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アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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秋田

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2015年08月05日森吉山野生鳥獣センター 夏休み企画展

秋田 足利 直哉

 熱い日が続いていますが、皆様いかがお過ごしですか?秋田市内は竿灯祭りの真っ最中!!半被姿の方々を見かけ、町も賑わっていて仕事で外出すると事務所への帰着時には渋滞に巻き込まれるというこの時期の風物詩を味わってます。

  

 さて、夏休みの真っ最中!高原エリアにあり、渓谷が流れ、涼を得られる環境に立つ森吉山野生鳥獣センターで開催中の企画展のご案内です。現在館内では4つの展示が同時開催中です!!!

  

 まず1つめは、秋田県出身の漫画家・矢口高雄さんの作品展『矢口高雄 生きものと自然の世界展』

 先日、この日記でもお伝えしていますが、現在は野外活動センターから森吉山野生鳥獣センターに引っ越しして開催中です。

 『釣りキチ三平』でお馴染みの矢口高雄さんが描いた生きもの達の生き生きとした姿や、マタギを題材としたまんがのコミック版の表紙絵など24点の見応えのある作品で、横手市まんが美術館のご協力を頂き本格的な仕様で開催中です!!

  

  

 続いて2つめは、森吉山野生鳥獣センターでの夏休み恒例となった『野鳥の羽と翼』展。

 内容が更に充実し、野鳥種も増えてます。しかも主催してくれている加賀谷さんの好意により撮影も手触りもOK。森吉山野生鳥獣センターにある顕微鏡での観察もOK。羽の微細構造なども観察可能です!!

  

     

 3つめは、森吉山野生鳥獣センターの案内解説業務を行ってくれているスタッフによる写真展『もりよしの水景』です。時に山のガイドも務めている方々が地元の山を歩いて見つけた『水』がテーマ。その姿は雲となったり、霧となったり、雪であったり。また水の様も雫から大きな流れまで色々。"水の郷もりよし"の見所満載の写真をご覧ください。

   

  

 最後4つめは、アクティブレンジャー写真展『東北の自然~四季~』です。

 森吉山野生鳥獣センターは体育館のような大きな施設ですが、前述3つの展示をしたため流石に場所がない・・・。と言う事で会議テーブルとミニイーゼルを使って開催中です。スペースの都合上、四季の内『春』と『夏』を展示中で、期間の半ばを過ぎたら『秋』と『冬』に入れ替え予定です。

  

  

 こんな感じで、盛りだくさんですから森吉山野生鳥獣センターに良く来られる方は『賑やかだね~』と言ってます!!私もそう思います。こんなに所狭しと展示物を並べられることもそうそう無いだろうと思うほど。きっと過去最多の展示数だと思います。。

 今年の夏はヤブ蚊の発生も少なく(先日歩いたときには全く気になりませんでした。)、気持ち良く森も渓谷も歩けます!!市街地では30度を超えているときでも渓谷をジャブジャブ歩けば涼しさも感じられます。是非、森吉に足を運んで頂き、森吉山野生鳥獣センターの展示もご覧ください。
  

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2015年07月24日森吉山麓コウモリ観察会を実施しました

秋田 足利 直哉

 一昨日の日記で報告した「ミニフォーラム」、昨日の日記で紹介した「矢口高雄 生きものと自然の世界展」に続いて"野生動物とふれあい学ぶ"第三弾は、今年で2回目となる『森吉山麓コウモリ観察会』です。これも日曜日に実施したのですが、朝から矢口展の準備をして、午後はフォーラム、夕方にはコウモリ観察会の準備をして、夜は観察会の運営と丸々一日動き回った日でした。


   

 直前まで申込み者は多くないという状況でしたが、蓋を開けてみてびっくり!!!子ども達の参加も多く、かなり賑やかな観察会になりました。そしてこの観察会の特徴はコウモリに対する興味や関心がすごく高い方の参加が多い事。確かにあのアクセスの悪い奥森吉まで来て夜の観察会に参加いただく方ですから、相当な関心があってお越しいただいているんだと思いますが・・・。

