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アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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秋田

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2008年05月22日愛鳥学習会 今年は阿気小学校

秋田 足利 直哉

 秋田県自然保護課が主体となって行っている『愛鳥学習会』。文字通り野鳥達を思いやる気持ちをはぐくもうと毎年行われている行事です。今年は秋田県南部にある横手市立阿気小学校の児童が大潟草原鳥獣保護区に来てくれました。

 予定表には「雨天決行」とあり数日前まで天気予報も微妙な感じ・・・せっかく来てくれるんだから晴れた日に野鳥観察して貰いたいと言う願いが通じたのか?それとも児童達の元気が雲を吹き飛ばしてくれたのか?(きっと後者ですね!)昨日の秋田は絵に描いたような五月晴れ!!
 
 待ちわびたバスが到着すると直ぐに元気いっぱいの声が管理棟まで聞こえてきました。一人一人が『こんにちわ!』と気持ちの良い挨拶をしてくれたものだから私たちのテンションも上昇!楽しい時間が始まりました。

 先ずは管理棟2階で私が鳥獣保護区のこと、野鳥のことなどお話しさせてもらって、管理員さんに今、この管理棟から見える野鳥たちについてお話ししてもらいました。児童達の反応はとっても良く、かつ色々勉強していて、知ってる鳥の種類も多いし、野鳥の雛を見かけたときの対応なども完璧に知っていました!

 いよいよ実際に観察です。それぞれスコープ&双眼鏡でサギのコロニーを観察しました。『うわ~いっぱいいる』『あっ雛が見えた』など大きな声で教えてくれます。それの反応が嬉しくて!楽しくて!(^o^)



 児童達の興味はそれぞれで中には小鳥が好きな子もたくさんいて、テラスや階段から観察して『今、カワセミ飛んだ!』『黄色い鳥がぴゅーって通った』とここでも教えてくれます。

 楽しかった時間は短くて、アッという間に観察の時間は終わってしまいました。最後に、「ここで観察して感じたことや面白かったこと」を発表して貰ったのですが、先生が『発表したい人?』と聞くと手が上がる上がる(^^)//
 私たちもとっても楽しい時間でしたが阿気小学校の児童達も楽しく過ごしてくれたようでした。バスに乗り込むまでの間に友達同士で『楽しかったね?』と話している姿に私の目尻は普段よりもずーっと下がっていたことと思います。(笑)

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2008年05月21日ケリ吠える

秋田 足利 直哉

 昨日の雨が上がり秋田市上空には青空が戻ってきました。昨日の雨は農作物にとって恵みの雨となったようです。うちの近所でも農家の方々が既に田んぼの水不足を懸念していましたから・・・

 以前の日記で大潟草原周辺で見られるシギの情報をお伝えした時に【ケリ】も観察されていると言いました。私の印象では巡視で出かけると大潟草原に通じる道や堤防沿いの道から見える水田や休耕田で頻繁にケリの姿を見かけていましたから『色んな場所で繁殖しているなぁ~』と感じていました。でも管理員さんの印象では『今年はケリが少ないなぁ~』と感じているようです。私は『と、言うことは例年はどれだけ多いんだろう?』かと興味がわいてきますが・・・

 その【ケリ】ですが最近カラスやトビを執拗に追いかけ回す姿が観察されます。名前の元となった『ケリリ・・』と言う鳴き声も一段と激しくなり吠えているように聞こえます。『ケリケリケリケリ』とけたたましく鳴く様子は番犬が不審者に向かって吠えまくる姿とダブります。
 先日も2羽のケリを観察していると一羽のケリが突然飛び上がり、吠えています。その行方には一羽のトビがいました。『そんなに遠いのに?』と思えるほど遠くにいたトビを執拗に追い回し始めました。


 ※写真はこの記事の内容の個体ではありません。その時はその様子にあっけにとられて写真を撮っていませんでした。 

 程なくトビは去っていきました。すると直ぐに同じ場所にケリが戻ってきました。その間にももう1羽のケリが飛ばずに、でも同じように吠えていました。どうやら私に向かって吠えているようです。



 そのケリにちょとした恐怖を感じながら観察を続けていると周囲に動くものを見つけました。



 写真が見にくいかも知れませんがケリの雛でした。巣立ち直後のようで、小さな体で田植えが終わった水田をせわしなく動き回ります。この時は2羽の雛を見つけました。ケリは巣立ち直後の我が子を守るために懸命だったのです。

