ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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秋田

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2015年12月25日つなげよう、支えよう森里川海 ミニフォーラム in 大潟

秋田 足利 直哉

 現在、全国各地で実施され、あるいは実施が予定されている『つなげよう、支えよう森里川海 全国リレーフォーラム』の一環で12月19日(土)、環境省主催で、大潟村の共催を得て『つなげよう、支えよう森里川海 ミニフォーラム in 大潟』が開催されました。

   

 『つなげよう、支えよう森里川海』の詳細はこちらをご覧ください。

 http://www.env.go.jp/nature/morisatokawaumi/index.html

   

 大潟村で開催されたフォーラムの「地域の取組報告」はコガムシの会:今野克久氏、大潟村干拓博物館名誉館長:高橋一郎氏、馬目川上流部にブナを植える会:阿部淳氏の3氏に発表して頂き、渡り鳥観察会を大潟村の自然を愛する会:堤朗氏と私が担当しました。

 発表は上記サイトで詳しく報告されることと思いますので、私からは担当した野鳥観察会についてご報告いたします。

     

 マイクロバス2台で村内の野鳥生息地を回ります。普段の野鳥観察会では探鳥しながら方々を巡って野鳥を観察して回るのですが、今回は時間も限られており、地元で活動している堤さんと相談しながら特に見てもらいたい2箇所に絞って観察会を実施しました。

 

 最初は会場の大潟村干拓博物館の目と鼻の先の距離で採餌していたハクガンの群れの観察。周りにヒシクイとマガンも見られて一目三種の観察が出来ました。周囲には既に先客のバードウォッチャー、農作業中の方もいて、オジロワシが上空を通過したりとガン達があまり落ち着きが無く・・・しばらくしたら飛んでしまいました。

 

 続いてカモが大群で見られる場所へ。広い干拓地ですから移動にも時間が掛かりますが、その間はイラストを使って解説やら、観察情報などをお話しして観察場所へ。ざっと2万羽くらいはいたでしょうか?大半がマガモで次いでオナガガモ、カルガモ、コガモなどがいて、トモエガモも確認できました。此処でも観察中に突然カモ達が乱舞しだして観察は終了。どうやらオジロワシが出現してカモ達が逃避していたようです。

 この観察会ではマガン、ヒシクイ、ハクガン、マガモ、カルガモ、コガモ、オナガガモ、トモエガモ、ハシボソガラス、ミヤマガラス、オジロワシ、トビ、ノスリなどが観察できました。トータル1時間程で2箇所に絞った観察でもこれだけの観察が出来ます。

 最後になりましたが、共催頂きました大潟村の高橋村長始め職員の皆様、ご参加頂きました皆様、どうもありがとうございました。お陰様で実りある機会となりました。これからもよろしくお願いいたします。

  

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2015年11月06日森吉山野生鳥獣センター閉館しました

秋田 足利 直哉

 11月になったと思ったら、時間の流れが加速している様に感じる秋田の足利です。

  
  

 今期も多くの方々にご利用頂きました森吉山野生鳥獣センターは11月3日を以て今期の開館期間を終了いたしました。今期の目標として来館者累計7万に突破を目指して利用促進策を講じてきましたが、開館最終日に達成することが出来ました。東北地方環境事務所管内の各施設からは利用者○十万人突破!とか、勢いのある報告が聞かれる中・・・公共交通機関の利用も出来ず、アクセス道路も路肩の決壊、橋梁の不具合などに見舞われ、大型バスの通行も出来ず・・・利用者からは『遠かった』『本当に施設があるのか不安だった』というが声がしょっちゅう聞かれる森吉山野生鳥獣センターですが、一つの節目を迎えることが出来ました。

  

 記念すべき7万人目のお客様は秋田市からお越しのF家ご一行。急遽書いた記念ボードの前で記念撮影させて頂きました。森吉山野生鳥獣センターらしく(?)記念の演出も地味ですが・・・7万人目の記念すべき来館者である事を伝えると喜んで頂きました。最終日のドタバタの中で、事前にしっかりと見通せていれば、準備も出来たかも知れませんが、出来るか出来ないか?ギリギリの中でしたが、達成できて、喜んで頂けて我々スタッフも嬉しくなりました。 

  

 これまで森吉山野生鳥獣センターにご来館くださいました全ての方々に感謝いたします。これからも森吉山野生鳥獣センターをよろしくお願いします!!

