、チュウヒ、オジロワシ、チョウゲンボウ、ハヤブサなどですがこの時、南の池にいるカモ達の対応にはハッキリとした違いを見ることが出来ます。特に警戒するのがオオタカとハヤブサがいる時、次いでオジロワシでしょうか。この3種が止まっている時は『カモが全部逃げたか?』と思うほどに身を潜めています。ノスリやチュウヒが止まっている時は『これが安全圏か?』と思うような距離をとっているようです。そして【トビ】の時、カモ達は全く警戒していません。いつもの場所でいつものように過ごす様子が観察できます。
これって・・・相手の攻撃力によって自分たちの危険度を的確に量っていると言うことですよね。オオタカやハヤブサ、オジロワシは危険度マックス!!チュウヒ、ノスリは要警戒。【トビ】はノーマークで大丈夫。
カモ達は識別が難しいとされる猛禽類をしっかりと識別した上で、自分がとるべき行動を見極めているようです。そしてよく見ると【トビ】もカモ達の方は見ていませんね。きっと【トビ】からしても水辺の上で過ごすカモ達は『獲物』では無いのでしょう。。
野鳥たちは相手を見て的確に行動し、そして自分の身の程をわきまえて的確に行動していると言えそうです。
2011年12月20日足跡を辿って
秋田 足利 直哉
雪が降って周囲に積もっているし、洗濯物は乾かないし・・湿度が高そうな条件もイッパイあるのに『冬は乾燥する』と言われますよね?確かに温湿度計を見ると夏に比べて湿度が低いようです。
冬は室内に籠もって暖房をつけて過ごす事が多いかも知れませんが、この湿度を40~60%(※)くらいに保つことによって暖房効率も上げられるのだそうです。上手に加湿することで節電にもつながるかも知れません。
※もちろん個人差もあると思うので一概には言えませんが、概ねこの範囲で湿度が保っていれば暖房の設定温度を低くしても体感気温に大差が無いとか・・。
『冬の節電』はこちらを参考にしてみてください。
http://www.challenge25.go.jp/practice/warmbiz/warmbiz2011/
年の瀬も迫った先日のこと、大潟草原鳥獣保護区の管理棟周辺で、動物の足跡を見つけました。雪が積もるこの時期には、雪の上に様々な痕跡が残るので生きものたちの存在をいつも以上に感じる事が出来ます。この日もハクチョウの足跡やテンと思われる足跡、人間と犬が並んで歩いた足跡など様々な足跡を見ましたが、この動物の足跡を大潟草原鳥獣保護区で見るのは随分と久しぶりだったような気がします。

管理棟の玄関の方から駐車場方向へと足跡が伸びて来ていました。途中でヨシ原へと方向を変えたようで足跡は藪の中へと消えていきましたが、どこから来たのか?気になって足跡を辿ってみました。
途中、私たちが歩いた足跡と重なったりして分かりにくい場所もありましたが、玄関の前で右に曲がって、沼のある方へ。途中、迷ったような(?)足取りも感じられましたが、ゆったりと『ぴょん』、ゆっくりと『ぴょん』と進んできたようです。

いよいよ足跡が途切れる場所へとやってきました。写真の下2/5くらいの所で足跡が途切れているのが分かりますでしょうか?ここは管理棟の南側にある『菱沼』という水辺。その沼の縁で足跡は途切れていました。。シャーベット状になっている水面をいくら凝視しても足跡は見えません。
はて・・・ここから足跡が始まるって事はどういうことが考えられますか?
泳いできた?
完全に凍っていたので足跡が残らなかった?
普段は何処に生息しているのでしょうか?残念ながら生きた状態で観察したことが無いので想像するしかありませんが、この辺りやこの先の環境をそれほど好むとは思えないのですが・・・。
よく分からないので想像力を膨らませているうちに現実とはかけ離れた方向へと思考が巡り・・・”菱沼の中には不思議な世界が広がっていていろんな動物たちが暮らしているんじゃないか?”なんて思い始め・・・。不思議な世界って・・・と思っている内に”竜宮城みたいな世界かな?”なんて考えていき、”ウサギが竜宮城?”ともはや妄想の世界へと行ってしてい・・・、”「兎」が「竜」宮城?んん・・・”等と加速して、”あぁ干支の引き継ぎかぁ”等と行く年と来る年の干支の動物で想像を締めくくったのはいささか強引だったかも知れません。。
大きく脇道に逸れました。話を戻しましょう。
このウサギの足跡・・ノウサギのものだったのでしょうか?あるい飼育されていたもの?足跡だけでは何とも・・・
大潟村は全域が広大な干拓地です。陸路大潟村を目指す場合、周辺から大潟村へと通ずる6つの橋のいずれかを渡らなければなりません。現在大潟村に生息しているほ乳類は、そうした橋を渡ってきて(あるいは泳いできた者もいるかも知れませんが・・)、ここに生息している者や、その子孫であると考えられていますが、その中に【トウホクノウサギ】も含まれているようです。
もしこの足跡の主が【トウホクノウサギ】のものであるならば・・・それまでの生息地を離れ、橋を渡って新たな生息地を獲得した開拓者精神、旺盛な好奇心を受け継ぐ者の姿を是非とも見てみたいと思った観察でした。
冬は室内に籠もって暖房をつけて過ごす事が多いかも知れませんが、この湿度を40~60%(※)くらいに保つことによって暖房効率も上げられるのだそうです。上手に加湿することで節電にもつながるかも知れません。
※もちろん個人差もあると思うので一概には言えませんが、概ねこの範囲で湿度が保っていれば暖房の設定温度を低くしても体感気温に大差が無いとか・・。
『冬の節電』はこちらを参考にしてみてください。
http://www.challenge25.go.jp/practice/warmbiz/warmbiz2011/
年の瀬も迫った先日のこと、大潟草原鳥獣保護区の管理棟周辺で、動物の足跡を見つけました。雪が積もるこの時期には、雪の上に様々な痕跡が残るので生きものたちの存在をいつも以上に感じる事が出来ます。この日もハクチョウの足跡やテンと思われる足跡、人間と犬が並んで歩いた足跡など様々な足跡を見ましたが、この動物の足跡を大潟草原鳥獣保護区で見るのは随分と久しぶりだったような気がします。

