秋田
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2010年12月15日背眠していても・・
秋田 足利 直哉
双子座流星群が話題になっています。私も見たいと思っているのですが、空を見上げるにはちょっと厳しい天候になっているこのところの秋田市内です。今も窓の外は吹雪模様・・・。果たして秋田の方々は流れ星に願いを託すことは出来るのでしょうか?
はい。このところ長い文章の日記が続きました。頑張って書いているつもりは無いのですが・・出来るだけその空気を想像していただけるようにと詳細に書くと長くなってしまいがちです。そこを反省して・・・言う訳ではありませんが・・・今日はちょっと短めになりました。
巡視・調査で回る水辺には多くのカモ類が飛来しています。しかしながら今期は既に羽数、種数共に減少し始めています。なんだか例年と異なる状況にちょっと戸惑っているところです。
お馴染みの「南の池」でも過ごすカモの羽数が減少気味です。未だ水面の凍結もほとんど無い中でこれだけ羽数が減るのは気がかりです。環境省が行っている渡り鳥の飛来状況調査にその答え、あるいはヒントがあるかも知れません。渡り鳥の飛来調査はこちら
さて・・この時の南の池はひっそりと落ち着いた感じで、数百羽のコガモや【カルガモ】の大半が背眠状態で過ごしていました。

全体的に落ち着いた雰囲気に包まれていた「南の池」ですが・・・【カルガモ】達をよく見ると背眠しているように見えて、目はしっかりと見開いているのでした。
のんびりしているように見えて実はしっかりと警戒を怠っていない【カルガモ】達でした。
はい。このところ長い文章の日記が続きました。頑張って書いているつもりは無いのですが・・出来るだけその空気を想像していただけるようにと詳細に書くと長くなってしまいがちです。そこを反省して・・・言う訳ではありませんが・・・今日はちょっと短めになりました。
巡視・調査で回る水辺には多くのカモ類が飛来しています。しかしながら今期は既に羽数、種数共に減少し始めています。なんだか例年と異なる状況にちょっと戸惑っているところです。
お馴染みの「南の池」でも過ごすカモの羽数が減少気味です。未だ水面の凍結もほとんど無い中でこれだけ羽数が減るのは気がかりです。環境省が行っている渡り鳥の飛来状況調査にその答え、あるいはヒントがあるかも知れません。渡り鳥の飛来調査はこちら
さて・・この時の南の池はひっそりと落ち着いた感じで、数百羽のコガモや【カルガモ】の大半が背眠状態で過ごしていました。

全体的に落ち着いた雰囲気に包まれていた「南の池」ですが・・・【カルガモ】達をよく見ると背眠しているように見えて、目はしっかりと見開いているのでした。
のんびりしているように見えて実はしっかりと警戒を怠っていない【カルガモ】達でした。
2010年12月14日チョウゲンボウ 食べる順番
秋田 足利 直哉
普段から掃除をさぼりがちな私は毎年毎年大掃除が更にスケールアップして大大掃除となるので、今年こそは日頃から掃除をマメにやろう!と思ったのですが・・・また今年も大大掃除になりそうな気配です。
はい。気を取り直していきましょう。
この場所はおよそ1kmの一直線に伸びた農道を進んだ先にあります。しかもこの農道、最奥は行き止まりになっていて狭い場所でUターンをして戻ってこないといけない場所なんです。普通・・そんな場所には行く人はほとんど無く、道路も荒れているのが一般的かと思われます。しかしこの場所は一部の方々にはかなりの人気スポット。それもこの時期はその人気がかなり高まる!週末ともなれば譲り合いの精神が絶対必要になります。
かくいう私もその道を何度となく走っている者の一人です。この日もあたりをキョロキョロと伺いながら走っていました。
行き、トビとハシボソガラスが食べ物の奪い合いをしている場面を見て、ハイイロチュウヒの飛翔に見とれ・・・1km以上行った先でUターン。
帰り、今度は上空をヒシクイの群れが通過。そのおよその行き先を確認し、帰り道もただ戻るだけにならず気をよくしていた時・・・近くの標識に1羽の小型猛禽類が止まりました。
双眼鏡で見ると【チョウゲンボウ】のようです。行くときにはその姿を見つけることは出来なかったのですが、足下には大きなネズミをしっかりと捕らえています。
羽の特長からして・・・若いオス♂でしょうか?随分と上等な獲物を捕らえたものです。彼は慎重に辺りを見渡し、近くにカラスやトビが居ないか確認しているようです。幸い、先ほど獲物を争っていたトビとハシボソガラスは何処かへ移動してしまっていました。彼は私へも視線を送ってきます。私は彼の足下のネズミが欲しいとは思いませんから無関心オーラ(?)を出して(と言うか・・出したつもりで)様子を見ていました。
すると・・・

ネズミを食べ始めました。既に息絶えていたネズミは標識の上に座らされた状態でがっしりと押さえられています。それを頭からちぎっては食べ、ちぎっては食べあっという間に頭部は無くなってしまいました。

その後もちぎっては夢中で食べていました。この写真には勢いよくネズミの肉を引き千切る【チョウゲンボウ】の頭部がぶれて写っていますから貪り食べる様子がお分かりになるかも知れません。
そう言えば・・・これまで何度か【チョウゲンボウ】がネズミを捕らえて食べるシーンを観察できていました。今思えば・・・その時も頭から先に食べていたと記憶しています。そしてこの時もまた頭が真っ先に食べれていました。
食肉目の獣がネズミを捕らえ、食べるシーンを観察したことがありますがその時も頭から先に食べていました。もしかしたら・・・ネズミを補食する者達にとっては頭が一番のご馳走なのかも知れませんね。
さて・・・この【チョウゲンボウ】ですが、首から上を食べ終わった後、今度は腹部をちぎって食べ始めました。頭部の次は腹部です。腹部を食べる時はかなりの衝撃映像が飛び出しましたが此処では自粛しました。
この次は何処を食べるのかな?と期待して観察していたのですが・・・運悪くハシボソガラスに嗅ぎ付けられこの後、執拗に追い回される羽目になってしまい・・・私の観察も此処で終了。
はい。気を取り直していきましょう。
この場所はおよそ1kmの一直線に伸びた農道を進んだ先にあります。しかもこの農道、最奥は行き止まりになっていて狭い場所でUターンをして戻ってこないといけない場所なんです。普通・・そんな場所には行く人はほとんど無く、道路も荒れているのが一般的かと思われます。しかしこの場所は一部の方々にはかなりの人気スポット。それもこの時期はその人気がかなり高まる!週末ともなれば譲り合いの精神が絶対必要になります。
かくいう私もその道を何度となく走っている者の一人です。この日もあたりをキョロキョロと伺いながら走っていました。
行き、トビとハシボソガラスが食べ物の奪い合いをしている場面を見て、ハイイロチュウヒの飛翔に見とれ・・・1km以上行った先でUターン。
帰り、今度は上空をヒシクイの群れが通過。そのおよその行き先を確認し、帰り道もただ戻るだけにならず気をよくしていた時・・・近くの標識に1羽の小型猛禽類が止まりました。
双眼鏡で見ると【チョウゲンボウ】のようです。行くときにはその姿を見つけることは出来なかったのですが、足下には大きなネズミをしっかりと捕らえています。
羽の特長からして・・・若いオス♂でしょうか?随分と上等な獲物を捕らえたものです。彼は慎重に辺りを見渡し、近くにカラスやトビが居ないか確認しているようです。幸い、先ほど獲物を争っていたトビとハシボソガラスは何処かへ移動してしまっていました。彼は私へも視線を送ってきます。私は彼の足下のネズミが欲しいとは思いませんから無関心オーラ(?)を出して(と言うか・・出したつもりで)様子を見ていました。
すると・・・

