秋田
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2011年01月07日キジの食事
秋田 足利 直哉
今日の秋田市内は時折猛烈な吹雪で視界が極端に制限されるときがあったりと如何にも秋田の冬らしい日となりました。今朝は通勤電車が遅れ、その他の電車も運休が出たり、飛行機は欠航が出るなど交通機関も乱れたようです。
はい。そんな厳しい条件の秋田県内からは越冬のためにやってきている冬鳥達も避難しているようで・・・ガンの生息数も少なくなっています。またシジュウカラガンは確認できていますがハクガンは確認できなくなりました。
そうして渡り鳥たちは天候などを考慮しながら(?)移動することが可能ですが野鳥の中にはそれほど飛ぶのが得意ではない種もいます。今日取り上げた【キジ】はそんな野鳥の代表格でしょう。
辺り一面が雪に覆われている今、【キジ】達はどの様にして餌を得ているのでしょうか?

雪が積もった畑に一羽の【キジ】がいました。ここは確か・・大豆畑だったはずです。
大潟草原鳥獣保護区一帯は特に風が強い事で知られているエリアです。例え多くの積雪があってもその強風によって吹き飛ばされてしまい一様に雪が積もると言うことがありません。
この畑は西部承水路沿いにあって周囲には建物が無く強風にさらされる場所です。ですから他の場所よりも積もった雪が少ないようでぴょんぴょんと植物の残骸のような物が見えています。

すると・・・その一帯の中から風で雪が飛ばされてしまっている部分に【キジ】が頭をつっこんで何かを食べているようです。それが大豆なのか?他の植物なのか?解りませんが・・・
普段【キジ】は藪の中を歩いて移動するなど周囲を経過して慎重な行動をしているようですが、雪が降るとこうして広い場所に出てきます。というのも恐らくはこうした開けた場所は風が強く、積雪が少ないので他の場所に比べて餌が採りやすいのではないでしょうか?
現在秋田県内は狩猟期間のまっただ中。保護区から外れた場所ではハンターを見かけることも少なくはありません。【キジ】にしてみれば広い場所に出てくるのは大変なリスクがあることと思いますが喰わなきゃ生きていけませんからね!!こんな時、私に出来るのは食事の邪魔をせずに立ち去ることぐらい・・。この時も数枚の写真を撮って退散しました。
これから益々冬が本格化し厳しくなっていき【キジ】にとっては積雪とハンターと・・特に厳しい時期がやってきます。でも生息域が広く環境適応能力が高い【キジ】ですからきっと乗り越えていくのでしょう。
はい。そんな厳しい条件の秋田県内からは越冬のためにやってきている冬鳥達も避難しているようで・・・ガンの生息数も少なくなっています。またシジュウカラガンは確認できていますがハクガンは確認できなくなりました。
そうして渡り鳥たちは天候などを考慮しながら(?)移動することが可能ですが野鳥の中にはそれほど飛ぶのが得意ではない種もいます。今日取り上げた【キジ】はそんな野鳥の代表格でしょう。
辺り一面が雪に覆われている今、【キジ】達はどの様にして餌を得ているのでしょうか?

雪が積もった畑に一羽の【キジ】がいました。ここは確か・・大豆畑だったはずです。
大潟草原鳥獣保護区一帯は特に風が強い事で知られているエリアです。例え多くの積雪があってもその強風によって吹き飛ばされてしまい一様に雪が積もると言うことがありません。
この畑は西部承水路沿いにあって周囲には建物が無く強風にさらされる場所です。ですから他の場所よりも積もった雪が少ないようでぴょんぴょんと植物の残骸のような物が見えています。

すると・・・その一帯の中から風で雪が飛ばされてしまっている部分に【キジ】が頭をつっこんで何かを食べているようです。それが大豆なのか?他の植物なのか?解りませんが・・・
普段【キジ】は藪の中を歩いて移動するなど周囲を経過して慎重な行動をしているようですが、雪が降るとこうして広い場所に出てきます。というのも恐らくはこうした開けた場所は風が強く、積雪が少ないので他の場所に比べて餌が採りやすいのではないでしょうか?
現在秋田県内は狩猟期間のまっただ中。保護区から外れた場所ではハンターを見かけることも少なくはありません。【キジ】にしてみれば広い場所に出てくるのは大変なリスクがあることと思いますが喰わなきゃ生きていけませんからね!!こんな時、私に出来るのは食事の邪魔をせずに立ち去ることぐらい・・。この時も数枚の写真を撮って退散しました。
これから益々冬が本格化し厳しくなっていき【キジ】にとっては積雪とハンターと・・特に厳しい時期がやってきます。でも生息域が広く環境適応能力が高い【キジ】ですからきっと乗り越えていくのでしょう。
2011年01月06日ススキの穂先にて
秋田 足利 直哉
秋田県内は寒い一日となりました。しかも今日は色々な寒さを体験してきました。内陸部の身体の芯からキーンと凍えるような寒さと、沿岸部の強風が地吹雪となって吹き付ける寒さと・・秋田の冬も様々です。
はい。そんな今日も元気に活動する野鳥達の話題です。
雪が積もった日。地面が覆われ、それまであった餌が雪の下に消えてしまいます。そんな時、大潟のヨシ、ススキ原ではたくさんの小鳥たちに出会うことが出来ます。特に出会いの確率が高いのが【ホオジロ】です。
10羽程の小群で松の木やヨシ、ススキ原で採餌している【ホオジロ】達に出会いました。それまで地面に落ちている草の種子やらを食べていたのですが、雪が積もって地面が真っ白になってしまったこの日、身を隠しやすいススキ原に餌を求めてやって来たようです。
ススキの実は手箒(ホウキ)状になった穂に稔っています。その小さな実を啄む【ホオジロ】は手箒状の穂から手頃な1本をセレクトして嘴で咥えていました。

