秋田
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2011年11月02日小又峡 本来の渓相
秋田 足利 直哉
澄み渡った空の「あお」が少し前とは違った色合いになっている事に気がつきました。季節が巡って空の色も変わっていくものなんですね。。
空の色が変わって流れる雲も変わっていく・・・これを普段の生活に当てはめたら『上を見ると色が変わり雲行きが変わってくる』なんてネガティブな発想になり、せめて暗雲が立ちこめないようにと願う今日この頃です。
明日は「文化の日」で休日となります。そして1日おいて週末へと突入しますのでお出かけになられる方も多いかと思います。
そこでよろしければ今期最終営業日となる小又峡へお出かけになってみてはいかがでしょう?(←昨日も小又峡の話だったじゃないか?という声が聞こえそうですが・・・)
昨日も今の小又峡をオススメする理由をちらっと書きましたが今日は別の理由でオススメしようと思います。
その理由とは・・・
小又峡は太平湖に注ぐ渓谷のひとつですが、その源流には桃洞滝のある桃洞渓谷や赤水渓谷などなど広範な原生林(?)を有します。中には風の影響などで倒れてしまう木々もありましてそれが水の流れによって下流に運ばれるというのは何処でも起こる事ですが、特に一昨年が酷かったのですが、その木々が小又峡の景勝地となっている滝壺に刺さっていたり、小さな段差を埋め尽くすほど堆積していたり・・・と本来「名勝」として美しい景観を有する小又峡の本当の姿を見ることが出来ない時期がありました(続きました)。
しかし、現在はダムの水量を調節したり(?)、流れてきた流木を除去する作業が行われ、本来の姿に近い姿を見ることが出来るんです。

小又峡の歩道を歩いて一番最初に見ることが出来る滝は「横滝」です。ここは豪快な滝ではなく渓谷に出来た段差のような滝なのですが、私自身この滝の姿を見たのはもしかしたら初めてかも知れません。

「横滝」を経た水流は、ほぼ平坦渓谷となって太平湖へと注ぎます。現在は太平湖の水位が下がっているため、その平坦な渓谷の姿も見ることが出来ています。この写真は『ここの渓相ってこんな感じだったんだ・・』と思い、この姿を記録しておこうとの思いで撮影しました。
地元の方々も『ここの滝を見たのは久しぶりだ』とか『小又峡にこんなに流木が少ないのは珍しい』というくらい、今の小又峡は「本来の美しさ」に近い状態です。
それも明日でしばし見納めとなります。最後にご自身の目でご覧になってみてはいかがでしょうか?
<おまけ>

障害物となる流木もなく水位も低いため水中の生きものたちもよく見えますよ^^
空の色が変わって流れる雲も変わっていく・・・これを普段の生活に当てはめたら『上を見ると色が変わり雲行きが変わってくる』なんてネガティブな発想になり、せめて暗雲が立ちこめないようにと願う今日この頃です。
明日は「文化の日」で休日となります。そして1日おいて週末へと突入しますのでお出かけになられる方も多いかと思います。
そこでよろしければ今期最終営業日となる小又峡へお出かけになってみてはいかがでしょう?(←昨日も小又峡の話だったじゃないか?という声が聞こえそうですが・・・)
昨日も今の小又峡をオススメする理由をちらっと書きましたが今日は別の理由でオススメしようと思います。
その理由とは・・・
小又峡は太平湖に注ぐ渓谷のひとつですが、その源流には桃洞滝のある桃洞渓谷や赤水渓谷などなど広範な原生林(?)を有します。中には風の影響などで倒れてしまう木々もありましてそれが水の流れによって下流に運ばれるというのは何処でも起こる事ですが、特に一昨年が酷かったのですが、その木々が小又峡の景勝地となっている滝壺に刺さっていたり、小さな段差を埋め尽くすほど堆積していたり・・・と本来「名勝」として美しい景観を有する小又峡の本当の姿を見ることが出来ない時期がありました(続きました)。
しかし、現在はダムの水量を調節したり(?)、流れてきた流木を除去する作業が行われ、本来の姿に近い姿を見ることが出来るんです。

小又峡の歩道を歩いて一番最初に見ることが出来る滝は「横滝」です。ここは豪快な滝ではなく渓谷に出来た段差のような滝なのですが、私自身この滝の姿を見たのはもしかしたら初めてかも知れません。

「横滝」を経た水流は、ほぼ平坦渓谷となって太平湖へと注ぎます。現在は太平湖の水位が下がっているため、その平坦な渓谷の姿も見ることが出来ています。この写真は『ここの渓相ってこんな感じだったんだ・・』と思い、この姿を記録しておこうとの思いで撮影しました。
地元の方々も『ここの滝を見たのは久しぶりだ』とか『小又峡にこんなに流木が少ないのは珍しい』というくらい、今の小又峡は「本来の美しさ」に近い状態です。
それも明日でしばし見納めとなります。最後にご自身の目でご覧になってみてはいかがでしょうか?
<おまけ>

障害物となる流木もなく水位も低いため水中の生きものたちもよく見えますよ^^
2011年11月01日【実施報告】自然観察会『太平湖から小又峡を訪ねて』
秋田 足利 直哉
毎月繰り返すことですが・・月末月初めの多用を段取りよくスムーズにこなしたいと思いつつ、毎度毎度慌ただしくミスも連発。。しかも色々、次々飛び込んでくる話に振り回されている感が・・・。
と、そんな時期、閉館作業の前日それも2週連続で自然観察会を実施しましたのでご報告します。
今期、いつもの年よりも早めにやってきた紅葉シーズンの最後を締めくくるかのようなタイミングで太平湖の湖岸を彩る紅葉を船上から眺めながら小又峡の遊歩道へと向かいます。船上では参加された皆さんと楽しくお話ししていたので(自分でもびっくりしましたが・・)写真が全くありませんでした。下見の時にかなり撮影したので混同していたかも知れません。。
と、言うわけであっという間に小又峡の遊歩道を歩き始めます。こちらの紅葉はすでに終わりかけ、歩道には大量の落ち葉が積もり渓谷の両岸では針葉樹の緑が目立っていました。
小又峡のような剥き出しの岩の上を歩く歩道は危険がいっぱい!!小又峡自体は傾斜も少なく遊歩道マップ等でも『初級』として扱われ、遊覧船で渡っていくなど『お気軽お手軽ハイキングコース』というイメージがありますが、歩道は滑りやすく、切り立った渓谷となっています。もし万が一足を滑らせ渓谷に落ちるようなことがあれば命の危険があります。
そこで今回の講師2名は現役バリバリでスキルの高い方に依頼して実施しました。私もこの観察会の為にザイルとスローロープを装備していましたが、講師陣も同様にしっかりと万全の準備が出来ていました。気づかれた方がいらっしゃいましたかね?私はこれでかなり安心して自分の役目に専念する事が出来ました。