ネズミを食べ始めました。既に息絶えていたネズミは標識の上に座らされた状態でがっしりと押さえられています。それを頭からちぎっては食べ、ちぎっては食べあっという間に頭部は無くなってしまいました。

その後もちぎっては夢中で食べていました。この写真には勢いよくネズミの肉を引き千切る【チョウゲンボウ】の頭部がぶれて写っていますから貪り食べる様子がお分かりになるかも知れません。
そう言えば・・・これまで何度か【チョウゲンボウ】がネズミを捕らえて食べるシーンを観察できていました。今思えば・・・その時も頭から先に食べていたと記憶しています。そしてこの時もまた頭が真っ先に食べれていました。
食肉目の獣がネズミを捕らえ、食べるシーンを観察したことがありますがその時も頭から先に食べていました。もしかしたら・・・ネズミを補食する者達にとっては頭が一番のご馳走なのかも知れませんね。
さて・・・この【チョウゲンボウ】ですが、首から上を食べ終わった後、今度は腹部をちぎって食べ始めました。頭部の次は腹部です。腹部を食べる時はかなりの衝撃映像が飛び出しましたが此処では自粛しました。
この次は何処を食べるのかな?と期待して観察していたのですが・・・運悪くハシボソガラスに嗅ぎ付けられこの後、執拗に追い回される羽目になってしまい・・・私の観察も此処で終了。
2010年12月13日ガンの観察
秋田 足利 直哉
週末の低気圧があたりを白い景色に変えていきましたが、今はすっかり元の冬枯れの景色に戻った秋田市内です。でも寒さだけはこの時期らしくなってきましたので今朝から防寒着をまた一段厚いモノに変えました。
ところで・・・まだまだ野鳥達は自分の居所がしっかりと定まらないのでしょうか?大潟に飛来しているガン達の過ごす場所が日替わり状態になっています。だいたい「いつもの場所」が決まっているはずなのに・・・どうしたものでしょうか?
色々と理由や事情はあると思うのですが・・・ガン達の観察に際して私たちに出来る事から考えてみませんか?
と言うことで・・・先ずはこの写真をご覧下さい。

こうしてガン達が並んで立ち、首を挙げてみんな同じような姿勢をしています。こうした姿を捉えた写真はよく見かける物ですが実はこれ・・・・『警戒して首を挙げてこちらの様子を伺っている』のです。中には逃げ出している個体もいます。
皆さんも観察している時、この様な場面は何度も経験があるかと思いますがこうした時、皆さんはどうしていますか??
いくつかの選択肢があるかと思いますが・・・
例えば・・・
①まだまだ距離が遠いのでもう少し近づいて観察・撮影する。
②飛翔した姿が美しいのでカメラを構えながらゆっくりと近づく。
この様な行動はガン達から見たらどうなんでしょうか??
ちなみに私はこの後・・・ガン達が警戒しているのでその場でジッと堪え、ガン達が警戒を解くのを待ちました。
すると程なく・・・こんな感じで少しずつ警戒を解く個体が現れてきます。

真ん中やや右側の2羽が餌を食べ始めたり、羽繕いをし始めました。でも未だ大半の個体は警戒したままです。
更にこの後、ジッとしていると全ての個体が採餌を再開しました。その時間は意外にも大した時間ではなく、待つのはそれほど苦にはなりません。それよりその後採餌したり、座って休憩したり、羽繕いをしたり普段の自然な姿に触れることが出来ます。
ガン達は一日の大半を採餌に費やしているのだそうです。また羽繕いや休憩も必要があって行う行動です。それを私たちが邪魔をしてはいけないと思うのです。
恐らく・・・私も先に挙げた①や②の選択をしていたらこの【ヒシクイ】の群れは何処か別の場所へと飛んでいったことでしょう。すると暫くは飛んで安全な他の場所を探さなくてはなりません。それが何度と繰り返されると・・・ガン達は居場所が無くなってしまうことでしょう。
そんな事になってしまってはガン達はもちろんのこと!私たちも決して良い状況ではないはずです。やっぱり野鳥観察は野鳥達の行動を観察するのが醍醐味ですから!!!
先日、とある観察中に【ヒシクイ】が1羽、私の方へと近づいてきました。その時、私は双眼鏡も構えず、カメラも構えずただ眺めていたのですが、そうすると【ヒシクイ】は私をそれほど気にせず、採餌を続けなんとなく近くまで来た。といった様子でした。
私にとってこの【ヒシクイ】との距離はかなり近くてワクワクするものでしたので衝動を抑えきれずにカメラを構えて撮影をしました。すると・・・