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2008年05月20日憂い

秋田 足利 直哉

 今日の秋田市内は久しぶりに雨らしい雨が降っています。このところ気温の高い日が続いていたこともあってかムシムシしています。私も通勤時にバスを降りたら横殴りの雨で傘が聞かずに少し濡れて来たせいもあってちょっと不快な感じで事務所にいます。

 昨日は大潟の巡視へ行ってきました。この日記のタイトルにもある『憂い』の事ですが・・・実は昨日感じたことではなくゴールデンウィークを過ぎてからずっと感じていたことです。
 4月の末、承水路ではたくさんのオオバンやバン・カイツブリやカンムリカイツブリが見られていました。そしてちょうどGWに差し掛かる直前にはあちらこちらでオオバンやカンムリカイツブリのペアが出来上がっていて、『今年は去年よりも多くの繁殖が期待できそうだな!』と管理員さんと話していました。
 ところが・・・5月の初旬以降、そのペアが殆ど解消されてしまいました。『鳥だってフラれる奴もいるべ?』なんて声もあるにはありますが、そんな事態には見えません。1つの種類だけならまだしも【オオバン】【カンムリカイツブリ】と2種類ですから・・・原因は何なのでしょうか?その間に何があったのでしょうか?
 勿論、ペアのまま過ごしている個体もいます。(オオバン・カンムリカイツブリの各1組ですが・・・)今は単独行動している個体もちゃんとペアを見つけて今年も承水路で繁殖してくれることを切に願っています。




 承水路で単独行動している【オオバン】と【カンムリカイツブリ】きっとどちらも♂だと思います。1日も早くペアになってもらいたいものです。繁殖が確認できましたらまたこの日記でご紹介しますね!



 それと報告が前後してしまいましたが、これからは『備えあれば憂いなし』と言う話です。4月23日に大潟草原の管理棟にAEDを設置いたしました。秋田県内では昨年の「あきたわか杉国体」を期に多くの公共施設で設置されています。大潟村でも公共施設や大型宿泊施設に設置されているそうです。


 勿論設置しただけで憂いを払拭できるわけではありません。なので5月16日に男鹿市消防所大潟分署にお願いして消防署員2名に講師をしていただき救命講習会を行いました。AEDがあっても基本は心肺蘇生法ということで心肺蘇生法+AEDの講習という形で行いました。受講は関係者4名と少人数でしたがその分丁寧に詳しく教えていただき「万が一・・」の場合の心構えをしたつもりです。幸い携帯が可能なAEDでしたのでこれからは観察会の時にも携帯しようと思っています。

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2008年05月19日【実施報告】野鳥観察会「大潟草原に集うアオサギや小鳥たち」

秋田 足利 直哉

 好天に恵まれた昨日の日曜日、大潟草原鳥獣保護区において野鳥観察会を行いました。参加者・講師併せて18名といつもよりちょっと少なめではありましたが、(財)日本野鳥の会秋田県支部のご協力で講師お二方に来ていただき、きめ細かな対応をしていただき充実した観察会となりました。

 先ずは畠山保護官の司会で開会式を行い、鳥獣保護区管理員さんに具体的な観察のアドバイスをして貰って観察会をスタートしました。


 開会式は管理棟の2階で行ったのですが、畠山保護官が進行している間にも、管理員さんがアドバイスしている間にも窓の外には小鳥たちが沢山やってきてソワソワしてしまいます。この時はこの2人の後ろに見える窓の近くにモズがやってきていました。『早く観察させてくれないかな?』と思った方は少なくないのでは?私も窓の外が気になって仕方なかったですから・・・笑




 最初は管理棟2階からサギのコロニーを観察しました。先日の記事にも書きましたが数日前からアオサギの雛が巣の上で立ち上がって親鳥から餌をねだるシーンが見られていました。もちろんこの日も巣の愛らしい姿を皆さんに見ていただけました。コロニーではダイサギが抱卵中、ゴイサギが巣作りを終えたばかりです。ゴイサギの巣のカウントはまだできていませんが、アオサギとダイサギを併せて200以上も巣が見られるコロニーに『すっごい数だよね?』という感想が聞かれました。


