仙台
257件の記事があります。
2013年07月26日化女沼のオオハンゴンソウ駆除
仙台 鎌田 和子
7月になってから、各自然保護官事務所で外来生物駆除活動が盛んに行われています。こちら、仙台自然保護官事務所でもオオハンゴンソウの駆除が本格化してきています。
今日は、化女沼でオオハンゴンソウ駆除を7月23日に行ってきましたのでお伝えします。
化女沼のオオハンゴンソウが目立ちはじめたのは、ここ2~3年です。大崎市の職員からも、昨年どうしようかという相談があったのですが、まだ「大変だ!」という程大繁殖していなかったので、駆除するなら、今でしょ!となりました。

大崎市職員、地元NPOエコパル化女沼、当事務所のメンバー合計6名での作業です。作業前日は大雨で、オオハンゴンソウを抜く作業には緩んだ土は助かりましたが、ひどく蒸し暑い一日でした。みんなぐっしょり汗だくです。

生い茂って暗い藪が、駆除作業が進むと明るくなってきました。散策路の本来の道幅が見えてきました。

下見した時はほんの少しのオオハンゴンソウ、思ったより広くに生育していました。花径、根塊、土には切れ残った根、それぞれを分別してコンパクトにビニール袋へ、すべて乾燥、枯死してからゴミ処理とします。特定外来生物は生きているものの移動は禁止です。
色々思ったことを行動に移すには、ハードルがあるのですが、お金を掛けずに、人は最小限、オオハンゴンソウの群生地も小規模なうちに、と「小、少」で駆除できました。みんなの協力の賜です。
結果は来年の今頃どの位のオオハンゴンソウが見られるかで判断しなけばなりませんが、達成感は9割駆除できた感じです。
小さな声から、実現した今回の駆除作業、ご協力いただきましてありがとうございました。
今日は、化女沼でオオハンゴンソウ駆除を7月23日に行ってきましたのでお伝えします。
化女沼のオオハンゴンソウが目立ちはじめたのは、ここ2~3年です。大崎市の職員からも、昨年どうしようかという相談があったのですが、まだ「大変だ!」という程大繁殖していなかったので、駆除するなら、今でしょ!となりました。
大崎市職員、地元NPOエコパル化女沼、当事務所のメンバー合計6名での作業です。作業前日は大雨で、オオハンゴンソウを抜く作業には緩んだ土は助かりましたが、ひどく蒸し暑い一日でした。みんなぐっしょり汗だくです。
生い茂って暗い藪が、駆除作業が進むと明るくなってきました。散策路の本来の道幅が見えてきました。

下見した時はほんの少しのオオハンゴンソウ、思ったより広くに生育していました。花径、根塊、土には切れ残った根、それぞれを分別してコンパクトにビニール袋へ、すべて乾燥、枯死してからゴミ処理とします。特定外来生物は生きているものの移動は禁止です。
色々思ったことを行動に移すには、ハードルがあるのですが、お金を掛けずに、人は最小限、オオハンゴンソウの群生地も小規模なうちに、と「小、少」で駆除できました。みんなの協力の賜です。
結果は来年の今頃どの位のオオハンゴンソウが見られるかで判断しなけばなりませんが、達成感は9割駆除できた感じです。
小さな声から、実現した今回の駆除作業、ご協力いただきましてありがとうございました。
2013年07月01日伊豆沼外来魚駆除活動その3
仙台 鎌田 和子
伊豆沼で行われている外来魚オオクチバス、ブルーギルの産卵の季節が終わろうとしています。6月30日、人工産卵床を用いてのシーズンの終了、産卵床の回収と、アイカゴでブルーギルの捕獲、稚魚掬いなどを行いました。
6月2日には、稚魚の形はオオクチバスとは思えないほどでしたが、6月末ともなると3㎝~6㎝の大きさに成長し、餌となる魚をどれだけ沢山食べたかで、今年誕生しても成長に差が出てきます。それでもどんなに小さくとも、しっかりオオクチバスの姿です。