渓谷の縁を縫うように伸びる細い歩道の両脇には落ち葉がびっしり!!むしろこの状況は足下に注意が集中しこのコースで実施する観察会には適した状況だったと思います。目線をあげて紅葉を楽しみながらこうしたコースを歩くのは危険ですからね!!

小又峡のハイライトの一つ。【化の淵(ばけのふち)】です。両側がほぼ垂直に迫りたつ狭い狭い流路です。高所恐怖症の方は目眩が襲ってくるような恐怖を感じるかも知れません!実際に歩くとこの写真ほどの危険は感じずに三階滝まで行くことが出来ますけど・・
と、今日の日記はちょっと偏った内容になってしましたがこの日の小又峡は見所がいっぱい!!独特の姿の滝や瀬が連続し、特異な岩肌、明確で特徴的な植生、更にはこの時期ならではの見所も満載でした。その辺は参加された方だけの特権ですので詳しくは報告しません!
ご自分の目で見たい!と言う方は是非小又峡へお越しください。遊覧船は11月3日まで運航しているそうです。
これにて森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催による自然観察会はすべて終了いたしました。ご参加くださいました皆様どうもありがとうございました。今期の観察会は『リスクマネジメント』について考えさせられる機会が多かったです。終わってみれば事故もなく怪我人を出すこともなく全日程を終える事が出来ました。でもこれは決して偶然ではなくそれ相応の備えを持って対応していたからだと思っています。
今期が終了したばかりですがもうすぐ、来期の実施計画を立案する時期がやってきます。その際には今期の経験や反省を踏まえて、安心して多くの皆様にご参加いただけるものにしたいと思っております。
と、そんな時期、閉館作業の前日それも2週連続で自然観察会を実施しましたのでご報告します。
今期、いつもの年よりも早めにやってきた紅葉シーズンの最後を締めくくるかのようなタイミングで太平湖の湖岸を彩る紅葉を船上から眺めながら小又峡の遊歩道へと向かいます。船上では参加された皆さんと楽しくお話ししていたので(自分でもびっくりしましたが・・)写真が全くありませんでした。下見の時にかなり撮影したので混同していたかも知れません。。
と、言うわけであっという間に小又峡の遊歩道を歩き始めます。こちらの紅葉はすでに終わりかけ、歩道には大量の落ち葉が積もり渓谷の両岸では針葉樹の緑が目立っていました。
小又峡のような剥き出しの岩の上を歩く歩道は危険がいっぱい!!小又峡自体は傾斜も少なく遊歩道マップ等でも『初級』として扱われ、遊覧船で渡っていくなど『お気軽お手軽ハイキングコース』というイメージがありますが、歩道は滑りやすく、切り立った渓谷となっています。もし万が一足を滑らせ渓谷に落ちるようなことがあれば命の危険があります。
そこで今回の講師2名は現役バリバリでスキルの高い方に依頼して実施しました。私もこの観察会の為にザイルとスローロープを装備していましたが、講師陣も同様にしっかりと万全の準備が出来ていました。気づかれた方がいらっしゃいましたかね?私はこれでかなり安心して自分の役目に専念する事が出来ました。


渓谷の縁を縫うように伸びる細い歩道の両脇には落ち葉がびっしり!!むしろこの状況は足下に注意が集中しこのコースで実施する観察会には適した状況だったと思います。目線をあげて紅葉を楽しみながらこうしたコースを歩くのは危険ですからね!!

小又峡のハイライトの一つ。【化の淵(ばけのふち)】です。両側がほぼ垂直に迫りたつ狭い狭い流路です。高所恐怖症の方は目眩が襲ってくるような恐怖を感じるかも知れません!実際に歩くとこの写真ほどの危険は感じずに三階滝まで行くことが出来ますけど・・
と、今日の日記はちょっと偏った内容になってしましたがこの日の小又峡は見所がいっぱい!!独特の姿の滝や瀬が連続し、特異な岩肌、明確で特徴的な植生、更にはこの時期ならではの見所も満載でした。その辺は参加された方だけの特権ですので詳しくは報告しません!
ご自分の目で見たい!と言う方は是非小又峡へお越しください。遊覧船は11月3日まで運航しているそうです。
これにて森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催による自然観察会はすべて終了いたしました。ご参加くださいました皆様どうもありがとうございました。今期の観察会は『リスクマネジメント』について考えさせられる機会が多かったです。終わってみれば事故もなく怪我人を出すこともなく全日程を終える事が出来ました。でもこれは決して偶然ではなくそれ相応の備えを持って対応していたからだと思っています。
今期が終了したばかりですがもうすぐ、来期の実施計画を立案する時期がやってきます。その際には今期の経験や反省を踏まえて、安心して多くの皆様にご参加いただけるものにしたいと思っております。
2011年10月31日ようやくハクチョウ到着&森吉山野生鳥獣センター冬季閉鎖のお知らせ
秋田 足利 直哉
今日は雨を覚悟していましたが、事前の天気予報が外れて一滴も雨は降らず。現在の秋田市内は夕焼けがきれいです。
このところ、お目にかかる方々に『○○でハクチョウの群れを見たよ』『仕事の帰りに上空をハクチョウが南下していったよ』等というお話を伺います。先日は新聞社からも問い合わせがありました。現在秋田県内では各地でハクチョウの群れが観察できるようになってきました。そして大潟にもようやく【コハクチョウ】が到着していました!!
まだまだ数羽から十数羽程度の群れなので”先発隊”なんだろうと思いますが、やはりこの時期に水路や田んぼにこの姿がないと不安を感じます。ですから先日西部承水路に【コハクチョウ】を見たときにはホッとしました^^