それまで気にもとめていなかった様子の【ヒシクイ】がおもむろに首を挙げて警戒しはじめました。この後・・・歩きながらではありましたが徐々に距離をとって離れていってしまいました。
ガンの観察をする人達の中でこんな事が言われています。
『ガンを観察する為の最強アイテムは軽トラ!!』
これには私も『そうかも!』と1票を投じたくなります。ガン達が採餌している田んぼにそこの田んぼを耕作している農家の方が軽トラで行くとガン達は私たち観察者に対するものとは違った対応をします。その様子を見ているとガン達はそこにいる人間が自分たちに興味関心を持っているのか?いないのか?解るんじゃないか?と思えてきます。
私たちは・・・ガン達の羽数をしっかりとカウントしよう。出来るだけ大きく撮影しよう。等と彼らを警戒させるような動きをしてしまっているようです。
農家の方が自分の田んぼに行くのはごく当たり前のこと。そこは仕事場であり行く目的は農作業。ガン達は『この人は農作業に来たのだから自分達に危険が及ぶことはないだろう』と見抜いているのかも知れません。だから農家の方々が軽トラで田んぼに行ってもガン達はいつもと変わらず自然の振る舞いをするのかも知れません。
先ほどの【ヒシクイ】もその時、それまで何気なくそこにいた人間が急に観察者やカメラマンになって自分をガン見しだしたから警戒して離れて行ってしまったのだと思います。
その経験からガン達は私たち人間を「自分たちに強い興味関心を示す観察者」か?否か?見抜く力を持っているのかも知れない。そしてその観察者が自分たちの警戒の範囲内に入ることをよしとしないようだ。と私は思っています。
ガンの観察には軽トラが良いと言ってるのではありません!!ガン達の自然の振る舞いを観察するにはガン達を警戒させないことが大切だと言いたいのです。
彼らが警戒しない距離を保つ。もし彼らが警戒する範囲内に入ってしまったらその警戒を解くまで待つ。というのはそれほど難しいことではないですよね?
ところで・・・まだまだ野鳥達は自分の居所がしっかりと定まらないのでしょうか?大潟に飛来しているガン達の過ごす場所が日替わり状態になっています。だいたい「いつもの場所」が決まっているはずなのに・・・どうしたものでしょうか?
色々と理由や事情はあると思うのですが・・・ガン達の観察に際して私たちに出来る事から考えてみませんか?
と言うことで・・・先ずはこの写真をご覧下さい。

こうしてガン達が並んで立ち、首を挙げてみんな同じような姿勢をしています。こうした姿を捉えた写真はよく見かける物ですが実はこれ・・・・『警戒して首を挙げてこちらの様子を伺っている』のです。中には逃げ出している個体もいます。
皆さんも観察している時、この様な場面は何度も経験があるかと思いますがこうした時、皆さんはどうしていますか??
いくつかの選択肢があるかと思いますが・・・
例えば・・・
①まだまだ距離が遠いのでもう少し近づいて観察・撮影する。
②飛翔した姿が美しいのでカメラを構えながらゆっくりと近づく。
この様な行動はガン達から見たらどうなんでしょうか??
ちなみに私はこの後・・・ガン達が警戒しているのでその場でジッと堪え、ガン達が警戒を解くのを待ちました。
すると程なく・・・こんな感じで少しずつ警戒を解く個体が現れてきます。

真ん中やや右側の2羽が餌を食べ始めたり、羽繕いをし始めました。でも未だ大半の個体は警戒したままです。
更にこの後、ジッとしていると全ての個体が採餌を再開しました。その時間は意外にも大した時間ではなく、待つのはそれほど苦にはなりません。それよりその後採餌したり、座って休憩したり、羽繕いをしたり普段の自然な姿に触れることが出来ます。
ガン達は一日の大半を採餌に費やしているのだそうです。また羽繕いや休憩も必要があって行う行動です。それを私たちが邪魔をしてはいけないと思うのです。
恐らく・・・私も先に挙げた①や②の選択をしていたらこの【ヒシクイ】の群れは何処か別の場所へと飛んでいったことでしょう。すると暫くは飛んで安全な他の場所を探さなくてはなりません。それが何度と繰り返されると・・・ガン達は居場所が無くなってしまうことでしょう。
そんな事になってしまってはガン達はもちろんのこと!私たちも決して良い状況ではないはずです。やっぱり野鳥観察は野鳥達の行動を観察するのが醍醐味ですから!!!
先日、とある観察中に【ヒシクイ】が1羽、私の方へと近づいてきました。その時、私は双眼鏡も構えず、カメラも構えずただ眺めていたのですが、そうすると【ヒシクイ】は私をそれほど気にせず、採餌を続けなんとなく近くまで来た。といった様子でした。
私にとってこの【ヒシクイ】との距離はかなり近くてワクワクするものでしたので衝動を抑えきれずにカメラを構えて撮影をしました。すると・・・

それまで気にもとめていなかった様子の【ヒシクイ】がおもむろに首を挙げて警戒しはじめました。この後・・・歩きながらではありましたが徐々に距離をとって離れていってしまいました。
ガンの観察をする人達の中でこんな事が言われています。
『ガンを観察する為の最強アイテムは軽トラ!!』
これには私も『そうかも!』と1票を投じたくなります。ガン達が採餌している田んぼにそこの田んぼを耕作している農家の方が軽トラで行くとガン達は私たち観察者に対するものとは違った対応をします。その様子を見ているとガン達はそこにいる人間が自分たちに興味関心を持っているのか?いないのか?解るんじゃないか?と思えてきます。
私たちは・・・ガン達の羽数をしっかりとカウントしよう。出来るだけ大きく撮影しよう。等と彼らを警戒させるような動きをしてしまっているようです。
農家の方が自分の田んぼに行くのはごく当たり前のこと。そこは仕事場であり行く目的は農作業。ガン達は『この人は農作業に来たのだから自分達に危険が及ぶことはないだろう』と見抜いているのかも知れません。だから農家の方々が軽トラで田んぼに行ってもガン達はいつもと変わらず自然の振る舞いをするのかも知れません。
先ほどの【ヒシクイ】もその時、それまで何気なくそこにいた人間が急に観察者やカメラマンになって自分をガン見しだしたから警戒して離れて行ってしまったのだと思います。
その経験からガン達は私たち人間を「自分たちに強い興味関心を示す観察者」か?否か?見抜く力を持っているのかも知れない。そしてその観察者が自分たちの警戒の範囲内に入ることをよしとしないようだ。と私は思っています。
ガンの観察には軽トラが良いと言ってるのではありません!!ガン達の自然の振る舞いを観察するにはガン達を警戒させないことが大切だと言いたいのです。
彼らが警戒しない距離を保つ。もし彼らが警戒する範囲内に入ってしまったらその警戒を解くまで待つ。というのはそれほど難しいことではないですよね?
2010年12月10日白鳥のみずのみ
秋田 足利 直哉
師走も10日となりました。私が日頃からお世話になっている師匠達もかなり忙しいようで・・・正に「師走」といった状態に。でもいくら忙しくても行動には余裕を持ちたいものです。私も何かが疎かにならないように注意しないと・・・。
はい。今日も昨日に続いて西部承水路沿いの水田で過ごしていたハクチョウの群れの観察からお伝えします。
この時期、田んぼでは稲が刈り取られ、畑の作物からも緑色が少なくなり、周囲は茶色主体の光景となっています。そんな中でハクチョウの大きくて真っ白な身体は遠くからでもよく目につきます。ですから水路に集中しているつもりでもパッと目を惹かれ・・・観察してしまいます^^
この時は100羽ほどの群れが田んぼで採餌していました。この群れはコハクチョウ主体の群れで、2~3割ほどオオハクチョウが混じっていました。
採餌の様子を観察していると近くにいたハクチョウが水を飲み始めました。