写真左の2枚は、バスバスターズの定置網2箇所で捕獲したもので、ほぼオオクチバスです。
写真右の2枚は、漁師の方が仕掛けた網で捕れたモツゴ(婚姻色)、タモロコ、テナガエビなどです。少しはオオクチバスが入っていますが、ほぼ在来魚です。この写真が物語るのは、駆除活動の成果が見え始め、場所によっては在来魚の復活を感じられるようになったということです。伊豆沼の近所のお店にも、「伊豆沼産の小魚のから揚げ」が並ぶようになりました。(甘辛いたれをからめた、から揚げでとてもおいしかったです。)

150基の人工産卵床を回収、その内2基でブルーギルの産卵と仔魚を確認しました。アイカゴでも数匹捕獲できました。

人工産卵床の回収時の問題は、このオオマリコケムシでした。産卵床にへばりつき、取り外したものの処理はまだ確立していません。今後、大きな問題にならなければいいのですが・・・・・。
バスバスターズに参加するようになって5年、伊豆沼の小魚を食べられるようになるとは思っていませんでしたので、地道な活動、継続は力なりです。
皆さん、お疲れ様でした。
6月2日には、稚魚の形はオオクチバスとは思えないほどでしたが、6月末ともなると3㎝~6㎝の大きさに成長し、餌となる魚をどれだけ沢山食べたかで、今年誕生しても成長に差が出てきます。それでもどんなに小さくとも、しっかりオオクチバスの姿です。

写真左の2枚は、バスバスターズの定置網2箇所で捕獲したもので、ほぼオオクチバスです。
写真右の2枚は、漁師の方が仕掛けた網で捕れたモツゴ(婚姻色)、タモロコ、テナガエビなどです。少しはオオクチバスが入っていますが、ほぼ在来魚です。この写真が物語るのは、駆除活動の成果が見え始め、場所によっては在来魚の復活を感じられるようになったということです。伊豆沼の近所のお店にも、「伊豆沼産の小魚のから揚げ」が並ぶようになりました。(甘辛いたれをからめた、から揚げでとてもおいしかったです。)
150基の人工産卵床を回収、その内2基でブルーギルの産卵と仔魚を確認しました。アイカゴでも数匹捕獲できました。
人工産卵床の回収時の問題は、このオオマリコケムシでした。産卵床にへばりつき、取り外したものの処理はまだ確立していません。今後、大きな問題にならなければいいのですが・・・・・。
バスバスターズに参加するようになって5年、伊豆沼の小魚を食べられるようになるとは思っていませんでしたので、地道な活動、継続は力なりです。
皆さん、お疲れ様でした。
2013年06月25日南三陸町復興支援 ~イヌワシって知ってる?~
仙台 鎌田 和子
梅雨入りしてから、晴れが続いている仙台です。みなさん、こんにちは!
今日は、6月21日に開催しました行事について報告いたします。
ちょっと難しいイベント名なのですが、
~ 希少野生生物保護にかかる子ども向け普及啓発イベント ~
会場は南三陸町のあさひ幼稚園、園児54名と親御さんが対象です。やさしく、イヌワシや自然を知ってもらうために3部構成で開催いたしました。
南三陸町の町の鳥がイヌワシなのです。そこで、鳥海南麓自然保護官事務所の水落レンジャーとイヌワシ未来館のワッシー君が駆けつけてくれました。

水落レンジャーとワッシー君が、イヌワシの大きさ、餌になるウサギやヘビのことなどクイズ形式でお話ししてくれました。

続いて登場したのは、国連生物多様性の10年日本委員会の地球いきもの応援団のメンバーとしてもご活躍している四代目江戸家猫八師匠です。いきもののものまねを通して、虫や鳥などがこの自然の中でつながっていることを、からだいっぱい使って表現してくださいました。
猫八師匠が「この声は?」とたずねると、園児たちはみんな元気に「ハイ、ハイッ!」手をあげて答えていました。ウグイス、カラス、トビ、ホオジロ、スズメ、カモメ、ウミネコ、コオロギ、スズムシ、カエルなど、確か、イヌワシの声も聞こえてきたかも?