無数にある穂の中から手頃の1本を咥えました。咥えるポイントは実の着いている一番の根元の部分です。

そのポイントからまるで私たちが串焼きを欲張って串を抜き取るように一気に食べるかのように・・・穂先に向かって実を削ぎ取るようにして口の中へと運んでいました。

そして穂先まで達すると・・・一気に穂を解放します。と、これの繰り返し。何度も何度もこうしてススキの小さな実を食べていました。
観察していて、ススキの穂先がぴょ~んとはじける様子が可笑しくて・・・1本1本咥えていく様子が可愛らしくて・・・久しぶりにほんわか出来た観察でした。
寒い中でもこうして野鳥達の生きる姿を見るとそこには確かなぬくもりというか熱を感じる事が出来て何だか暖かな気持ちになれます。 いいですよね~こういうぬくもりって!!
はい。そんな今日も元気に活動する野鳥達の話題です。
雪が積もった日。地面が覆われ、それまであった餌が雪の下に消えてしまいます。そんな時、大潟のヨシ、ススキ原ではたくさんの小鳥たちに出会うことが出来ます。特に出会いの確率が高いのが【ホオジロ】です。
10羽程の小群で松の木やヨシ、ススキ原で採餌している【ホオジロ】達に出会いました。それまで地面に落ちている草の種子やらを食べていたのですが、雪が積もって地面が真っ白になってしまったこの日、身を隠しやすいススキ原に餌を求めてやって来たようです。
ススキの実は手箒(ホウキ)状になった穂に稔っています。その小さな実を啄む【ホオジロ】は手箒状の穂から手頃な1本をセレクトして嘴で咥えていました。

無数にある穂の中から手頃の1本を咥えました。咥えるポイントは実の着いている一番の根元の部分です。

そのポイントからまるで私たちが串焼きを欲張って串を抜き取るように一気に食べるかのように・・・穂先に向かって実を削ぎ取るようにして口の中へと運んでいました。

そして穂先まで達すると・・・一気に穂を解放します。と、これの繰り返し。何度も何度もこうしてススキの小さな実を食べていました。
観察していて、ススキの穂先がぴょ~んとはじける様子が可笑しくて・・・1本1本咥えていく様子が可愛らしくて・・・久しぶりにほんわか出来た観察でした。
寒い中でもこうして野鳥達の生きる姿を見るとそこには確かなぬくもりというか熱を感じる事が出来て何だか暖かな気持ちになれます。 いいですよね~こういうぬくもりって!!
2011年01月05日胴体着氷
秋田 足利 直哉
秋田市内は年始に降った雪が道路脇に集められ・・それが溶け出し・・雪のせいで排水がままならず・・道路や歩道は水浸し状態なところが目立ちます。それが夜になると凍結するので危険なことこの上なし!私も通勤時氷に足を取られて滑り転倒。洋服や濡れるわ・・・痛いわ・・・もぅ。
はい。そんな私の話はこれくらいにして日記を書きます。
現在、大潟村やその周辺の水辺は凍結範囲が広がり、日によってはほとんど結氷している事も珍しくはなくなりました。厳冬期には完全に結氷する日が何日も続きますからまだまだ本格的な寒さではないのかも知れませんけど、一気に冬らしくなってきたので野鳥達にもちょっと戸惑いがあるようです。
この日も西部承水路はほぼ全面凍結。ハクチョウたちが過ごすエリアも氷がはっていました。毎度思うことですが・・・そんな冷たい氷の上で過ごすハクチョウ達の逞しさを感じながらカウントしていたときのことです。
上空から鳴き声が聞こえてきました。どうやら今私がカウントしているエリアに降りようとしているようだったのでカウントを中断して降りてくるのを観察していました。
一羽また一羽と次々に降りてくるのですがなんかいつもと様子が違っています。気になってじっくり観察していると面白いことが起きていました。
それは・・・

【オオハクチョウ】の成鳥が着氷体勢に入りました。ここから急減速していきます。

氷の上を滑らせるために足を出して着氷体勢を作ります。・・・と此処まではいつもと変わらないのですが!

氷の上を滑るはずの足が思うように滑ってくれません・・・どうやら完全には凍結していないようでシャーベット状の氷のようです。だから表面を滑らせる前に足が取られてしまっているようです。
おそらく【オオハクチョウ】達は氷の表面を足で滑ってブレーキをかけようと思っていたようですが、シャーベット状の氷だったので思った異常にブレーキが利いてしまったようです。

なので・・・足は沈みかけて、もの凄い抵抗がかかり、身体が前のめりになってしまっていました。ですから勢い余って胸からシャーベット状の氷に倒れ込むことに・・・
これと同じようなことが私たちの身に起こるとどうなりますか?滑るはずの足が滑らず・・・でも身体は止まらず・・・結果:『大転倒』ですよね?きっとかなり痛いだろうし、恥ずかしさもあるかも知れません。
しかし!【オオハクチョウ】達はそれが当たり前で、何もなかったかのように落ち着き払っていました^^
つまりこれは思いがけない『転倒』ではなく、予定していた『胴体着氷』だったんです。(多分・・・・)
はい。そんな私の話はこれくらいにして日記を書きます。
現在、大潟村やその周辺の水辺は凍結範囲が広がり、日によってはほとんど結氷している事も珍しくはなくなりました。厳冬期には完全に結氷する日が何日も続きますからまだまだ本格的な寒さではないのかも知れませんけど、一気に冬らしくなってきたので野鳥達にもちょっと戸惑いがあるようです。
この日も西部承水路はほぼ全面凍結。ハクチョウたちが過ごすエリアも氷がはっていました。毎度思うことですが・・・そんな冷たい氷の上で過ごすハクチョウ達の逞しさを感じながらカウントしていたときのことです。
上空から鳴き声が聞こえてきました。どうやら今私がカウントしているエリアに降りようとしているようだったのでカウントを中断して降りてくるのを観察していました。
一羽また一羽と次々に降りてくるのですがなんかいつもと様子が違っています。気になってじっくり観察していると面白いことが起きていました。
それは・・・

【オオハクチョウ】の成鳥が着氷体勢に入りました。ここから急減速していきます。

氷の上を滑らせるために足を出して着氷体勢を作ります。・・・と此処まではいつもと変わらないのですが!

