ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

RSS

秋田

1036件の記事があります。

2010年08月03日カヌーツアーIN太平湖

秋田 足利 直哉

 現在、小学生から大学生まで「夏休み」真っ盛り!!ということで各地でイベントが盛りだくさん。もちろん”夏に行っておきたい場所”目白押しの森吉でもイベントが行われています。
 今日はその中から地元NPOと森吉山野生鳥獣センター運営協議会が共催している『第6回 ふるさとサマーキャンプ2010』で行った”カヌーツアーIN太平湖”の様子をお伝えします。


 私がお手伝いしてきたのは8月1日から4日までの日程で行われている『第6回 ふるさとサマーキャンプ2010』の2日目。「ブナの森でカヌー!人が入れない奥地探検!ブナの樹を植えよう!」というプログラム。私の担当は後半の「ブナの樹を植えよう!」の部分ですが、朝から丸一日キャンプに参加してきました。
 前半の「ブナの森でカヌー!人が入れない奥地探検!」を担当するガイドは仲間であり友人である信頼できるガイドですから私も安心して楽しむことが出来ました。いや・・むしろ私が一番楽しんでいたかも^^?
 
 さて、このキャンプに参加しているのは北秋田市を初め秋田県内に住む小学生達。昨年もこのキャンプのお手伝いをしましたが、参加している小学生の中には去年見た顔もたくさん!!小学生でリピーターが多いと言うことはそれだけ魅力的なキャンプと言うこと!!その中でもやはり人気は「カヌー」です。
 みんな早く乗りたくてウズウズ・・・。でもしっかりとした装備と準備は欠かすことが出来ません。ガイドの指導で全員PFD(ライフジャケット)をしっかりと装着!さらには準備体操も忘れません!


 みんなしっかりと準備体操していました。楽しいアクティビティーにはしっかりとした装備と準備が必要不可欠。だから真剣です。



 準備が整い、みんなカヌーに乗って「いざ!出発。」ガイドが声を掛ける。『みんな元気に出発するぞ!!』するとみんなが『おぉぉぉ!!』と・・・テンションは最高潮です!!



 太平湖はダム湖。でも決して侮る事は出来ないですよ。何せ秘境と言われている『奥森吉』の”奥”にありますから・・・。ダム湖だけど人が入れない”秘境”の宝庫です。


 そんな場所をカナディアンカヌーとカヤックで進む。あいにくの曇天模様でしたが気分は晴れ晴れ^^。
 先ずはカヌーから見る”世界”が新鮮。太平湖には遊覧船もありますが自分の手で漕いで進む。しかも目線は限りなく水面に近い!
 更にはダム湖になって時間が止まってしまった秘境に入っていくワクワク感!!ここがダム湖だなんて忘れてしまいそうです。
 他には・・・
 あっこの辺で止めときましょう。これ以上は、映画のストーリーを話してしまうようなもので野暮ってもんですね?


 <注意>
 太平湖でカヌーを楽しむには信頼できるガイドが必須です。ガイドがいれば安心感もワンランクアップしますが楽しさもワンランク(それ以上?)アップ間違い無しです。更には遊覧船も運航してますから太平湖グリーンハウスへのお立ち寄りもお忘れ無く。電話は0186(76)2334の森吉山荘まで

ページ先頭へ↑

2010年08月02日すくすくと育つカンムリカイツブリ

秋田 足利 直哉

 秋田市内は明日からの竿灯祭りの準備が整い、既に一部でイベントが開催されるなど賑やかになっています。事務所で窓を開けていると竿灯のお囃子が聞こえ、街中が祭り本番を迎える準備が整ったこの日が最も高ぶる日となりますが・・・・



 さて、この日記はいつもと変わらずいきましょう。今日取り上げるのは大潟村をぐるっと囲む承水路ですくすくと成長している【カンムリカイツブリ】です。

 大潟村を囲む承水路には村の東側の東部承水路と鳥獣保護区となっている西部承水路があります。ぐるっと囲まれていますから北部にも南部にも水辺があります。【カンムリカイツブリ】はそのいずれでも見ることが可能です。しかしこの時期に幼鳥を連れた【カンムリカイツブリ】を観察するなら東部と西部の承水路がおすすめです。