  
  

 現在、森吉山野生鳥獣センター周辺は施設は全て閉鎖され、標識なども冬期養生を実施しました。周辺道路の通行などについては管理者(北秋田市)にご確認ください。

 

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2015年10月19日実施報告:秋田の「秋」、森吉の「森」の撮影会

秋田 足利 直哉

 気持ちの良い爽やかな秋の日が続いている秋田です。週末、各行楽地は多くの人で賑わっていたようです。森吉でも週末にかけて紅葉の最盛期を迎えていて、多くのハイカー、カメラマンが訪れていました。そんな中、10月18日(日)森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催で『秋田の「秋」森吉の「森」の撮影会』を開催しましたのでご報告いたします。

  

 地元の「もりよし写真クラブ」と秋田県北部をフィールドに活動するアマチュアカメラマン富樫弘さんにお願いして、地元の方ならではの撮影ポイントや視点を教えて貰いながら桃洞滝コースを歩いてきました。

  

  

 参加して下さった方々は皆さん普段からカメラを携えて方々を歩かれていて、カメラも使い慣れている方ばかりで、撮影会中は専門用語がバンバン飛び交っていました。

 この企画は、時間的な余裕を持って実施する事を心がけていて、多少撮影が長引いて遅れるような方がいても急かすようなことはしません。とは言ってもその場で何時間でも粘るのは無理がありますので、撮影ポイントと狙い目の時期や時間、天気などをお伝えして自分が狙った写真が撮れるような情報をふんだんに盛り込んでいただきました。きっとまた来年、再来年、あるいは季節を変えて森吉を訪れてただくきっかけになったのではないでしょうか?

 この日の会話の中に『カメラマンというのはわがままで、良い天気の日には日射しが強すぎるとか、曇の日には画が暗くなるとか、風が吹けば木々が揺れて画が乱れるとか、とにかく好きなことをいう。でもだからこそ何回でも通って自分が納得できる写真が撮りたいと思って、また通ってくるんだ。』というのがありました。なるほどカメラマンとはそういう人達なのか?と妙に納得してしまいました。

 

 私も一緒に歩きながら撮影しましたので、恥を忍んで一部をご覧に入れます。

 

定番スポットのブナ林にて。多くの方々が撮影しているポイントですね。

  

桃洞滝にて。滝本体が影になってましたので手前の紅葉を主題にしてみました。

 

紅葉+岩肌+峰の針葉樹+青空と森吉山麓の渓谷の特徴を詰め込みました。

 

横滝を斜めから。此処も定番のスポットです。

 

 きっと私もこの先、何度となく足を運んで写真を撮る事になるんだろうなと思った一日でした。来年以降のことは全く話していませんでしたが、参加された方、講師それぞれ『来年はこうした方が良い』『来年はもっと早い時間から』など色々とご提案を下さいました。と言う事はまた来年も参加したいと思っていただける企画なんだと嬉しく思いました。ところで皆さんはどんな写真が撮れたのでしょうか?いつかその写真が見てみたい足利でした。

 

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2015年10月09日クマゲラ生態写真展のお知らせ

秋田 足利 直哉

 明日から3連休という方もいらっしゃるかと思います。ご予定は立てられましたでしょうか?もしまだ何処に行こうかも寄っていらっしゃるのであれば、森吉山麓はいかがでしょうか?

 

 10月1日(木)~11月3日(火)、森吉山野生鳥獣センターで『クマゲラ生態写真展』が開催中です。この企画は、岩手県立博物館で開催された『クマゲラの世界~未知なる生態にせまる~』の巡回展として、実施するものです。森吉山野生鳥獣センターのある国指定森吉山鳥獣保護区はクマゲラの生息地となっており、本企画は森吉山麓のブナ林にも生息しているクマゲラに興味を持って頂ける内容になっています。

  

 展示作業は、岩手県立博物館の学芸部長さんとデザイナーさんがやってくださいました。さすがに本職の仕事と感嘆してしまいました。普段私達がやっている写真展の展示作業がいかに稚拙かってくらい洗練されていました。当然仕上がりも素晴らしく見応え満点です!!