管理棟の玄関の方から駐車場方向へと足跡が伸びて来ていました。途中でヨシ原へと方向を変えたようで足跡は藪の中へと消えていきましたが、どこから来たのか?気になって足跡を辿ってみました。
途中、私たちが歩いた足跡と重なったりして分かりにくい場所もありましたが、玄関の前で右に曲がって、沼のある方へ。途中、迷ったような(?)足取りも感じられましたが、ゆったりと『ぴょん』、ゆっくりと『ぴょん』と進んできたようです。

いよいよ足跡が途切れる場所へとやってきました。写真の下2/5くらいの所で足跡が途切れているのが分かりますでしょうか?ここは管理棟の南側にある『菱沼』という水辺。その沼の縁で足跡は途切れていました。。シャーベット状になっている水面をいくら凝視しても足跡は見えません。
はて・・・ここから足跡が始まるって事はどういうことが考えられますか?
泳いできた?
完全に凍っていたので足跡が残らなかった?
普段は何処に生息しているのでしょうか?残念ながら生きた状態で観察したことが無いので想像するしかありませんが、この辺りやこの先の環境をそれほど好むとは思えないのですが・・・。
よく分からないので想像力を膨らませているうちに現実とはかけ離れた方向へと思考が巡り・・・”菱沼の中には不思議な世界が広がっていていろんな動物たちが暮らしているんじゃないか?”なんて思い始め・・・。不思議な世界って・・・と思っている内に”竜宮城みたいな世界かな?”なんて考えていき、”ウサギが竜宮城?”ともはや妄想の世界へと行ってしてい・・・、”「兎」が「竜」宮城?んん・・・”等と加速して、”あぁ干支の引き継ぎかぁ”等と行く年と来る年の干支の動物で想像を締めくくったのはいささか強引だったかも知れません。。
大きく脇道に逸れました。話を戻しましょう。
このウサギの足跡・・ノウサギのものだったのでしょうか?あるい飼育されていたもの?足跡だけでは何とも・・・
大潟村は全域が広大な干拓地です。陸路大潟村を目指す場合、周辺から大潟村へと通ずる6つの橋のいずれかを渡らなければなりません。現在大潟村に生息しているほ乳類は、そうした橋を渡ってきて(あるいは泳いできた者もいるかも知れませんが・・)、ここに生息している者や、その子孫であると考えられていますが、その中に【トウホクノウサギ】も含まれているようです。
もしこの足跡の主が【トウホクノウサギ】のものであるならば・・・それまでの生息地を離れ、橋を渡って新たな生息地を獲得した開拓者精神、旺盛な好奇心を受け継ぐ者の姿を是非とも見てみたいと思った観察でした。
2011年12月19日こんなに白い幼鳥もいました
秋田 足利 直哉
週末ドカッと降った雪で秋田市内の道路も圧雪となっている箇所が多くなっていますが・・・あちこちに事故やスリップの痕跡が見られました。ただでさえ緊張する雪道の運転ですが輪をかけて慎重にならざるを得ません。まだ雪道の感覚が戻らない方も多いのかも知れません。皆さん安全第一でいきましょう!!
各地で白い世界が広がっている秋田県内ですが・・今日の日記の写真はまだそれほど白くはなっていない時期に撮影したものですので、現況とは異なるのがちょっと気になるところです。でもネタとしてはそれほど古くはありませんのでご容赦ください。
保護区の巡視を終えて、引き返す時に通る道路沿いにハクチョウの群れが見えました。【コハクチョウ】が主体の群れでした。

上空をノスリが通過したので何羽かの【コハクチョウ】が上空に目をやっています。全く警戒をしない個体も多かったですが、こうしてガン見している個体もいます。その辺にも個性が表れているようで面白かったので、ここから話を膨らませることも出来るのですが・・・前回までの流れを受けて今日も【コハクチョウ】の幼鳥の中にかなり白い羽に換わっている個体を見つけましたのでその話を。
上の写真には4羽の幼鳥が写っています。上空を見上げている2羽と採餌に夢中の1羽、そしてもう一羽どこか別方向を眺めている個体が居ますが、今日の主役はその別方向を見ている個体です。
その個体をアップで撮影してみました。