『たった2羽』という見方もあるかも知れませんが、私には『ようやく2羽』です。到着したばかりなのか?盛んに羽繕いする2羽に『お疲れ様!ようこそ!』と声をかけずにはいられませんでした。
そして本日、10月31日をもちまして森吉山野生鳥獣センターは今期の開館期間を終了し、明日以降は長い長い冬期閉鎖期間が始まります。今期森吉山野生鳥獣センターにお越しいただきました皆様ありがとうございました。
なお、本日より森吉山野生鳥獣センターなどがある森吉山麓高原へと向かう市道大印ノロ川線は道路工事のため通行止めとなっています。崩れた道路を応急的に補修していたものをきちんと補修するための工事だそうです。
そのため、最終日は一般来館者がいない寂しい開館最終日となりました。なぜ開館中の施設があるにも関わらず今日からなのか?疑問を感じましたし、通行止めをしている箇所で出会った方が『せっかく○○(かなりの遠方です)から来たのに・・なぜ今日から?』というお怒りもごもっともと感じましたが私たちにはどうすることも出来ず・・・。
私ごとですが、今期プライベートで登山に向かった時、さんざん走ってもう少しで登山口というところで『この先○○作業中につき関係者以外進入禁止』と書かれた看板を2度、『土砂崩れにより通行不可』という看板を2度見ていましたので、『せっかく来たのに・・』とのお怒りには共感します。
工事は11月6日で終了するそうです。7日以降は天気や積雪の状態にもよりますが通行は可能になるそうです。それまでご不便をおかけしますがご理解の程、よろしくお願い申し上げます。
このところ、お目にかかる方々に『○○でハクチョウの群れを見たよ』『仕事の帰りに上空をハクチョウが南下していったよ』等というお話を伺います。先日は新聞社からも問い合わせがありました。現在秋田県内では各地でハクチョウの群れが観察できるようになってきました。そして大潟にもようやく【コハクチョウ】が到着していました!!
まだまだ数羽から十数羽程度の群れなので”先発隊”なんだろうと思いますが、やはりこの時期に水路や田んぼにこの姿がないと不安を感じます。ですから先日西部承水路に【コハクチョウ】を見たときにはホッとしました^^


『たった2羽』という見方もあるかも知れませんが、私には『ようやく2羽』です。到着したばかりなのか?盛んに羽繕いする2羽に『お疲れ様!ようこそ!』と声をかけずにはいられませんでした。
そして本日、10月31日をもちまして森吉山野生鳥獣センターは今期の開館期間を終了し、明日以降は長い長い冬期閉鎖期間が始まります。今期森吉山野生鳥獣センターにお越しいただきました皆様ありがとうございました。
なお、本日より森吉山野生鳥獣センターなどがある森吉山麓高原へと向かう市道大印ノロ川線は道路工事のため通行止めとなっています。崩れた道路を応急的に補修していたものをきちんと補修するための工事だそうです。
そのため、最終日は一般来館者がいない寂しい開館最終日となりました。なぜ開館中の施設があるにも関わらず今日からなのか?疑問を感じましたし、通行止めをしている箇所で出会った方が『せっかく○○(かなりの遠方です)から来たのに・・なぜ今日から?』というお怒りもごもっともと感じましたが私たちにはどうすることも出来ず・・・。
私ごとですが、今期プライベートで登山に向かった時、さんざん走ってもう少しで登山口というところで『この先○○作業中につき関係者以外進入禁止』と書かれた看板を2度、『土砂崩れにより通行不可』という看板を2度見ていましたので、『せっかく来たのに・・』とのお怒りには共感します。
工事は11月6日で終了するそうです。7日以降は天気や積雪の状態にもよりますが通行は可能になるそうです。それまでご不便をおかけしますがご理解の程、よろしくお願い申し上げます。
2011年10月28日かめむし
秋田 足利 直哉
この時期、大発生するカメムシ。森吉山野生鳥獣センターでも毎年、館内に入り込んだカメムシに退出願うのですが、これがなかなか骨の折れる作業です。現在はすでにピークが過ぎて見かける姿も少なくなってきましたが、ちょっと前に森吉山野生鳥獣センターで荷物を積み込む僅かの間に大量に車に入ってきてしまったカメムシを今日もまた2匹、車外に放出したところです。
と、この時期は切っても切れない「臭い縁」を感じるカメムシ。 森吉山野生鳥獣センターで見かけるのはクサギカメムシが多いようです。

これが車内に大量に入り込んだ日に撮影した写真です。赤い矢印の先には漏れなくクサギカメムシが存在します。避けようと思っても避けきれるものでもなく、館内に侵入しないようにと頑張っても防ぎきれるものでもありません。。
とまぁ、こんな状態なので半ばあきらめたようにカメムシとは適当な距離を保って観察対象として付き合っているのですが、先日の巡視中に適度に保っていたはずの距離を詰めずにはいられなかった(?)カメムシを見つけました。

緑色で、普段見かけるクサギカメムシよりもずいぶんと大きく、体型もスマートです。と、この特徴だけでは驚きもしないのですが、背中に突起があるんです!!