  

開催期間:平成27年10月1日(木)~11月3日(火)

開館時間:午前9時~午後4時30分 (期間中無休)

入 館 料:無料

主  催:岩手県立博物館

公益財団法人岩手県文化振興事業団

協  力:一般財団法人セブン-イレブン記念財団

公益財団法人イオン環境財団 

NPO法人本州産クマゲラ研究会

  

 クマゲラは国内では北海道と本州の一部に生息する日本最大のキツツキで、国指定天然記念物、環境省版レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。

   

 今、森吉山野生鳥獣センターはクマゲラで埋め尽くされていると言っても過言では無いくらい、あちこちにクマゲラの写真、カービング、絵画、イラストなどでイッパイです。本企画展の写真や資料に加えて、既存展示の生態解説コーナーや調査の様子をまとめた写真、壁画など・・・まさにクマゲラに特化した施設になったようです!

  

 森吉山野生鳥獣センター基点の渓谷の紅葉も赤い葉が色づき、鮮やかさを増してきています。連休中に見頃を迎えるかも?というエリアもあります。渓谷&紅葉の景色を眺め、森吉山野生鳥獣センター帰着後はペレットストーブで暖を取りながらを企画展をご覧になるというプランはいかがでしょうか?皆様のお越しをお待ちいたしております!!


   

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2015年10月06日天然ドライフラワーアレンジメント 展示とワークショップ

秋田 足利 直哉

 高い山からは雪の便りが聞かれるようになり、平地でも朝晩はかなり冷え込むようになってきました。森吉では暖かい上着は欠かせなくなっています。季節の変わり目ですから体調管理に注意して過ごしていきましょう。

  

 10月1日から11月3日までの期間、今年で3回目となる『天然ドライフラワーアレンジメント展』が開催中です。特に女性に人気の展示で、昨年『自分でも作ってみたい』という声が何件か聞かれたと言う事で、今年は作家さんにお願いして、10月4日(日)に『天然ドライフラワーアレンジメント ワークショップ』を開催しました。

 『天然ドライフラワーアレンジメント』とは、野山、草原、道ばたなどで枯れ果てている植物を利用して造形作品を制作するもので、そのまま放っておくと風に飛ばされたり、雪の下に埋もれたりして朽ちて行くであろうものをアレンジを加えてオブジェとして再生しているもので、仙北市在住の佐藤さんのオリジナルの作品です。

 今回はそうした作品作りに挑戦したいという声を受けて、ワークショップの開催を検討しましたが、そもそも材料を集めるのが大変な上、その扱いにも気を遣わなければなりません。そこでおよそ1年前にワークショップでの講師と参加者分の材料集めを併せてお願いしたところ、快く引き受けていただいたので実現したものです。とは言っても・・・作品の特性上、材料を集めるのはなかなかに大変だったようですし、数時間のワークショップで作品を完成させるための下準備もして下さったようで、色々とご苦労やご配慮をしていただいて開催する事が出来ました。

  

  

 左上:材料。事前にある程度形にしていただいた物を利用させていただきました。右上:材料を各自に配布して・・・左下:自分の作りたい作品をイメージします。右下:時に講師の佐藤さんのアドバイスも受けながら作品作りをしました。

  
  

 今回参加して下さった方は全員女性で、しかもご自分で何らかの作品作りをされている方も数名いらして、芸術的センスというますか・・・作品作りへの探求心と言いましょうか・・とにかく繊細な材料を使って、(私の想像を遙かに超えた←失礼。。)素敵な作品が完成しました!!

  

 
 参加された方々の作品です。同じ様な材料を使って作りましたが、皆さんそれぞれ個性を発揮し、色々と工夫なさって素敵な作品が出来上がりました。今頃はご自宅の何処かに飾られていることと思います。

   

 ↑こちらは講師を務めて下さった佐藤由美子さんの作品展です。本作品展は森吉山野生鳥獣センターが閉館する11月3日(火)まで続きます。是非間近でご覧になっていただき、自分でも作ってみたいとか、ご自宅に飾ってみたいなどと興味を持たれましたら森吉山野生鳥獣センタースタッフへお声かけ下さい。

  

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2015年09月11日観察会『樹木医と歩く森吉の森』開催報告

秋田 足利 直哉

 去る9月6日(日)、森吉山野生鳥獣センター運営協議会行事の自然観察会『樹木医と歩く森吉の森』を実施しましたのでご報告いたします。

 この観察会は、森吉山野生鳥獣センター運営協議会と森吉山麓自然再生協議会が主催。樹木医会秋田県支部に所属する樹木医3名を講師に迎えて観察会を実施しました。この観察会は今年で3回目となりますが、毎回新しい話題を提供してくださったり、色々と資料や道具類を準備して下さる樹木医さん達は皆さんそれぞれが勉強熱心で、各方面で活躍されている方々です。