 こちらは鳥獣保護区がある西部承水路で今年生まれた【カンムリカイツブリ】の幼鳥です。随分と身体が大きくなってきていてもう一回り大きくなれば親鳥と肩を並べられるほどです。
 

 身体が小さなうちは親鳥の側を片時も離れずに過ごしているのですが成長するに従って親鳥から離れて過ごすことが多くなってきます。親鳥たちも独り立ちを促しているのか?適度な距離を保っているようです。


 成長しているのは身体の大きさだけではありません。名前の源になっている頭部の立派な冠もせいちょうしているようです。どうですか?随分と黒く立派になってきたでしょう??


 こちらは両親のようです。手前の身体の大きな方がオス♂、奥の小さな方がメス♀でしょうか?特にオス♂と思われる個体の冠の凛々しさが目に付きます。
 あの幼鳥も徐々に体も冠も成長して一人前の【カンムリカイツブリ】になっていくのでしょう。


 この時期の野鳥観察は今年生まれた幼鳥の成長が日に日に目に見えて楽しいものですね!!



ページ先頭へ↑

2010年07月30日巣立ち後のカルガモ達

秋田 足利 直哉

 7月最後の日記となります。2010年も半分が経過したと言ってから早くも1ヶ月・・・。月日が過ぎゆく速度に追いつけていないなと感じる今日この頃です・・・。


 さて、今日取り上げるのは、月日が過ぎる速度に追いつけていない私とは全く対照的に日に日に目に見える速度で成長している今年生まれた【カルガモ】の雛達の話です。

 私たちに最も身近なカモである【カルガモ】は都心でも繁殖しているなど比較的繁殖時の観察事例多い野鳥です。しかし・・・言い訳をするわけではありませんが・・・広い広い大潟村は周囲をぐるっと水辺で囲まれていて更に村中を網の目状に水路は巡らされていて水辺と陸地が近接していて【カルガモ】達の繁殖に適した場所恵まれています。

 なので田んぼの近くで繁殖していると言う話を聞く一方で、保護区の中ではなかなか繁殖場所が解らず・・・気付くのは巣立ちをして水路を泳ぐようになってから。というのがこのところのお決まりになっています。

 今年もその例に漏れず・・・【カルガモ】の繁殖を知ったのは承水路を親子で泳ぐ姿を観察してからとなりました。


 巣立ち後間もない雛を連れた【カルガモ】です。時には自分の羽の下やお腹のしたに雛を隠しているのでなかなか小さな雛達の姿を見る機会がありません。雛を連れている親鳥はいつにも増して警戒心が強いですからね。


 ここまで大きくなると既に親鳥と見分けるのが難しくなります。全体に淡い羽色をした雛(既に雛とは言えないくらいに成長していますけど・・)達はお互いに離れず一緒に行動しています。

 この雛達は、おそらくはもうすぐ独り立ちの時期を迎えるのでしょう。親鳥たちは少し距離を置くようになっているようです。



 ちなみにこの2枚の写真は上の写真の方が最近撮ったもので、下の写真とは5日ほどの時間差があります。それでもその大きさの違いは歴然・・・。【カルガモ】の繁殖期も随分と幅があるようですね。
 釣り人の皆さん。『大きく成長した雛達を見かけたからもう安心だ』と繁殖地に立ち入ったり船で近づいたりするのはもう少しお待ち下さい。まだまだ子育て中の野鳥もいるかも知れませんから!!