仙台市八木山動物公園のみなさんにも協力していただきました。モルモット7匹とふれあいました。これまでの出張で一番遠い場所だったそうですが、車酔いも無くモルモットたちは、元気にあさひ幼稚園のお友達に撫でられ気持ちよさそうにしていました。

ワッシー君も、みんなとふれあい、実物大のイヌワシやカラスのぬいぐるみで遊び、南三陸町の鳥「イヌワシ」を学びました。

みんなで記念撮影です。震災では、あさひ幼稚園も被災して、昨年夏に高台に新園舎が落成しました。使われた木は、材料ではなく、被災した木、動物たちが住んでいた木だそうです。
あさひ幼稚園のみなさんは自然に見守られ、元気にすくすくと成長することでしょう。
このイベントにご協力いただきました、江戸家猫八師匠、仙台市八木山動物公園の皆様、ご協力ありがとうございました。
今日は、6月21日に開催しました行事について報告いたします。
ちょっと難しいイベント名なのですが、
~ 希少野生生物保護にかかる子ども向け普及啓発イベント ~
会場は南三陸町のあさひ幼稚園、園児54名と親御さんが対象です。やさしく、イヌワシや自然を知ってもらうために3部構成で開催いたしました。
南三陸町の町の鳥がイヌワシなのです。そこで、鳥海南麓自然保護官事務所の水落レンジャーとイヌワシ未来館のワッシー君が駆けつけてくれました。

水落レンジャーとワッシー君が、イヌワシの大きさ、餌になるウサギやヘビのことなどクイズ形式でお話ししてくれました。

続いて登場したのは、国連生物多様性の10年日本委員会の地球いきもの応援団のメンバーとしてもご活躍している四代目江戸家猫八師匠です。いきもののものまねを通して、虫や鳥などがこの自然の中でつながっていることを、からだいっぱい使って表現してくださいました。
猫八師匠が「この声は?」とたずねると、園児たちはみんな元気に「ハイ、ハイッ!」手をあげて答えていました。ウグイス、カラス、トビ、ホオジロ、スズメ、カモメ、ウミネコ、コオロギ、スズムシ、カエルなど、確か、イヌワシの声も聞こえてきたかも?

仙台市八木山動物公園のみなさんにも協力していただきました。モルモット7匹とふれあいました。これまでの出張で一番遠い場所だったそうですが、車酔いも無くモルモットたちは、元気にあさひ幼稚園のお友達に撫でられ気持ちよさそうにしていました。

ワッシー君も、みんなとふれあい、実物大のイヌワシやカラスのぬいぐるみで遊び、南三陸町の鳥「イヌワシ」を学びました。

みんなで記念撮影です。震災では、あさひ幼稚園も被災して、昨年夏に高台に新園舎が落成しました。使われた木は、材料ではなく、被災した木、動物たちが住んでいた木だそうです。
あさひ幼稚園のみなさんは自然に見守られ、元気にすくすくと成長することでしょう。
このイベントにご協力いただきました、江戸家猫八師匠、仙台市八木山動物公園の皆様、ご協力ありがとうございました。
2013年06月17日蒲生海岸の植物たち
仙台 鎌田 和子
こんにちは!仙台自然保護官事務所の鎌田です。
この頃仙台の朝は濃霧の日が多く、梅雨に入っているのかなと思う時がよくあります。でも、太平洋の海水温がいつもより低く、そこへ台風3号から熱帯低気圧に変化した暖かい空気が入り込み、濃霧を引き起こしているそうです。
今日は震災から2年3か月が過ぎた仙台海浜鳥獣保護区の様子をお伝えいたします。

冒頭で台風の話をしましたが、その台風(熱帯低気圧)が原因と思われる様子が、次の写真に二つ写っています。
一つは、波打ち際に点々と水鳥が打ち揚げらている様子です。これは、南太平洋から北はアリューシャン列島方面へ北上中のハシボソミズナギドリなのですが、台風に巻き込まれたようです。しばらくは、次から次と海岸に揚がってくるでしょう。(これは毎年のように5月から6月にあることです。)
もう一つは、写真奥を見ると、海から砂浜に濃霧が発生して霞んでいます。
この二つは台風(熱帯低気圧)が原因と思われます。