    

    

 観察会で歩いたコースはこれまで何十回(100回以上?)と歩いているであろう桃洞滝コース。すでに何処にどんな樹木があるかおよそ把握していて、よく知ってる(と思っている)コースを『樹木』をテーマに樹木の専門家である樹木医さん、それも大学の樹木医補の講座を担当されている方々と一緒に歩くと、勉強する事しきりでした。

 樹木や植物の特性や樹木が果たす役割、樹高や胸高直径などの測定など、一度は見たり聞いたりしたことがある内容はほんの序章。観察会が進むにつれてどんどんディープな内容になっていきました。これには観察会に参加された方々も私も大満足。今回参加してくださった方々は普段から山を歩き、自らも自然観察指導員としての経験を有するような方々でしたが、『今日は勉強になった』と口々に言うほどで、その内容の濃さから、むしろ地元でガイドをしている方々向けに実施しても良かった思ったほどです。

  

  

 更に樹木医さん達が活躍してくれたのは、観察会の後の植樹の時。毎回観察会の後には、森吉山麓で実施されている『森吉山麓自然再生事業』の一環で、広葉樹の植樹をしていただくのですが、今回は樹木医さんに植樹場所のデザインや植樹方法の検討までをお願いして、これまでとはちょっと違った方法で植樹を行いました。今後この場所で観察を続けていくと面白い結果が出そうな予感がしました。

  

 

 最後になりましたが、今回ご協力いただきました3名の樹木医の方々、ご参加下さいました皆様、本当にありがとうございました。森吉山麓自然再生協議会事務局として参加して下さいました秋田県自然保護課のお二方もお疲れ様でした。

 

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2015年09月09日愛鳥週間ポスター展と9月の森吉山野生鳥獣センター

秋田 足利 直哉

 今日は雨の秋田です。これから雨脚が強くなっていく予報ですので、今後の雨の降り方に注意し、最新の気象情報を入手し、無理の無い行動を心がけましょう。

  

 さて・・秋の気配が日に日に色濃くなってます。秋と言えば、「○○の秋」が色々とありますが、森吉山野生鳥獣センターで芸術の秋を堪能してみてはいかがでしょうか?

 

 現在、森吉山野生鳥獣センターでは秋田県自然保護課と県内各地域振興局のご協力を得て、『愛鳥週間ポスター展』を開催中です。毎年5月の愛鳥週間(バードウィーク)の時に各所でポスターを目にすることもあるかと思いますが、そのポスターに採用されるのは僅か1作品のみ。しかしその他にも全国各地で多くの小中高生が作品を描いてくれています。秋田県でも各地域振興局から管内の小中学校に制作依頼がなされて、それに応じて毎年100から150枚ほどの作品が集まります。そこから審査を経て、10枚ほどが東京に送られて、更に審査を受けます。こうして全国から送られた作品が一堂に集められて、絞り込まれていくようです。と・・こんな事が47都道府県全てで行われているはずです。と言う事で、あまり人目に触れる事の無い作品が数多くあるのです。

 そんな作品達も是非多くの方々に見ていただきたいと思って、始めたのがこの『愛鳥週間ポスター展』です。先月までは五城目町にある「秋田県環境と文化のむら」の「愛鳥山荘」という施設で、地域毎に展示されてました。森吉山野生鳥獣センターでは趣向を変えて、描いてくれた児童生徒の学年毎に並べて展示してみました。100枚を超える絵画が並ぶと壮観です!!

 

 小学生の作品。1年生から6年生まで多くの作品が並びます。

  

 中学生の作品。さすが中学生と思うようなレベルの高い作品が並びます。

 

 もう一つ、昨年とってもに好評だった『花絵付け Nakajima Eriko』も同時開催中です。地元北秋田市在住の女性がトートバッグや食器などにリアルな花の絵を描いた作品です。全て手描きのonly one作品は特に女性に人気で『欲しい』という声をよく聞きます。

 

 およそ3分の1は新作で、昨年よりも更に洗練された作品が加わりました。是非間近でご覧になってお気に入りを探してみてはいかがでしょうか?