水田の中の水溜まりに嘴を水平に下ろし、下嘴に水をため込みます。

下嘴に溜まったら嘴を閉じて首を挙げ、喉に流し込みます。
ハクチョウを初めほとんどの野鳥は私たちのようにグビグビと吸い込んで水を飲むのではなくこの様に嘴に水を溜めて汲み上げてそれを流し込むようにして水を飲むのだそうです。この2枚の写真からはその様子がよくわかりますよね?
この飲み方で一度にどれくらい飲めるのか解りませんが、何度か繰り返して水を飲んでいました。

そして飲み終えると満足そうな表情を浮かべていました。
ところで皆さん気付かれました?この一連の写真ですが手前のハクチョウとその奥にボケて写っているハクチョウの動きがシンクロしていた事を!!3枚目の写真は、水を飲み終えた2羽のハクチョウたちがお互いの顔を見合わせているかのようですよね?
それともう一つ。こちらは気付かれた方も多いかと思いますが、左手前のハクチョウは嘴の大部分が黒く、黄色い部分がごく僅かに見られる程度です。そうこちらもコハクチョウの亜種である【アメリカコハクチョウ】です。黄色い部分を見比べると解るように、昨日の日記の【アメリカコハクチョウ】とは別個体です。
はい。今日も昨日に続いて西部承水路沿いの水田で過ごしていたハクチョウの群れの観察からお伝えします。
この時期、田んぼでは稲が刈り取られ、畑の作物からも緑色が少なくなり、周囲は茶色主体の光景となっています。そんな中でハクチョウの大きくて真っ白な身体は遠くからでもよく目につきます。ですから水路に集中しているつもりでもパッと目を惹かれ・・・観察してしまいます^^
この時は100羽ほどの群れが田んぼで採餌していました。この群れはコハクチョウ主体の群れで、2~3割ほどオオハクチョウが混じっていました。
採餌の様子を観察していると近くにいたハクチョウが水を飲み始めました。

水田の中の水溜まりに嘴を水平に下ろし、下嘴に水をため込みます。

下嘴に溜まったら嘴を閉じて首を挙げ、喉に流し込みます。
ハクチョウを初めほとんどの野鳥は私たちのようにグビグビと吸い込んで水を飲むのではなくこの様に嘴に水を溜めて汲み上げてそれを流し込むようにして水を飲むのだそうです。この2枚の写真からはその様子がよくわかりますよね?
この飲み方で一度にどれくらい飲めるのか解りませんが、何度か繰り返して水を飲んでいました。

そして飲み終えると満足そうな表情を浮かべていました。
ところで皆さん気付かれました?この一連の写真ですが手前のハクチョウとその奥にボケて写っているハクチョウの動きがシンクロしていた事を!!3枚目の写真は、水を飲み終えた2羽のハクチョウたちがお互いの顔を見合わせているかのようですよね?
それともう一つ。こちらは気付かれた方も多いかと思いますが、左手前のハクチョウは嘴の大部分が黒く、黄色い部分がごく僅かに見られる程度です。そうこちらもコハクチョウの亜種である【アメリカコハクチョウ】です。黄色い部分を見比べると解るように、昨日の日記の【アメリカコハクチョウ】とは別個体です。
2010年12月09日嘴が真っ黒!?
秋田 足利 直哉
今、大潟村には滅多にお目にかかれない野鳥が数カ所で見られているようで普段より多くのバーダー達がやって来ているようです。既にいくつかのブログ等でも紹介されていますから皆さんの中には既にご存じの方もいるかも知れませんね。私はと言うと・・・完全に乗り遅れています。
はい。と、言うことで私はいつも通りに自分が仕事中に出会った野鳥達の話題です。
近頃、ハクチョウの群れがあちらこちらで観られるようになってきました。数羽から十数羽の小さな群れもあれば数百羽の大きな群れもあります。大潟草原鳥獣保護区沿いの水田にも決まって数十羽の群れがいて落ち穂や稲わらや雑草を食べています。
その中にちょっと変わった(?)ハクチョウを見かけました。

こちらがそのハクチョウです。大きさはコハクチョウよりもやや大きい感じ。最大の特徴は嘴です。

横からみるとこんな感じです。あれっ?と思ってじっくりと観察してみました。
嘴が真っ黒に見えます。体つきなどは周りにいるコハクチョウと大差はありませんがやはり若干大きいように見えます。

やはり最大の特徴である嘴をじっくり見てみようと思い・・・スコープでドアップにして見てみたら・・・真っ黒に見えた嘴にも眼の先にほんの僅かな黄色い部分がありました。田んぼの泥で解りにくくなっていますが両側に確かに黄色い部分が認められます。
このハクチョウはコハクチョウの亜種とされている【アメリカコハクチョウ】です。図鑑や様々な資料には「迷鳥」とか「稀な冬鳥」との記載がみられますが大潟村では継続して観察できています。少なくとも私がアクティブレンジャーになってからは毎年確実に観察できていますから。
珍鳥フィーバーに乗り遅れている私ですがこうして仕事中にも希少な野鳥を観察することが出来ています。改めて大潟村の鳥相の豊かさに驚かされ、それを支えて素晴らしい環境があることを実感する今日この頃です。
はい。と、言うことで私はいつも通りに自分が仕事中に出会った野鳥達の話題です。
近頃、ハクチョウの群れがあちらこちらで観られるようになってきました。数羽から十数羽の小さな群れもあれば数百羽の大きな群れもあります。大潟草原鳥獣保護区沿いの水田にも決まって数十羽の群れがいて落ち穂や稲わらや雑草を食べています。
その中にちょっと変わった(?)ハクチョウを見かけました。

こちらがそのハクチョウです。大きさはコハクチョウよりもやや大きい感じ。最大の特徴は嘴です。

横からみるとこんな感じです。あれっ?と思ってじっくりと観察してみました。
嘴が真っ黒に見えます。体つきなどは周りにいるコハクチョウと大差はありませんがやはり若干大きいように見えます。