運良く両側の撮影が出来ました。翼ははかなり白く、胴体部分はむしろ白い羽の方が多いようにも見えます。頸部から頭部にかけてもこれまで見た幼鳥の中では最も換羽が進んでいる様に見えます。
特に頬や嘴の付け根付近の白い羽が目立ちます。嘴の色も他の個体はピンクが強い印象を受けるのにこの個体は随分と白っぽく見えます。人間で言えば『大人っぽい顔つき』って事になるのでしょうかね?
12月も中旬から下旬へと向かい、ハクチョウ達がやって来てから随分と時間が経過いたしました。この間も幼鳥たちは日々刻々と成長しているようで、換羽も進行しています。この先もどんどん成長していく事でしょう。これからもハクチョウの観察を継続していくと幼鳥の成長がある程度見えてくるかも知れません。
皆さんも日々成長し、大人びて、逞しく(?)なっていく【コハクチョウ】の幼鳥たちを見守ってみませんか?
各地で白い世界が広がっている秋田県内ですが・・今日の日記の写真はまだそれほど白くはなっていない時期に撮影したものですので、現況とは異なるのがちょっと気になるところです。でもネタとしてはそれほど古くはありませんのでご容赦ください。
保護区の巡視を終えて、引き返す時に通る道路沿いにハクチョウの群れが見えました。【コハクチョウ】が主体の群れでした。

上空をノスリが通過したので何羽かの【コハクチョウ】が上空に目をやっています。全く警戒をしない個体も多かったですが、こうしてガン見している個体もいます。その辺にも個性が表れているようで面白かったので、ここから話を膨らませることも出来るのですが・・・前回までの流れを受けて今日も【コハクチョウ】の幼鳥の中にかなり白い羽に換わっている個体を見つけましたのでその話を。
上の写真には4羽の幼鳥が写っています。上空を見上げている2羽と採餌に夢中の1羽、そしてもう一羽どこか別方向を眺めている個体が居ますが、今日の主役はその別方向を見ている個体です。
その個体をアップで撮影してみました。


運良く両側の撮影が出来ました。翼ははかなり白く、胴体部分はむしろ白い羽の方が多いようにも見えます。頸部から頭部にかけてもこれまで見た幼鳥の中では最も換羽が進んでいる様に見えます。
特に頬や嘴の付け根付近の白い羽が目立ちます。嘴の色も他の個体はピンクが強い印象を受けるのにこの個体は随分と白っぽく見えます。人間で言えば『大人っぽい顔つき』って事になるのでしょうかね?
12月も中旬から下旬へと向かい、ハクチョウ達がやって来てから随分と時間が経過いたしました。この間も幼鳥たちは日々刻々と成長しているようで、換羽も進行しています。この先もどんどん成長していく事でしょう。これからもハクチョウの観察を継続していくと幼鳥の成長がある程度見えてくるかも知れません。
皆さんも日々成長し、大人びて、逞しく(?)なっていく【コハクチョウ】の幼鳥たちを見守ってみませんか?
2011年12月16日幼鳥にも白い羽があるようです
秋田 足利 直哉
今日の秋田市内は雪。気温も上がらず今年初めての真冬日になりそうです(この時点でほぼ確実ですね)。
昨日前段で書いた『カメムシの発生と積雪の関係』には科学的根拠は無いらしという新聞記事を先日目にしました。これと似たような事に『カマキリの卵の位置と積雪量』についても因果関係も否定されているそうですね。。個人的にはこうした「観察」に基づくであろう事柄が否定されるのはちょっと残念な気もします・・・
さて、今日の日記ですが・・・昨日の日記と同じ観察時に撮影した写真からお伝えします。今回は【コハクチョウ】の幼鳥の羽に注目してみました!!

昨日の2枚目に登場した写真をトリミングしてみました。向かって左側にいる幼鳥の背中部分の羽に注目して見てください。所々、白い羽が混じっているようですね?大部分は灰色の幼鳥らしい羽ですが一部は成鳥の羽と同じような白い羽も見えます。

こちらは昨日の日記の主役の【コハクチョウ】を観察していたら手前側にいた幼鳥2羽が飛び上がったシーンが偶然撮影できたモノです。動きが速いため恐ろしくブレていますが何となく次列風切あたりが白っぽいように見えませんか?大きな羽が多いため光の関係で白っぽく見えているだけとも思いましたが・・・灰色と白の斑にも見えます。これだけでは心許ないのでもう1枚。

その個体がすぐ近くに着地する場面を撮影したモノです。減速するため目一杯に広げた尾羽に注目して見てください。赤い矢印をつけたところの羽が明らかに白い羽に換わっていることがお分かりいただけるかと思います(写真をクリックしていただくと多少大きなサイズでご覧いただけます。)。
この2日間の日記から、【コハクチョウ】は白い羽をした成鳥であっても黒っぽい羽が混じる個体も居れば、灰色の羽をした幼鳥であっても部分的に白い羽に換わり始めている事が分かりました。
成鳥は白、幼鳥は灰色。と単純に分けて見る方が簡単ではありますが、じっくり見ていくと嘴の黄色い部分が一羽一羽微妙に形が違っていたり、こうして羽の色にも小さな違いを見つけることで一層愛着がわくような気がしませんか?
皆さんの周りのもハクチョウ達は居ますか?もしいるならば是非ともじっくり観察してみてください。ハクチョウはその姿から純粋で清らかな存在であるというイメージもありますが実際には気性の荒い一面があったり、食事の仕方など様々な行動もワイルドだったりもするのできっと面白いシーンに出会える事と思いますよ。では良い週末を!!
昨日前段で書いた『カメムシの発生と積雪の関係』には科学的根拠は無いらしという新聞記事を先日目にしました。これと似たような事に『カマキリの卵の位置と積雪量』についても因果関係も否定されているそうですね。。個人的にはこうした「観察」に基づくであろう事柄が否定されるのはちょっと残念な気もします・・・
さて、今日の日記ですが・・・昨日の日記と同じ観察時に撮影した写真からお伝えします。今回は【コハクチョウ】の幼鳥の羽に注目してみました!!