砂浜には、コウボウシバ(写真上)、コウボウムギ(写真下)の群落が目立つようになりました。

ハマヒルガオもピンクのじゅうたんに(写真上)。
ハママツナはヨシ、アイアシの群落の足元に広がり、震災前の雰囲気に近い場所もあります(写真下)。

この日、一番うれしかったこととしては、蒲生海岸育ちのハマボウフウが咲いていたことです。たった一株なのですが、私にとっては蒲生でのはじめての確認となります。
震災前に比べたら、海岸の植物にとってはまだまだなのですが、自然の力で回復していく様子を見ることができるのは何より、今年一番華やかな季節を向えている蒲生海岸です。
この頃仙台の朝は濃霧の日が多く、梅雨に入っているのかなと思う時がよくあります。でも、太平洋の海水温がいつもより低く、そこへ台風3号から熱帯低気圧に変化した暖かい空気が入り込み、濃霧を引き起こしているそうです。
今日は震災から2年3か月が過ぎた仙台海浜鳥獣保護区の様子をお伝えいたします。
冒頭で台風の話をしましたが、その台風(熱帯低気圧)が原因と思われる様子が、次の写真に二つ写っています。
一つは、波打ち際に点々と水鳥が打ち揚げらている様子です。これは、南太平洋から北はアリューシャン列島方面へ北上中のハシボソミズナギドリなのですが、台風に巻き込まれたようです。しばらくは、次から次と海岸に揚がってくるでしょう。(これは毎年のように5月から6月にあることです。)
もう一つは、写真奥を見ると、海から砂浜に濃霧が発生して霞んでいます。
この二つは台風(熱帯低気圧)が原因と思われます。

砂浜には、コウボウシバ(写真上)、コウボウムギ(写真下)の群落が目立つようになりました。

ハマヒルガオもピンクのじゅうたんに(写真上)。
ハママツナはヨシ、アイアシの群落の足元に広がり、震災前の雰囲気に近い場所もあります(写真下)。
この日、一番うれしかったこととしては、蒲生海岸育ちのハマボウフウが咲いていたことです。たった一株なのですが、私にとっては蒲生でのはじめての確認となります。
震災前に比べたら、海岸の植物にとってはまだまだなのですが、自然の力で回復していく様子を見ることができるのは何より、今年一番華やかな季節を向えている蒲生海岸です。
2013年06月07日伊豆沼外来魚駆除活動その2
仙台 鎌田 和子
沼にはハスの若い葉っぱがぷかぷか目立ち、伊豆沼ではサンコウチョウ、ホトトギスの声も聞こえるようになりました。
5月に報告した外来魚駆除活動のその後をお伝えします。
6月2日に行われたバスバスターズでは、地道に人工産卵床にオオクチバスやブルーギルの産卵、孵化仔魚の有無を確認しました。

150基の人工産卵床を確認したところ、ブラックバスの産卵は確認されず、その代わりにブルーギルの孵化仔魚が2基確認されました。オオクチバスの産卵はほぼ終わり、ブルーギルの産卵シーズンに入ってきたようです。

前回はオオクチバスの卵でしたが今回はすでに稚魚、目がクリっとしてかわいく見えるかもしれませんが、これは立派な特定外来魚。人工産卵床の中とその周辺で群れでたむろしているところを皆で、稚魚掬いです。出来るだけ多くの稚魚を掬い駆除します。この季節、在来魚の稚魚も泳いでいるので、間違わないように、目を凝らしています。

みんなの後ろ姿は、実は一列に並んで、網で稚魚の群れを一網打尽にしようという作戦です。まるでカワアイサのチームプレイの漁ようです。
この日、長年参加しているバスバスターズのメンバーは、「駆除活動をはじめたころに比べるとホント少なくなったよね。稚魚の群れの数も、産卵数も。」その言葉に頑張っている分の成果が少し見えてきました。
皆様お疲れ様でした。
5月に報告した外来魚駆除活動のその後をお伝えします。
6月2日に行われたバスバスターズでは、地道に人工産卵床にオオクチバスやブルーギルの産卵、孵化仔魚の有無を確認しました。
150基の人工産卵床を確認したところ、ブラックバスの産卵は確認されず、その代わりにブルーギルの孵化仔魚が2基確認されました。オオクチバスの産卵はほぼ終わり、ブルーギルの産卵シーズンに入ってきたようです。