 先ずは子ども達の熱がスゴイ!!講師の方が投げかける質問に"正解"が返ってきます。ちょっと難しいかな?と思うような質問でも、こういう回答があればやりやすいなと思うような質問でも返ってくるのは"正解"ばかり。きっと普段から図鑑などを見て勉強しているのでしょう!!更には講師の方に個別に細かな質問をしたりする子もいました。

 勿論大人達も負けてません。普段身の回りで見かけるコウモリについての質問やら、コウモリの生態に関する質問などが飛び交います。目にする機会はあってもなかなかじっくりと観察する機会は少ない生きものへの関心の高さを感じました。

 先ずは日暮れまでの間、森吉山野生鳥獣センターでのレクチャーから。東北地方のデータを中心にコウモリの生態や観察データ、保護の現状など様々な話題を分かりやすく、かつ子ども達にも飽きさせずに解説していただきました。

 

 そしてお待ちかねのフィールドでの観察です。この時はホタルも観察できましたので、明かりを絞ってホタルの放つ明かりも楽しみながら移動しました(勿論熟練したスタッフの誘導と車両によるサポートもあり、安全には配慮してます!)。参加者にはコウモリの放つ超音波をキャッチできる装置「バットディテクター」をお渡ししました。この使い方も事前にレクチャーしていただいてましたので皆さん、上に向けたり水辺に向けたりとコウモリの様子を目と耳で観察していました。そしてこの日は講師とサポートスタッフとして参加して下さっていたNPO法人コウモリの保護を考える会の方々が併せて調査も実施していましたのでその様子も観察させていただきました。(この調査は許可を得て実施しているものです。)

 

 この捕獲調査で運良く『クロホオヒゲコウモリ』1頭が捕獲されました。その個体を計測したりする様子を参加者全員で見学しました。前腕サイズや体重などを計測する様子を見て、参加者からは『思った以上に小さいもんですね』という感想が聞かれましたが、このクロホオヒゲコウモリは日本で確認されているコウモリの中でも小さな部類に入る種ですから、それも納得!しかもこの種は日本特産種と言われていて生息域の限られている種で、そんじょそこらで見ることが出来るような種では無いとの説明に『貴重な体験』と大人達が目を輝かせていました。

 昨年の観察会では、飛び回るコウモリをバットディテクターとヘッドランプの明かりで捕らえることは出来ましたが、間近で見る機会はありませんでした。今年は1頭、間近で見ることが出来て、2年続けて参加された方々は『2年目にしてコウモリを近くで見られて嬉しい』と言ってくれました。夜の空を飛び回るコウモリを見る機会はあってもその顔や翼などをしっかりと見る機会はなく、ましてや写真に納める機会なんてほぼ無いでしょうから、こうして観察会に参加していただいてコウモリを身近に感じていただけた事を嬉しく思いました。

 最後になりましたが、主催してくれた森吉山コミュニティFM開局準備会の織山さん、お疲れ様でした。また講師を務めて下さり、更にはフィールド観察のサポートをして下さったNPO法人コウモリの保護を考える会の皆様、本当にありがとうございました。参加して下さった皆様も、是非身の回りにいるコウモリに関心を持ち続けていただけたらスタッフ一同、こんな嬉しい事はありません!!

 

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2015年07月23日矢口高雄『生きものと自然の世界展』開催中

秋田 足利 直哉

 昨日の日記で報告したミニフォーラムに続いて"野生動物とふれあい学ぶ"第二弾は、奥森吉青少年野外活動センターで開催中の『矢口高雄 生きものと自然の世界展』で、これはミニフォーラムと同時開催した企画展示です。

  

 (私が説明するまでもありませんが・・・)矢口高雄さんと言えば、秋田県横手市出身の漫画家で、『釣りキチ三平』や『トキ』などの代表作があります。更には昔の田舎の風景画や動物たちの様子を描いた自然画も多く描いていて、漫画家としてだけでなく画家としての一面も持ち合わせています。作品には森吉周辺の風景画や阿仁のマタギをテーマとした『マタギ列伝』もあって夏休みに併せて森吉の自然と生きもの達に興味を持ってもらうきっかけとしては最高だと思っています。

  

 展示しているのは、三平君と野生動物が描かれているもの、野生動物が描かれているもの、マタギ列伝や釣りキチ三平のコミック版の表紙など合計24点。クマゲラの営巣木の下で三平君が釣りをしている絵は森吉のイメージにピッタリです!

