ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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秋田

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2009年10月23日風に吹かれて・・

秋田 足利 直哉

 今日は24節季の『霜降』です。それに合わせたように今朝の秋田県地方には霜注意報が出されていました。本当にまさにそんな季節がやってきました・・。そろそろ山岳部にお住まいの方やお出かけの方はタイヤの心配もしておかないと・・・



 最近は「自分への戒め」を心にとめ、楽しく野鳥観察をしています。その中から、今日は【ニュウナイスズメ】を取り上げようかと思います。

 大潟やその周辺の田んぼはもうすっかり稲刈りが終わり、土が見える状態となっています。そうなると稲穂に群がっていたスズメや【ニュウナイスズメ】にとっては美味しい餌が無くなったということ・・・でもまだ大群で観察することが出来るので何か別の物を食べているんだろうな~と思っていましたが、”それ”が先日判明いたしました。





 承水路の周辺にそれこそ無限にあるんじゃないか?と思われるくらい繁茂している「ヨシの実」が現在の彼らの餌となっていました。

 この日は風が強く、水辺のヨシは激しく揺れていましたが、その上で、風に揺られながら、器用に実を啄んでいるのでした。この揺れた状態を自分に置き換えると・・・間違いなく気持ち悪くなってしまい、食事どころではないと思われます。そんな状況にもかかわらず【ニュウナイスズメ】達は夢中で採餌していました。

 
 私が想像するに彼らは好きな物から食べるタイプなんでしょうね?まぁ彼らに限らずともそうなのかも知れませんけど・・
 【ニュウナイスズメ】の大好物は「お米」でそれが無くなったから、じゃあ「ヨシの実」と食べ物をシフトしたんでしょうね??確かにお米はおいしいですもんね~!!ところで「ヨシの実」ってどれくらい食べたらお米と同じくらいの満腹感を得られるんでしょうかね???
 彼らが風に激しく吹かれながらも夢中で採餌するのはその辺りに理由がありそうですね??


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2009年10月22日タンチョウの近況

秋田 足利 直哉

 秋と言えば・・「読書の秋」と言いたいところですが、実際には読まずに本棚に積まれた本だけが増えていきます。こんな予定ではなかったのになぁ・・では「芸術の秋」となるかと言えば・・そうもならないですね。
 


 さて、『秋田のタンチョウ』と呼ばれて久しい大潟周辺に生息している【タンチョウ】ですが、昨年に比べて大潟や周辺の環境にも随分と慣れたように感じられます。行動範囲も広がっていますし、農繁期の過ごし方も心得ていたようです。昨年は稲刈り前後には落ち着かない様子で物音に敏感に反応して、神経質になっているように見えましたが今年は落ち着いたものです・・・(笑)

 採餌場所については殆ど変わりなく、大潟村か水路の対岸である男鹿市若美地区の水田を利用します。そこでの振る舞いも・・・相変わらずです!


 自分の側で採餌していた【ダイサギ】を追い払いました。元はと言えば自分が【ダイサギ】の採餌場所へと近寄っていったのに・・・本当に”マイペース”です。


 しかし、毎回上手くいくわけではないところがこの【タンチョウ】の憎めない点です。この時は、【ダイサギ】を追い払いに成功したと思ったのでしょう・・着地しようとしたら直ぐ先に追い払ったはずの【ダイサギ】が着地しました。
 これには、思わず笑ってしまいました。【タンチョウ】もバツが悪かったのか?(そんはずもありませんが・・・笑)また直ぐに飛び上がってだいぶ離れた田んぼまで移動してしまいました。

 【タンチョウ】のような美しい見た目をしていながら、お茶目な一面が見えたり、ちょっとした失敗なんかも私的には”ツボ”ですな~。ますますはまってしまいます。


 さて、行動範囲が広がった【タンチョウ】ですが、最近はこのサッカー場がお気に入りの場所のようです。天気の悪い日には近くにある林で雨風を避けていたり、誰もいない広々とした(荒れた)グランドを独り占めしてのんびりと過ごす姿が観察されます。


 随分長い時間を”腹ばい”で過ごしていました。私が見つけた時には、首も下げて丸くなり、眠っているかのようでした。私に気付いた後も何度か様子を伺う素振りを見せますが、姿勢はこのまま。また暫くすると・・・草に埋もれて見えなくなっちゃいました。

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2009年10月21日ブナを植えました

秋田 足利 直哉

 このところおかしな天気が続いています。と前にも書いた気がしますけど・・・そのせい(おかげ?)か、最近「虹」を見る機会が増えました。昨日も端から端までクッキリとした虹を見たので思わず車を止めて携帯でパチリ!!