前回はオオクチバスの卵でしたが今回はすでに稚魚、目がクリっとしてかわいく見えるかもしれませんが、これは立派な特定外来魚。人工産卵床の中とその周辺で群れでたむろしているところを皆で、稚魚掬いです。出来るだけ多くの稚魚を掬い駆除します。この季節、在来魚の稚魚も泳いでいるので、間違わないように、目を凝らしています。

みんなの後ろ姿は、実は一列に並んで、網で稚魚の群れを一網打尽にしようという作戦です。まるでカワアイサのチームプレイの漁ようです。
この日、長年参加しているバスバスターズのメンバーは、「駆除活動をはじめたころに比べるとホント少なくなったよね。稚魚の群れの数も、産卵数も。」その言葉に頑張っている分の成果が少し見えてきました。
皆様お疲れ様でした。
2013年06月05日蕪栗沼で環境体験学習
仙台 鎌田 和子
こんにちは!仙台自然保護官事務所の鎌田です。
まずは、裏磐梯自然保護官事務所のアクティブレンジャーに6月から新たなメンバーが加わりましたので紹介いたします。渡部のり子さんです。レンジャー服姿で今日から、裏磐梯のフィールドを巡視中です。どうぞ、皆さん、見かけましたら声を掛けてくださいね。

6月4日、国指定蕪栗沼・周辺水田鳥獣保護区で大崎市田尻中学校1年生の皆さん104名が「ラムサール条約」「蕪栗沼の植物、水生生物、鳥、歴史」について学びにやってきました。対応したのは、大崎市役所の三宅さん(鳥)、鈴木さん(水生生物)、蕪栗ぬまっこくらぶの戸島さん(歴史)、そして鎌田はラムサール条約、植物を担当しました。私の担当した部分について報告します。

テーマごとに分かれて勉強するのですが、植物を選んだのは16名、事前にもらった質問には、植物の種類、めずらしい草花、植物と鳥の関係などでした。質問に答えるよりまずは、蕪栗沼を実際に見てみることが大事!自分たちで調べてみることがたいせつです。

蕪栗沼の貴重な植物を紹介しました。写真上はチョウジソウ(準絶滅危惧種)、写真下はマイヅルテンナンショウ(絶滅危惧種Ⅱ類)
「めずらしい植物はなに?」「貴重な植物はなに?」といった質問に応えられる植物もタイミングよく観察することができました。

シロネ食草とするオオルリハムシも、セットで観察、植物と昆虫の関係を伝えました。

蕪栗沼白鳥地区のヨシ原、ここではオオヨシキリがあちらこちらから営巣中ですが、ここでも鳥と植物の関係が見えてきます。学校で疑問に思ったことが、蕪栗沼現地を観察すると、答えがそこにあるそんな環境体験学習となりました。
蕪栗沼の環境は、田尻中学校の1年生にとってどんなふうに映っただろうか、まとめが楽しみです。
まずは、裏磐梯自然保護官事務所のアクティブレンジャーに6月から新たなメンバーが加わりましたので紹介いたします。渡部のり子さんです。レンジャー服姿で今日から、裏磐梯のフィールドを巡視中です。どうぞ、皆さん、見かけましたら声を掛けてくださいね。

6月4日、国指定蕪栗沼・周辺水田鳥獣保護区で大崎市田尻中学校1年生の皆さん104名が「ラムサール条約」「蕪栗沼の植物、水生生物、鳥、歴史」について学びにやってきました。対応したのは、大崎市役所の三宅さん(鳥)、鈴木さん(水生生物)、蕪栗ぬまっこくらぶの戸島さん(歴史)、そして鎌田はラムサール条約、植物を担当しました。私の担当した部分について報告します。
テーマごとに分かれて勉強するのですが、植物を選んだのは16名、事前にもらった質問には、植物の種類、めずらしい草花、植物と鳥の関係などでした。質問に答えるよりまずは、蕪栗沼を実際に見てみることが大事!自分たちで調べてみることがたいせつです。