ページ先頭へ↑

2010年07月29日倒木

秋田 足利 直哉

 今日の秋田市は暗く、低い空から激しい雨が降っています・・・。蒸し暑い日々から一転、野外のコンディションが目まぐるしく変わります。自分自身のコンディション管理も大変になってきました・・・。


 昨日までの日記は手に汗に握る体験をお伝えしましたので、今日は巡視で見つけた事柄を淡々とレポートしたいと思います。

 森吉を巡視していて「倒木」を見かける機会というのは結構多いものです。特に強い風が吹いた後やもの凄い豪雨の後などは要注意です。私たちが戸倒れるキケンがあるかも知れない・・・と注意している木というのもいくつかあるのですが・・・先日そのうちの1つがとうとう倒れてしまいました。

 私が把握している要注意の木というのはそのほとんどがキツツキの営巣木となっています。特にアカゲラは枯死木や一部枯れている木を選んで営巣しているようで現役で使用されている営巣木とかつて営巣していた木を合わせると私が把握している要注意の木、全てを網羅します。


 さて、今回倒れた木に話を戻しましょう。倒れたのはブナの枯死木でかつてキツツキが営巣していた痕跡が残っている物でした。


 これが今回倒れたブナの木です。根元から倒れたのではなくおよそ5mくらいの高さのところから倒れていました。幸い登山道からは離れていたので仮に根元から倒れても通行に際して支障も無いと思われていた木でしたし、怪我人も無かったようで安心しました。


 残った枯死木はこんな状態です。ちょうど巣穴の入り口を残すようにして割れたようです。


 反対側から見るとこんな状態です。
 恐らくは巣穴の底の部分となっている産座が倒木のてっぺんとなって残っていると思われ、ちょうど巣穴の底と入り口を残して倒れたようです。
 樹の中央部を大きくくりぬいて作られるキツツキの巣穴は樹にとってのウィークポイントでもあるようで、特に枯死したまま立っている樹にはその傾向が顕著なのかも知れません・・・。

ページ先頭へ↑

2010年07月28日「黒い物体」の正体

秋田 足利 直哉

 昨日の日記があのような終わり方をしたので近日中には続編を書かないといけないなと思っていました。実は今日の日記は他の話題を用意していたのですが、このところ秋田県内での熊の目撃情報が相次いでいたり、それに関する報道もありますので、この日記でも現状をお伝えしようと思い、今日直ぐに書くことにしました。


 もう既に皆さんお分かりの通り「黒い物体」の正体は【ツキノワグマ】です。もちろん物体ではありません、森の中で一際大きな存在感を持っている動物です。

 この撮影の直前に激しい雨が降っていました。しかしその雨は通り雨だったようで直ぐに上がりました。聞くところに寄るとかなり激しく屋根を叩いていたそうですからいわゆる「ゲリラ豪雨」だったのかも知れません。よく見ると【ツキノワグマ】の体毛はびしょ濡れでした。激しい雨の間、何処かで雨が過ぎるのを待っていたのかも知れません。行動を中断するくらいの雨だったので・・・。

 ようやく雨が上がって日も差してきたので、やおら起き上がって餌を探しに出歩いているところへ私がやって来たのでしょう。どうやらお腹が空いていたのか?【ツキノワグマ】は地面付近にある食べ物を一心に貪っていました。 【ツキノワグマ】が食べていたのは今、森吉山麓高原で真っ赤に色づいて食べ頃になっているエビガライチゴなどの野いちごでした。この場所にもエビガライチゴがあります。甘くて美味しい野いちごを私の存在を気にしながらも貪るように食べていました。

 少し前、【ツキノワグマ】達は豊富にあるタケノコを食べていたようです。各登山道にはそれを裏付ける糞が大量に落ちていました。今はタケノコのシーズンも終わって木の実のシーズンとなってきました。その最初が野いちごというわけです。ですからこの時期、山に入るときには野いちごが自生している場所や木の実が食べ頃になっている場所では特に注意が必要です。例年この時期になると森吉山野生鳥獣センター周辺ではエビガライチゴの自生している場所での目撃情報が多くなります。森吉山麓高原の場合、エビガライチゴが見られるのは森林再生事業が行われているエリアに多く、その他は林道や登山道周辺などですから樹木が少ない草地など日当たりの良い場所を好む植物のようです。

 そんな場所ならば見通しもイイから直ぐに熊を見つけられるんじゃないか?と思ってしまいますが・・・それは全くの早合点です。
 この↓写真の熊は立派な成獣で体躯も立派なものでした。動物園や熊牧場などで飼育されている【ツキノワグマ】と比べても最大級だったと思います。そんな体格の【ツキノワグマ】ですが4本足で歩いているときにはススキやヨモギなどの草に隠れてほぼ見えませんでした。これが伏せていたり身を屈めていたら更に見えにくくなります。ですから見通しの良い場所だからといって安心するのは非常にキケンです!!!!!しっかりとした対策をなさって下さい。