  
  

<おまけ>
 秋田県環境と文化のむらのふれあいセンター1階で、森吉山野生鳥獣センタースタッフ写真展『もりよし水景』が開催中です。秋田県環境と文化のむらを訪れた方々に森吉のPRを兼ねて、開催している写真展です。ご覧頂いた方が、一人でも多く森吉に足を運んでいただくきっかけになれば嬉しく思います。

 

 

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2015年09月04日森吉 オオハンゴンソウ駆除作業

秋田 足利 直哉

 一雨毎に涼しくなっていく今日この頃、皆様いかがお過ごしですか?季節の変わり目は体調管理にはお気を付け下さいね。
   

 8月29日(土)国指定森吉山鳥獣保護区内で特定外来生物のオオハンゴンソウ駆除作業を実施しました。地元のNPO法人冒険の鍵クーンが主催し、米代東部森林管理署上小阿仁支署、秋田県自然保護課、北秋田市商工観光課の関係行政機関と一般参加者併せて40人ほどが集まって、近頃分布を広げ、かつ勢力を強めているように感じられるオオハンゴンソウの引き抜き作業を行いました。

  

  

 オオハンゴンソウはこんな花です。この花を見ると、"子どもの頃描いた花の絵ってこんな感じだったような"って思います。しかしこのオオハンゴンソウ、こう見えてとっても繁殖力が旺盛なんです。

    

 森吉でのオオハンゴンソウの分布は道路沿いに集中しています。かつて牧場だった場所には一面オオハンゴンソウだらけの"お花畑"も複数箇所で見られます。それに立ち向かうには一人ではちょっと厳しいので、仲間に集まってもらって力を合わせて作業する必要があります。

 

 仲間が集まれば作業も分担できます。私はヤブに分け入っては、ひたすらに引き抜き続け道路に戻ったときにはオオハンゴンソウの束をどさっと袋詰めしてくれている方の所へ置くことの繰り返し。他の方々もしつこい根っこを残さないように道具を使ったり、湿り気のある場所でも気にせず入っていって引き抜いてくださる方もいたようで、皆さん真剣に作業してくださったそうです。

 

   

 その甲斐あって、集めたオオハンゴンソウは45㍑入りゴミ袋が70袋(上の写真は私が参加した班で集めた35袋)。軽トラックと1トントラックに分けて運搬しました。これをみて『頑張ったな!!』と思いましたが付近にはまだまだ黄色い花が目立っていました。今期中もまだまだこうした作業を続けなければいけないと思いますし、この先も継続して実施しなければならない活動なんだと感じました。

 作業に参加してくださいました皆様お疲れさまでした。またこの様な機会があれば是非ご参加いただきたいと思います。また今年は参加できなかった皆さんも是非次の機会にはお力を分けてください。よろしくお願いします。


<追記>

 この作業に当たっては必要な手続き等を行って、適正に実施しましたし、この後の運搬も飛散防止措置などをして行いました。

 

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2015年08月31日アーティスト目線のスケッチ観察会

秋田 足利 直哉

 8月最後の日、暑さも和らいで夏の終わりを感じている秋田の足利です。

 

 少し時間が経ってしまいましたが・・・8月23日(日)に森吉山野生鳥獣センターで『アーティスト目線のスケッチ観察会』を実施しました。今年で3回目となるこの企画の講師は、森吉山野生鳥獣センターにある壁画の作者である版画家・画家の三村治男さんです。

 デジタル全盛の昨今ですが、"自分で見た物を自分で描く"という行為は、それによって得られる詳細な情報やその情報を自己に吸収するために有効な手段だと思っていますし、それが本職の画家に指導してもらって作品と言えるほどの出来映えになれば、得られる満足感は格段に上がるはず!!。そんな事を狙って実施する観察会です。

 

 今回のスケッチ観察会も描くのは『葉』。これは単純なようで実は難しいモチーフです。葉脈や鋸歯、色合いや質感など注意すべき事がイッパイあります。形の取り方、目の付け所、彩色のコツなど講師の三村さんは実践を交えながら丁寧に指導してくださいました。

 

 私自身も日頃からスケッチは頻繁にしますし、描くことで得られる情報とそこに描き留める事で後々残る情報が子細でかつインパクトが強いことを実感しています。また写真ではなかなかやりにくい表現もスケッチであればこそ可能になる事もあります。(なかなか一日ではそこまで到達するのは難しいですけど・・・)

 勉強法で『書くと覚える』という人もいますが私の場合は、描くとより細かく覚えられます。今回、参加者してくださった方からも『この葉っぱが夢に出てきそうだ』という感想が聞かれました。きっとじっくり見て描くことで頭の中に強いインパクトがあったのではないでしょうか?。