蕪栗沼の貴重な植物を紹介しました。写真上はチョウジソウ(準絶滅危惧種)、写真下はマイヅルテンナンショウ(絶滅危惧種Ⅱ類)
「めずらしい植物はなに?」「貴重な植物はなに?」といった質問に応えられる植物もタイミングよく観察することができました。

シロネ食草とするオオルリハムシも、セットで観察、植物と昆虫の関係を伝えました。
蕪栗沼白鳥地区のヨシ原、ここではオオヨシキリがあちらこちらから営巣中ですが、ここでも鳥と植物の関係が見えてきます。学校で疑問に思ったことが、蕪栗沼現地を観察すると、答えがそこにあるそんな環境体験学習となりました。
蕪栗沼の環境は、田尻中学校の1年生にとってどんなふうに映っただろうか、まとめが楽しみです。
2013年05月23日伊豆沼外来魚駆除活動
仙台 鎌田 和子
寒い春からようやく脱出した伊豆沼では、オオヨシキリの囀りが響くようになりました。
今年も、外来魚駆除活動が始まっています。伊豆沼では、電気ショッカーボート、人工産卵床、稚魚掬い、定置網、アイカゴなど外来魚の習性や成長に合わせた駆除方法で駆除を行っています。
今日は、5月19日に行われた駆除活動にバスバスターズの皆さんが協力している様子をお伝えします。

ブルーギルを捕えるためのアイカゴの組み立て作業です。この日、沼に30個のアイカゴを設置しました。

オオクチバスの産卵場所となる人工産卵床を一つ一つ確認する作業をしています。「産卵してるかな?これは大丈夫だね」、「あっ!産卵している。交換お願いします。」声を掛けあい、記録をしていきます。

これがオオクチバスの卵です。人工産卵床の表面だけではなく、中にもびっしり産卵しています。150基の内今回は17基に産卵や、孵化したての仔魚が確認されました。その他にフトイに自然産卵しているものも確認され、まだまだ、駆除は終わらないようです。

定置網も確認!網の中には、今回はオオクチバスやブルーギルは見つかりませんでした。その代りに、タモロコ、モツゴ、テナガエビ、ヌマチチブ、タイリクバラタナゴ、そして写真にあるジュズカケハゼ(上)、トウヨシノボリ(下)などが入っていました。数年前の定置網の中身と比べると、在来魚が多くなっているようです。テナガエビやジュズカケハゼが見られると駆除活動している人々にとっては、復活の象徴のようで、嬉しそうに感じました。
地道な作業ですが、「継続は力なり」いつか、駆除終了宣言を聞きたいものです。
バスバスターズの皆さん、お疲れ様でした。
今年も、外来魚駆除活動が始まっています。伊豆沼では、電気ショッカーボート、人工産卵床、稚魚掬い、定置網、アイカゴなど外来魚の習性や成長に合わせた駆除方法で駆除を行っています。
今日は、5月19日に行われた駆除活動にバスバスターズの皆さんが協力している様子をお伝えします。
ブルーギルを捕えるためのアイカゴの組み立て作業です。この日、沼に30個のアイカゴを設置しました。

オオクチバスの産卵場所となる人工産卵床を一つ一つ確認する作業をしています。「産卵してるかな?これは大丈夫だね」、「あっ!産卵している。交換お願いします。」声を掛けあい、記録をしていきます。

これがオオクチバスの卵です。人工産卵床の表面だけではなく、中にもびっしり産卵しています。150基の内今回は17基に産卵や、孵化したての仔魚が確認されました。その他にフトイに自然産卵しているものも確認され、まだまだ、駆除は終わらないようです。

定置網も確認!網の中には、今回はオオクチバスやブルーギルは見つかりませんでした。その代りに、タモロコ、モツゴ、テナガエビ、ヌマチチブ、タイリクバラタナゴ、そして写真にあるジュズカケハゼ(上)、トウヨシノボリ(下)などが入っていました。数年前の定置網の中身と比べると、在来魚が多くなっているようです。テナガエビやジュズカケハゼが見られると駆除活動している人々にとっては、復活の象徴のようで、嬉しそうに感じました。
地道な作業ですが、「継続は力なり」いつか、駆除終了宣言を聞きたいものです。
バスバスターズの皆さん、お疲れ様でした。
2013年05月22日蒲生干潟 カラーフラッグ装着のシギチ(シギチドリ類)
仙台 鎌田 和子
こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。昨日も今日もさわやかに晴れています。
今日は先週仙台海浜鳥獣保護区蒲生干潟を巡視した際の様子をお伝えいたします。5月15日午前中、珍しく、サーファーも鳥類の観察者誰もおらず、私一人貸切で蒲生干潟のシギチドリ類をはじめとする鳥類を見て回りました。