氷の上を滑るはずの足が思うように滑ってくれません・・・どうやら完全には凍結していないようでシャーベット状の氷のようです。だから表面を滑らせる前に足が取られてしまっているようです。
おそらく【オオハクチョウ】達は氷の表面を足で滑ってブレーキをかけようと思っていたようですが、シャーベット状の氷だったので思った異常にブレーキが利いてしまったようです。

なので・・・足は沈みかけて、もの凄い抵抗がかかり、身体が前のめりになってしまっていました。ですから勢い余って胸からシャーベット状の氷に倒れ込むことに・・・
これと同じようなことが私たちの身に起こるとどうなりますか?滑るはずの足が滑らず・・・でも身体は止まらず・・・結果:『大転倒』ですよね?きっとかなり痛いだろうし、恥ずかしさもあるかも知れません。
しかし!【オオハクチョウ】達はそれが当たり前で、何もなかったかのように落ち着き払っていました^^
つまりこれは思いがけない『転倒』ではなく、予定していた『胴体着氷』だったんです。(多分・・・・)
2011年01月04日コゲラのエダツツキ
秋田 足利 直哉
当事務所では今日から通常通りの業務を行っております。本年もよろしくお願いいたします。
本日、昨年分の記事もまとめてアップされてます。アクティブレンジャー日記を本年もよろしくお願い申し上げます。
はい。新年最初の記事ですが・・・新年早々からお目にかかる機会が多い【コゲラ】を取り上げました。なんだか今年は【コゲラ】との”縁”が太いのかも知れません!!と勝手に思いこんで親密になれたらな~なんて思っています。
巡視中のこと。水路沿いの林で耳を澄ましているといつもとは違った鳴き声が聞こえてきました。しかもかなりの至近距離から聞こえます!この時は鳴き声の主が解っていたのになかなかその姿を見つける事が出来ません。声のする方向を注視しても未だ見つかりません・・・。
「あれ?おかしいな」と思って双眼鏡での捜索範囲を広げてようやくその姿を見つけることが出来ました。

【コゲラ】がいたのはこんな細い枝の先っぽ。私はてっきり木の幹にいるものだと思いこんでいて木の幹や太い枝ばかり探していたので見つけることが出来なかったのです・・・。
そんな私に居場所を教えてくれるように何度も何度も鳴き声を挙げてくれたお陰でしっかりと観察することが出来ました。しかもその後も長い時間この場所にいてじっくり観察させてくれました。

この【コゲラ】ですが、この細い枝の先で樹皮をめくって餌を採るのかと思いきや・・なんとしっかりとドラミングして餌を採っていました。
驚くことにこんな枝を突いているのにしっかりとドラミング音が響き渡るのです。もちろん大音量というわけにはいきませんが、コツコツコツとしっかりとした打音が聞こえてくるんです。
もう一つ驚いたのが【コゲラ】の足の使い方。こんな細い枝ですから足を上下にして枝を横から鷲づかみ状態で身体を支えている(旗手が旗を支えるように柄に対して直角に指を使う)のかと思いきや・・・なんと両足の両足の四つの指を木の幹にいる時と同じような使い方で身体を支えていました。いくら枝が細くても【コゲラ】の足はその様な構造になっていると言うことでしょうか??
この【コゲラ】は2つも興味深い観察ポイントをじっくりと見せてくれました。きっとこの先も色んな野鳥が色んな面白い観察ポイントをたくさん見せてくれると思います。それに期待して・・私もコツコツと観察を積み重ねてお伝えしていきますのでこれからもお楽しみに!!
本日、昨年分の記事もまとめてアップされてます。アクティブレンジャー日記を本年もよろしくお願い申し上げます。
はい。新年最初の記事ですが・・・新年早々からお目にかかる機会が多い【コゲラ】を取り上げました。なんだか今年は【コゲラ】との”縁”が太いのかも知れません!!と勝手に思いこんで親密になれたらな~なんて思っています。
巡視中のこと。水路沿いの林で耳を澄ましているといつもとは違った鳴き声が聞こえてきました。しかもかなりの至近距離から聞こえます!この時は鳴き声の主が解っていたのになかなかその姿を見つける事が出来ません。声のする方向を注視しても未だ見つかりません・・・。
「あれ?おかしいな」と思って双眼鏡での捜索範囲を広げてようやくその姿を見つけることが出来ました。

【コゲラ】がいたのはこんな細い枝の先っぽ。私はてっきり木の幹にいるものだと思いこんでいて木の幹や太い枝ばかり探していたので見つけることが出来なかったのです・・・。
そんな私に居場所を教えてくれるように何度も何度も鳴き声を挙げてくれたお陰でしっかりと観察することが出来ました。しかもその後も長い時間この場所にいてじっくり観察させてくれました。