 ところで・・昨日の写真にも写っていましたがこの【ツキノワグマ】にはかなり多くの「アブ」が付いてます。頭の上にも・・・


 そして胴体にもこんなに・・・
 アブは黒い物に近寄ってくる習性があるなどと言われますがそれを裏付けているかのようです。全身黒い体毛の【ツキノワグマ】のそれこそ全身にアブがいます。
 これを見るとアブが発生している時期は黒っぽい色の服装は止めた方が良いな。と思いますよね?


 私は巡視などの業務中ひとりでの行動が多いのですが、白っぽい洋服でアブ対策をし、熊鈴などを取り付けて【ツキノワグマ】対策に万全を期したいと思います。

ページ先頭へ↑

2010年07月27日うっ・・・

秋田 足利 直哉

 今朝は通勤電車がいつもより空いていました。世間では夏休みなんですね~。暫くはちょっと楽な通勤になると自分に言い聞かせて暑い中での仕事を頑張っていきましょう。


 さて、私の日記では様々な「観察」を取り上げて来ましたが・・・今日ご紹介する「観察」は恐らくは初めてではないか?と思うのですが・・・緊張して、怖々と恐る恐るカメラを向けての観察でした。


 業務で森吉山野生鳥獣センターへ向かっていた時のことです。先日も書いたように昆虫や野鳥達の目をこらし、耳を澄ませながら運転しているのでかなりの低速で運転していました。幸いにも他の車両の通行の邪魔になるような事もなく、車外の物事に集中していた時・・。左側に大きな黒い物体の気配を感じました。

 直ぐに横に準備してあったカメラを構えて撮影を始めました。しかし・・・緊張のせいか?いつものようにテキパキと動くことが出来ません(いつもテキパキしているのか?と聞かれると困ってしまいますが・・・)。その時撮影したのがこちら↓


 ヤブの中で大きな大きな黒い物体が動いています。しかも・・・少しずつこっちへ来ている!!!


 うっ・・・・



 なおも黒い物体は少しずつこちらへと近づいているようです。でも何か地面にある物を探しながら移動しているようで・・私の方向へと向かってくることは無いようです。


 幸いにして私は車の中にいます。万が一に備えて窓も閉めました。

 どれくらいに時間を過ごしたのでしょうか?私にはかなりの長時間に感じたのですが画像を整理してみると僅かな時間だったようです。手にも額にも汗びっしょりでした・・・。


 さてさて・・・此処まで書いたのに勿体ぶるようで恐縮ですが・・・「黒い物体」を観察した詳細についてはまた後日。




 それにしても・・・「生身」の状態で遭遇しなくて本当に良かった・・・。

ページ先頭へ↑

2010年07月26日渓谷のミヤマカワトンボ

秋田 足利 直哉

 小中学校が夏休みとなり、夏の行楽シーズンまっただ中ですが、森吉では静かな毎日が続いています。平日だけならいざ知らず、休日にも人影がまばらですから・・・周辺の宿や観光業界の方々は嘆いていらっしゃいます。



 この時期は渓谷が気持ちイイ!!と言い続けています。個人的にも出かけてしまうほど魅力的な場所です。今日はそんな渓谷でたくさん舞っているのが見られる【ミヤマカワトンボ】を取り上げます。

 先日は『渓谷のニホンカワトンボ』と題して日記を書きましたが、渓谷を歩いていてより多く見られるのはこちらの【ミヤマカワトンボ】です。ヒラヒラト水面を舞う様子は見ていて癒される光景でもあります。




 そんな【ミヤマカワトンボ】のオス♂が葉っぱの上に止まってくれたので写真を撮影しているといつもとちょっと違うポーズを見せました。普段なら腹部先端まで真っ直ぐに伸ばした状態で止まっているのですが、この時は先端をクイッと上に向けていました。
 