昨日の2枚目に登場した写真をトリミングしてみました。向かって左側にいる幼鳥の背中部分の羽に注目して見てください。所々、白い羽が混じっているようですね?大部分は灰色の幼鳥らしい羽ですが一部は成鳥の羽と同じような白い羽も見えます。

こちらは昨日の日記の主役の【コハクチョウ】を観察していたら手前側にいた幼鳥2羽が飛び上がったシーンが偶然撮影できたモノです。動きが速いため恐ろしくブレていますが何となく次列風切あたりが白っぽいように見えませんか?大きな羽が多いため光の関係で白っぽく見えているだけとも思いましたが・・・灰色と白の斑にも見えます。これだけでは心許ないのでもう1枚。

その個体がすぐ近くに着地する場面を撮影したモノです。減速するため目一杯に広げた尾羽に注目して見てください。赤い矢印をつけたところの羽が明らかに白い羽に換わっていることがお分かりいただけるかと思います(写真をクリックしていただくと多少大きなサイズでご覧いただけます。)。
この2日間の日記から、【コハクチョウ】は白い羽をした成鳥であっても黒っぽい羽が混じる個体も居れば、灰色の羽をした幼鳥であっても部分的に白い羽に換わり始めている事が分かりました。
成鳥は白、幼鳥は灰色。と単純に分けて見る方が簡単ではありますが、じっくり見ていくと嘴の黄色い部分が一羽一羽微妙に形が違っていたり、こうして羽の色にも小さな違いを見つけることで一層愛着がわくような気がしませんか?
皆さんの周りのもハクチョウ達は居ますか?もしいるならば是非ともじっくり観察してみてください。ハクチョウはその姿から純粋で清らかな存在であるというイメージもありますが実際には気性の荒い一面があったり、食事の仕方など様々な行動もワイルドだったりもするのできっと面白いシーンに出会える事と思いますよ。では良い週末を!!
2011年12月15日一見、コハクチョウの成鳥ですが・・
秋田 足利 直哉
今年は秋田県内各地から『カメムシ大発生』の知らせがありました。森吉山野生鳥獣センターでもそれはもう凄い数のカメムシが発生していました。『カメムシが大発生した年は大雪になる』という言い伝え(?)がありますが、これまでのところ雪が少ない状態が続いています。カメムシと積雪の関係性はどうか分かりませんが、雪の量はどうなるか?気になる今日この頃です。
大潟村やその周辺を調査や巡視で回っていると各所でガンの群れやハクチョウの群れを見かけます。中でもハクチョウ達は色彩の乏しい風景の中にあって白い羽が鮮やかで、体も大きいので遠くからでも目を引きます。
保護区内にも塒があるため、たくさんのハクチョウ達を見る機会があるのですが、一見・・真っ白いハクチョウ成鳥と灰色のハクチョウ幼鳥が一緒に過ごしている様に見えますが、近くでまじまじと観察すると白いハクチョウ成鳥の中には『真っ白』では無い個体も見えますし、灰色のハクチョウ幼鳥も全身が一様に灰色では無い個体が多いようです。白か灰色かでは単純に割り切れない個体が思ったよりも多いようです。
今日の日記は【コハクチョウ】の群れの中に見つけた『一見、【コハクチョウ】の成鳥』に見えるけれど灰色の羽が混じっている個体が主役です。

左手前の個体はほぼ真っ白の【コハクチョウ】成鳥。その向こうが今日の主役である成鳥のようですが一部灰色の羽が残っている【コハクチョウ】。更に向こうに【コハクチョウ】の幼鳥がいます。
手前の成鳥と今日の主役を見比べてみてください。パッと見はどちらも成鳥ですよね。でも主役の頭部や頸部には斑に灰色(←黒っぽく見えますが・・)の羽がびっしりと混じっているのが分かります。

この写真は向かって右側が主役で左側に幼鳥がいます。こうしてみると幼鳥も一様に灰色の羽をしている訳ではないようですね?背中(実際には背中が見えているのではありませんが・・・)側の羽が所々白い羽に換わっているのが分かりますよね。
今度は幼鳥の頭部から頸部にかけて注目して見てください。他の部分に比べて一段と灰色の色合いが濃くなっているように見えます。このあたりにはコインサイズの羽がびっしりと付いているはずですがその色合いや密度が濃いためこうした見え方をしているのかな?と仮定して、その意識のまま主役に目を移すと、主役の「灰色の羽見られる部位」と幼鳥の「灰色が濃い部分」とが重なるように感じませんか?