距離を詰めて真上から撮影してみました^^ 背中から伸びる角がハッキリ分かるかと思います。
このカメムシの名前は【セアカツノカメムシ】だそうです。その特徴的な「角」は名前にも含まれいます!!これを初めて見たときの感想は『なんか強そう!』というものでした。何となく角がある昆虫からカブトムシを連想して、そこから『強そう!』となった事は明らか(←自分の話ですからね・・)ですが、本当に強いのか?はたまた何が強いのか?まったくもって不明です。
出来れば至近距離で付き合いたくはないと思わせるカメムシですが、中には「背中にハートマークをつけた」種類がいたり、この【セアカツノカメムシ】のように「角を持った」種類がいたりと仲間もたくさんいて実はおもしろい観察対象であったりもします。
『どうしても無理』という方にはオススメしませんが、よくよく見ると興味をそそる存在かもしれませんよ!!
と、この時期は切っても切れない「臭い縁」を感じるカメムシ。 森吉山野生鳥獣センターで見かけるのはクサギカメムシが多いようです。

これが車内に大量に入り込んだ日に撮影した写真です。赤い矢印の先には漏れなくクサギカメムシが存在します。避けようと思っても避けきれるものでもなく、館内に侵入しないようにと頑張っても防ぎきれるものでもありません。。
とまぁ、こんな状態なので半ばあきらめたようにカメムシとは適当な距離を保って観察対象として付き合っているのですが、先日の巡視中に適度に保っていたはずの距離を詰めずにはいられなかった(?)カメムシを見つけました。

緑色で、普段見かけるクサギカメムシよりもずいぶんと大きく、体型もスマートです。と、この特徴だけでは驚きもしないのですが、背中に突起があるんです!!

距離を詰めて真上から撮影してみました^^ 背中から伸びる角がハッキリ分かるかと思います。
このカメムシの名前は【セアカツノカメムシ】だそうです。その特徴的な「角」は名前にも含まれいます!!これを初めて見たときの感想は『なんか強そう!』というものでした。何となく角がある昆虫からカブトムシを連想して、そこから『強そう!』となった事は明らか(←自分の話ですからね・・)ですが、本当に強いのか?はたまた何が強いのか?まったくもって不明です。
出来れば至近距離で付き合いたくはないと思わせるカメムシですが、中には「背中にハートマークをつけた」種類がいたり、この【セアカツノカメムシ】のように「角を持った」種類がいたりと仲間もたくさんいて実はおもしろい観察対象であったりもします。
『どうしても無理』という方にはオススメしませんが、よくよく見ると興味をそそる存在かもしれませんよ!!
2011年10月27日キツツキの食痕
秋田 足利 直哉
10月も残り数日。森吉山野生鳥獣センターが冬季閉鎖期間に入るもあと数日後。そこで出会う方々に『もう今年は会えないかもしれないから・・・』なんて台詞とともに挨拶をされ寂しさを感じている今日この頃です。
森吉山麓高原一帯の紅葉ピークが過ぎて、駐車場も空きが目立ち始め、訪れる方も減ってきました。数日前にあれほど賑わっていたのに・・・と寂しさに輪がかかってきた気がします。
その反面、森に生息する野生動物達からしてみたら、各所に常に人がいる落ち着かない日々が終わって本来の生活が出来るようになってきたのかもしれません。
先日の巡視では歩道に倒れた真新しい倒木に、これまた真新しいキツツキの食痕を見つけました。

伸びる歩道をふさぐように倒れていた木に、早速キツツキが食事にやってきたようです。食痕の下には爪痕らしき傷も見えます。

穴の入り口にカメラを添えてマクロで撮影してみました。嘴の先端が達するあたりでは同じ木であるにもかかわらず材質が異なるように見えます。周囲は脆くなっていますが中心部分は堅さを感じます。このあたりに餌となる虫が潜んでいたのでしょうか??

サイズが分かりやすいように、ボールペンを差し込んでみました。およそ14cmのボールペンが半分以上、穴の中へと消えていきます。
ここで気になるのが、『ここで食事をしたキツツキは誰?』かと言うこと。どうやら全身が黒いキツツキと日本産で最小のキツツキは候補から外して良さそうです。残る可能性は白と黒の縞模様のあるキツツキ2種と黄緑色のキツツキですが、爪痕から食痕までの距離などから想定してみて「アカゲラ」の可能性が最も高いと思うのですが真相はどうなんでしょうか??
人気の無くなった森の中では、野生鳥獣達がこのように歩道など普段は人間が利用する場所も使って生活しているようです。このほかにも食痕や熊棚、様々な足跡や排泄物などフィールドサインがいっぱいでした。これまで見落としていた動物たちの息づかいを感じることが出来ます。
落ち葉の絨毯を踏みしめて、明るく見通しの利く森を散策するこの季節だけの楽しみです。もしかしたら驚くような出会いが待っているかもしれませんよ^^
森吉山麓高原一帯の紅葉ピークが過ぎて、駐車場も空きが目立ち始め、訪れる方も減ってきました。数日前にあれほど賑わっていたのに・・・と寂しさに輪がかかってきた気がします。
その反面、森に生息する野生動物達からしてみたら、各所に常に人がいる落ち着かない日々が終わって本来の生活が出来るようになってきたのかもしれません。
先日の巡視では歩道に倒れた真新しい倒木に、これまた真新しいキツツキの食痕を見つけました。

伸びる歩道をふさぐように倒れていた木に、早速キツツキが食事にやってきたようです。食痕の下には爪痕らしき傷も見えます。

穴の入り口にカメラを添えてマクロで撮影してみました。嘴の先端が達するあたりでは同じ木であるにもかかわらず材質が異なるように見えます。周囲は脆くなっていますが中心部分は堅さを感じます。このあたりに餌となる虫が潜んでいたのでしょうか??

サイズが分かりやすいように、ボールペンを差し込んでみました。およそ14cmのボールペンが半分以上、穴の中へと消えていきます。
ここで気になるのが、『ここで食事をしたキツツキは誰?』かと言うこと。どうやら全身が黒いキツツキと日本産で最小のキツツキは候補から外して良さそうです。残る可能性は白と黒の縞模様のあるキツツキ2種と黄緑色のキツツキですが、爪痕から食痕までの距離などから想定してみて「アカゲラ」の可能性が最も高いと思うのですが真相はどうなんでしょうか??
人気の無くなった森の中では、野生鳥獣達がこのように歩道など普段は人間が利用する場所も使って生活しているようです。このほかにも食痕や熊棚、様々な足跡や排泄物などフィールドサインがいっぱいでした。これまで見落としていた動物たちの息づかいを感じることが出来ます。
落ち葉の絨毯を踏みしめて、明るく見通しの利く森を散策するこの季節だけの楽しみです。もしかしたら驚くような出会いが待っているかもしれませんよ^^
2011年10月26日浸透コンクリートブロックの隙間
秋田 足利 直哉
標高の高い山の山頂付近が白くなってきました。そろそろ車のタイヤをスタッドレスに交換しなきゃな~なんて思い始めた今日この頃です。
今日の秋田県内は寒い一日でした。『そりゃ標高の高いところが白くもなるわ!』と納得する程の冷え込みで、冬用の防寒着は必携でした。明日以降はまた暖かい日差しが戻ってくるようなので、冬の準備も足踏みが出来そうですが自然界では冬を迎える準備が着々と進んでいるようです。