 

会場入り口:クマゲラ親子と三平君のタペストリーがお出迎え

 

阿仁川の風景画とマタギ列伝の表紙絵

 

会場全体の様子

 

  

生きもの達の絵を集めたコーナー

 

 この会場は普段はあまり人が出入りするような場所ではありませんが、今回矢口さんの作品を展示したことで、施設の管理者も『この部屋も森に近いし、生きもの達の絵を展示するのにピッタリだね』なんて改めて感じたようです。

 またフォーラムに参加された方々にもじっくり鑑賞していただきました。何人かの方に「どの絵が好きですか?」と聞くとそれぞれ違った答えが返ってくきました。色々な好みの方に満足してもらえる多様性も兼ね備えてます。

 この企画展は今週の金曜日に森吉山野生鳥獣センターに引っ越しして8月23日まで開催します。ちょうど夏休みに当たる期間の開催ですので是非、森吉山野生鳥獣センターに足を運んで、ご覧頂きたいと思います。

  

 

 この企画展は秋田県横手市増田町にある『まんが美術館』に多大なご協力を頂いて実現しました。原画の複製や額装、キャプションやポスターの原稿作成まで本当にお世話になりました。また本来業務で忙しい中、この企画のために矢口先生と調整して下さったりときめ細かくご対応していただきました。私達だけでは到底実現出来なかった企画でした。この場を借りて感謝申し上げます!!


  

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2015年07月22日ミニフォーラム「動物から見た森吉山麓高原と自然再生の10年」

秋田 足利 直哉

 私にとっての7月の3連休は"森吉で動物とふれあい学ぶ"機会となりました。土曜日より台風11号から変わった低気圧の影響で雨が降り続き、日曜日の朝になっても細かな雨が降っていました。秋田県の担当者は「どちらからと言えば雨男」を自認していましたが「生来晴れ男」を自認する私の方がやや優勢だったようで、日曜日の午後には雨も上がって青空も見えるようになってきました。

   

 "野生動物とふれあい学ぶ"第一弾はミニフォーラム『動物から見た森吉山麓高原と自然再生の10年』です。

 平成16年から秋田県が主体となって取り組んできた、奥森吉の牧場跡地を森林に再生するための「森吉山麓高原自然再生事業」の取り組みが10年を越えた事を記念して行われる行事で、秋田県生活環境部自然保護課と森吉山野生鳥獣センター運営協議会が主催して行われました。

 この再生事業は森吉山麓に生息するクマゲラを初めとする希少野生動物の生息環境を再生しようとする取り組みですから、フォーラムでも野生動物にフォーカスして、野生動物の研究者の目を通して奥森吉の自然環境について考える事を目的としました。

 会場は森吉山野生鳥獣センター近傍の奥森吉青少年野外活動センター。秋田県の担当者と私の二人で会場設営等をしました。当初「申込み者が余り多くない・・」との情報でしたので、再度色々と宣伝して当日を迎えました。

 参加申込みの人数分ほどの椅子を用意していましたが・・・蓋を開けてみるとその後の企画イベントのスタッフや当日現地に来ていた方などが参加して下さって会場イッパイの盛況となりました!!