この写真はたまたま羽を広げた後(羽を広げた時の写真は失敗してました)に撮影したものですが、翼角部分にも灰色の羽が残っている事が確認できました。普段、羽をたたんでいるときには気がつかなかったことでした。
この部分も小さな羽がびっしりと付いているはずです。どうやら・・・サイズの小さな羽に灰色の羽が残る傾向があるようです。
野鳥の全身の羽を調べてみると翼では(概ね・・)一番下に付いている風切が最も大きくその上に大雨覆、中雨覆と上になるにしたがって羽のサイズが小さくなり一番上にある羽が最も小さくなります。体羽では(概ね・・)胴体部分の羽は大きくそこから頭部へかけて徐々にサイズが小さくなっていきます。今日の日記の主役に灰色の羽が認められるのは、そうした羽そのものが小さな部分に集中しているようです。
今日の主役を通してこのような事が見えてきましたが・・・私にはこの先のことを語る事が出来ません。灰色の羽がなぜこうした部位に見られるのか?【コハクチョウ】の換羽の順番は?今日の主役は何齢なのか?分からないことだらけです。しかし今日の主役のような個体は決して珍しい事例というわけではありません。この日記では昨年もこのような記事を書いていました。
もう少しこうした観察機会を持つことが出来れば何かヒントが見えてくるかも知れませんので・・・明日も【コハクチョウ】の羽の話をしようと思います。今日のところはこの辺で。
大潟村やその周辺を調査や巡視で回っていると各所でガンの群れやハクチョウの群れを見かけます。中でもハクチョウ達は色彩の乏しい風景の中にあって白い羽が鮮やかで、体も大きいので遠くからでも目を引きます。
保護区内にも塒があるため、たくさんのハクチョウ達を見る機会があるのですが、一見・・真っ白いハクチョウ成鳥と灰色のハクチョウ幼鳥が一緒に過ごしている様に見えますが、近くでまじまじと観察すると白いハクチョウ成鳥の中には『真っ白』では無い個体も見えますし、灰色のハクチョウ幼鳥も全身が一様に灰色では無い個体が多いようです。白か灰色かでは単純に割り切れない個体が思ったよりも多いようです。
今日の日記は【コハクチョウ】の群れの中に見つけた『一見、【コハクチョウ】の成鳥』に見えるけれど灰色の羽が混じっている個体が主役です。

左手前の個体はほぼ真っ白の【コハクチョウ】成鳥。その向こうが今日の主役である成鳥のようですが一部灰色の羽が残っている【コハクチョウ】。更に向こうに【コハクチョウ】の幼鳥がいます。
手前の成鳥と今日の主役を見比べてみてください。パッと見はどちらも成鳥ですよね。でも主役の頭部や頸部には斑に灰色(←黒っぽく見えますが・・)の羽がびっしりと混じっているのが分かります。

この写真は向かって右側が主役で左側に幼鳥がいます。こうしてみると幼鳥も一様に灰色の羽をしている訳ではないようですね?背中(実際には背中が見えているのではありませんが・・・)側の羽が所々白い羽に換わっているのが分かりますよね。
今度は幼鳥の頭部から頸部にかけて注目して見てください。他の部分に比べて一段と灰色の色合いが濃くなっているように見えます。このあたりにはコインサイズの羽がびっしりと付いているはずですがその色合いや密度が濃いためこうした見え方をしているのかな?と仮定して、その意識のまま主役に目を移すと、主役の「灰色の羽見られる部位」と幼鳥の「灰色が濃い部分」とが重なるように感じませんか?

この写真はたまたま羽を広げた後(羽を広げた時の写真は失敗してました)に撮影したものですが、翼角部分にも灰色の羽が残っている事が確認できました。普段、羽をたたんでいるときには気がつかなかったことでした。
この部分も小さな羽がびっしりと付いているはずです。どうやら・・・サイズの小さな羽に灰色の羽が残る傾向があるようです。
野鳥の全身の羽を調べてみると翼では(概ね・・)一番下に付いている風切が最も大きくその上に大雨覆、中雨覆と上になるにしたがって羽のサイズが小さくなり一番上にある羽が最も小さくなります。体羽では(概ね・・)胴体部分の羽は大きくそこから頭部へかけて徐々にサイズが小さくなっていきます。今日の日記の主役に灰色の羽が認められるのは、そうした羽そのものが小さな部分に集中しているようです。
今日の主役を通してこのような事が見えてきましたが・・・私にはこの先のことを語る事が出来ません。灰色の羽がなぜこうした部位に見られるのか?【コハクチョウ】の換羽の順番は?今日の主役は何齢なのか?分からないことだらけです。しかし今日の主役のような個体は決して珍しい事例というわけではありません。この日記では昨年もこのような記事を書いていました。
もう少しこうした観察機会を持つことが出来れば何かヒントが見えてくるかも知れませんので・・・明日も【コハクチョウ】の羽の話をしようと思います。今日のところはこの辺で。
2011年12月14日思いもよらぬ
秋田 足利 直哉
今日は青空も見えた秋田市内ですが、外の風は冷たく、かつ乾燥していて肌がカサカサ・・・。外で活動するのが厳しい季節となってきました。
今日はこの時期、人気を集める【ハイイロチュウヒ】を取り上げました。大潟村には『ここに行けば大抵(ハイイロチュウヒを)見ることが出来る。もし居なくても何かしら猛禽類の姿がある』というエリアがあるので、この時期は多くの方々が訪れます。しかし!!!そこには作業されている方もいらっしゃいますので、邪魔にならないように十分な配慮が必要です。
さて、この場所での【ハイイロチュウヒ】ですが・・普段は地面に降りている事が多いようです。草地や畑やヨシ原など様々ですがそこから【ハイイロチュウヒ】(←この種だけに限ったことではありませんが・・)を見つけるのはなかなか難しい。。