 さて、今日は昨日お伝えした自然観察会のあとに行ったブナの植樹についてご報告したいと思います。

 現在、森吉山麓では自然再生事業が行われています。秋田県の水とみどり推進課が主体となって行っている事業ですが、今回の観察会はそこと共催という形にさせていただき、歩いた後、参加して下さった皆さんにブナの苗木を植えていただきました。
 なお、参考までに秋田県のホームページの『森吉山麓高原自然再生事業』へのリンクを張りましたのでご覧下さい。
http://www.pref.akita.lg.jp/icity/browser?ActionCode=genlist&GenreID=1239704225347

 先ずは、県の担当者が参加者に『どうして自然再生が必要になったのか?』『なぜブナを植えるのか?』等と言った説明をした後、実際にひとつ苗木を植樹しながら手順を説明しました。



 その後、皆さんがそれぞれ自分で苗木を選んで(ここが意外にも重要なポイントかも?)、等間隔に目印の付いた箇所へ植樹していきました。





 ここ森吉山麓高原はかつて、産業の振興・雇用の創出などを狙って行われた牧場開発のためにブナ林が広く伐採されました。しかし現在は牧場としての利用が極々、ほんの僅かで大半は荒れ地となっています。
 しかしその場所も、自然の力によって数百年後には立派な森へと姿を変えるのかも知れません!ですが、この事業に携わる者たちの願いは『少しでも早く』天然記念物のクマゲラをはじめとした野生鳥獣達が棲める森へと戻していこう!!という思いなのです。

 実際、牧場として開発された荒れ地を森へと再生するのは様々な困難もありますが、一人でも多くの方々がこの思いに賛同して下さって、一本でも多くの苗木を植えていく活動に繋がれば、その分『早く』再生が可能になるんじゃないか?と思っています。

 なおこの活動は今年で3回目になりました。これまでに植樹されたブナの生育状況などはリンクをはった↑HPにコーナーがありますので、『私が○○に植えたブナは今、どうなっているかな?』と気になる方は是非チェックしてみて下さい。



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2009年10月20日【実施報告】 自然観察会『紅葉の赤水渓谷を訪ねる』

秋田 足利 直哉

 先の日曜日、森吉で今年度最後の自然観察会を実施いたしましたのでご報告します。

 今年の秋田県内の紅葉は例年よりも1週間から10日ほど早く推移しているようです。森吉もその例の如く1週間ほど早い紅葉のピークを迎えています(今日あたりは既に葉が落ちてしまっているかもしれません・・・)。

 そんな「紅葉真っ盛り」+「天国の散歩道・赤水渓谷」というこのエリアではこれ以上ない組み合わせで行われた観察会には、当初の予定よりも多い42名の方々が参加して下さいました。

 さて、こんな時私の駄文を連ねるのは無粋な気がして・・・本当ならば「スライドショー」を設定してたくさんの写真をご覧に頂ければいいのですが・・あいにく当サイトではそれが叶いません。なので普段よりもちょっと多めに写真を掲載してみました。
 この景色をお伝えできる文章力は持ち合わせていません・・・スミマセン。ひとつ!言えるのは『楽しかった!』です(笑)

 ではご覧下さい!!







 残念だったのは・・時折降っていた強めの雨!これさえなければ・・もっともっと楽しい観察会になったと思うのですが・・。

 これにて今年度の森吉での自然観察会は全て終了いたしました。ご参加下さいました全ての皆様にお礼を申し上げます。また、来年度も自然観察会を実施していきたいと考えております!!