 ちょっと写真が小さいですが先端を上に向けて止まっているのが分かるかと思います。気になったので近づいてみると逃げる様子はありません。更にレンズを向けていると身体を回転させました。



 丁度180度回転して反対を向いたのですが・・・。腹部先端に白い部分があり、そこを誇示するかのように私に見せつけています。
 果たしてこれはどんな意味があるのでしょうか?考えてみました。

 先ずは「擬態」。これは周りから丸わかりの状態ですからあり得ないですよね?
 次いで「威嚇」。これはあり得るかも知れませんが、私に対してやっているのであれば無意味ですよね?
 あとは「ディスプレイ」。これもあり得るかも知れませんが・・・やはり意味はありませんね。
 この他には何が考えられますかね?「偽傷」も考えにくいですね・・。どなたかこの行動の意味がお分かりでしたらお教えいただけませんでしょうか?


ページ先頭へ↑

2010年07月23日暑中お見舞い申し上げます

秋田 足利 直哉

 今日は「大暑」、一年で最も暑い頃です。このところそれに相応しい毎日ですね・・・。私の周りにも夏バテしている人がチラホラと出てきました。皆さんも体調管理には充分に気をつけて過ごして下さいね。


 この頃、森吉の山岳部を車で走るとき、これまで以上に慎重に運転せざるを得なくなっています。その理由は「昆虫」達。蝶や蜻蛉が道路の上にもたくさん飛んでいて・・・それを気遣い、観察するためにはかなり速度を落とすこととなります。その結果目的地の到着が遅れることもしばしば・・・それも困ったことではありますが、あれほどたくさんの昆虫たちを無視して車で駆け抜けるのは・・・私には難しい。

 そこで・・・現在森吉の林道沿いで観察できる蝶のうち、ほんの一部をご紹介します。


 一番数が多くお目に掛かる機会が多いのがこちら!一見してタテハチョウの仲間とまでは現地でも解るのですが細かな模様まではなかなか難しい。結果写真にとって事務所で調べることになるのですがこの作業も楽しいのです^^。
 これは【メスグロヒョウモン】のオス♂だと思います。近くには名前の通り黒い躯のメス♀が飛んでいることもあります。


 同じ種類の蝶の裏側の解る写真も掲載します。昆虫に関しては全くの素人なので識別にも全く自信がありませんが・・・こうして調べている時間を楽しいと感じられるほど昆虫たちには魅力がイッパイです。

 子どもの頃・・・虫取り編みを持って野山を駆け回った記憶がある私としてはもう一度童心に返って・・・なんて思いもありますがやはり捕まえたりせずにありのままを観察するのが良いかな?とも思っています。

 ところで・・最近ここ秋田でも虫取り編みを持って駆け回る子ども達の姿を見る事が無くなりました。私の目に入っていないだけだとは思うのですが、私の子どもの頃の夏休みの楽しみと言えば・・・『昆虫採取』でしたけどね!


 暑い日が続きますが・・・今一度昆虫たちに目を向けて行きたいものですね?
 今でもカブトムシやクワガタを見てテンションの上がることありませんか?夏の夜は蛍を見ながら夕涼みをしてみては?私たちの周りにはたくさんの昆虫たちがいるのですから・・・。


ページ先頭へ↑

2010年07月22日繁殖中のコジュリン

秋田 足利 直哉

 連日30度以上の暑さが続くと、比較的暑さに弱い私たち東北の住民はキツイです。立ち寄ったお店でも冷たい物の在庫が品薄状態でした。
 熱中症対策としてもこまめに水分を補給するのが有効なようです。また室内にいても熱中症にかかる事もあるのだとか・・・私は対策としてスポーツドリンクと塩飴を買い込んできました。皆さんもしっかりとした熱中症対策をして下さいね。


 さて、そんな炎天下でも相変わらず野鳥達は元気です。このところ繁殖の報告が多くなっています。その中でも数多くの巣立ちを観察してきたので「繁殖期もそろそろ大詰め」といった書き方をしていましたが・・・実際にはまだまだまっただ中という種類も番もいます。言葉の使い方には注意が必要ですね・・。