この【コゲラ】ですが、この細い枝の先で樹皮をめくって餌を採るのかと思いきや・・なんとしっかりとドラミングして餌を採っていました。
驚くことにこんな枝を突いているのにしっかりとドラミング音が響き渡るのです。もちろん大音量というわけにはいきませんが、コツコツコツとしっかりとした打音が聞こえてくるんです。
もう一つ驚いたのが【コゲラ】の足の使い方。こんな細い枝ですから足を上下にして枝を横から鷲づかみ状態で身体を支えている(旗手が旗を支えるように柄に対して直角に指を使う)のかと思いきや・・・なんと両足の両足の四つの指を木の幹にいる時と同じような使い方で身体を支えていました。いくら枝が細くても【コゲラ】の足はその様な構造になっていると言うことでしょうか??
この【コゲラ】は2つも興味深い観察ポイントをじっくりと見せてくれました。きっとこの先も色んな野鳥が色んな面白い観察ポイントをたくさん見せてくれると思います。それに期待して・・私もコツコツと観察を積み重ねてお伝えしていきますのでこれからもお楽しみに!!
2010年12月28日ヌルデ食堂 ~アオゲラ編~
秋田 足利 直哉
今日は仕事納めの日という方も多いかも知れません。当事務所でも今日が仕事納めと言うことでいつもよりも念入りに掃除をして、溜まったゴミを捨て、書類の山を整理して、新しいカレンダーに交換して・・・新しい年を迎える準備が出来ました。
はい。どうやら残念ながら・・・この日記を皆さんがお読みになれるのは新しい年になってからとなりそうです。その際、記事にタイムラグを感じるかも知れませんがご了承下さい。
今日は昨日に引き続いて森吉山麓の某所にある『ヌルデ』の実に集まる野鳥の話。今日はレギュラー陣の中から【アオゲラ】を取り上げます。この日はなんと一度に7羽もの【アオゲラ】が集まって『ヌルデ』の実を食べ漁っていました。私自身一目でこれほどたくさんの【アオゲラ】を見たことがありませんでしたからかなりの衝撃を受けての観察となりました。
とはいえ・・写真撮影は一羽ずつ行わなければなりません。この7羽はお互いに微妙な距離をとって採餌しているので・・・
前にも同じようなことを言いましたが・・キツツキの仲間は木の幹や枝を突いて採餌するのはお馴染みですが決してその様なスタイルばかりで採餌するのではなく、時には地面に降りて採餌したり(これをチツツキと呼んでいます。)、この様↓に木の実を突いて直接採餌したり(これをミツツキと呼んでいます。)するのです。
この【アオゲラ】は仲間の中でも一目置かれる存在だったのでしょうか?特等席と思われる場所を”でん”と確保してじっくりと『ヌルデ』の実を啄んでいました。

穂の上に直接陣取って実を啄みます。

見た目には貪るようにして食べているように見えましたが意外にも一粒一粒嘴で咥えて食べているようでした。
この辺りは昨日のイカルとは異なった食事スタイルです。両者の嘴を比べてみると両極端なほど違いますよね?太くて短くて重厚なイカルの嘴と、細くて真っ直ぐで長い【アオゲラ】の嘴。その嘴の形状がそのまま食事スタイルの差となっているようです。
そして・・忘れてはいけないのが【アオゲラ】を初めとするキツツキの仲間が木の幹に捕まる際に自分の身体を安定させるために尾羽を押しつけるようにして両足と併せて3点支持の状態で身体を支えること。

この様に細い枝の上でもしっかりと尾羽を使って3点支持状態で身体を安定させていました。【アオゲラ】の採餌を観察していると尾羽はバランス装置としての役割だけではなく第3の足とでも言うべき存在だと感心します。野鳥の身体って本当に良くできているものだ!と感心し、野鳥達はその良くできた機能をしっかりと活用して生活しているものだと感心します。
野鳥達を観察していると・・・私たちも自分の身体の機能を充分に活かして生活しなくてはいけないような気がしてきます。
さて、これにて本年のアクティブレンジャー日記は終了です。次回は来年と言うことで・・これまでと同様お付き合いいただけましたら幸いです。
では皆さん。よいお年をお迎えください。
はい。どうやら残念ながら・・・この日記を皆さんがお読みになれるのは新しい年になってからとなりそうです。その際、記事にタイムラグを感じるかも知れませんがご了承下さい。
今日は昨日に引き続いて森吉山麓の某所にある『ヌルデ』の実に集まる野鳥の話。今日はレギュラー陣の中から【アオゲラ】を取り上げます。この日はなんと一度に7羽もの【アオゲラ】が集まって『ヌルデ』の実を食べ漁っていました。私自身一目でこれほどたくさんの【アオゲラ】を見たことがありませんでしたからかなりの衝撃を受けての観察となりました。
とはいえ・・写真撮影は一羽ずつ行わなければなりません。この7羽はお互いに微妙な距離をとって採餌しているので・・・
前にも同じようなことを言いましたが・・キツツキの仲間は木の幹や枝を突いて採餌するのはお馴染みですが決してその様なスタイルばかりで採餌するのではなく、時には地面に降りて採餌したり(これをチツツキと呼んでいます。)、この様↓に木の実を突いて直接採餌したり(これをミツツキと呼んでいます。)するのです。
この【アオゲラ】は仲間の中でも一目置かれる存在だったのでしょうか?特等席と思われる場所を”でん”と確保してじっくりと『ヌルデ』の実を啄んでいました。

穂の上に直接陣取って実を啄みます。

見た目には貪るようにして食べているように見えましたが意外にも一粒一粒嘴で咥えて食べているようでした。
この辺りは昨日のイカルとは異なった食事スタイルです。両者の嘴を比べてみると両極端なほど違いますよね?太くて短くて重厚なイカルの嘴と、細くて真っ直ぐで長い【アオゲラ】の嘴。その嘴の形状がそのまま食事スタイルの差となっているようです。
そして・・忘れてはいけないのが【アオゲラ】を初めとするキツツキの仲間が木の幹に捕まる際に自分の身体を安定させるために尾羽を押しつけるようにして両足と併せて3点支持の状態で身体を支えること。

