ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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仙台

257件の記事があります。

2020年11月13日蕪栗沼(かぶくりぬま)クリーン作戦

仙台 鎌田 和子

 こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。

 マガンが9月12日に初雁として伊豆沼で確認されてから、2ヶ月、伊豆沼も蕪栗沼もマガンやオオハクチョウをはじめとする多くの冬の渡り鳥が集まってきています。

 毎年恒例の「蕪栗沼クリーン作戦」について報告いたします。

 大崎市田尻観光協会主催の蕪栗沼クリーン作戦には、大崎市立大貫小学校の5・6年生の皆さん、地元の関係者、保護団体、大崎市、宮城県、環境省など約70名が10月30日に蕪栗沼に通じる道路沿いのゴミを拾いました。

クリーン作戦開始のころ、いっぱいのゴミを想定してカゴが沢山用意されています。(上の写真)

ゴミ拾い終了後の様子です。これまでになく少ないゴミでした。(下の写真)

 

 実際、ゴミを拾おうと張り切っている大貫小学校の皆さんも大人も、いつもならゴミ袋が直ぐにいっぱいになるところが中々いっぱいになりません。(これはいいことなのですが、参加している人々にはちょっと残念なくらい。)

 新型コロナで外出を控えた効果でしょうか、ゴミも少ないことに、また、今年は昨年のような大きな台風被害もなかったこともあり、これまでになく少ない状況でした。

 作戦の終わりごろに振り出した雨にゴミの分別を中断しばし雨宿り、日ごろ会えない方々と情報交換、蕪栗沼や伊豆沼のマガンやシジュウカラガンの飛来状況を話題に雨が止むのを待ち、ゴミ分別をして終了です。

 

 蕪栗沼クリーン作戦終わりのご褒美に、蕪栗沼から田んぼに大きな虹がかかっていました。

 皆さんお疲れ様でした。

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2020年08月11日伊豆沼のアサザ

仙台 鎌田 和子

こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。

長い梅雨の季節が終わり、伊豆沼・内沼の周辺では、水面を黄色いお花が彩りを添えています。

その名は、アサザ。ミツガシワ科の浮葉植物、花の大きさは直径5㎝程度です。スイレンに似た

切れ込みがあり浮葉をつける。

伊豆沼・内沼やその周辺の水路などで見ることができます。(8月7日撮影)

  

皆様の中には、伊豆沼・内沼のハスの花を楽しみにされている方も多いかと思います。

いつもだとお盆が見ごろとなりますが、長雨のため少し遅れているようです。「はすまつり」は

伊豆沼は7月20日から8月31日まで、内沼は長雨の影響で8月10日から開催しています。

 

ハスの開花状況等は栗原市観光物産協会(TEL:0228-25-4166)に一度ご確認の上、お出かけください。

 

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2020年07月03日伊豆沼にトンボの季節がやってきた!

仙台 鎌田 和子

こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。

国指定伊豆沼鳥獣保護区の夏を紹介します。

夏になると、「ここは鳥獣保護区ですよ」と知らせる制札がぐんぐん伸びるつる植物に覆われてしまいます。草刈りをして右の写真のようにスッキリ!

巡視していると、ニイニイゼミの鳴き声やオオヨシキリ、ホトトギスのさえずりが聞こえ、伊豆沼もハスの葉が湖面いっぱいに広がっています。

極楽浄土を思わせるハスの花の開花まであともう少しのようです。

 

水辺に近づいてみると、イトトンボの仲間が足元から目の高さくらいをふわりふわりと飛んでいます。

その名もキイトトンボ、黄色が鮮やかです。

青空より青いオオセスジイトトンボのオスです。目をこらして見ているとメスはヨシ等の葉の色に近い緑色、探してみてください。

翅の幅が広いチョウトンボも水辺で舞い始めています。翅を動かす度にメタリックに輝き、7月下旬には沼の周辺で群舞します。

春から秋にかけて40種以上のトンボが観察できます。

巡視中に観察できたトンボは、キイトトンボ、モノサシトンボ、オオセスジイトトンボ、コフキトンボ、ショウジョウトンボ、チョウトンボ、コシアキトンボ、ハグロトンボでした。

 

おすすめポイントは、宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター前の水生植物園、登米市淡水魚館側の前沼です。

伊豆沼のトンボの季節を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

皆様にお願いです。トンボには近づいてよく観察してみてください。トンボの楽園として毎年観察できるように、じっくり観察、補虫網で捕るのではなく、カメラやスマホで撮影の撮るにいたしましょう。