この光景を見たのは、とある晴れた日のこと。ある業務の予定で行っていたのに『午後から別の仕事を頼む』と言い渡され予定が大きく狂ってしまった時のことでした。。
それならと巡視に出かけようとしたその矢先、森吉山野生鳥獣センターの敷地内にこのフキバッタの仲間(種を特定する自信が無いので・・)はコンクリートブロックの隙間に腹部を差し込んでいました。

後ろから見るとこんな感じです。以前、別の場所で似たような光景を見たとき『なんだこれ?』と思っていたのでその時に調べていたのが役立ちました。これは『産卵』をしているのだそうです。
自分の子孫を残すため、安全な場所で産卵しようとたどり着いた先がこのコンクリートブロックが敷き詰められた場所だったのです。そう言えば、これまで見た場所も「アスファルトの割れ目」だったり「木道の隙間」だったりとこんな場所でいいのか?と思うような場所でした。
しかしこのコンクリートブロックはただのコンクリートブロックではありません。
環境省の所管する施設では環境に配慮した様々な設備であったり対策がなされていますが、ここも例外ではなく現地の環境に即した設備を設けています。その一つとして雨水をトイレの排水用等に利用する為に水が浸透するコンクリートブロックを敷設しているのですが、フキバッタの仲間が散乱していたのがまさにこれ!!

施設内に降った雨の多くはこうした浸透するコンクリートブロックを通って地下のタンクに貯められ、トイレの排水などに使われています。
フキバッタの仲間が腹部の先端を差し込んでいる先にはフィルターの役目をする目の細かい砂が敷き詰められています。産み落とされた卵がこの砂の目を通り抜けるか?否か?気になって仕方ありません。。吹けば飛ぶような非常にきめの細かい砂なのでこれを採り抜けることはないだろうとは思いつつも・・・
さてさて、ここに産み落とされた卵の運命やいかに??
今日の秋田県内は寒い一日でした。『そりゃ標高の高いところが白くもなるわ!』と納得する程の冷え込みで、冬用の防寒着は必携でした。明日以降はまた暖かい日差しが戻ってくるようなので、冬の準備も足踏みが出来そうですが自然界では冬を迎える準備が着々と進んでいるようです。

この光景を見たのは、とある晴れた日のこと。ある業務の予定で行っていたのに『午後から別の仕事を頼む』と言い渡され予定が大きく狂ってしまった時のことでした。。
それならと巡視に出かけようとしたその矢先、森吉山野生鳥獣センターの敷地内にこのフキバッタの仲間(種を特定する自信が無いので・・)はコンクリートブロックの隙間に腹部を差し込んでいました。

後ろから見るとこんな感じです。以前、別の場所で似たような光景を見たとき『なんだこれ?』と思っていたのでその時に調べていたのが役立ちました。これは『産卵』をしているのだそうです。
自分の子孫を残すため、安全な場所で産卵しようとたどり着いた先がこのコンクリートブロックが敷き詰められた場所だったのです。そう言えば、これまで見た場所も「アスファルトの割れ目」だったり「木道の隙間」だったりとこんな場所でいいのか?と思うような場所でした。
しかしこのコンクリートブロックはただのコンクリートブロックではありません。
環境省の所管する施設では環境に配慮した様々な設備であったり対策がなされていますが、ここも例外ではなく現地の環境に即した設備を設けています。その一つとして雨水をトイレの排水用等に利用する為に水が浸透するコンクリートブロックを敷設しているのですが、フキバッタの仲間が散乱していたのがまさにこれ!!

施設内に降った雨の多くはこうした浸透するコンクリートブロックを通って地下のタンクに貯められ、トイレの排水などに使われています。
フキバッタの仲間が腹部の先端を差し込んでいる先にはフィルターの役目をする目の細かい砂が敷き詰められています。産み落とされた卵がこの砂の目を通り抜けるか?否か?気になって仕方ありません。。吹けば飛ぶような非常にきめの細かい砂なのでこれを採り抜けることはないだろうとは思いつつも・・・
さてさて、ここに産み落とされた卵の運命やいかに??
2011年10月25日秋は恋の季節か?
秋田 足利 直哉
紅葉前線が山を駆け下り、市街地の木々も紅葉しています。道路にはたくさんの落ち葉があって、それを踏む感触が心地いいと感じる今日この頃です。
ここ数日投稿された各地のARの記事を呼んでも楽しそうなイベントであったり、行ってみたい光景があったりとこの季節は魅力にあふれていますね^^
そんな「秋」は私たちだけでなく野鳥たちの心も高揚させるのでしょうか?先日巡視中にちょっと驚く行動をする【カンムリカイツブリ】を見ました。
このところ大潟村周辺の水辺では観察できる【カンムリカイツブリ】が増えています。冬を前に渡ってきたんでしょうか?2~3羽で過ごす【カンムリカイツブリ】が承水路の各所で見られるようになってきました。
この時期の彼らの羽衣は白を基調としてよりシンプルな非繁殖羽(冬羽)です。にも関わらず、この2羽の【カンムリカイツブリ】は春先によく見かける求愛行動のような動きをしていました。

近づいた2羽が向かい合って、首を伸ばし、お互いを見つめているようです。

しばらく観察しているとこの2羽は盛り上がって来たようで、求愛ダンス(のような動き)を始めました。季節外れ(?)で2羽の羽衣が非繁殖期のものではありますがその行動はまるで求愛ダンスです!!
あまりに想定外の行動だったので『この時期に??』と不思議なものを見るような感覚で観察を続けました。
その後も徐々に盛り上がりを見せる2羽のダンスは、激しさを増していきます。『この後どうなるんだろう?』といろいろなことを考え始めた時・・・