   

 そんな中、2つの講話をいただきました。一つは秋田大学名誉教授の小笠原先生による『森吉山麓のクマゲラについて』

 

 先生の著作に載っている話や、先生から直接伺ったことのある話が随所にあって、色々と話が繋がって、面白く聞くことが出来ました。保護の面に注目が集まりがちな野生生物の生息環境保全ですが、こうした学術研究に裏付けされた科学的データがあってこそのものだと改めて実感したお話しでした。

  

 もう一題は、秋田県立大学の星崎先生による『森の木の実と野生動物の持ちつ持たれつの関係』

 トチノキやブナなどの木の実の作況とネズミの個体数の相関関係などとっても興味深い話が聞けました。ネズミの種による食性の違いなどは再生事業に直結する内容であり、かつ森林生態系に大きな影響を及ぼすという内容は個人的にも興味津々で主催者の一人ですが手を上げて質問してしまうほどでした。

  

 ある参加者からは『森の中で一つのことを調べると、次々と疑問が出てきたりして色々と繋がっていくんだね』という感想が聞かれました。講話の内容は、森吉のクマゲラを調べていると森吉以外の本州の生息地は?本州以外の同種の特性は?その生息環境である森の環境は?等々どんどんと調べる事が出てきて、それを調べた研究の成果でしたし、トチノキの実とネズミの関係を探るうちにブナの実の豊凶との関係が見えてきたり、ネズミの種間関係が見えてきたという研究成果をお話しいただきましたので、この感想が聞けたとき、フォーラム成功を感じました。

 

 今回、貴重なお話をしていただきました小笠原先生、星崎先生、本当にありがとうございました。秋田県自然保護課の皆さんもお疲れ様でした。

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2015年07月16日森吉山野生鳥獣センター 7月の企画展

秋田 足利 直哉

 このところ、夜明前後や日没前後を中心に森吉山野生鳥獣センター周辺や上空を大音量で鳴きながら忙しく飛び回る鳥がいます。秋田自然保護官事務所が担当するもう一つの鳥獣保護区である大潟草原鳥獣保護区では割とよく見る野鳥でしたが森吉山鳥獣保護区での確認は初めて・・・最初に鳴き声を聞いたときには特徴的な鳴き声にもかかわらず耳を疑いました・・。

 其の鳥の正体は『オオジシギ』で、ディスプレイフライトと呼ばれる行動を繰り返し見せています。かなりのスピードで飛び回り、急降下したりしています。

 

 そんな観察が出来る森吉山野生鳥獣センターの今月の展示。

 一つ目は地元の「もりよし写真クラブ」会員等が撮影した森吉山やその周辺の自然写真を集めた写真展『森吉の四季』です。

   

 二つ目は、野鳥観察のための野鳥イラスト展『奥森吉で観察できる野鳥の難易度ランキング』です。イラスト作家は私足利で、森吉山野生鳥獣センターを起点にハイキング等をする際に観察可能な野鳥を私の独断と偏見で5段階の難易度に分け、そのランク毎に野鳥のイラストを展示し、観察の際のポイントなども分かるような表示もしています。

 ハイキングをされて森吉山野生鳥獣センターに帰着されたお客さん達が、時々『こんな野鳥がいた』という情報を教えてくれます。そんな時、その特長からこの野鳥かな?なんて見当を付けてもらえたら!と思って開催してます。

  


 私足利のイラストを使ったものとして、森吉山野生鳥獣センター起点のハイキングコース等を紹介しているイラストマップも好評につき引き続き展示中です。希望される方にはコピーもお渡ししてますので是非、お手にとってご覧ください。

  

 このほか、谷口重光さんの作品展も引き続き展示中ですし、夏休みに突入するタイミングであらたか展示も予定してます。もしよかったら森吉山野生鳥獣センターにお越しいただいて館内の展示もごゆっくりご覧ください!!