 続いて屋外での観察です。この頃には地元の秋田魁新報の記者も取材に来て観察会の輪の中に加わりました。因みにその記事が今日付の同紙に掲載されていました。
 さて本題に戻りますが・・・フィールドはヨシ・ススキの広がる草原です。密生したヨシ・ススキの中から小さな小鳥を探すのはなかなか大変なことです。『声はするんだけどな~』なんて事は当たり前ですから見つけたときの喜びもまたひとしおです!!ヨシに阻まれながらも何とか双眼鏡やスコープにコジュリンやコヨシキリを納めて参加者に覗いて貰ったときには自然に『うわぁ~いたぁ~!可愛いね~』と小声で喜びを表現します。皆さんよく解っていらっしゃいます。下の写真にもその様子の一端が写っていますが、足音を出来るだけ出さないように歩いて、会話はひそひそ話みたいな感じで・・。




 この日管理棟&フィールドで観察した野鳥は、アオサギ・ダイサギ・ゴイサギ・トビ・ノスリ・マガモ・コガモ・オナガガモ・ヨシガモ・カルガモ・オオバン・キジバト・カッコウ・カワセミ・アカゲラ・ツバメ・ハクセキレイ・ヒヨドリ・モズ・ウグイス・コヨシキリ・オオヨシキリ・コジュリン・ホオアカ・オオジュリン・カワラヒワ・スズメ・ムクドリ・ハシボソガラスの29種類でした。



 野鳥観察の後には参加の方々の手をお借りして保護区内の村道大潟西部線のクリーンアップを行いました。このところゴミが目立ち始めて、私が一人細々とゴミを拾うだけでは「焼け石に水」状態でしたが、18名でゴミを拾った結果、見違えるようになっています。この状態がずっと続きますように!!

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2008年05月16日仰々しい

秋田 足利 直哉

 今日の秋田は快晴!昨日までの肌寒さから一転、Tシャツで過ごせるほど暖かい一日でした。

 そんな天気の中の巡視ですから気持ち良いものでした。その巡視の中でずーっと聞こえていて今も頭の中を巡っている鳴き声がオオヨシキリ♂の鳴き声です。



 本当に至るところで鳴き声が聞かれました。少し前までは鳴き声は聞こえるんだけど姿を探すの大変でしたが今日は真っ赤な喉の奥まで見えるくらい大きく口を開けて元気いっぱい囀っていました。
 お世辞にも美声とは言い難い鳴き声を文字に表すと「ギョギョシ、ギョギョシ、ギョギョギョギョ・・」と聞こえますがある本に「仰々しい仰々しい・・」と書いてありまして、それを読んでからオオヨシキリが「仰々しい」と鳴いているように聞こえてなりません。まさか鳥が「仰々しい」等と言うはずはないのですが・・・
 この記事を書いている今も私の頭の中では「仰々しい仰々しい」と繰り返すオオヨシキリ♂の声が駆けめぐっています・・笑

 さて週末日曜日は大潟で野鳥観察会があります。その時もきっとこの鳴き声はいたる場所で聞かれることでしょう!


 観察会ではこんな可愛い雛の姿もご覧いただけると思います。管理棟から見えるサギのコロニーではいち早く抱卵していた巣で日に日に大きくなっていくアオサギの雛が見られます。ちょっと前までグレーの羽に覆われてこの巣にいなければ何の雛か解らないほどでしたが今ではすっかりアオサギの特徴が現れてきています。



 お楽しみに~!!

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2008年05月15日ホオジロとカシラダカ

秋田 足利 直哉

 昨日・今日と肌寒い日が続いています。天気予報を見るとそれも今日まで。明日からはまた晴れの予報となっています。週末予定している大潟草原での野鳥観察会の日は晴れてくれそうでホッとしています。

 昨日は小雨のパラつく中、森吉山麓高原へ行ってきました。道路が開通してまだ数日ですが森吉山麓高原を訪れる人が徐々に増えてきたようです。大半は山菜採り目的の方々のようですが・・。今一度お知らせいたします。現在の森吉山麓高原エリアはまだ施設がオープンしていませんからトイレが使えません。だからと言って広場や道路脇で用を足すのは絶対に止めてください!