人がいないので、シギチの仲間が自由に干潟の水際を飛び回ったり、走り回ったり楽しそうです。丁度、メダイチドリ、ハマシギ、トウネンが降りるところです。

ハマシギ、すっかり夏羽に変わっています。おやっ?左足にカラーフラッグです。関節下に青、白のフラッグ、私にとってはお馴染みになっている亘理町の鳥の海で装着された個体です。もしかしてほかにも、フラッグを付けたのが見つかるかもしれないと思い、望遠レンズをちょいと動かしてみました。

見つけました!今度は、トウネン、右足にフラッグの色は関節上が黄色、関節下が白です。どこのフラッグなのだろうか?事務所に戻って調べたら、「ロシア・サハリン」でした。これから、トウネンはロシアに帰り、繁殖期に入ります。南から北へ旅の途中だったことが、このカラーフラッグが物語っていました。
この日、シギチドリ類で私が確認したのは、メダイチドリ、キアシシギ、キョウジョシギ、アオアシシギ、コチドリ、シロチドリ、ハマシギ、トウネンの8種、その他の野鳥を含めると37種でした。蒲生干潟は多くの野鳥たちの餌や休憩の支えとなっています。
今日は先週仙台海浜鳥獣保護区蒲生干潟を巡視した際の様子をお伝えいたします。5月15日午前中、珍しく、サーファーも鳥類の観察者誰もおらず、私一人貸切で蒲生干潟のシギチドリ類をはじめとする鳥類を見て回りました。
人がいないので、シギチの仲間が自由に干潟の水際を飛び回ったり、走り回ったり楽しそうです。丁度、メダイチドリ、ハマシギ、トウネンが降りるところです。

ハマシギ、すっかり夏羽に変わっています。おやっ?左足にカラーフラッグです。関節下に青、白のフラッグ、私にとってはお馴染みになっている亘理町の鳥の海で装着された個体です。もしかしてほかにも、フラッグを付けたのが見つかるかもしれないと思い、望遠レンズをちょいと動かしてみました。

見つけました!今度は、トウネン、右足にフラッグの色は関節上が黄色、関節下が白です。どこのフラッグなのだろうか?事務所に戻って調べたら、「ロシア・サハリン」でした。これから、トウネンはロシアに帰り、繁殖期に入ります。南から北へ旅の途中だったことが、このカラーフラッグが物語っていました。
この日、シギチドリ類で私が確認したのは、メダイチドリ、キアシシギ、キョウジョシギ、アオアシシギ、コチドリ、シロチドリ、ハマシギ、トウネンの8種、その他の野鳥を含めると37種でした。蒲生干潟は多くの野鳥たちの餌や休憩の支えとなっています。
2013年05月01日セイタカシギがいっぱい
仙台 鎌田 和子
仙台自然保護官事務所の鎌田です。
仙台海浜鳥獣保護区にある向洋緑地公園駐車場の一部が4月26日に開放されましたのでお知らせいたします。
震災で大きくひび割れたり、海岸への道が崩れて約2年立ち入り禁止になっていた向洋緑地公園駐車場が舗装や海岸への階段等の修理を終え、利用できるようになったことから、ここに震災後間もなくに設置した国指定仙台海浜鳥獣保護区区域図の清掃をしてきました。

2年分の汚れを遠矢自然保護官とともに清掃、アクリル板と枠の間から双葉が出ているのを発見、それだけ人目に付かず、誰にも見られない区域図でした。
ゴシゴシ!ゴシゴシ!