やはり最大の特徴である嘴をじっくり見てみようと思い・・・スコープでドアップにして見てみたら・・・真っ黒に見えた嘴にも眼の先にほんの僅かな黄色い部分がありました。田んぼの泥で解りにくくなっていますが両側に確かに黄色い部分が認められます。
このハクチョウはコハクチョウの亜種とされている【アメリカコハクチョウ】です。図鑑や様々な資料には「迷鳥」とか「稀な冬鳥」との記載がみられますが大潟村では継続して観察できています。少なくとも私がアクティブレンジャーになってからは毎年確実に観察できていますから。
珍鳥フィーバーに乗り遅れている私ですがこうして仕事中にも希少な野鳥を観察することが出来ています。改めて大潟村の鳥相の豊かさに驚かされ、それを支えて素晴らしい環境があることを実感する今日この頃です。
2010年12月08日チュウヒが照準を定めたら・・
秋田 足利 直哉
このところ「大潟村の野鳥」が各新聞や業界誌などに取り上げられる機会が増えてきたように感じます。それも一面を飾ったり、トップ記事になっていたり・・・確実に注目が高まっているようです。
はい。今日は昨日の日記で書いたとおり、管理棟から観察した【チュウヒ】を取り上げます。
この時期、管理棟で観察しているとオオタカ、ハヤブサ、そして【チュウヒ】のハンティングが(運が良ければ・・)見られるのですがそれぞれ特徴的な方法で獲物に狙いを定め、それぞれが特徴的な方法で獲物を狩ろうとします。オオタカやハヤブサの場合、見通しの利く高い木の上で狙いを定めると言う点で共通していますが【チュウヒ】の場合、独特の浅いV字飛行をしながら顔をキョロキョロと動かして『何処かに獲物はいないかな~』という心境が見えるような動きをします。
そんな様子はかなりの頻繁に見ることが出来ますが、この日は管理棟近くで獲物を見つけたようで・・・とても面白い動きを見せてくれました。
先ほどまでゆったりとしたスピードでヒラヒラと飛んでいた【チュウヒ】が突如、急停止しました。

これがその急停止したときの様子です。先ほどまで水平になっていた身体をほぼ垂直にして尾羽をイッパイに広げて急減速しました。その時も視線は獲物を捕らえて離してはいなかったようです。

減速して獲物に照準を合わせた【チュウヒ】は高度を一気に落としてきます。そうしたときオオタカやハヤブサは直線的に猛スピードで飛んできますが、【チュウヒ】は一直線ではなく、いくつもの複雑な弧を縦に横に斜めに描くようにして降りていきました。

そしてヨシの穂先に達した時には長い足を伸ばして獲物に照準を合わせていたようです。この後しばらく【チュウヒ】の姿はヨシの中に隠れていました。此処で何があったのか?当の【チュウヒ】にしか分かりませんが・・・
この【チュウヒ】が降りた場所ですが、密生した背の高いヨシがある場所で身体の大きな猛禽類が出入り出来るような広い空間は無いはずです。このヨシ原の中では観察用に整備している通路以外では自由に身動きできる場所があるとは思えません。でも【チュウヒ】には(ほぼ)真下に降りて、(ほぼ)真上に飛び上がることが出来るという他の鳥達には無い特殊な能力が備わっているそうなのでスポット的にヨシが疎かな場所があればそれで充分なのだそうです。
私もこの情報は詳しい方に聞いたり、テレビで見たりして得た情報だったのですがこうして生で観察すると強い印象として残ります。【チュウヒ】が『ヨシ原のタカ』と称されるのは繁殖場所がヨシ原であるばかりではなく、ヨシ原で生きていく様々な能力を備えているからなのだと実感できる観察でした。
近頃大潟村には【チュウヒ】に魅せられた方々が訪れるようになりました。その方々とお話ししていると【チュウヒ】には実にたくさんの魅力があることに気付きます。よく言われるのは独特の浅いV字に広げた飛翔形。他には1羽1羽全て異なると思えるほどの羽の(色の)違い。あるいはまるでフクロウのような顔が好きだ!と言う方もいました。
どうやら【チュウヒ】にはまだまだたくさんの魅力がありそうです。皆さんも是非ご自身の目で実際に観察して下さい。
ちなみに・・・【チュウヒ】を観察するなら今がオススメです。これから冬が本格化し、大潟村のヨシ原が雪に覆われるようになると現在のようにたくさんの【チュウヒ】を観察することは出来なくなりますから・・
はい。今日は昨日の日記で書いたとおり、管理棟から観察した【チュウヒ】を取り上げます。
この時期、管理棟で観察しているとオオタカ、ハヤブサ、そして【チュウヒ】のハンティングが(運が良ければ・・)見られるのですがそれぞれ特徴的な方法で獲物に狙いを定め、それぞれが特徴的な方法で獲物を狩ろうとします。オオタカやハヤブサの場合、見通しの利く高い木の上で狙いを定めると言う点で共通していますが【チュウヒ】の場合、独特の浅いV字飛行をしながら顔をキョロキョロと動かして『何処かに獲物はいないかな~』という心境が見えるような動きをします。
そんな様子はかなりの頻繁に見ることが出来ますが、この日は管理棟近くで獲物を見つけたようで・・・とても面白い動きを見せてくれました。
先ほどまでゆったりとしたスピードでヒラヒラと飛んでいた【チュウヒ】が突如、急停止しました。

これがその急停止したときの様子です。先ほどまで水平になっていた身体をほぼ垂直にして尾羽をイッパイに広げて急減速しました。その時も視線は獲物を捕らえて離してはいなかったようです。

減速して獲物に照準を合わせた【チュウヒ】は高度を一気に落としてきます。そうしたときオオタカやハヤブサは直線的に猛スピードで飛んできますが、【チュウヒ】は一直線ではなく、いくつもの複雑な弧を縦に横に斜めに描くようにして降りていきました。