草地にいて頭を上げている【ハイイロチュウヒ】♀です。見つけられましたか?頭を上げていてこの状態ですから、そうで無い時にはいかに見つけにくいか想像していただけると思います。

かと思えば・・・どこからともなく飛んできます。このエリアにいるのは1個体だけとは限りませんので方々に注意を払っていなければ見つけられない!なんてことも・・・。この時私も地面にばかり気をとられて自分の近くに飛んできている【ハイイロチュウヒ】に気づくのが遅れました。なのでフレームに収まっていない・・・(涙)
地面にいるとほとんど見えなくなるし、ヨシ原では完全に見えなくなりますし、何処からやってくるか予想するのも大変な【ハイイロチュウヒ】。観察したい方はいつもより高くアンテナを挙げて臨まれた方がよろしいかと思います。
今日はこの時期、人気を集める【ハイイロチュウヒ】を取り上げました。大潟村には『ここに行けば大抵(ハイイロチュウヒを)見ることが出来る。もし居なくても何かしら猛禽類の姿がある』というエリアがあるので、この時期は多くの方々が訪れます。しかし!!!そこには作業されている方もいらっしゃいますので、邪魔にならないように十分な配慮が必要です。
さて、この場所での【ハイイロチュウヒ】ですが・・普段は地面に降りている事が多いようです。草地や畑やヨシ原など様々ですがそこから【ハイイロチュウヒ】(←この種だけに限ったことではありませんが・・)を見つけるのはなかなか難しい。。

草地にいて頭を上げている【ハイイロチュウヒ】♀です。見つけられましたか?頭を上げていてこの状態ですから、そうで無い時にはいかに見つけにくいか想像していただけると思います。

かと思えば・・・どこからともなく飛んできます。このエリアにいるのは1個体だけとは限りませんので方々に注意を払っていなければ見つけられない!なんてことも・・・。この時私も地面にばかり気をとられて自分の近くに飛んできている【ハイイロチュウヒ】に気づくのが遅れました。なのでフレームに収まっていない・・・(涙)
地面にいるとほとんど見えなくなるし、ヨシ原では完全に見えなくなりますし、何処からやってくるか予想するのも大変な【ハイイロチュウヒ】。観察したい方はいつもより高くアンテナを挙げて臨まれた方がよろしいかと思います。
2011年12月13日冬のスズメ
秋田 足利 直哉
12月は「地球温暖化防止月間」です。今年の夏は『節電の夏』となり全国各地で様々な取り組みが行われ。皆さんも様々な工夫で暑い夏を乗り切った事と思います。当事務所でも私自身も様々な工夫をしてきたところですが、冬になってちょっとその意識も薄れてきてはいませんか?うちの事務所でもまだまだ工夫できそうなんですけどね・・・・・。もっと改善出来ることが無いか?見直していかないと!!
唐突ではありますが・・・小鳥の頭部を線画したものを差し出されて『スズメの模様を書き入れてください』と言われたらあなたは迷わずに描くことが出来ますか?
私も試しにやってみましたが・・・・頭の茶色を描いて耳羽あたりの黒い斑点を描いて・・・あれ?なんか黒いところが足りないような・・・う~~ん・・とお粗末な結果に。。
またまた唐突な話の展開ではありますが・・・野鳥に関する見識が少ないことを表現する際に『スズメとカラスくらいしか知らない・・』なんてフレーズを聴いたことはあるでしょうか?私はこれまで何度も耳にした記憶がありますし、以前は私自身も使っていた気がします。
しかし!!!野鳥に興味を持って色々と知れば知るほど、実は身近な野鳥のこともよく知らないことが多い事に気がつきます。謙遜して先ほどのフレーズをお使いになる方もいらっしゃるので一概には言えませんが『スズメとカラスくらい・・』なんて口にする事に抵抗を感じる今日この頃です。
今日の日記はそんな事を思うようになったきっかけの観察からお伝えします。
冬になると【スズメ】達は群れを作って行動しています。あまりの素早さになかなかカウントまでは及びませんが、群れだって飛ぶ姿に昔読んだとある絵本を思い出します(この絵本の主人公は魚です。ピンときた方もいらっしゃいますかね^^)。。たくさんの【スズメ】が密集して一つの大きな生き物のようにして飛ぶ姿に彼らなりの戦略を見る思いがしますが、【スズメ】の群れは巡視中の車の近くに止まってその愛くるしい姿を見せてくれるときがあります。こうした機会に双眼鏡で【スズメ】を観察した時、ふと気がついたことがあります。

群れになって行動している【スズメ】です。田んぼで餌を採り、猛禽姿を見つけるとヨシ原に逃げ込み身を隠します。時には私の存在「盾」として利用し猛禽から逃れているような気がします。