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2015年07月13日ペア-レ大仙 『チュウヒの生態を学びましょう』

秋田 足利 直哉

 梅雨のまっただ中であるはずの七夕の日。きっと織姫と彦星は楽しい時間を過ごせただろうな~なんて想像が出来るくらいの快晴の下、ペア-レ大仙の地域文化講座の野鳥観察講座を受講されている皆さんが大潟草原鳥獣保護区に来て、チュウヒをテーマにした野鳥学習会&野鳥観察会を実施するということで、その対応に行ってきました。

  

 午前中は、大潟草原野鳥観察舎でチュウヒの学習会。イラストや映像資料などを使ってチュウヒの特長や繁殖生態などを学習。昼食を挟んで午後は観察舎の2階でチュウヒ観察会を実施しました。

 チュウヒはその生態も独特で見た目も魅力的ですから学習意欲も高まります.飛翔スピードも緩やかですし、今は繁殖期に当たるため出現頻度も高くなっているため観察もしやすいので、タイムリーかつ素晴らしい企画だと思いました。

 

 この日、撮影したものではありませんが・・・今年大潟村内で繁殖活動中のチュウヒのペアが巣上空付近で雛に与えるための獲物を受け渡すシーンです。上に居るのがオス♂で下で受け取ろうとしているのがメス♀です。この時の獲物はネズミでした(長いしっぽが確認できるかと思います。)。

 この時もチュウヒのペアが何度も姿を見せてくれました。あっという間に遙か上空まで達する飛翔能力やペアが一緒に飛ぶ様子も観察できました。

  

 現在、観察舎2階からはサギのコロニーも観察できます。チュウヒを待っている間には、コロニーの観察をしていました。ここではアオサギ・ゴイサギ・ダイサギ・チュウサギ・コサギの5種類のサギが繁殖活動を行っています。特に白いサギ3種が同時に繁殖活動を行っている様子は一見の価値ありです!!!

  
 このところ大潟中学校の総合学習やペア-レ大仙の学習会など大潟草原鳥獣保護区をご利用くださる団体が増えております。引き続きこうした利用について対応していきたいと考えておりますので、ご要望やお問い合わせは秋田自然保護官事務所(電話018-867-8588)まで。

 

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2015年07月06日大潟中学校 総合学習のフィールドワーク

秋田 足利 直哉

 7月2日(木)、大潟中学校の総合学習の時間、大潟中学校3年生の生徒3人が大潟草原野鳥観察舎に勉強しに来てくれました。

  

 この日の授業は、生徒自身が興味を持ち、自ら学びたいテーマに合わせて、県内各地(大潟村内に止まらず秋田市内や由利本荘市まで行った生徒もいるとか・・)の施設を見学したり、そこに携わる職員にインタビューするというものだったようで、大潟草原野鳥観察舎には、『大潟村の農業と自然や野鳥の関係について』というテーマで、学習に取り組んでいる3人の生徒達が来てくれました。

 事前のやりとりの中で、『どんな事を質問するのか?もし準備しているのであれば、教えて欲しい。』と伝えていたところ、届いた質問は簡単に答えられそうもなく、私の手には余る物もあったので小笠原保護官にも手伝っていただき、私が回答できそうな物でもきちっと資料等に目を通しておく必要のある物ばかりで、事前準備にも力が入っていました。

 大潟村の主幹産業である農業と広大な農地やその周辺に生息する野鳥との関わりについて興味を持ってくれたのは嬉しい事です。私が回答する度に頷いたりしながら、しっかりとメモを取っていたのが印象的でした。

    

 学校から届いた文書には、大潟中学校では「未来を支える ~私達の提言~」のテーマのもと、生徒一人一人が仮題を設定し。課題解決を図る総合的な学習を展開中です。」とあります。

 この日来てくれた生徒さん達が私へのインタビューで課題を整理する情報が得られたのか?課題解決への糸口が見いだせたのか?・・・とっても気になるところです。そしてどのような解決方法を導き出すのか?私も興味津々です!!そして・・もし発表の機会があるのであれば是非、聞いてみたいと思っています。

 

 

 インタビューは1時間余りで終了。その後は観察舎2階で野鳥観察をしました。野鳥にも興味を持ってくれていて、色々な野鳥を知っているので、そこにいるのはトビかチュウヒかなんて全く説明は不要でした。。

 この日はチュウヒが何度も現れた上、観察しやすい枝にじっと止まるなど随分とサービスしてくれたように思います。生徒さん達は持参したデジカメを望遠鏡の見口部分に押し当てて、愛想の良いチュウヒの写真を何枚も撮っていました。また飛んでるチュウヒを観察しながら『わ~、超V』とチュウヒの飛行姿勢をしっかりと捉えつつ、今時の中学生らしい(?)表現で感想を言ってました。