 今日ご紹介する【コジュリン】も餌運びに大忙しの番です。小鳥たちは成鳥超が早いようで・・・先日ようやく餌運びを始めたな!と思っていたら既に大きな昆虫を頻繁に運ぶようになっていました。


 餌を運ぶ【コジュリン】のメス♀です。獲物は何でしょうか?黒っぽいのだけは解るのですが・・・


 この時運んでいたのはキリギリスでしょうか?緑色のバッタ類のようです。

 私が観察している2時間の間、メス♀個体はおよそ10~15分おきに餌を運んできます。時々私が身を乗り出すと警戒して餌を運び入れるのを躊躇したり止めたりしますが、それでも雛達を飢えさせまいと懸命のようです。それにしても繁殖期のメス♀って優秀な狩人ですね。



 ではオス♂はどうしているのか?というと・・・
  

 およそ1時間に1回のペースで餌を運んできます。朝の早い時間は少々インターバルも短いようですが日中はほとんどメス♀に任せっきりのようです。


 日に日に大きく成長していく雛達を養うために懸命な【コジュリン】達。この写真を撮影してから2日が経過していますから今はもうかなり大きくなっていることでしょう?それとももう巣立ちしているかも?
 この他にもまだまだ餌運びに忙しい種も番もいます。かと思えば巣立ちした幼鳥たちが飛び回る賑やかさもあります。今年はこれまでになく多くの子育てを観察できましたが、見れば見るほど野鳥達って賢いな~。逞しいな~。凄いな~等と感心してしまいます。



ページ先頭へ↑

2010年07月21日撥水機能

秋田 足利 直哉

 秋田県を含む東北北部も梅雨明けしました。梅雨明け後(昨日)はいきなり梅雨に逆戻りしたかのようなジメジメした一日となりその翌日(今日)は強烈な暑さに見舞われました。体調の管理には気をつけたいですね!!



 さて、もの凄い暑さとなった今日ですが・・・写真の関係(?)で、今日は雨の日の話題です。取り上げるのは雨にも負けず空に向かって囀りを披露していた【ホオジロ】です。


 梅雨の最後の雨は激しい雨となりました。森吉にも激しく降って人出を拒んでいたほど・・・そんな中でも【ホオジロ】達は逞しかった!!あちらこちらで空に向かって美声を響かせる【ホオジロ】がいました。
 写真をご覧になっても雨の強さが伝わるかと思います。窓を開けていると車内が水浸しになってしまうほどの雨でした。そんな中でも美声は響き渡ります。でもこの美声・・・仲間の【ホオジロ】達にはちゃんと届いていたのでしょうか??気になるところです・・・。


 この雨では森吉だけではなく各地の山々に人影はまばらであったことと思いますが、そんな中でも彼らはお構いなしで雨に打たれながら何度も何度も囀りを披露し続けます。


 そんな彼らの身体を見るとしっかりと雨をはじいて身体には雨粒が見えていました。丁度新しいレインウェアが雨をはじいて水玉を作るような状態です。
 彼らの羽はかなり高性能の撥水機能が備わっているようです。私のレインウェアに比べるともう雲泥の差・・・。彼らの身体に付いた雨粒を見ると自分のレインウェアの残念さがしみじみとこみ上げてきます・・・。

 
 この高性能な撥水機能を見せて水玉が出来ている羽には、飛翔の際、重要な役割を果たす風切羽を保護するように「雨覆」という羽があります。細かく言うと初列雨覆、大雨覆、中雨覆、小雨覆と分けることが出来ますがそのどれもが読んで字の如く!!大切な羽が雨に濡れてしまわないように覆い隠すという役割を持つ羽です。ようは彼らのレインウェアですね!!

 彼らはこの高性能な撥水機能を維持するためにメンテナンスつまり羽繕いを入念に行います。それに引き替え私のレインウェアはというと・・・トホホ。そりゃ性能に雲泥の差が出ますよね。


 昨日に引き続いて今日も野鳥の羽の話をしましたが本当に野鳥の羽って良くできていますよね?そして彼らの日頃の備えにも頭が下がります。早速レインウェアのメンテナンスをしよう!!



ページ先頭へ↑

ページ先頭へ