キラリ~ン!きれいになった区域図。これから多くの人々が蒲生海岸、干潟を利用する際にこの区域図を見ていただければ、ここ蒲生干潟が震災前同様に特別保護地区であり、多くの野鳥たちの重要な生活の場であることは変わりありません。

4月になってから、蒲生干潟周辺では、セイタカシギが滞在しています。4月24日には8羽を確認しました。集合写真は撮れていませんが、広範囲にいました。(写真は、おもてに2羽、柵の陰に1羽がいます。)この春、、青森県六ヶ所村尾駮沼、宮城県大崎市蕪栗沼で、「珍鳥飛来!」と新聞記事になっています。1羽、2羽を確認することはあっても、8羽、10羽観察することはありませんでしたので、この春はセイタカシギの「当り」なのでしょうか?
これからGWの後半に入り、そして「愛鳥週間」とバードウォッチングの機会が増える季節です。どうぞ、野鳥のストレスにならないように、マナーを守って観察してくださいね。
仙台海浜鳥獣保護区にある向洋緑地公園駐車場の一部が4月26日に開放されましたのでお知らせいたします。
震災で大きくひび割れたり、海岸への道が崩れて約2年立ち入り禁止になっていた向洋緑地公園駐車場が舗装や海岸への階段等の修理を終え、利用できるようになったことから、ここに震災後間もなくに設置した国指定仙台海浜鳥獣保護区区域図の清掃をしてきました。
2年分の汚れを遠矢自然保護官とともに清掃、アクリル板と枠の間から双葉が出ているのを発見、それだけ人目に付かず、誰にも見られない区域図でした。
ゴシゴシ!ゴシゴシ!
キラリ~ン!きれいになった区域図。これから多くの人々が蒲生海岸、干潟を利用する際にこの区域図を見ていただければ、ここ蒲生干潟が震災前同様に特別保護地区であり、多くの野鳥たちの重要な生活の場であることは変わりありません。
4月になってから、蒲生干潟周辺では、セイタカシギが滞在しています。4月24日には8羽を確認しました。集合写真は撮れていませんが、広範囲にいました。(写真は、おもてに2羽、柵の陰に1羽がいます。)この春、、青森県六ヶ所村尾駮沼、宮城県大崎市蕪栗沼で、「珍鳥飛来!」と新聞記事になっています。1羽、2羽を確認することはあっても、8羽、10羽観察することはありませんでしたので、この春はセイタカシギの「当り」なのでしょうか?
これからGWの後半に入り、そして「愛鳥週間」とバードウォッチングの機会が増える季節です。どうぞ、野鳥のストレスにならないように、マナーを守って観察してくださいね。


梅雨明けが待ち遠しい仙台自然保護官事務所です。
7月になってから特に宮城県北部に雨が集中して降っています。先週後半からの豪雨では、伊豆沼、蕪栗沼、化女沼の貯水量はMaxに達し、中でも伊豆沼・内沼は8月1日から行われる予定だった「はすまつり」の延期がきまりました。
ハスが冠水でつぼみや葉が枯れ始め、水位の下がるのを待ち、残されたつぼみの開花を待つしかありません。また、周辺の水田では、開花間近な稲が冠水しています。
登米市新田側の前沼駐車場:写真上は7月23日、この時も前の週の大雨で駐車場が冠水したばかりで、水たまりにはウシガエルのオタマジャクシが泳いでいましたが、下の写真は7月29日の様子です。たっぷりの水です。
こちらは、内沼の様子です。平成21年8月の「はすまつり」会場でハクチョウと観光客がくつろいでいます。ところが7月29日には、道路すれすれまで水があふれそうです。
伊豆沼・内沼の「はすまつり」を楽しみにされていた方々には、とても残念なことです。
この大雨の影響は、残留組のオオハクチョウやマガンにも受難となっています。傷ついて飛べない鳥はよく岸部で休んでいることが多いのですが、その休む岸部が今は、自動車の往来する道端なのです。交通事故が気になります。
ハスの葉が枯れたり水没していることは、休み場や餌取りに利用しているチュウサギやアマサギにとっても困ることでしょう。写真は昨年夏のチュウサギ、ハスの葉で休息光景。
自然の回復力を信じて、8月下旬にでもハスやアサザ、ガガブタの花咲く伊豆沼・内沼を報告出来たらいいなと願っています。