この様に細い枝の上でもしっかりと尾羽を使って3点支持状態で身体を安定させていました。【アオゲラ】の採餌を観察していると尾羽はバランス装置としての役割だけではなく第3の足とでも言うべき存在だと感心します。野鳥の身体って本当に良くできているものだ!と感心し、野鳥達はその良くできた機能をしっかりと活用して生活しているものだと感心します。
野鳥達を観察していると・・・私たちも自分の身体の機能を充分に活かして生活しなくてはいけないような気がしてきます。
さて、これにて本年のアクティブレンジャー日記は終了です。次回は来年と言うことで・・これまでと同様お付き合いいただけましたら幸いです。
では皆さん。よいお年をお迎えください。
2010年12月27日ヌルデ食堂 ~イカル編~
秋田 足利 直哉
いよいよ2010年もラストウィーク。年内の業務もあと今日と明日を残すのみ。皆さん新しい年を迎える準備は進んでますか??
はい。この週末には強烈なクリスマス寒波に見舞われた東北地方。周辺にはどっさりと雪が積もって道幅が狭くなっています。空もスッキリとせずこの時期特有の鉛色の空が広がっていました。
そんな時期でも、野鳥達は元気に過ごしていました。そこで今期最後はこの時期(勝手に)恒例となった『ヌルデ』の実に集まる野鳥達の姿をお届けします。今日は【イカル】を取り上げました。
この時期、私が足を運ぶ場所にある『ヌルデ』にはたくさんの野鳥達が集まってきます。この日記でも過去にアカゲラ・アオゲラ・コゲラ・ツグミ・ヒヨドリなどが採餌する様子をお伝えしてきました。
今日取り上げる【イカル】はそうしたレギュラー陣とはちょっとちがってなかなかお目にかかる事がないのでどちらかと言えば・・『珍客』と言えるかも知れません。
そんな【イカル】は他のレギュラー陣が通りかかる車に警戒したりして落ち着かない中、どっしり構えてたっぷりと『ヌルデ』の実を啄んでいました。

実がたっぷりと付いている穂に狙いを定めます。

少々遠くても身体を伸ばして実を啄もうとします。

時にはこんなに身体を伸ばして落ちそうになったり、逆さまにぶら下がってみたり・・・
この【イカル】は黄色い大きな嘴にたくさんの実をくっつけながら食べていました。穂状に稔った実をその茎にそって削ぎ取るようにして実を食べていました。かと思えば一粒一粒啄んでみたりとその場に応じて臨機応変に採餌の仕方を変えている様子は見応えのあるものでした。
ただ残念だったのは嘴に入れた後、実はどの様になって【イカル】の体内に消えていくのかがイマイチしっかりと観察できなかったこと・・・。これについては次回以降の課題とします。
はい。この週末には強烈なクリスマス寒波に見舞われた東北地方。周辺にはどっさりと雪が積もって道幅が狭くなっています。空もスッキリとせずこの時期特有の鉛色の空が広がっていました。
そんな時期でも、野鳥達は元気に過ごしていました。そこで今期最後はこの時期(勝手に)恒例となった『ヌルデ』の実に集まる野鳥達の姿をお届けします。今日は【イカル】を取り上げました。
この時期、私が足を運ぶ場所にある『ヌルデ』にはたくさんの野鳥達が集まってきます。この日記でも過去にアカゲラ・アオゲラ・コゲラ・ツグミ・ヒヨドリなどが採餌する様子をお伝えしてきました。
今日取り上げる【イカル】はそうしたレギュラー陣とはちょっとちがってなかなかお目にかかる事がないのでどちらかと言えば・・『珍客』と言えるかも知れません。
そんな【イカル】は他のレギュラー陣が通りかかる車に警戒したりして落ち着かない中、どっしり構えてたっぷりと『ヌルデ』の実を啄んでいました。

実がたっぷりと付いている穂に狙いを定めます。

少々遠くても身体を伸ばして実を啄もうとします。

時にはこんなに身体を伸ばして落ちそうになったり、逆さまにぶら下がってみたり・・・
この【イカル】は黄色い大きな嘴にたくさんの実をくっつけながら食べていました。穂状に稔った実をその茎にそって削ぎ取るようにして実を食べていました。かと思えば一粒一粒啄んでみたりとその場に応じて臨機応変に採餌の仕方を変えている様子は見応えのあるものでした。
ただ残念だったのは嘴に入れた後、実はどの様になって【イカル】の体内に消えていくのかがイマイチしっかりと観察できなかったこと・・・。これについては次回以降の課題とします。
2010年12月22日な・・なんだこいつ?
秋田 足利 直哉
赤銅色の月ってどんな?だろうとワクワクしながら空を見ていましたが残念ながら雲に覆われた空を眺めるだけでした。このところ天体ショーに縁がないな。
はい。今日は・・・『危うく、拙速な判断をするところだった^^』って話です。私の経験談で恐縮ですがお付き合い下さい。
昨日の日記で取り上げた幼羽が残るハクチョウの観察をしていたときのことです。コハクチョウとアメリカコハクチョウに幼羽混じりの個体がいるんだから【オオハクチョウ】にもいるだろうと思って探していた時のことです。
意外にもあっさりと顔と首の周囲に幼羽が混じっているように見える個体を1羽見つけました。しかし!!嘴を見た瞬間!!私はビックリしてしまいました。先ずはこの写真をご覧下さい。