 

 ※V字姿勢で飛ぶチュウヒ

 

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2015年07月02日森吉山ダム広報館でAR写真展始まりました

秋田 足利 直哉

 森吉山ダム広報館にて、アクティブレンジャー写真展が始まりました。秋田自然保護官事務所管内では今期最初のアクティブレンジャー写真展です。

 開催期間は7月1日(水)~7月31日(金)の1ヶ月間です。森吉山ダム広報館の開館は午前9時から午後4時までで、休館日は毎週水曜日です。

  

 

   

 今期の東北アクティブレンジャー写真展のタイトルは『東北の自然~四季~』です。各アクティブレンジャーが業務中に撮影した、春・夏・秋・冬それぞれ所管地の特長的な景勝地やいきものの写真を展示してます。

 これまでよりも1回に展示する写真の点数が多くなって写真展もボリュームアップしましたが、展示作業もボリュームアップしてなかなか大変でした・・・。森吉山ダム広報館のいつものスペースにボードも写真も所狭しと並んでますので是非ご覧ください。

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2015年06月15日森吉で野鳥観察会を実施しました。

秋田 足利 直哉

 日曜日、森吉山鳥獣保護区で(公財)日本野鳥の会秋田県支部の主催、森吉山野生鳥獣センター運営協議会と森吉山麓高原自然再生協議会の共催で、野鳥観察会『アカショウビンに会いたい』を開催しました。

 天気予報は思わしくなく・・・特に午後からはところにより激しく降ることも!なんて言ってまして、実際に麓ではザーっと激しく降ったところもあったようですが、幸いにも活動時間中、雨を気にすることも無く過ごす事が出来ました。

  

左:開会時の様子          右:野鳥を観察する様子

  

 野鳥の会秋田県支部の佐藤支部長より森吉山鳥獣保護区の昔の姿や、自然再生事業が行われている所のかつての姿にも触れて頂きながら、ご挨拶をしていただき、その後ベテラン会員の先導と要所要所での解説を交えての野鳥観察を行いました。

 今年は植物のカレンダーが早めに動いている事もあって、既にブナの森は葉が茂り、野鳥たちの姿を探すのは厳しい季節となってしまいましたが、鳴き声のする方を見やって、あるいは木々や葉の間を飛び回る野鳥たちを素早く見つけ望遠鏡の視野に捉えて、その鳥の生態などを交えながら野鳥観察をしました。

 この日、観察できた野鳥は27種類。そのうち姿が見られたのは、カケス、キセキレイ、アカゲラなど僅かでしたが、参加してくださった方々は雛に給餌するアカゲラの様子やアカショウビンの鳴き声に高い関心を示していました。

  

 野鳥の他にも花や昆虫やキノコや樹木など野鳥が生息する環境も併せて観察しました。先日ばったりお目にかかった高名な先生に森吉のブナ林は『本当に素晴らしいし、平坦で歩きやすいから国内でも有数のふれあえるブナ林だ。』と評価していただきました。そんなブナの森で野鳥好きが集まってのんびりと行った観察会は、私も楽しかったです^^

左:エゾハルゼミ(見つけられますか?) 右:ギンリョウソウ

    

  

  
 観察会後には森吉山野生鳥獣センター近くで、ブナやミズナラ、トチノキなどの広葉樹の植樹を行いました。森吉山麓高原で行われている自然再生事業は今年で10年目を迎えます。かつて牧場や牧草地だった場所を森に戻そうという取り組みを野鳥好きの方々にもお手伝いいただいて、野鳥の住み処や隠れ家、あるいは野鳥たちの食料となる実のなる樹を植えていただきました。

左:先ずは見本           右:植え穴を掘る(この作業が大変・・)

 

 この日、初めて植樹を行う方もかなりいらっしゃいましたので、先ずは秋田県自然保護課の職員が植樹の見本をしめしてから、皆さんそれぞれ自分で植え穴を掘って、肥料等を入れてかき混ぜ、苗木を植えて、隙間無くきっちり固めて、目印をつけての一連の作業を各自でやっていただきました。

  

左:子ども達も頑張ってくれました。右:こうして丁寧に植栽すると、きっと!!