 
 野鳥たちも大分賑やかになってきました。森吉山麓高原に来て一番目に付くのは【ホオジロ】でしょうか。先月下旬に見たときには群れで行動していた彼らも今は2羽でペアとなって行動しています。そんな彼らをよーーく観察すると目の下の黒い羽が真っ黒な個体とやや色が薄く赤茶けて見える個体がいます。





 解りにくいかも知れませんが上の写真が目の下の黒い羽が濃い個体で下の写真がやや赤茶けて見える個体。実際に見ていただくとハッキリと違いを感じてもらえるのにな~と歯がゆくなってきますが・・・
 調べてみますと♀が♂に比べて羽色が淡い色合いをしているようです。群れでいる時はなかなか雌雄の違いを見つける事が出来なかったのですが現在のようにペアで行動しているとその違いを見比べるとことが出来ます。「色合いの違いなんて個体差で大分違うんじゃないの?」なんて思っていましたがペアを見比べると「なるほど!やっぱり違うわ!」と納得します。

 【ホオジロ】の雌雄の違いが解るようになったら面白くなってきたので色んな場所にいるホオジロを観察しました。すると中には違う種類の鳥も混じっていました。その時は全体的な羽の色合いに注目して観察していたのですが、「あれっ?こいつは白っぽい!」と感じました。顔を見てホオジロだと思っていたその鳥は【カシラダカ】でした。『白っぽい』と感じたのは腹部の羽色がホオジロは褐色ですがカシラダカは汚白色をしていますから、その違いが目に入ったのだと思います。



 パッと観て「またホオジロだな」なんて安易に流してはいけませんね~!これは他の場面でも言えそうです。今回のホオジロとカシラダカの識別点については先月の研修会の情報交換の時、話題になっていたので直ぐに思い出せました。野鳥観察には事前準備が大切なことを改めて感じた一日でした。

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2008年05月13日花言葉は『追憶』

秋田 足利 直哉

 このところ、秋田では晴天の日が続いています。今日も事務所の窓から眺められる空は青く、スッキリとしています。

 昨日は国指定森吉山鳥獣保護区のある北秋田市で森吉山野生鳥獣センター運営協議会の総会があり出席してきました。その帰り、短い時間でしたがセンター周辺の森の中を歩いてきました。
 普段あまり着る機会のないスーツを着たまま森の中を散策するのは何とも奇妙な感じではありましたが、新緑のブナの森に入り込むとそんな服装の違和感を感じなくなるから不思議です。自分がスーツを着ていることなど直ぐに忘れ、足下の可憐な花を撮影したり、木々の芽吹きを観察したり・・。

 現在、センターから桃洞滝へ通じる歩道には【キクザキイチゲ】が花盛りです!歩道に沿って白~薄青~薄紫~濃紫と一つとして同じ色がないと言っても過言ではないくらい多様な花の色に『なんでこんなに色が違うんだろうな?』と気になってしまいます。






 直ぐ近くにあっても白い個体があったり紫の個体があったり・・よく見ると白と紫では葉の色も違います。群落があってもひとつひとつ微妙に色が違っています。何所にでもあるように感じられる【キクザキイチゲ】ですが何所にある物とも違うんですね~

 思い返してみると私が初めて名前を覚えた山野の花がこの【キクザキイチゲ】だったように記憶しています。それ以来なんどこの花を見たのか解りませんがきっとそのどれもが違った色をした花だったことでしょう!数年前にはピンク色をした花を写真に納めた覚えがあります。
 【キクザキイチゲ】の花言葉を調べてみたら『追憶』でした。そう聞いて直ぐに浮かんだのが芥川龍之介の『追憶』。そのつながりで久しぶりに読んでみようかな?とも思っていますが・・・

 さて、今年の【キクザキイチゲ】は皆さんにどんな追憶を刻み、残すのでしょうか?

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2008年05月09日市道大印ノロ川線の開通

秋田 足利 直哉

 各地で閉鎖されていた道路の雪解けが進み、或いは除雪を行って冬期間閉鎖されていたエリアや施設に行けるようになってきました。森吉山麓高原に続く市道大印ノロ川線も今日までに除雪、道路整備を終えて明日土曜日から通行が可能になります。待ちかねたシーズンの始まりです!
 しかし道路には昨年の豪雨災害のために崩落した箇所が今もそのままで残っていますので通行する際には十分にご注意下さい。

 昨日は道路を管理する北秋田市の担当者に特別に許可を頂いて森吉山野生鳥獣センターまで行ってきました。森吉山麓高原に到着して新緑の美しさに車を駐めてエンジンを切り、外に出て深呼吸して私の体に入り込んだ空気は鮮度が良いのか格別に美味かったですよ!!

 
 森吉山野生鳥獣センターの屋根の向こうに広がるブナの森は若葉が芽吹いたばかりの萌黄色が眩しい!!



 道路から見えるミズバショウの群落。雪消えの遅い湿原のミズバショウはこの週末が見頃のようです!