幼羽にも注目していただきたいのですが、嘴に注目して下さい。確かに【オオハクチョウ】だと思って見たその嘴の大半が黒いんです!!
いくらかでも見やすいようにトリミングした写真も合わせてみました。これを見た瞬間の驚いたの何のって・・・(笑)
『な・・なんだこいつ?』と目が釘付けになりました。コハクチョウの嘴の黄色い部分が小さなアメリカコハクチョウというのは聞いたことがありますがアメリカオオハクチョウなんて聞いたことがありません。【オオハクチョウ】の嘴は黄色い部分が先端に向かって入り込むような形になっていてコハクチョウよりも広範にわたって広がっているはずなのに、この個体は随分と黄色い部分が小さいのです。
私の頭には・・・「これってもしかして新種?」とか「新種じゃないにしてもかなりレアな事例?」とかもう色んな事がぐるぐると巡っていました。恥ずかしながらちょっとした興奮状態です^^。
そんな私が近くにいても気にするぞぶりも見せず・・採餌をしたり、舞い降りてくる仲間のハクチョウたちを眺めたりしていました。すると、この【オオハクチョウ】が歩きながら移動を始めました。それに併せて観察を続けていたときまたしても驚きの個体が!!

幼羽混じりの【オオハクチョウ】が移動した先に今度は完全な成鳥と見える【オオハクチョウ】の嘴の黄色い部分が小さな個体がいたのです。
「えええぇぇマジかよ!!」と更に興奮しながら嘴をよ~~く観察すると大半が黒いと思った嘴に黄色い部分が透けて見えるような気がしました。スコープで確認すると間違いなく黄色い部分が透けています。
これで・・・大体のことは察する事が出来ました。皆さんももうお分かりですよね?? はい!そうです。笑ってやって下さい。

少々落胆して・・でもまぁそんなわけ無いわな!と思い、ちょっと時間をおいてから先ほどの幼羽混じりの個体の嘴を確認するとやっぱり!!先ほどの成鳥と同じように黄色い部分が透けて見えていました。
どうやら・・水田での採餌中、泥にまみれて夢中で採餌するうちに真っ黒な泥が嘴に付着してしまっていて、それがたまたま嘴の黒い部分と見分けが付かないほど黒かったので早合点してしまったのです。
最初の写真だけ撮って、次の場所へ移動してしまっていたら・・・『今日凄いハクチョウを見ました!』と報告していたかも知れません。拙速に判断していたら飛んだ恥をかくところでした。
危ない危ない^^;
はい。今日は・・・『危うく、拙速な判断をするところだった^^』って話です。私の経験談で恐縮ですがお付き合い下さい。
昨日の日記で取り上げた幼羽が残るハクチョウの観察をしていたときのことです。コハクチョウとアメリカコハクチョウに幼羽混じりの個体がいるんだから【オオハクチョウ】にもいるだろうと思って探していた時のことです。
意外にもあっさりと顔と首の周囲に幼羽が混じっているように見える個体を1羽見つけました。しかし!!嘴を見た瞬間!!私はビックリしてしまいました。先ずはこの写真をご覧下さい。

幼羽にも注目していただきたいのですが、嘴に注目して下さい。確かに【オオハクチョウ】だと思って見たその嘴の大半が黒いんです!!
いくらかでも見やすいようにトリミングした写真も合わせてみました。これを見た瞬間の驚いたの何のって・・・(笑)
『な・・なんだこいつ?』と目が釘付けになりました。コハクチョウの嘴の黄色い部分が小さなアメリカコハクチョウというのは聞いたことがありますがアメリカオオハクチョウなんて聞いたことがありません。【オオハクチョウ】の嘴は黄色い部分が先端に向かって入り込むような形になっていてコハクチョウよりも広範にわたって広がっているはずなのに、この個体は随分と黄色い部分が小さいのです。
私の頭には・・・「これってもしかして新種?」とか「新種じゃないにしてもかなりレアな事例?」とかもう色んな事がぐるぐると巡っていました。恥ずかしながらちょっとした興奮状態です^^。
そんな私が近くにいても気にするぞぶりも見せず・・採餌をしたり、舞い降りてくる仲間のハクチョウたちを眺めたりしていました。すると、この【オオハクチョウ】が歩きながら移動を始めました。それに併せて観察を続けていたときまたしても驚きの個体が!!

幼羽混じりの【オオハクチョウ】が移動した先に今度は完全な成鳥と見える【オオハクチョウ】の嘴の黄色い部分が小さな個体がいたのです。
「えええぇぇマジかよ!!」と更に興奮しながら嘴をよ~~く観察すると大半が黒いと思った嘴に黄色い部分が透けて見えるような気がしました。スコープで確認すると間違いなく黄色い部分が透けています。
これで・・・大体のことは察する事が出来ました。皆さんももうお分かりですよね?? はい!そうです。笑ってやって下さい。