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2019年03月11日蕪栗沼の野火 春の訪れ

仙台 鎌田 和子

皆さん、こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。

国指定鳥獣保護区である伊豆沼・内沼、蕪栗沼・周辺水田、化女沼は、暖冬だったこともあり、ガンカモ類は早々に北に向かい、それぞれの沼は静かになり、ちょっと寂しく感じます。でも待ち遠しかった春を告げるウグイスの声が沼の周りに響くようになりました。

 

そして、この季節の大切な行事が野火です。3月10日に行われた蕪栗沼の野火を確認してきましたのでその様子を紹介します。

 着火地点に大崎市の職員が待機し、延焼を防ぐ防火帯では消防団が放水、準備が整った午前10時、蕪栗沼本体の南側のヨシ原の3ヶ所から、点火です。燃えだしたところは黒い煙とともに炎が上がり、堆積物や湿っているところは、白い煙、中々火が付きません。離れたところから確認していても、枯れたヨシがカラカラと燃える音がし、煙とともに灰が高く高く上がっています。

沼の野火は3年サイクルで湿地を3地区に分けて実施することから、この場所は3年ぶりとなります。

 

蕪栗沼の野火はなぜするの?

蕪栗沼は遊水地として豊かな湿地生態系を成しています。大雨等で増水した時は、沼内に生えているヨシや倒木等の漂流物が漂着・堆積したり、自生しているヨシなどが枯死し堆積し、陸地化が進み、湿地環境の維持や湿性植物の生育の支障となります。そのためラムサール条約湿地に登録されてから、定期的に野火を実施することで、湿地環境の維持と、害虫駆除、植物の枯死部を少しでも軽減することを目的に行われています。

数時間後、きれいに焼けて、ヨシ原はすっかり焼野原、計画通りに行われました。

野火の翌日、雨が降っています。春の目覚めに天からの贈り物です。

 

 

きっと、5月上旬には、焼かれたヨシ原にはノウルシ(写真)のお花畑が出現することでしょう。

 

蕪栗沼に春の訪れを感じた一日、野火に携わった大崎市の職員の皆さん、消防団の皆さんお疲れ様でした。

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2019年02月01日1年越しの願いがかなったゴミ拾い

仙台 鎌田 和子

こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。

1月に登米市立西郷小学校5年生の総合学習で、蕪栗沼で「ワイズユース体験」を行いました。その時の5年生の様子をお伝えします。

 

西郷小学校では、蕪栗沼・周辺水田ラムサール条約登録湿地に最も近いことから総合学習で3年生「生きもの調査」・4年生「渡り鳥観察」・5年生「ワイズユース体験」を蕪栗沼や伊豆沼で学んでいます。冬の渡り鳥の季節には、マガンが蕪栗沼や伊豆沼からエサ場である田んぼに出かける時間に通学し、遊んでお家に帰るころ、ねぐらである沼に帰るマガンの群れを毎日見て、それがどこにでもある光景、当たり前に思っている子どもたちです。

総合学習では、当たり前と思って見ているマガンなどは、日本に渡ってくるガン類の9割が、登米市、栗原市、大崎市に位置するラムサール条約登録湿地で越冬していること、ねぐらになる沼や湿地、エサ場となる田んぼが大切なことを伝えています。ラムサール条約湿地の理念である、「保全・再生」「ワイズユース(賢明な利用)」「交流・学習」3本の柱の大切さも伝えています。

 

この冬の5年生17名の総合学習は、特別なものでした。それは昨年の1月、4年生の時の「渡り鳥観察」からはじまりました。学校の近くには「蕪栗沼・周辺水田」と「伊豆沼・内沼」二ヶ所のラムサール条約湿地があり、伊豆沼を観て、次に蕪栗沼の観察です。

 

  

 蕪栗沼のオオヒシクイを観察しようと、休耕田を湿地に戻した白鳥地区と蕪栗沼の間にある越流提をみんなで歩いていると、4年生の目には、鳥ではなく、写真(昨年1月のゴミの様子)のようなゴミが点在していることがとても気になりました。蕪栗沼は、水鳥たちにとって重要なねぐらでありエサを食べるところ、どうして、人気のない場所なのに、ゴミがあるのか、不思議に思ったようです。

 蕪栗沼は遊水地であり、大雨で洪水になりそうなときには、蕪栗沼が洪水から住宅を守ってくれる役割があることを話しました。私たちの生活で出たゴミが蕪栗沼まで流れ着いたかもしれない。そんなことを思ったようで、ゴミを拾わなくてはならないと考えましたが、昨年はゴミ拾いは実現しませんでした。