 

 この場所に植えた苗木はその後、豪雪地帯で厳しい日々を過ごしていくことになるでしょうが、周辺には背丈も大きくなったブナの木もありましたので、100年後くらいにはきっと今とは見違えるような立派な森になっている事と思いますが、こうして皆さんに植樹していただいたことで、その再生の速度が少し速まって、多くの野鳥たちが棲む森になることでしょう!!!

 
 最後になりましたが、ご参加いただきました皆様、お疲れ様でした。またお目にかかるのを楽しみにしています。(公財)日本野鳥の会秋田県支部事務局様、お世話になりました。

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2015年06月12日海岸漂着ゴミ調査に参加してきました

秋田 足利 直哉

 6月9日(火)秋田海上保安本部が主体となって、男鹿市戸賀地区の海岸で漂着ゴミの状況を調査体験する『海岸・海浜漂着ゴミ調査』が実施され、秋田自然保護官事務所からも小笠原保護官と私が参加してきました。

 実際に調査してくれたのは男鹿市立北陽小学校の5年生6年生の児童16人と、校長先生と教員3名です。この事業は十数年続いている事業という事で、学校内では恒例行事化していて、かつ6年生は2回目の参加と言う事でとってもスムーズな調査体験でした。

  

 この漂着ゴミ調査はいわゆる通常のクリーンアップとは違って、ここで拾おうとしているゴミは何処で発生したか?あるいは何処から流れてから来たのか?といった事を考えながらゴミを集めていきます。海岸を漂ったゴミは細かくなっていたり、表面が洗われたようになっていたりして元々の姿を想像するのは難しいものもありますが、それを海上保安本部や私達と一緒に考えながら、それをチェックシートに書き込み調査をしていきます。

 これがそのチェックシートです。タイトルに『世界ゴミ調査キャンペーン・データカード』とあり更に『INTERNATIONAL COASTAL CLEANUP (ICC) DATA』と記載されている事からも分かるように世界基準のチェックシートを使って調査は行われます。

 

 今回、漂着ゴミ調査を行った海岸は、毎年この事業が行われているほか、地域の住民の方々が定期的にクリーンアップ活動をしているとのことで、一見するとそれほど汚れているようには見えません。下の写真は同じ場所を活動前と活動後に撮影したものです。いくつかの大きなゴミが無くなっているのは分かりますが、全体に散らばっているような印象は無かったのですが・・・・。

   

 4つの班に分かれて、調査を実施しました。拾ったゴミは何なのか?みんなで考えていました。中には海岸の砂に埋まった漁網(でしょうか?)などもあって、児童達は力を合わせてどうにか回収しようとしていましたが・・・。この様な様子を見る度に捨てる時の労力と拾うときの労力の違いに閉口します。。そして数はそれほど多くはありませんでしたがハングル文字が印刷されている食品パッケージ類などもありました。またゴルフバックのような海岸に漂着してのではなく、この場所に放棄されたことが覗えるものもありました。

 この日、集めたゴミはおよそ97㎏。昨年は約60キログラムでしたからざっと1.5倍強!!一見それほど汚れていないと思ったのですが・・・しっかり集めるとかなりの量になるものですね。。 

 最後に海上保安本部のリクエストで敬礼しての記念写真。ゴミを前にというのもなんですけど・・・。調査終了後児童からは『思ったよりもゴミが多くて集めるのが大変で疲れたけど、少しでも海岸がキレイになって環境保全に役立ったかと思うと嬉しい』という感想が聞かれました。

 北陽小学校5年生6年生の皆様お疲れ様でした。来年もこの活動は続けられることと思いますが、その時には今年よりもゴミが少なくなってキレイな海岸であって欲しいですね!!

 

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