 お会いできる日を楽しみに致しております。

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2009年10月19日かくれんぼ

秋田 足利 直哉

 今日の秋田は変な天気の一日となりました。青空が出ていて日が差していたと思ったら・・突然暗くなって激しい雨が降り出したり・・まさに『秋の空』に翻弄された感じです。


 
 今日のお題は『かくれんぼ』・・・
 まずは・・下の写真をご覧下さい。ある鳥が写っているのですが、種名と羽数がお分かりになりますでしょうか?
 この観察の時、私は何度も何度も鳥の姿を見失い・・ちょっと目を離すと双眼鏡に入れるのも一苦労・・気付いたときにはもの凄く離れた場所に去ってしまっていました。




 この時期、多くの小鳥たちが渡ってきているので、観察機会も多くなってきていますが、この日の観察はそんな小鳥ではなく、身体の大きな【キジ】でした。なのに何度も何度も見失ってしまいます・・・
 本当に隠れるのが上手なんですよ!それほど草丈も高いわけではなく、密度もめちゃくちゃ濃いわけでもないのに・・・



 近くにいても暫く気付かなかった事もありました・・・。複数の個体がいてあれもこれもと欲張って観察していたのも確かですが、私から観れば【キジ】の身体はかなりのカモフラージュ効果があります。この時期草が枯れてきて尚更その効果も上昇!本気で早く雪が降ってくれないかな?なんて思ってしまいます・・・(苦笑)


 それにしても『秋』は足早に過ぎていきますね・・・


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2009年10月16日春と秋に

秋田 足利 直哉

 私がこのサイトに投稿した記事が400件を越えました。これまでも皆様に感想をいただいたり、有り難い感想なども頂きながら積み重ねてきました。私の駄文を読んで下さった皆様ありがとうございます。これからも私の目で観た情報を書いていきますのでこれからもよろしくお願いいたします。


 さて、今日は森吉で観察した小鳥の話し。(そう言えば・・森吉の野鳥のネタは随分久しぶりですね!)
 先日「そろそろ秋の渡りも本格化したし冬の鳥もやって来てるかも?」と期待して森吉山麓高原を歩いてきました。すると、何種かの渡り途中と思われる野鳥、もしかしたらこのまま定着するのかな?と思われる野鳥を観察することが出来ました。

 その中に【ノビタキ】の小群を見かけたのでご紹介します。

 森吉山麓高原はどうも【ノビタキ】の春の渡りルート上にあたるらしく、春先には、これからもっと北の地へ行って子作り子育てをするんだろうな~とここ2年ほど一時の観察を楽しんで、見送ってきました。
 しかし秋には【ノビタキ】の観察をしたことが無く、「秋は違うルートで渡っていくのかな?」なんて考えていましたが、先日初めて【ノビタキ】の小群を観察することが出来ました。



 写真には3羽しか写っていませんが全部で6羽のほんとに小さな集団でした。見た目の印象は春先と随分と違って全体がオレンジ色っぽくなっていた印象を受けました。秋の日差しのせいだったかも知れませんけど・・・

 で、気になったので春先に撮影した【ノビタキ】オス♂と先日撮影した【ノビタキ】オス♂を比較してみました。と言っても同じ個体でも無ければ、撮影できた個体がその時期の典型的な個体でもありませんから、私の個人的なイメージになってしまうかも知れませんけど・・・


 撮影日:2009.10.9 <森吉山麓高原>


 撮影日:2009.4.20 <県道森吉比内線道路脇>

 う~ん・・春先に撮影した個体の頭部があまり黒くないので比較しても大差は無いですかね・・(苦笑)それに先日撮影した個体も意外に頭部が黒いですね・・・(こりゃ失敗かな?)
 どうでしょうか?意図したのは春先は夏羽に近い状態なので頭部などの黒い羽が鮮やかで、メリハリの利いた配色ですが、秋には冬羽に移行しているので全体が淡くオレンジ色っぽい印象になるという、見た目に違いをお伝えしたかったのですが・・・


 しかしながら今回、森吉山麓高原は秋の渡りルートにもなっている事が確認できたことが収穫でした。春先に見送った野鳥たちがまた秋に戻ってくるというのは何だか感慨深いものがあります。


 