そんな時、普段は忙しく動き回る【スズメ】達も動きを止めてじっくりと観察に付き合ってくれます。そこで・・・『あれ?【スズメ】達、嘴の根元が黄色っぽい・・・』ということに気がつきました。
普段の調査時も【スズメ】は群れで行動しているから目立ちますし、姿を確認するのも容易ですし、鳴き声でも判断可能ですからわざわざ双眼鏡を使わなくても『あっ【スズメ】がいた!』とフィールドノートに書き込むのが常になっていたので細かな点の観察を怠っていました。
図鑑で改めて調べてみるとちゃんとこのことが記載されています。冬になると嘴の根元部分が黄色っぽくなると言うのは広く知られている事実でした。念のため自分で撮影した真夏の【スズメ】の写真も見てみると嘴は根元まで真っ黒でした。繁殖期の【スズメ】の嘴には若干黄色い部分が見える個体も居ました。
私たち最も身近な野鳥で、大潟草原鳥獣保護区での観察機会も年間を通じて(多分)100%で、いつも見ている【スズメ】の事を知った気になっていましたが実はこんな変化に気がついていなかったという事実。。
『スズメとカラスくらい・・』どころか『スズメのこともよく分かっていない』事を思い知ったこの時の観察。季節によって行動にも変化が現れ、外見にも変化が現れている【スズメ】達。もっともっとよく見るといろいろな発見があるかも知れません。「知ったつもり」「知ってるつもり」って怖いですね・・・。
唐突ではありますが・・・小鳥の頭部を線画したものを差し出されて『スズメの模様を書き入れてください』と言われたらあなたは迷わずに描くことが出来ますか?
私も試しにやってみましたが・・・・頭の茶色を描いて耳羽あたりの黒い斑点を描いて・・・あれ?なんか黒いところが足りないような・・・う~~ん・・とお粗末な結果に。。
またまた唐突な話の展開ではありますが・・・野鳥に関する見識が少ないことを表現する際に『スズメとカラスくらいしか知らない・・』なんてフレーズを聴いたことはあるでしょうか?私はこれまで何度も耳にした記憶がありますし、以前は私自身も使っていた気がします。
しかし!!!野鳥に興味を持って色々と知れば知るほど、実は身近な野鳥のこともよく知らないことが多い事に気がつきます。謙遜して先ほどのフレーズをお使いになる方もいらっしゃるので一概には言えませんが『スズメとカラスくらい・・』なんて口にする事に抵抗を感じる今日この頃です。
今日の日記はそんな事を思うようになったきっかけの観察からお伝えします。
冬になると【スズメ】達は群れを作って行動しています。あまりの素早さになかなかカウントまでは及びませんが、群れだって飛ぶ姿に昔読んだとある絵本を思い出します(この絵本の主人公は魚です。ピンときた方もいらっしゃいますかね^^)。。たくさんの【スズメ】が密集して一つの大きな生き物のようにして飛ぶ姿に彼らなりの戦略を見る思いがしますが、【スズメ】の群れは巡視中の車の近くに止まってその愛くるしい姿を見せてくれるときがあります。こうした機会に双眼鏡で【スズメ】を観察した時、ふと気がついたことがあります。

群れになって行動している【スズメ】です。田んぼで餌を採り、猛禽姿を見つけるとヨシ原に逃げ込み身を隠します。時には私の存在「盾」として利用し猛禽から逃れているような気がします。

そんな時、普段は忙しく動き回る【スズメ】達も動きを止めてじっくりと観察に付き合ってくれます。そこで・・・『あれ?【スズメ】達、嘴の根元が黄色っぽい・・・』ということに気がつきました。
普段の調査時も【スズメ】は群れで行動しているから目立ちますし、姿を確認するのも容易ですし、鳴き声でも判断可能ですからわざわざ双眼鏡を使わなくても『あっ【スズメ】がいた!』とフィールドノートに書き込むのが常になっていたので細かな点の観察を怠っていました。
図鑑で改めて調べてみるとちゃんとこのことが記載されています。冬になると嘴の根元部分が黄色っぽくなると言うのは広く知られている事実でした。念のため自分で撮影した真夏の【スズメ】の写真も見てみると嘴は根元まで真っ黒でした。繁殖期の【スズメ】の嘴には若干黄色い部分が見える個体も居ました。
私たち最も身近な野鳥で、大潟草原鳥獣保護区での観察機会も年間を通じて(多分)100%で、いつも見ている【スズメ】の事を知った気になっていましたが実はこんな変化に気がついていなかったという事実。。
『スズメとカラスくらい・・』どころか『スズメのこともよく分かっていない』事を思い知ったこの時の観察。季節によって行動にも変化が現れ、外見にも変化が現れている【スズメ】達。もっともっとよく見るといろいろな発見があるかも知れません。「知ったつもり」「知ってるつもり」って怖いですね・・・。
2011年12月12日大潟村のほ乳類
秋田 足利 直哉
ここ数日の積雪ですっかり雪景色の秋田市内でしたが今は溶けた雪が道路に水たまりを作っています。車はバシャバシャと大きな音を立てて水しぶきを上げて走っています・・・
今日は大潟草原鳥獣保護区内で見かけた【タヌキ】の話から。
大潟村の動物相の特色に「大型ほ乳類が生息していない」と言うことが挙げられると思います。記録としてはツキノワグマが確認されたり、ニホンカモシカなどが目撃された事もあるそうですが、それらはまさに珍客として記録されたもので村内に定着し、そこに生息しているものではありません。
そうした中、最も観察機会が多いほ乳類と言えば・・・【タヌキ】がダントツでしょうか?(タカ類に捕食されたネズミ類を除く)でもなかなか写真撮影の機会が無く、この度大潟村の【タヌキ】はAR日記に初登場です。