 これをきっかけに参加してくださった方々が、観察方法としてのスケッチを導入したり、時に絵筆をもって作品を描く事になればこんな嬉しい事はありません。

  

 最後に・・・この日、描いた作品(の全てではありませんが・・・)がこちら!!イタヤカエデとミズナラを描いていますが、普段絵筆を持たない方でもこの出来映え!!。これはもう立派な"作品"だと思いますがいかがでしょうか?。

  

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2015年08月14日ふるさとサマーキャンプ&あきた野生生物ジュニアレンジャー

秋田 足利 直哉

 森吉山麓高原での夏休みの恒例行事『ふるさとサマーキャンプ2015』(8月3日~6日)と『あきた野生生物ジュニアレンジャー』(8月6日~8日)という企画の講師を今年も務めてきました。こちらの企画は地元のNPO法人冒険の鍵クーンさんが主催する事業で、森吉山野生鳥獣センター運営協議会も協力して実施しているものです。

 既に恒例行事化しているので、参加している子ども達の中には私の顔と名前を知っている子達も多く、私自身も彼ら彼女らに会うのを楽しみにしている行事です!!私が講師&スタッフとして参加したのは8月6日と7日の「ふるさとサマーキャンプ2015のラストのコマ」と「あきた野生生物ジュニアレンジャー」のコマ。

  

 最初は自宅のお庭やベランダなどに置く用の鳥のえさ台作り。せっかく作るのであれば、市販のものに似たものを作るのではなく、個性的でかつ機能的なものに成れば良いなと考えて、色々とお話しした結果、主催者スタッフが『想像していたよりも立体的なものになってビックリ』と言うように、かなり面白い作品が多くなりました。私からはえさ台を置く環境や、周辺地域の環境なども考慮して、そこにいるであろう野鳥たちを想像して制作するようにアドバイスをし、そこに来る鳥たちが安心して食事が出来る様な工夫をすると良いよ!というヒントを話しただけでしたが、出来上がった作品はどれも素晴らしい物ばかりでした。

    

 続いて、植樹活動のサポート。子ども達の中には植樹用の植え穴を掘るのを大変そうにしている子達もいたのでちょっとお手伝いしながら、適切に植樹できるようにサポートしてきました。

   

 そして、翌日は早朝バードウォッチング。この時期は午前3時半を過ぎると空が白んできて、ほぼ時を同じくして野鳥たちが活動を開始します。勿論夜に活動する野鳥たちもいるので、その時間帯が一番賑やかですが、この日は午前6時からスタートしました。私はその前から周辺の野鳥観察をしながら様子を見ていましたが、アマツバメやハリオアマツバメが群れで飛び回る様子が観察できるなど『これは期待できるかも?』と思っていましたが・・・・。

 ジュニアレンジャー達のバードウォッチングですから単に野鳥の姿を見るだけでは、ダメだと考えて私(アクティブレンジャー)が普段やっている鳥類生息調査に近い形で、バードウォッチングをしてもらいました。この観察時にはオオアカゲラとアオゲラの愛想の良い個体がやってきてくれて、じっくりと双眼鏡とスコープで観察する事が出来ました。

  

 見られた野鳥は3種と少なかったですが、それがどんなことをしているのか?外見にはどんな特徴があるのか?キツツキの特徴的な行動などが見られて『可愛い♪』『こんなにじっくり見たのは初めて』『話を聞きながら観察すると良く分かって楽しい』など嬉しくなるような感想も聞かれました。

 この後は獣医さんが講師となって大型哺乳類の観察や個体識別方法などの実践的なお話しをし、日中、夜間どんな場所でどんな行動をしているのか?などを勉強していました。これは私的にも楽しい話で一参加者的に子ども達と一緒に楽しんできました(笑)

 

  
 この企画が終わると夏休みも後半戦に突入し、秋に向けての活動も本格化してきます。既に8月末の企画や秋の企画準備も本格的に進めています。暦の上では立秋を過ぎ、秋の入り口が見えてきました。北東北の短い夏はもうすぐ終わりです。今年の夏は暑い日が続きますが、もうしばらくは熱中症に注意しながら、残ってる夏を満喫していきたいものです。

 参加してくれ子ども達がこの夏の思い出としてこの企画のことを胸に刻んでくれていたら嬉しいです。

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