少々落胆して・・でもまぁそんなわけ無いわな!と思い、ちょっと時間をおいてから先ほどの幼羽混じりの個体の嘴を確認するとやっぱり!!先ほどの成鳥と同じように黄色い部分が透けて見えていました。
どうやら・・水田での採餌中、泥にまみれて夢中で採餌するうちに真っ黒な泥が嘴に付着してしまっていて、それがたまたま嘴の黒い部分と見分けが付かないほど黒かったので早合点してしまったのです。
最初の写真だけ撮って、次の場所へ移動してしまっていたら・・・『今日凄いハクチョウを見ました!』と報告していたかも知れません。拙速に判断していたら飛んだ恥をかくところでした。
危ない危ない^^;
2010年12月21日幼羽まじりのコハクチョウ達
秋田 足利 直哉
今朝の通勤電車では何時にも増して高校生達がテンション高くしていた会話していました。聞く気もなく耳に入った会話に寄れば今日が終業式のようで明日から冬休みなのだとか・・そりゃテンションも上がるかと思いながらの通勤でした。
最近、お会いする方々に『鳥インフルエンザで大変でしょ?』と声をかけていただきます。その場で短い会話をするのですが中にはちょっと誤解をされているかな?と思われる方もいらっしゃいます。私たちは巡視や調査で日頃から野鳥観察を行っていますが、通常の野鳥観察で人間に感染する事は無いとされています。こちらに参考となるサイトを貼り付けましたのでご覧下さい。
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/
と言うことで・・通常業務の範囲ではハクチョウの観察も行っています。今日はその中から【コハクチョウ】達の群れの中で見た、完全な成鳥でもなく、かといって幼鳥でもない個体を取り上げてみました。
ハクチョウを観察する際、オオハクチョウであれ【コハクチョウ】であれ身体全体が白くて嘴が黒と黄色の個体は成鳥。身体全体が灰色で嘴が黒とピンクあるいは灰色の個体は幼鳥。という識別はかなり知られているところですが、実際にハクチョウの群れを観察していると、全体的には成鳥の特長を備えているけどよく見ると幼鳥のような羽が混じっている個体。というのが存在します。
そのような個体を亜成鳥と呼んでいるようですが、その群れによっては随分とその数が多いことがあります。先日観察していたハクチョウの群れの内の【コハクチョウ】達にはたくさんの亜成鳥を見ることが出来ました。

一見すると【コハクチョウ】の成鳥に見えますが首の後ろ側や顔の横に灰色の幼羽が疎らに残っているのが解ります。

写真左の個体がそれにあたります。こちらはごく僅かですが首の後ろ側に灰色の幼羽が残っています。
ところでこの【コハクチョウ】は嘴の黄色い部分がやや少なめですね?体格的には他の【コハクチョウ】と大差はないようです。

こちらは紹介した3羽の中で最も幼羽が多く混じっている個体です。顔を見た途端に幼羽が目に入りますよね?
こちらは【アメリカコハクチョウ】でしょうか?体格は他の【コハクチョウ】と比べても大差は見られませんでしたが嘴の黄色い部分は明らかに少ないですね。
断定する事は出来ませんが、今日紹介した【コハクチョウ】達は今期、身体全体が灰色で嘴が黒とピンクあるいは灰色という特長を有して飛来している幼鳥の”1コ上”の【コハクチョウ】でしょうか。あるいは”2コ上”もいるのでしょうか?
考えてみれば・・・群れの中には様々な年代のハクチョウがいて当たり前です。当然、成鳥か幼鳥かだけではないはずです。そういった視点でハクチョウの群れを見るともしかしたらハクチョウ同士の人間(白鳥)模様のようなモノが見えてくるかも知れません。今度数羽の家族単位で過ごすハクチョウを見かけたら注意して観察してみようと思っています。
最近、お会いする方々に『鳥インフルエンザで大変でしょ?』と声をかけていただきます。その場で短い会話をするのですが中にはちょっと誤解をされているかな?と思われる方もいらっしゃいます。私たちは巡視や調査で日頃から野鳥観察を行っていますが、通常の野鳥観察で人間に感染する事は無いとされています。こちらに参考となるサイトを貼り付けましたのでご覧下さい。
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/bird_flu/
と言うことで・・通常業務の範囲ではハクチョウの観察も行っています。今日はその中から【コハクチョウ】達の群れの中で見た、完全な成鳥でもなく、かといって幼鳥でもない個体を取り上げてみました。
ハクチョウを観察する際、オオハクチョウであれ【コハクチョウ】であれ身体全体が白くて嘴が黒と黄色の個体は成鳥。身体全体が灰色で嘴が黒とピンクあるいは灰色の個体は幼鳥。という識別はかなり知られているところですが、実際にハクチョウの群れを観察していると、全体的には成鳥の特長を備えているけどよく見ると幼鳥のような羽が混じっている個体。というのが存在します。
そのような個体を亜成鳥と呼んでいるようですが、その群れによっては随分とその数が多いことがあります。先日観察していたハクチョウの群れの内の【コハクチョウ】達にはたくさんの亜成鳥を見ることが出来ました。

一見すると【コハクチョウ】の成鳥に見えますが首の後ろ側や顔の横に灰色の幼羽が疎らに残っているのが解ります。

写真左の個体がそれにあたります。こちらはごく僅かですが首の後ろ側に灰色の幼羽が残っています。
ところでこの【コハクチョウ】は嘴の黄色い部分がやや少なめですね?体格的には他の【コハクチョウ】と大差はないようです。

こちらは紹介した3羽の中で最も幼羽が多く混じっている個体です。顔を見た途端に幼羽が目に入りますよね?
こちらは【アメリカコハクチョウ】でしょうか?体格は他の【コハクチョウ】と比べても大差は見られませんでしたが嘴の黄色い部分は明らかに少ないですね。
断定する事は出来ませんが、今日紹介した【コハクチョウ】達は今期、身体全体が灰色で嘴が黒とピンクあるいは灰色という特長を有して飛来している幼鳥の”1コ上”の【コハクチョウ】でしょうか。あるいは”2コ上”もいるのでしょうか?
考えてみれば・・・群れの中には様々な年代のハクチョウがいて当たり前です。当然、成鳥か幼鳥かだけではないはずです。そういった視点でハクチョウの群れを見るともしかしたらハクチョウ同士の人間(白鳥)模様のようなモノが見えてくるかも知れません。今度数羽の家族単位で過ごすハクチョウを見かけたら注意して観察してみようと思っています。
2010年12月20日カワアイサの群れ
秋田 足利 直哉
今朝方まで激しい雨が降っていた秋田市内ですが、その雨も午前中で上がり雨に変わって、柔らかな日差しが降り注ぎました。空にはクッキリと虹が架かりました。向こう側も見えていたので渡ることが出来たかもしれません・・・。
はい。今日は随分と久しぶりにこのサイトを開いた気がしますが・・・変わらずいつもの観察日記をお届けします。
西部承水路には様々なカモ類が飛来し、冬を過ごしています。最近その羽数がめっきり少なくなって何だか寂しい思いもしているのですが・・・その分じっくりと観察できています。
今日はそのカモの中から【カワアイサ】を取り上げました。【カワアイサ】と言えば、西部承水路で観察できるカモのうち最も大型のカモです。ちなみに図鑑に寄れば【カワアイサ】の全長は65cm、お馴染みのカルガモが61cm、マガモが59cmだそうです。その差が4~6cmとそんなに変わらないように思われるかも知れませんが【カワアイサ】はそれらよりも胴長に見える事もあって実際には結構な違いとして感じることが出来ます。
先日はその大きな【カワアイサ】が群れで過ごしているのが観察出来ました。