そしてヨシの穂先に達した時には長い足を伸ばして獲物に照準を合わせていたようです。この後しばらく【チュウヒ】の姿はヨシの中に隠れていました。此処で何があったのか?当の【チュウヒ】にしか分かりませんが・・・
この【チュウヒ】が降りた場所ですが、密生した背の高いヨシがある場所で身体の大きな猛禽類が出入り出来るような広い空間は無いはずです。このヨシ原の中では観察用に整備している通路以外では自由に身動きできる場所があるとは思えません。でも【チュウヒ】には(ほぼ)真下に降りて、(ほぼ)真上に飛び上がることが出来るという他の鳥達には無い特殊な能力が備わっているそうなのでスポット的にヨシが疎かな場所があればそれで充分なのだそうです。
私もこの情報は詳しい方に聞いたり、テレビで見たりして得た情報だったのですがこうして生で観察すると強い印象として残ります。【チュウヒ】が『ヨシ原のタカ』と称されるのは繁殖場所がヨシ原であるばかりではなく、ヨシ原で生きていく様々な能力を備えているからなのだと実感できる観察でした。
近頃大潟村には【チュウヒ】に魅せられた方々が訪れるようになりました。その方々とお話ししていると【チュウヒ】には実にたくさんの魅力があることに気付きます。よく言われるのは独特の浅いV字に広げた飛翔形。他には1羽1羽全て異なると思えるほどの羽の(色の)違い。あるいはまるでフクロウのような顔が好きだ!と言う方もいました。
どうやら【チュウヒ】にはまだまだたくさんの魅力がありそうです。皆さんも是非ご自身の目で実際に観察して下さい。
ちなみに・・・【チュウヒ】を観察するなら今がオススメです。これから冬が本格化し、大潟村のヨシ原が雪に覆われるようになると現在のようにたくさんの【チュウヒ】を観察することは出来なくなりますから・・
2010年12月07日大仙市からの野鳥観察会
秋田 足利 直哉
今日は「大雪」。文字通りの雪とはなりませんでしたが師走らしい寒さがやって来ました。これでこの時期としては平年並みになったのだとか・・・。と言うことはこれから先、空から落ちてくるのは雨ではなく雪になりますね~。
今日は先週金曜日に大潟草原鳥獣保護区管理棟と大潟村内の各地を回って行われた野鳥観察会についてのご報告です。
お越し頂いたのは秋田県大仙市の公民館で活動されている「大仙市広域生涯学習自然保護の会」の皆さん25名です。これより先に一度同じような企画をして大潟村各地で野鳥観察をしたところ非常に好評で「是非もう一度!」「前回行けなかったので是非!」との声を受けて行われた野鳥観察会だったそうです。
午前10時半を少し回った頃、管理棟に1台のバスが到着しました。
実はその30分ほど前から管理棟の2階で私一人で野鳥観察をしていたのですが、この時【チュウヒ】がカモの群れを追い回すいつもの光景が繰り広げられていました。それを見ながら・・「早く来ないかな?チュウヒがいるうちに来てくれないかな?」とソワソワしながら時間が経つのが遅いと感じていました。
よく見ると【チュウヒ】は2羽いて、それぞれヨシ原に降りたり、水辺を旋回したり色々な行動を見せていて、更にはオオタカも木の上からカモの群れをジッと見ていました。この状況を一人で見るのは勿体ない!!早くぅ~~ってタイミングにバスは到着したのです。
このチャンスを逃してはならない!と早速2階に上がっていただいて野鳥観察をしていただきました。皆さんいきなり【チュウヒ】を見られて大喜びです。


こんな光景は大潟ならでは!皆さん口々に喜びの声を上げていました。
この時、私は鳥獣保護区の概要説明や最近の観察・調査からお話しさせていただく時間をもらっていたのですが・・・すぐ側を【チュウヒ】が飛び回っているのに私の話で耳を汚すのもかなり気が引けてしまいました。
そこで【チュウヒ】の行動が一段落するまでじっくり観察していただきました。

皆さんが観察した【チュウヒ】です。後ろの建物は大潟村で一番高い建物です。
さて・・・皆さんが管理棟に着くまでヤキモキしながら待っていた私ですが、結局皆さんが到着してから良い場面が目白押し!!【チュウヒ】3羽の競演やオオタカ、ハヤブサまで顔を見せてくれました。
私としても一度に【チュウヒ】を3羽見たのは何時以来だったか?思い出せないくらいです。きっとこの日来られた皆さんは鳥運がいい方ばかりだったのでしょう!!管理棟を出てからもシジュウカラガンの群れを観察したりとかなり充実した野鳥観察が出来たようです。
私もこの日は【チュウヒ】三昧の良い観察が出来ました。折角なので明日もその【チュウヒ】の観察シーンから日記を書こうかな?と思っています。お楽しみに^^
今日は先週金曜日に大潟草原鳥獣保護区管理棟と大潟村内の各地を回って行われた野鳥観察会についてのご報告です。
お越し頂いたのは秋田県大仙市の公民館で活動されている「大仙市広域生涯学習自然保護の会」の皆さん25名です。これより先に一度同じような企画をして大潟村各地で野鳥観察をしたところ非常に好評で「是非もう一度!」「前回行けなかったので是非!」との声を受けて行われた野鳥観察会だったそうです。
午前10時半を少し回った頃、管理棟に1台のバスが到着しました。
実はその30分ほど前から管理棟の2階で私一人で野鳥観察をしていたのですが、この時【チュウヒ】がカモの群れを追い回すいつもの光景が繰り広げられていました。それを見ながら・・「早く来ないかな?チュウヒがいるうちに来てくれないかな?」とソワソワしながら時間が経つのが遅いと感じていました。
よく見ると【チュウヒ】は2羽いて、それぞれヨシ原に降りたり、水辺を旋回したり色々な行動を見せていて、更にはオオタカも木の上からカモの群れをジッと見ていました。この状況を一人で見るのは勿体ない!!早くぅ~~ってタイミングにバスは到着したのです。
このチャンスを逃してはならない!と早速2階に上がっていただいて野鳥観察をしていただきました。皆さんいきなり【チュウヒ】を見られて大喜びです。


こんな光景は大潟ならでは!皆さん口々に喜びの声を上げていました。
この時、私は鳥獣保護区の概要説明や最近の観察・調査からお話しさせていただく時間をもらっていたのですが・・・すぐ側を【チュウヒ】が飛び回っているのに私の話で耳を汚すのもかなり気が引けてしまいました。
そこで【チュウヒ】の行動が一段落するまでじっくり観察していただきました。