この【タヌキ】がいるのは水路の中。大潟村の農業用水路は規模も大きく、幅も高さも段違いです。そこになぜ【タヌキ】が?と思ったのですが、当のタヌキはこの水路の中で獲物を探しているようです。水路の上から見ていて獲物がたくさんあったので中に入ってきたのでしょうか?この後このタヌキは無事に水路から脱出できたのでしょうか?
大潟村は『野鳥の宝庫』『野鳥の楽園』と言われるほど多くの野鳥たちが生息しており、その分生息鳥類に関するデータも豊富ですが、ほ乳類の情報は意外に少ないようです。ネズミ類やモグラ類はもちろん、コオモリ類に関する記録も決して多くはないようです。しかしながら・・・大潟村で自然環境保護活動や自然環境調査活動を行う会の方々とお話しすると近い将来こうしたデータもしっかり収集されていくだろうと思えてきます。こうしたデータの集積にかんして当事務所も微力なお手伝いが出来ればと思っております。
今日は大潟草原鳥獣保護区内で見かけた【タヌキ】の話から。
大潟村の動物相の特色に「大型ほ乳類が生息していない」と言うことが挙げられると思います。記録としてはツキノワグマが確認されたり、ニホンカモシカなどが目撃された事もあるそうですが、それらはまさに珍客として記録されたもので村内に定着し、そこに生息しているものではありません。
そうした中、最も観察機会が多いほ乳類と言えば・・・【タヌキ】がダントツでしょうか?(タカ類に捕食されたネズミ類を除く)でもなかなか写真撮影の機会が無く、この度大潟村の【タヌキ】はAR日記に初登場です。


この【タヌキ】がいるのは水路の中。大潟村の農業用水路は規模も大きく、幅も高さも段違いです。そこになぜ【タヌキ】が?と思ったのですが、当のタヌキはこの水路の中で獲物を探しているようです。水路の上から見ていて獲物がたくさんあったので中に入ってきたのでしょうか?この後このタヌキは無事に水路から脱出できたのでしょうか?
大潟村は『野鳥の宝庫』『野鳥の楽園』と言われるほど多くの野鳥たちが生息しており、その分生息鳥類に関するデータも豊富ですが、ほ乳類の情報は意外に少ないようです。ネズミ類やモグラ類はもちろん、コオモリ類に関する記録も決して多くはないようです。しかしながら・・・大潟村で自然環境保護活動や自然環境調査活動を行う会の方々とお話しすると近い将来こうしたデータもしっかり収集されていくだろうと思えてきます。こうしたデータの集積にかんして当事務所も微力なお手伝いが出来ればと思っております。


この時期はガン類、ハクチョウ類、カモ類など冬に群れとなってみられる野鳥たちの観察会が各地で行われています。東北地方環境事務所管内でもいくつかの野鳥観察会がありました。私もこれまでいろいろな地域の野鳥観察会に参加してみましたが、そのどれもが地域の特色があって楽しく有意義な観察会でしたので皆様のお近くで野鳥観察会がありましたら是非参加していただきたいと思います。
さて・・この時期の野鳥観察会の主役(の一つ)はガン類やハクチョウ類ですが、彼らは複数の「種」が集まって一つの大きな群れとなって行動していることが多いようです。オオハクチョウやコハクチョウ、マガンやヒシクイなどなど組み合わせも様々です。
体が大きいハクチョウやガン達が数百羽~数千羽、時に数万羽ともなる大きな群れで行動している様子はとっても迫力も有り、観察のし甲斐がある一方で、様々な種類が一緒にいることで識別するのに苦労するという一面もあります。
採餌していたり、羽繕いをしていたり、仲間で呼びかけ合ったりする行動を観察するのもとっても楽しいのですが、私は、『そこに居る種類を識別できたらもっといいのにな・・・』と思っていました。
そこでいろいろなツールを探してみたのですが、なかなか自分の所管地にマッチしたような物が見つかりませんでした。何点かみつけても色々と問題があってそれを観察会で使うことは出来そうもありません・・・。う~~ん・・・。
『これはもう自分で作るしかない!!』と一念発起したのが数年前。野鳥観察会で役立つ識別イラストを自分で描くことにしました。
鎌田ARの記事には動物園での観察会の後、今度は野生下で暮らすガン達を蕪栗沼で観察する様子が描かれていますが、そこで講師の方が解説している様子を写した写真があります。実はこれ私が描いたもの。(手前味噌でスミマセン^^)
これがそのイラストです。私としては大潟村やその周辺での野鳥観察会を想定して描いたのですが、宮城県でも同じようなガン達が観察できるのでお役に立てたようです。
このイラストは私が担当する野鳥観察会でもよく使っていて、先日も講師にお渡しして使っていただきました。
先日の観察会では、他にもいくつか準備していきました。残念ながら実際に観察できた野鳥は20種類とやや少なめだったので、使ったイラストはほんの数枚でした。なので収納する前にこちらでちょっと・・・
まだまだ枚数も描いている種類も少なくてツールとしては不十分ですが、他の事務所の観察会でも使っていただけたのが嬉しくて。それと何人かの方に『ツールとして紹介してみたら?』と言っていただいていたのでこの機会に。
各地で活躍しているアクティブレンジャー達は、少しでも自然に、生きものに、所管地に興味を持ってもらいたい。少しでも理解が深まるようにと様々な工夫をしています。東北のアクティブレンジャー達も様々なオリジナルアイテムを作っているようです。もしかしたらそうした話もこの『アクティブレンジャー日記』の中で聞けるかも知れませんね。