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2009年10月15日カモシカ

秋田 足利 直哉

 森吉山麓はいつになく賑わっています。毎年この時期になるとハイカー・アマチュアカメラマン・キノコ採りと多くの方々が訪れ、お祭りのような賑わいを見せます。
 最近の巡視では多くのかたとすれ違うので、会話の機会も多く、情報もたくさん集まってくるのでいつにも増して楽しく歩いています。

 あるキノコ採りの方から聞いた話では『これからはムキタケだな』とのこと・・。ちょうどその時に頭上にあったキノコを指さして教えてくれました。『あぁいうところにあるんだよ!!手が届かないさ・・』と悔しそうに見上げていました。その時写真が↓高さは5mくらいの位置でしょうか?


 その方の『いっそ見つけなければ悔しくないのに・・・』という言葉が印象に残りました。


 さて、こうして入山者が多くなると野鳥や動物たちとの出会いが極端に少なくなってしまいます。私的にはそれはそれで寂しいのでちょっと静かなエリアに足を伸ばしてきました。
 すると、多くの野鳥たちがいて、楽しくバードウォッチングをすることが出来ました。更には久々に【ニホンカモシカ】に出会ったのでその時のお話しを・・・。
 




 本当は私の乗る車のすぐ前を通り過ぎたのですが・・・私が双眼鏡で野鳥を観察していると車の前方に人影の様な物を感じて双眼鏡から目を離して確認すると、この【ニホンカモシカ】でした。

 しかし【ニホンカモシカ】は何度観ても『牛みたいだな~』と思ってしまうのですが、それもそのはず!カモシカは分類すると偶蹄目あるいはウシ目 ウシ科なんです。(ニホンジカなどは偶蹄目あるいはウシ目 シカ科です。)



 今は彼らも食糧が豊富でしょうけど、冬は餌も少なく厳しい季節だろうと思います。しかも彼らは冬の間も今と変わらず屋外で生活します。凄い生命力ですね~。 
 春の山菜から始まって、いまのキノコや木の実など山の恵みを我々人間はともすれば・・「自分たちのもの」と思いがちですが、この【ニホンカモシカ】のような野生動物たちのことも考えて欲しい!と切に願う今日この頃です。



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2009年10月14日カナヘビと・・・

秋田 足利 直哉

 通勤電車の乗客にマスクの着用者が増えてきました。また公共施設や人の集まる場所に消毒液のボトルを目にするようになりました。
 私も予防のために今日からマスクを着用し、街で消毒液を見かけると足を向けるようにしています。



 森吉の渓谷沿いの紅葉は見頃となりました。ブナの森も色付きはじめ、ハイカーの数も増えてきました。

 そうなると普通は目線が紅葉を眺めるために上向きになるところですが・・キノコ採りとアクティブレンジャーの目線はどういう訳か下へ向いてしまう悲しい性を思い知らされてます・・・(笑)

 なので今日は下を見ていて見つけた【ニホンカナヘビ】を取り上げました。



 今シーズンもたくさんの【ニホンカナヘビ】を見かけ、たくさん写真も撮りました。大きな個体、脱皮した皮が身体に残った個体、幼体などなど多くの観察が出来ました。そんな【ニホンカナヘビ】も紅葉が終わり、辺りがぐっと寒くなると冬眠に入る事になります。
 なんて事を思いながら、見つけた個体を撮影していると【ニホンカナヘビ】の身体を何か小さな物が動いているのが見えました・・・。



 詳しくは解りませんが、どうやらハネアリの仲間のようです。図鑑で【ニホンカナヘビ】の項を引くと、「主に昆虫や蜘蛛を食べる」と書いてあります。と言うことは、↑この頭の上にいるのは『餌』ということ??