突然、熱が冷めたようにお互いそっぽを向いて離れていきました。
お互いが同じタイミングで『ぷいっ』と目をそらして距離をとったので、この求愛(?)は実らなかったとになるのでしょうが、もし仮にお互いが受け入れていたら?果たしてどうなったのでしょうか?
そもそもこの行動は「求愛」だったのでしょうか?それとも何か別の意味合いがあるのでしょうか?
ここ数日投稿された各地のARの記事を呼んでも楽しそうなイベントであったり、行ってみたい光景があったりとこの季節は魅力にあふれていますね^^
そんな「秋」は私たちだけでなく野鳥たちの心も高揚させるのでしょうか?先日巡視中にちょっと驚く行動をする【カンムリカイツブリ】を見ました。
このところ大潟村周辺の水辺では観察できる【カンムリカイツブリ】が増えています。冬を前に渡ってきたんでしょうか?2~3羽で過ごす【カンムリカイツブリ】が承水路の各所で見られるようになってきました。
この時期の彼らの羽衣は白を基調としてよりシンプルな非繁殖羽(冬羽)です。にも関わらず、この2羽の【カンムリカイツブリ】は春先によく見かける求愛行動のような動きをしていました。

近づいた2羽が向かい合って、首を伸ばし、お互いを見つめているようです。

しばらく観察しているとこの2羽は盛り上がって来たようで、求愛ダンス(のような動き)を始めました。季節外れ(?)で2羽の羽衣が非繁殖期のものではありますがその行動はまるで求愛ダンスです!!
あまりに想定外の行動だったので『この時期に??』と不思議なものを見るような感覚で観察を続けました。
その後も徐々に盛り上がりを見せる2羽のダンスは、激しさを増していきます。『この後どうなるんだろう?』といろいろなことを考え始めた時・・・

突然、熱が冷めたようにお互いそっぽを向いて離れていきました。
お互いが同じタイミングで『ぷいっ』と目をそらして距離をとったので、この求愛(?)は実らなかったとになるのでしょうが、もし仮にお互いが受け入れていたら?果たしてどうなったのでしょうか?
そもそもこの行動は「求愛」だったのでしょうか?それとも何か別の意味合いがあるのでしょうか?
2011年10月24日【実施報告】自然観察会『紅葉の幸兵衛滝を訪ねる』
秋田 足利 直哉
森吉山野生鳥獣センター運営協議会が主催する自然観察会の年間予定では、この日『安の滝』コースで自然観察会を予定していたのですが、先にこの日記でもお伝えしたように『安の滝』は土砂崩れの影響で一部のコースで通行が出来なくなっていて、滝の全容を見ることが出来なくなっている事もあってコースを変更し、同じく奥阿仁エリアで人気の高い『幸兵衛滝』などをがある立又渓谷へとコースを変更して自然観察会を実施する事としました。
予定の募集人員を超える40名の方々からお申し込みをいただき(4人と多めのキャンセルがありましたが・・)観察会を実施することとなりました。
当日は未明から断続的に強い雨が降って開催できるのか?不安に感じるほどでしたが次第に雨脚が弱まり、空も明るくなってきて文字通り明るい兆しが見えてきました。
打当温泉前に集合し、北秋田市が手配してくれたバス等に乗り込んで立又渓谷のハイキングコース駐車場へと向かいました。
このコースは特にカメラマンへの人気が高く、紅葉の時期には週末ともなると滝の展望地に三脚の林が出来るほど。現在地元銀行のカレンダーにはこのエリアの滝の写真が採用されている事からもその人気のほどがうかがえるはずです。

集合場所に来るまで開催できるかどうか?私も不安でしたし、参加者の皆さんも『本当にいくの?』と不安になっていましたが、スタート地点に着いた頃には雨も上がって、空も皆さんの表情も明るくなっていました。
3班にに分かれて観察会はスタート。順調に歩いて最初に現れる『一ノ滝』へ到着。先着したカメラマンが撮影していましたがちょっとお邪魔させてもらって皆さん思い思いに滝を撮影したり、滝をバックに記念撮影をしたり!!

この後、人気の『二ノ滝』そして最奥に控える『幸兵衛滝』へと向かうはずでした。
いよいよこの先、コースが急になるぞ!と気を引き締めたところで無線から1班のサポートに当たっている方の声が・・・
『スズメバチがいる!!』
我々の前を歩いていた方々が大声でスズメバチがいることを教えてくれたようで、それを私たちに伝える為の無線でした。
参加者の皆さんにはその場に待機していただいて事務所スタッフで確認しにいくとブンブンと羽音を立ててスズメバチが何頭も飛んでいます。しばらく様子を確認したところ枯死した木の根元に巣があるようです。しかもその場所は歩道から直ぐ。
ここを団体で行きと帰りに通過するなんてとても考えられません。直ぐに中止を決定しました。これから更に楽しくなるはずでしたので残念ですが、この判断は適切であったと思っております。
とはいえ、観察会は始まったばかりでしたので時間的な余裕があります。幸い行動可能な天候でしたので講師&スタッフで話し合って、一旦駐車場まで戻って、バス等で移動して『安の滝』へと向かうこととしました。
移動と昼食を経て改めて仕切り直して観察会の再会です。例年であれば駐車場も満車で、コースもすれ違いが大変な程ですが、今年はそうした影響もあって駐車場も空きが目立ちハイカーもカメラマンも少なめ。図らずも『自然観察会』にはもってこいの条件となりました。
食事も済ませているので荷物も軽くなってますし、お互いのコミュニケーションもはかれ、さらに一度歩いているので準備運動にもなっていて再スタートも順調にきれ、和やかに第2幕が始まりました。