皆さんが観察した【チュウヒ】です。後ろの建物は大潟村で一番高い建物です。
さて・・・皆さんが管理棟に着くまでヤキモキしながら待っていた私ですが、結局皆さんが到着してから良い場面が目白押し!!【チュウヒ】3羽の競演やオオタカ、ハヤブサまで顔を見せてくれました。
私としても一度に【チュウヒ】を3羽見たのは何時以来だったか?思い出せないくらいです。きっとこの日来られた皆さんは鳥運がいい方ばかりだったのでしょう!!管理棟を出てからもシジュウカラガンの群れを観察したりとかなり充実した野鳥観察が出来たようです。
私もこの日は【チュウヒ】三昧の良い観察が出来ました。折角なので明日もその【チュウヒ】の観察シーンから日記を書こうかな?と思っています。お楽しみに^^
2010年12月06日斜め45度
秋田 足利 直哉
12月言うのにそれほど気温が下がらず、この時期としては薄着での行動が可能となっているここ数日の秋田市内です。しかし明日以降各地で平年並みの気温に戻るのだとか・・・
さて、普段は山岳地等に生息していて冬になると平地にやって来る野鳥がいます。そんな彼らを「漂鳥」と呼ぶそうですが、今、大潟ではそんな漂鳥たちの姿をたくさん見ることが出来ます。
今日ご紹介する【キクイタダキ】もそんな漂鳥のひとつです。
【キクイタダキ】は普段、森吉山麓などの山岳地に生息しています。その他各地の里山等にも生息しています。
大潟にいる【キクイタダキ】が普段は何処で暮らしているのか解りませんが確かに冬になると増えてくるのです。先日、大潟草原鳥獣保護区の管理棟の目と鼻の先に広がる松林にヒガラ・シジュウカラの混群がいました。しばらく観察していると末の枝先にちょっと羽色の異なる小さな小さな小鳥を見つけました。
ちょこまかと忙しなく動くその小鳥を双眼鏡で追いますがなかなか姿をじっくり見せてはくれません。

ようやく姿を見せてくれたと思ったら・・・後ろ姿でした。

それでも枝先で動き回るのでこちらを向いてくれるのを期待して暫く見ていましたが・・・時々チラッと目が見えるくらい・・・。

また動いて、飛んでいってしまうかな?と思ったら最後に一度振り返ってくれて下斜め45度からその可愛らしい姿を見せてくれました^^
ようやく魅せてくれたその姿に嬉しさと同時に何か不思議な感覚を感じました。斜め45度から見る顔には何か特別な力でもあるのでしょうか?
おっと、話がちょっと違う方向へ行きかけてます・・・もとい!!
これまでの大潟草原鳥獣保護区での【キクイタダキ】の観察記録を見ると冬期に散見される程度で、夏の間には観察が途絶えます。その年によっては春の渡りの時期に見られたり、厳冬期に見られたりしますが、どうやら決まって見られる時期というのが無いようです。観察範囲を大潟村全域に広げるともう少し違った傾向が見られるのかも知れませんが今のところそういったデータがありません。
一昨年2月、友人が森吉山中で【キクイタダキ】の鳴き声を聞き、それを聞いて私と友人数名が目を凝らしたら姿をチラッと見ることが出来ました。その時はこんな厳冬期にこんな山奥に【キクイタダキ】がいるんだ?と思い、中には移動しないで山岳地帯に留まる個体もいるのかな?と思った記憶がありますが、実際のところどうなんでしょうかね?
森吉の奥山地域でも繁殖地よりは気象条件が厳しくはなく、そこで冬を乗り切っていたのか?はたまた当時思った通り移動しないで留まっていたのか?大潟草原鳥獣保護区で冬期に観察される【キクイタダキ】はどこからやってきたのか?知りたいことは山ほどありますね・・・。
さて、普段は山岳地等に生息していて冬になると平地にやって来る野鳥がいます。そんな彼らを「漂鳥」と呼ぶそうですが、今、大潟ではそんな漂鳥たちの姿をたくさん見ることが出来ます。
今日ご紹介する【キクイタダキ】もそんな漂鳥のひとつです。
【キクイタダキ】は普段、森吉山麓などの山岳地に生息しています。その他各地の里山等にも生息しています。
大潟にいる【キクイタダキ】が普段は何処で暮らしているのか解りませんが確かに冬になると増えてくるのです。先日、大潟草原鳥獣保護区の管理棟の目と鼻の先に広がる松林にヒガラ・シジュウカラの混群がいました。しばらく観察していると末の枝先にちょっと羽色の異なる小さな小さな小鳥を見つけました。
ちょこまかと忙しなく動くその小鳥を双眼鏡で追いますがなかなか姿をじっくり見せてはくれません。

ようやく姿を見せてくれたと思ったら・・・後ろ姿でした。

それでも枝先で動き回るのでこちらを向いてくれるのを期待して暫く見ていましたが・・・時々チラッと目が見えるくらい・・・。

また動いて、飛んでいってしまうかな?と思ったら最後に一度振り返ってくれて下斜め45度からその可愛らしい姿を見せてくれました^^
ようやく魅せてくれたその姿に嬉しさと同時に何か不思議な感覚を感じました。斜め45度から見る顔には何か特別な力でもあるのでしょうか?
おっと、話がちょっと違う方向へ行きかけてます・・・もとい!!
これまでの大潟草原鳥獣保護区での【キクイタダキ】の観察記録を見ると冬期に散見される程度で、夏の間には観察が途絶えます。その年によっては春の渡りの時期に見られたり、厳冬期に見られたりしますが、どうやら決まって見られる時期というのが無いようです。観察範囲を大潟村全域に広げるともう少し違った傾向が見られるのかも知れませんが今のところそういったデータがありません。
一昨年2月、友人が森吉山中で【キクイタダキ】の鳴き声を聞き、それを聞いて私と友人数名が目を凝らしたら姿をチラッと見ることが出来ました。その時はこんな厳冬期にこんな山奥に【キクイタダキ】がいるんだ?と思い、中には移動しないで山岳地帯に留まる個体もいるのかな?と思った記憶がありますが、実際のところどうなんでしょうかね?
森吉の奥山地域でも繁殖地よりは気象条件が厳しくはなく、そこで冬を乗り切っていたのか?はたまた当時思った通り移動しないで留まっていたのか?大潟草原鳥獣保護区で冬期に観察される【キクイタダキ】はどこからやってきたのか?知りたいことは山ほどありますね・・・。
2010年12月03日コガモ 潜った!?
秋田 足利 直哉
今日は10度台の後半という12月とは思えない高い気温の元での仕事でした。秋田県内でも12月の最高気温を記録したところがあったようです。まだ寒さに体が慣れていないので良かったような気もしますが・・・あまり温かいのも変な感じがします。
そんな暖かい日だったからという訳ではありませんが・・・今日は南の池で観察した【コガモ】の水浴びについて取り上げました。
この日記では色々な野鳥の水浴びシーンを取り上げてきました。大きなタンチョウから小さなスズメまでほとんどの野鳥達が水浴びをします。そんな中でもこの時期飛来してきているカモ達の水浴びは観察できる頻度も高く、皆さんもご覧になるチャンスが多いと思って取り上げました。
南の池で調査をしていると、たくさんの【コガモ】達が水浴びを始めました。上空を猛禽が旋回し飛んで逃げ回って一息ついた後でした。こうしたタイミングでは実に多くの個体が水浴びをします。その中の1羽が激しい水しぶきを上げて水浴びをしていました。