 そしてこの冬、5年生になっての総合学習、蕪栗沼にゴミ袋を持参し、1年越しの願いであるゴミ拾いを行いました。

 

  20分ほどでしたが、越流提の両側で17名で拾い集めたゴミです。空き缶、発泡スチロール、ペットボトル、ガラス瓶、中にはハトの給水容器まで様々なゴミでした。昨年の記憶を思い出しながら、去年より少ないとか、自分たちの住んでいるところでのゴミの出し方などを考えていたようです。学校に持ち帰ったゴミはみんなで分別し、処理されました。

 

※この日は、安全のため、藪には入らない、学校のゴミとして処理できるものだけを拾うことにしました。

 

 

 今年は沼のゴミを拾いをしたことで、安心して、蕪栗沼で休んでいるオオヒシクイの群れをじっくり観察することができました。

「ワイズユース体験」では、蕪栗沼周辺に生育しているオギの穂を刈り取り、机のまわりで使えるミニほうきづくり」を体験しました。沼や湿地を賢く使いながら、湿地の保全し、学ぶ、そして、私たちにできることを一つ実践しました。西郷小学校の子どもたちのやさしい気持ちがこれからも育ち続きますように。

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2019年01月21日祝 化女沼ラムサール条約湿地登録10周年

仙台 鎌田 和子

こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。

1月19日、宮城県大崎市の化女沼のラムサール条約登録10周年を記念してラムサールフェスティバル(大崎市主催)が開催されましたのでご紹介します。

化女沼は2008年10月に、国内のダム湖としてはじめてラムサール条約湿地に登録されました。大崎市には2005年に登録された蕪栗沼・周辺水田と合わせて2箇所目になり、また、1985年登録の栗原市、登米市にまたがる伊豆沼・内沼と、昨年10月に南三陸町の志津川湾が仲間入りし、宮城県には4箇所のラムサール条約湿地があります。

  

会場の大崎生涯学習センターには10周年を迎えた化女沼を祝う市民、関係者が250名集まりました。

式典が始まる前から、化女沼で活動している団体の活動紹介コーナーに多くの人々が集まっていました。

 

 

 

  

保育園児の作品から小学生の総合学習で調べたラムサール条約湿地のことや、大学生が参加した化女沼での取り組みや、地元の団体や企業がこれまで取り組まれてきたこと、市民が撮影した四季折々の写真など、沢山紹介されていました。

 

 

 

 

ラムサールフェスティバルの基調講演では、日本野鳥の会会長の柳生博さんらによる対談では、亜種ヒシクイの飛来数の減少に触れ、デリケートなヒシクイの気持ちになって考え、観察者や釣り人は配慮した行動が必要ではないかと優しく説かれました。化女沼や蕪栗沼、伊豆沼など宮城県北部の3カ所の湿地だけで日本に渡ってくるガン類の96%が越冬する珍しくもあり、貴重でもあり、世界に誇れる場所であると話されていました。

 

大崎市内の自然環境学習を行っている「おおさき生きものクラブ」小学生の活動発表、化女沼周辺の環境学習や外来種駆除、清掃活動、植樹などの活動している方々のパネル討論、ワイズユース(賢明な利用)、学習・交流、保全・再生について、これまでのことを踏まえ、これからについても語られました。

 

 

 

  

最後に「化女沼宣言」が読み上げられ、「化女沼の豊かさを未来につなぐため・・・・私たちは行動します。」写真の案が、会場の拍手で賛同されました。

※化女沼のおすすめ観察を紹介します。

冬:ガン類の飛び立ち(日の出30分前から待期)、ねぐら入り(日の入り30分前から待期)を観察の場合

自家用車が一般的だと思います。東北自動車道長者原サービスエリアは、24時間利用可能なスマートインターですから、そこがら出入りしていただければ、化女沼ダム観光資料館まで車で5分という近さで到着します。ダムの堰堤からの観察がおすすめです。

ガン類は2月に入るとそろそろ北に帰りはじめるので、暖冬の今年は特に1月中に観察することをおすすめします。

春:桜の咲く頃いらしてください。化女沼の水面に映る桜で2倍楽しめます。

夏:ダム湖の周辺では、チョウトンボをはじめとするトンボが沢山、トンボの観察が楽しめます。

まだまだ、様々なテーマで観察できる化女沼です。

 

ぜひ、化女沼ラムサール条約湿地の魅力を発見してみてください。

 

 

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2018年11月28日冬の渡り鳥シーズン到来 観察においでよ!