近くとはいえ1筋変わればその様子も違っています。先ほどと比較しながら周辺の景色も楽しんで安の滝へ向かいました。

ガスと雨で遠望が聞かないものの逆に幻想的な雰囲気になって『雨もまたいいもんですね?』なんて声も聞かれました。晴れていればそれはそれで気持ちのいいハイキングなった事と思いますが、雨は雨でまた趣があって、独特の匂いもあって、葉には艶が出て・・・雨のハイキングを楽しんできました。
天気やスズメバチなど様々な自然の障害(?)も講師の皆さんの豊富な経験と機転で乗り越え、さらにはそれさえも”いい経験”と語る参加者の皆さんのご協力のおかげで予定時刻には観察会を終了することが出来ました。ありがとうございました。
最後になりましたが、集合場所やトイレ、解散後の入浴割引など多大なご協力をいただきました『打当温泉マタギの湯』の皆さん、どうもありがとうございました。
予定の募集人員を超える40名の方々からお申し込みをいただき(4人と多めのキャンセルがありましたが・・)観察会を実施することとなりました。
当日は未明から断続的に強い雨が降って開催できるのか?不安に感じるほどでしたが次第に雨脚が弱まり、空も明るくなってきて文字通り明るい兆しが見えてきました。
打当温泉前に集合し、北秋田市が手配してくれたバス等に乗り込んで立又渓谷のハイキングコース駐車場へと向かいました。
このコースは特にカメラマンへの人気が高く、紅葉の時期には週末ともなると滝の展望地に三脚の林が出来るほど。現在地元銀行のカレンダーにはこのエリアの滝の写真が採用されている事からもその人気のほどがうかがえるはずです。

集合場所に来るまで開催できるかどうか?私も不安でしたし、参加者の皆さんも『本当にいくの?』と不安になっていましたが、スタート地点に着いた頃には雨も上がって、空も皆さんの表情も明るくなっていました。
3班にに分かれて観察会はスタート。順調に歩いて最初に現れる『一ノ滝』へ到着。先着したカメラマンが撮影していましたがちょっとお邪魔させてもらって皆さん思い思いに滝を撮影したり、滝をバックに記念撮影をしたり!!

この後、人気の『二ノ滝』そして最奥に控える『幸兵衛滝』へと向かうはずでした。
いよいよこの先、コースが急になるぞ!と気を引き締めたところで無線から1班のサポートに当たっている方の声が・・・
『スズメバチがいる!!』
我々の前を歩いていた方々が大声でスズメバチがいることを教えてくれたようで、それを私たちに伝える為の無線でした。
参加者の皆さんにはその場に待機していただいて事務所スタッフで確認しにいくとブンブンと羽音を立ててスズメバチが何頭も飛んでいます。しばらく様子を確認したところ枯死した木の根元に巣があるようです。しかもその場所は歩道から直ぐ。
ここを団体で行きと帰りに通過するなんてとても考えられません。直ぐに中止を決定しました。これから更に楽しくなるはずでしたので残念ですが、この判断は適切であったと思っております。
とはいえ、観察会は始まったばかりでしたので時間的な余裕があります。幸い行動可能な天候でしたので講師&スタッフで話し合って、一旦駐車場まで戻って、バス等で移動して『安の滝』へと向かうこととしました。
移動と昼食を経て改めて仕切り直して観察会の再会です。例年であれば駐車場も満車で、コースもすれ違いが大変な程ですが、今年はそうした影響もあって駐車場も空きが目立ちハイカーもカメラマンも少なめ。図らずも『自然観察会』にはもってこいの条件となりました。
食事も済ませているので荷物も軽くなってますし、お互いのコミュニケーションもはかれ、さらに一度歩いているので準備運動にもなっていて再スタートも順調にきれ、和やかに第2幕が始まりました。

近くとはいえ1筋変わればその様子も違っています。先ほどと比較しながら周辺の景色も楽しんで安の滝へ向かいました。

ガスと雨で遠望が聞かないものの逆に幻想的な雰囲気になって『雨もまたいいもんですね?』なんて声も聞かれました。晴れていればそれはそれで気持ちのいいハイキングなった事と思いますが、雨は雨でまた趣があって、独特の匂いもあって、葉には艶が出て・・・雨のハイキングを楽しんできました。
天気やスズメバチなど様々な自然の障害(?)も講師の皆さんの豊富な経験と機転で乗り越え、さらにはそれさえも”いい経験”と語る参加者の皆さんのご協力のおかげで予定時刻には観察会を終了することが出来ました。ありがとうございました。
最後になりましたが、集合場所やトイレ、解散後の入浴割引など多大なご協力をいただきました『打当温泉マタギの湯』の皆さん、どうもありがとうございました。
2011年10月21日熊棚 今年はミズナラに・・
秋田 足利 直哉
この週末、秋田県内では各地でイベントが目白押し!!どれもみんな楽しそうなイベントで目移りしそうですが、ただお天気だけが心配です。楽しい週末を過ごすために、みんなで空に願いを届けましょう。
紅葉の盛りを迎え、赤や黄色の葉とその上に広がる青い空との対比が美しく、上を見上げながら歩く機会が増えていました。そんな時、歩きなれた歩道沿いに熊棚を見つけました。

森吉山鳥獣保護区の多くはブナが主体の森です。今期秋田県内ではそのブナの実が凶作だそうです。となるとツキノワグマたちは主食にありつけない事態となります。そこでツキノワグマ達は今期ミズナラにターゲットを絞って餌を採っているようです。
写真の中で枯れ葉が集まっている箇所は、この木に登ったツキノワグマが枝を折っては集めてドングリを食した痕跡です。

森吉山野生鳥獣センター内の展示物に熊棚をイメージした(ツキノワグマは剥製ですし、ブナの葉も本物そっくりに作ってあるのでかなりリアルですよ!!)ものがありますので参考までに写真を掲載します。
このイメージと今回の現物とが異なる点は2つ。一つは樹種の違い。イメージはブナですが、現物はミズナラ。そしてもう一つが・・・