頭から水を被るように激しく水を浴びて翼を水に浸けるように羽ばたくので水しぶきが凄い!!私も観察しながら「このオス♂はかなり激しくやってるな~」と思いながらある予感があったのでずっとカメラを向け続けていました。
するとこれまでよりも更に激しく豪快な水しぶきが上がりました。

あまりに激しくて水浴びをしている当の本人(鳥)が見えないくらいです。
この時、私の予感は的中し、狙った場面を撮影することが出来ました。

その激しい水しぶきを上げた後、水浴びをしていた【コガモ】オス♂の姿が忽然と消えてしまいました。
皆さんももうお分かりかと思いますが・・・【コガモ】は水の中に潜っていったのです。
【コガモ】はいわゆる潜水ガモの仲間ではなく淡水ガモの仲間です。しかし【コガモ】を初めカルガモやマガモなどの淡水ガモ達もこの様な水浴びスタイルをする事があるため、水中に姿を消すことは意外にも(?)よくあります。
確かに水中に潜ってしまった方が体全体に水を浴びる事が出来ます。というかもう水浴びどころの話ではありませんよね?きっと彼らも短い時間で効率よく水浴びをして羽繕いが出来るように潜水というスタイルを取り入れているのでしょう。
皆さんも【コガモ】達の潜水しての効率よい水浴びを是非、観察してみて下さい。非常に短時間で効率よく行われるためお時間は取らせません^^
そんな暖かい日だったからという訳ではありませんが・・・今日は南の池で観察した【コガモ】の水浴びについて取り上げました。
この日記では色々な野鳥の水浴びシーンを取り上げてきました。大きなタンチョウから小さなスズメまでほとんどの野鳥達が水浴びをします。そんな中でもこの時期飛来してきているカモ達の水浴びは観察できる頻度も高く、皆さんもご覧になるチャンスが多いと思って取り上げました。
南の池で調査をしていると、たくさんの【コガモ】達が水浴びを始めました。上空を猛禽が旋回し飛んで逃げ回って一息ついた後でした。こうしたタイミングでは実に多くの個体が水浴びをします。その中の1羽が激しい水しぶきを上げて水浴びをしていました。

頭から水を被るように激しく水を浴びて翼を水に浸けるように羽ばたくので水しぶきが凄い!!私も観察しながら「このオス♂はかなり激しくやってるな~」と思いながらある予感があったのでずっとカメラを向け続けていました。
するとこれまでよりも更に激しく豪快な水しぶきが上がりました。

あまりに激しくて水浴びをしている当の本人(鳥)が見えないくらいです。
この時、私の予感は的中し、狙った場面を撮影することが出来ました。

その激しい水しぶきを上げた後、水浴びをしていた【コガモ】オス♂の姿が忽然と消えてしまいました。
皆さんももうお分かりかと思いますが・・・【コガモ】は水の中に潜っていったのです。
【コガモ】はいわゆる潜水ガモの仲間ではなく淡水ガモの仲間です。しかし【コガモ】を初めカルガモやマガモなどの淡水ガモ達もこの様な水浴びスタイルをする事があるため、水中に姿を消すことは意外にも(?)よくあります。
確かに水中に潜ってしまった方が体全体に水を浴びる事が出来ます。というかもう水浴びどころの話ではありませんよね?きっと彼らも短い時間で効率よく水浴びをして羽繕いが出来るように潜水というスタイルを取り入れているのでしょう。
皆さんも【コガモ】達の潜水しての効率よい水浴びを是非、観察してみて下さい。非常に短時間で効率よく行われるためお時間は取らせません^^


はい。それでも私はいつもと変わらず、地道に積み重ねている観察知見を元にした日記を書いていきます。
今日は昨日に引き続き【カルガモ】の話題です。
このところ秋田の愛鳥家の方々から『普段何気なく流して見ていた野鳥達もちゃんと見ないとね!』なんて声を聞きます。色々とキッカケはあるようですがその意見には私も全くの同感です。例えば今日取り上げた【カルガモ】も普段は『なんだ・・カルか・・』と言われがちな存在ですが、細かく観察すると『おぉぉ~』と思うことがたくさんあります。
今回こうして【カルガモ】を取り上げるにあたって再度図鑑に目を通して見ると、知らない事がいかに多いか思い知らされました。
例えば・・・「上尾筒をキチンと観察すると雌雄の判別が出来るかも?」とか・・「身体を覆う茶褐色の色合いは身体の後方に行くほど濃くなる傾向がある」とか「顔の黒線が特徴的だがオス♂の方がくっきりしている傾向がある」なんて情報は全く眼中にありませんでした。
【カルガモ】と言えば「雌雄同色」で「夏も冬も羽の外見が変わらない」と曖昧な感覚で見ていましたが、既述の情報をもって観察すると【カルガモ】の群れを見る感覚も変わってくると云うものです。
そして・・カモの特長でもある翼鏡も「青でその上下に細い(マガモに比べて)白いラインがあり、中にはラインが無いものもいる」と思いこんでいました。
水路に群れていた【カルガモ】を観察していると羽ばたきをしそうな個体がいたので連続してシャッターを押しました。
タイミング良く翼鏡の状態が解る写真が撮れていました。
よく見ると・・・確かに翼鏡は複雑な青色をしています。これは青色の色素があって青く見えているのではなく構造色で青く見えているのだからその時々で違って見えるのはよくあることです。でもその上下の白いラインは随分と幅広でクッキリと見えています。「白いラインは細く、中には無いものも」・・なんて情報はこの個体には当てはまりません。パッと見てマガモのそれと同じくらいはあります。
残念ながら上尾筒は見えていませんが、身体の後方にいくほど羽色が濃くなるというのは確かに認めることが出来ます。
これまでの観察はなんとも薄っぺらい観察だったと反省しきりです。正直カモの群れの中に【カルガモ】を見つけても流していていましたし、遠くにいても3列風切の白線が目立つので識別にも困ることが無かったのも理由としてあげられます。でもそれぞれを対比して観察したり、一つの個体をじっくり観察するとまだまだ驚きがありそうです。これからは【カルガモ】も注意して観察しようと思います。
動物や鳥に造詣の深いあるお方が『不知不愛』という言葉を解説してくれました。「その動物や鳥の事をよく知らないから愛せないんだ。その動物や鳥のことをもっともっと深く知れば愛情もきっと深まる。」といった意味合いでした。その時には希少で情報の乏しい種についてお話しいただいている中での解説でしたが、こうして身近な野鳥についてもあてはまる深い言葉だと思い返しています。