この時は雪が降っていて寒い日でした。そんな中、潜水を繰り返して水路を動き回る【カワアイサ】の群れがいました。羽数はおよそ80羽、身体の大きな【カワアイサ】が水路に80羽以上も群れているとかなりの存在感があります。

群れはかなり統率がとれている印象を受けました。以前この日記で取り上げたカワウの群れとは大きく異なります。
一羽一羽の距離も狭く密着している様にも見え、更には方向転換も潜水の方向もみんな同じ方向へ!!付け入る隙を見せない強固な群れのように感じられました。
以前にも言ったかも知れませんが・・・同じ水鳥の群れと言ってもその行動パターンや統率のとれ方など随分と違いが感じられます。
【カワアイサ】の群れは今日の段階でも西部承水路で確認できています。是非、統率のとれた大きな【カワアイサ】の群れを実際に観察してみて下さい。
はい。今日は随分と久しぶりにこのサイトを開いた気がしますが・・・変わらずいつもの観察日記をお届けします。
西部承水路には様々なカモ類が飛来し、冬を過ごしています。最近その羽数がめっきり少なくなって何だか寂しい思いもしているのですが・・・その分じっくりと観察できています。
今日はそのカモの中から【カワアイサ】を取り上げました。【カワアイサ】と言えば、西部承水路で観察できるカモのうち最も大型のカモです。ちなみに図鑑に寄れば【カワアイサ】の全長は65cm、お馴染みのカルガモが61cm、マガモが59cmだそうです。その差が4~6cmとそんなに変わらないように思われるかも知れませんが【カワアイサ】はそれらよりも胴長に見える事もあって実際には結構な違いとして感じることが出来ます。
先日はその大きな【カワアイサ】が群れで過ごしているのが観察出来ました。

この時は雪が降っていて寒い日でした。そんな中、潜水を繰り返して水路を動き回る【カワアイサ】の群れがいました。羽数はおよそ80羽、身体の大きな【カワアイサ】が水路に80羽以上も群れているとかなりの存在感があります。

群れはかなり統率がとれている印象を受けました。以前この日記で取り上げたカワウの群れとは大きく異なります。
一羽一羽の距離も狭く密着している様にも見え、更には方向転換も潜水の方向もみんな同じ方向へ!!付け入る隙を見せない強固な群れのように感じられました。
以前にも言ったかも知れませんが・・・同じ水鳥の群れと言ってもその行動パターンや統率のとれ方など随分と違いが感じられます。
【カワアイサ】の群れは今日の段階でも西部承水路で確認できています。是非、統率のとれた大きな【カワアイサ】の群れを実際に観察してみて下さい。


こんな時、飛んでいけたら良いのに・・・と思ってしまいますが無い物ねだりにも程がありますね。
はい。では気を取り直していつもの日記を。
大潟村にやって来ている冬の渡り鳥たちはそれぞれお気に入りの環境があるようで広い広い干拓地内の各地に点々と散らばるようにして厳しい冬を過ごしています。そんな鳥達に会うとき、およそのメドというか傾向というのがありまして・・・例えばガン類ならば、マガンはこの時期ならば干拓地の北部から北東部あるいは南西部。ヒシクイは西部から南西部。と言った具合に大まかに過ごしている場所に傾向があります。それは猛禽類であっても同様で・・ハイイロチュウヒならば西部、オジロワシならば西部承水路沿いに多い。そしてオオワシは東部承水路に多い。という傾向があるのですが・・・今期はその傾向が少々違ってきているようです。
特に【オオワシ】はこのところ、西部地域や西部承水路付近での観察機会が多くなっています。昨年までは『オオワシは何処に行けば逢えますか?』と聞かれれば『東部承水路の○○付近を探してみてください。かなりの確率で逢えると思います』と答えていましたが今期は『タイミングが合えば何処でもこの辺りでも・・』と答えようかと思っています。
保護区近くの防風林で見つけた【オオワシ】です。このエリアにいる大きな野鳥と言えばオジロワシだと思っている私は、こんなに解りやすい特長をしている【オオワシ】の成鳥を直ぐに【オオワシ】とは思えず・・・
うっかり近づきすぎて・・・嫌われてしまいました。その存在は随分と手前から気付いていたのに『あれ?オジロじゃない・・』なんて思いながら距離を測るのを疎かにしてしまいました・・・。
大潟村では西の西部承水路周辺ではオジロワシ、東部の東部承水路周辺では【オオワシ】というこれまでの傾向をそのまま鵜呑みにして巡視をしていたが故の残念な出来事でしたが、今期は西部から南西部に居着いている【オオワシ】がいるようで、これからも観察機会があるものと期待しています。
ちなみに・・・いつも【オオワシ】がやって来る東部承水路にも【オオワシ】の姿があります。ということは今期は大潟村に飛来している個体が多いのか?と想像してみますが真相の程はどうなんでしょうか?いずれにしても観察機会が増えるのは嬉しいことです。