こちらを見て”ピン”ときた方はかなりツキノワグマの生態に詳しい方かもしれませんね。
上に集められた枝と同じくらいの分量が木の根元に落ちていました。これはおそらく、木の根元にもう一頭ツキノワグマがいたことを示しているのだろうと思われます。つまり母熊が木に登ってドングリのたくさんついた枝を下にいる子熊に与えるために落下させたものでしょう。
この写真の奥に橋が映り込んでいるように、この熊棚は歩道の直ぐ脇というか、もう枝は歩道の上に伸びています。そんな場所で木に登った大きなツキノワグマと木の根元にも小さなツキノワグマがもう1頭。2頭でドングリを食べていたのかと思うと・・・。
きっとここでの食事の後は大満足で過ごしたのではないでしょうか?というのも・・目を皿のようにして残っているドングリはないか?と探してみても一つも見つかりません。また地面に落ちているものも同様に探してみましたが見つけられませんでした。。

そこにあった枝を拾い上げて見てみると、歯形と思われる痕跡と器用にドングリの帽子部分を残して食べている痕跡がたくさん見つかりました。
森吉山野生鳥獣センター周辺ではツキノワグマの出没があったり、目撃情報も多数寄せられたりと、今期は例年以上にツキノワグマに対する警戒をしてきましたしその対策も実施してきました。今回見つけた熊棚も森吉山野生鳥獣センターから歩き始めて5分もしないうちにたどり着く場所でした。県内では最近になってまたツキノワグマに襲われるという事件が起きています。野外で活動する際には今一度ツキノワグマに対する警戒心を引き締めて行動しましょう!!
紅葉の盛りを迎え、赤や黄色の葉とその上に広がる青い空との対比が美しく、上を見上げながら歩く機会が増えていました。そんな時、歩きなれた歩道沿いに熊棚を見つけました。

森吉山鳥獣保護区の多くはブナが主体の森です。今期秋田県内ではそのブナの実が凶作だそうです。となるとツキノワグマたちは主食にありつけない事態となります。そこでツキノワグマ達は今期ミズナラにターゲットを絞って餌を採っているようです。
写真の中で枯れ葉が集まっている箇所は、この木に登ったツキノワグマが枝を折っては集めてドングリを食した痕跡です。

森吉山野生鳥獣センター内の展示物に熊棚をイメージした(ツキノワグマは剥製ですし、ブナの葉も本物そっくりに作ってあるのでかなりリアルですよ!!)ものがありますので参考までに写真を掲載します。
このイメージと今回の現物とが異なる点は2つ。一つは樹種の違い。イメージはブナですが、現物はミズナラ。そしてもう一つが・・・

こちらを見て”ピン”ときた方はかなりツキノワグマの生態に詳しい方かもしれませんね。
上に集められた枝と同じくらいの分量が木の根元に落ちていました。これはおそらく、木の根元にもう一頭ツキノワグマがいたことを示しているのだろうと思われます。つまり母熊が木に登ってドングリのたくさんついた枝を下にいる子熊に与えるために落下させたものでしょう。
この写真の奥に橋が映り込んでいるように、この熊棚は歩道の直ぐ脇というか、もう枝は歩道の上に伸びています。そんな場所で木に登った大きなツキノワグマと木の根元にも小さなツキノワグマがもう1頭。2頭でドングリを食べていたのかと思うと・・・。
きっとここでの食事の後は大満足で過ごしたのではないでしょうか?というのも・・目を皿のようにして残っているドングリはないか?と探してみても一つも見つかりません。また地面に落ちているものも同様に探してみましたが見つけられませんでした。。

そこにあった枝を拾い上げて見てみると、歯形と思われる痕跡と器用にドングリの帽子部分を残して食べている痕跡がたくさん見つかりました。
森吉山野生鳥獣センター周辺ではツキノワグマの出没があったり、目撃情報も多数寄せられたりと、今期は例年以上にツキノワグマに対する警戒をしてきましたしその対策も実施してきました。今回見つけた熊棚も森吉山野生鳥獣センターから歩き始めて5分もしないうちにたどり着く場所でした。県内では最近になってまたツキノワグマに襲われるという事件が起きています。野外で活動する際には今一度ツキノワグマに対する警戒心を引き締めて行動しましょう!!


最近、テレビや映画に自然や生き物を題材とした番組が多いように感じます。友人や知人達とお話ししていてもそうした話題になることもしばしばです。
そうした番組を見ると、見事なまでに自然の営みの一コマを撮影し、その貴重な映像を自室にいながら見られるというのはある意味幸せなことかも知れません。
しかし、実際の自然界ではそうした貴重な映像と同じような光景が繰り返し繰り返し行われている事を忘れてしまいがちです。テレビやスクリーンで見たあの光景が身近な場所でそれもかなりの頻度で繰り広げられている事、そしてその光景を実際にご自身の目でご覧になれるチャンスがあるんです。
今、大潟草原鳥獣保護区できっと毎日のように繰り広げられている光景が水辺にやってきた群れで過ごすカモ達と、水辺とヨシ原の上を低空で飛びながらチャンスを狙う【チュウヒ】との駆け引き!!きっとこの光景は映像に納めても見応えがあるだろうなと思いながら観察しています。
この日、大潟草原鳥獣保護区管理棟には私だけ。たった一人で飽きることなくこの光景を見ていました。
低空でヨシ原の上空を飛ぶ【チュウヒ】時に水辺の上を姿をさらしながら牽制するように飛んだりいろいろな動きを見せます。
そして『ここだ!!』って時には急ブレーキをかけてヨシ原へと降下していきます。
【チュウヒ】のとる行動を伺って必要であれば安全な水場へと逃げ込んでくるカモの群れ。最近では【チュウヒ】の行動を追っていると『今、カモの群れがこっちに飛んでくるな』となんとなく予測できます。
【チュウヒ】が実際にカモを狩る機会は多くはないようですが、お互いの駆け引きのような物が見えて毎回毎回大満足の観察になります。
最近では【チュウヒ】の出現機会も増えてきました。タイミングが合えば複数羽を同時に観察する事も可能です。ですからこの光景は、天気予報に反して時々晴れ間が広がった今日も、冷たい雨が降ったりやんだりしていた昨日も、さわやかな秋晴れに恵まれた一昨日も・・・その前もその前も何度も何度も繰り広げられていたことでしょう。
大潟草原鳥獣保護区管理棟にお越しいただけば高確率でこの光景が目の前に!!