 綺麗な紅葉を愛でる気持ちがあれば、目の前に餌となる昆虫がいても捕殺する気持ちを起こさせないのでしょうか?
 なんて・・・本当は私が撮影していたのでフリーズしてしまいハネアリどころでは無かっただけでしょうけど・・・

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2009年10月13日茶色い集団

秋田 足利 直哉

 この週末は東北の2000m級の山々から初冠雪の便りが届きました。「雪」に関しては賛否が分かれるところでしょうが、私はテンションが上がります(笑)!!早く○○○したいなぁ~


 さて、それよりもちょっと低い山々では紅葉が見頃となってきました。平地では冬の到来を実感できるまでもう一息といった感じですが、大潟の場合!飛来する野鳥たちで冬を実感できます。

 カモたちはそろそろエクリプスから鮮やかな羽に変わってきましたし、ガンの姿もチラホラと・・・

 今日はそんな大潟で普通に繰り広げられている光景をお伝えします。



 ↑これは西部承水路沿いの田んぼで採餌するカモの群れです。大潟やその周辺では有機農法や減農薬農法など環境や健康に配慮した農業が広く行われているそうです。きっとこのカモたちもその点を敏感に感じ取って安心して採餌しているのではないでしょうか??

 間もなく大挙してやって来る大勢のガン達・ハクチョウ達も安心して食べられる落ち穂や稻わらなんでしょうね?きっと・・・


 さて、話をカモに戻して・・・カモは夜間に採餌することが多いらしく、なかなかこういった集団での採餌風景を観察する機会がなかったので、ちょっと興奮気味で観察していました。初めのうちは【カルガモ】の群れだと思っていたのですがよく見ると何種類かのカモが混じっているようです。
 この茶色い集団からあなたは何種類のカモを探し出すことが出来ますか??真ん中あたりや端っこに何やら色や体型の違うカモが見えますよ!!



 この↑写真は、田んぼに農家の方が来て、カモ達が一斉に逃げた時の写真です!!【カルガモ】以外のカモが写っていますよ。正解が解りましたか??


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2009年10月09日自分への戒め!

秋田 足利 直哉

 先日、帰宅すると上空から白鳥の鳴き声が聞こえました(シルエットからオオハクチョウだと思います)。とっぷり日も暮れた中を20羽ほどの群れがV字に編隊を組んで南へと飛んでいきました。行き先は最上川河口あたりでしょうか?そろそろ冬の使者達の到来が本格化しつつあるようです。


 さて、そんな中、大潟では水辺という水辺に賑やかさが戻ってきました。その主役達はカモ。見慣れたカルガモは数がビックリするほどに増えていますし、マガモ・コガモ・オナガガモ・ヒドリガモとお馴染みのカモたちがやって来ました。
 現在、カモのオス♂達は独特な鮮やかな羽ではなくエクリプスという地味な羽をしています。徐々に冬の鮮やかな羽に変わりつつある個体も見かけますが大半はエクリプス。そうなると賑やかになった水辺全体を「茶色」の地味めなカモが占めている状態です。
 これも毎度のことなので、逆に「識別を楽しむ」くらいに考えて楽しく観察をしているのですが、どうしてもエクリプスにばかり目がいってしまい、メスの個体は流し見をしてしまいがちです・・・(私だけでしょうけど)。
 
 先日、西部承水路で水面で採餌しているカモの小群を見かけました。この時点で気付かなければならなかったのですが、そこは未熟な私のこと!!チラッっとオレンジ色の嘴が見えたので、【マガモ】としてカウントしてしまいました。
 が!ちょっと時間をおいてから気付いて・・・


 これを見たら、皆さんは直ぐに何の種類か?名前が浮かびますよね??


 そう!【ハシビロガモ】です。その独特の幅広の嘴を使って、嘴をあけながら水面ギリギリを泳ぎ回ります。



 実は最近・・・「野鳥の識別」に意識を傾注しすぎていたようで、野鳥の行動をしっかりと観察する意識が欠けていました。とある先輩から『識別にばかり気をとられると野鳥の観察が出来なくなるよ!』とアドバイスを受けたばかりでした・・・。
 正にその通りのことが起こってしまいました。『あの鳥はなに?なんて名前?』とその細かな特徴にばかり気をとられ、行動の観察が疎かになっていました。その結果!識別も誤るところでした・・・。反省です!!


 やっぱりバードウォッチングの醍醐味は野鳥たちをじっくり観察すること!!行動であったり、生息場所であったり・・・確かに識別も重要ですがそれにばかりとらわれると大切な物を見逃すことになってしまいます。今回の一件は自分への戒めとして忘れることの無いようにしていこうと思っています。

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