 野鳥たちもキレイな鳴き声を響かせていて、まるで美味い空気を更に引き立てるエッセンスのようです。周辺の遊歩道を散策するだけ色んな鳥に出会えます。駐車場にいたってたくさんの鳥が見られます。

【モズ♀】直ぐ近くには雄もいましたからペアでしょうね?

【マミチャジナイ】5羽ほどの小群で行動していました。

 更には、紹介しきれませんが早春の花も見頃を迎えています。これからの時期は花や鳥の出会いがいっぱいで歩く速度も遅くなりますよね~?

 でも注意していただきたいことがあります!!道路は開通しますがこのエリアの施設は6月1日オープンとなります。それまでは電気も水道もなし!つまり・・トイレが使えません!!その事を頭に入れて事前に済ませるなどの対策をしてお越し下さい。

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2008年05月08日カワラヒワも営巣

秋田 足利 直哉

 この時期、野鳥を初めとする自然の生物たちは、日々の変化が大きく、1日に1回の日記更新では、なかなか伝えたいことを全部伝えることが出来ないほど、めまぐるしく状況が変わり、1日の進歩の速度が我々とは比べものにならないほどだな~と感じています。

 大潟草原に来られた方が『ここはカワラヒワが多いですね~もしかして此処だけで見ればスズメよりも断然多いような気がしますね!』と感じるほど身近にいるカワラヒワですがこのところ動きが慌ただしくなってきました。

 今、大潟草原で最も多く出会えるであろう【カワラヒワ】草原の緑に黄色の羽色が映えてキレイです!

 先日管理棟で定点観測していた時、建物の直ぐそばまでカワラヒワのペアがやってきました。見ていると、2羽とも口いっぱいに何かをほおばって飛び去ったと思ったらまた直ぐにやってきて同じ事を繰り返していました。




 【カワラヒワ】のペアが一生懸命に運んでいたのは【ヒメガマ】の穂でした。ヒメガマのフワフワした穂で出来た巣の感触を想像するとなんだかとっても気持ちよさそうじゃありませんか?
 巣が完成すると交尾・産卵・抱卵とめまぐるしく動いていくのでしょうね?もしかしたら今頃は巣が完成して居るかも知れませんね!と・・言うことは観察会の日には既に抱卵しているかも知れませんね?楽しみになってきました!!

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2008年05月07日この時期見られるシギ

秋田 足利 直哉

 ゴールデンウィークも終わり今日からまた普段の生活に戻られたという方々も多いかと思います。連休中は秋田県内でも多くの県外ナンバーの車が見られ観光地を中心に賑わいを見せていたようです。
 大潟草原鳥獣保護区にも多くの方々にお越し頂きました。私が居た日だけでも岩手県盛岡市・山形県鶴岡市・千葉県市原市・京都府京都市の方々と情報交換する機会を得ました。その際、質問されるのは「何処に行けば○○が見られますか?」と言う内容ですが、特に「シギを見たいのですが何処に行けば見られるでしょうか?」と言う質問が多かったです。なので今日の日記では5月に入ってから観察したシギ類の情報を取り上げました。

 保護区内の承水路やヨシ原では【タシギ】が見られます。とは言っても羽の色や模様が保護色となって見つけにくいので、先にタシギに見つかって『ギャーッ』と鳴き声を上げてバサバサと飛んでいくこともしばしばですが・・・



 保護区の西部承水路や秋田県が所管する八郎潟西部鳥獣保護区となっている西部承水路の畔には【ツルシギ】が見られます。ちょうど羽が換わる時期のようで黒い夏羽の個体と白っぽい冬羽の個体が混じって観察されています。



 保護区周辺の代掻きが終わった水田では【タカブシギ】や【チュウシャクシギ】が見られます。タカブシギは南西部で、チュウシャクシギは北部で観察しました。この2種は代掻き作業による影響が大きく、探すのに苦労するかも知れませんが・・・





 更には【ケリ】も至る所で見かけます。チドリ類は【コチドリ】がよく観察されますがいつも1羽か2羽で、観察する場所も様々で「神出鬼没」的な存在です。時に直ぐ近くで虫など餌を採り、食べるシーンを観察させてくれたりするのですが・・・採餌といえばやはりシギ類が餌を食べるシーンは興味深い物がありますよね?
 鳥獣保護区の管理員さんの話に寄ればあと何種類かのシギ・チドリを観察できると期待できそうです。

 5月18日には大潟草原鳥獣保護区において野鳥観察会を実施予定です。参加募集の定員にはまだ余裕があります。その時までには”あと何種類”かが増えていればいいですね~!

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