仙台 鎌田 和子

こんにちは!仙台自然保護官事務所の鎌田です。

あちらこちらで、初雪の便りが聞こえるようになりました。ここ宮城県では、冬の使者である渡り鳥が沢山渡ってきています。渡り鳥の中でも日本に渡ってくるマガンを中心としたガン類の8~9割(18万羽~20万羽)が宮城県北部で越冬します。今日は、その渡り鳥の聖地へのお誘いです。

 

ラムサール条約湿地でもある国指定伊豆沼鳥獣保護区、蕪栗沼・周辺水田鳥獣保護区、化女沼鳥獣保護区では、11月8日現在の宮城県のガンカモ調査情報では、ガン類だけでも合わせておよそ15万羽が集まっています。昨年より3万羽少ないようですが、どこかの市や町の人口に匹敵する位の鳥たちが集まっています。

 

毎年、伊豆沼・内沼、蕪栗沼、化女沼やその周辺の沼をねぐらに周辺の田んぼの落穂などをエサに、約5ヶ月間越冬します。その間の毎日の日課の一部を観察してみませんか。

 

11月27日の蕪栗沼の飛び立ちです。日の出をバックにガン類がエサを求めて出勤です。クリックして見てね、黒い点は、みんなガン類です。

 

こちらは、11月20日の伊豆沼の日中の様子です。朝出かけたガン類が、暖かい日は日中、ねぐらの沼に戻り、羽繕いや水浴びをしていることもあります。田んぼと沼を往来しています。

 

鳥好きの方々は、とっくの昔に知っていることかもしれませんし、宮城県北部に住んでいる方々には当たり前の光景かもしれません。でも、写真のようなガン類が沢山の光景が見られるのはこの地域ならではの特別な光景です。

 

おすすめは、宮城県ならではの観察です。「朝の飛び立ち」、「ねぐら入り」です。

伊豆沼・内沼や蕪栗沼の「飛び立ち」は、沼のあちこちから数千羽、数万羽単位の飛び立ちが早朝、毎日繰り広げられています。当然、出かけたガン類は、夕方、ねぐらである沼に群れで帰ってきます。帰ってくる様を「ねぐら入り」といいます。四方八方から、大群が沼に落ちていくような姿を「落雁」といいます。日課である「朝の飛び立ち」、「ねぐら入り」はどちらも感動間違いなしだと思います。

化女沼は周囲4キロの小さなダムです。ダムの堤体での飛び立ちやねぐら入りの観察は、観察者の目の前を低空飛行するので、ここでしかみられない光景です。

 

宮城県北部でガン類といえば、代表はマガンです。他にオオヒシクイ、亜種ヒシクイ、シジュウカラガン、カリガネ、ハクガンなど、マガンほど多くはありませんが、運が良ければ、複数の種類が観察できます。

【観察にお出かけ前に】

観察時間帯:

飛び立ちの観察は、日の出前30分前には、現地入りを、ねぐら入りの観察は、日の入りの30分前、悪天候のときは早めに現地入りをしてください。

観察の服装:

寒くないように、帽子、手袋、マフラー、防寒着など、氷点下に下がったり、風が吹くだけで体感温度は下がりますので、十分な防寒対策をしてお出でください。

観察の道具:

普通野鳥観察であれば、双眼鏡、望遠鏡と思いますが、なくても十分で観察できます。まずは、五感を活かして体感していただきたいと思います。

観察の注意点:

観察前にトイレは済ませましょう。

車でお越しの際は、周囲が真っ暗なので、運転や歩行には十分に注意を。

車のライトやカメラのフラッシュで沼を照らして鳥たちを驚かさないように。

観察場所:

伊豆沼・内沼

蕪栗沼

化女沼

どこで観察しようか。計画をたてるのも楽しいものです。

魅力たっぷりのマガンの飛び立ち、ねぐら入りの観察に、ぜひお出かけしてみては、いかがでしょうか。

 

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2018年10月24日ラムサール博士になろう!~湿地のいきものクイズラリー~ 今週末開催

仙台 鎌田 和子

こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。

冬の渡り鳥のシーズンになり、宮城県北部のラムサール条約湿地には、続々と、ガン・カモ類が飛来してきています。伊豆沼・内沼では10万羽以上のマガンが、蕪栗沼でもそれに近い数のマガンが見られるようになりました。

10月27日土曜日に、仙台市八木山動物公園で、「ラムサール博士になろう!~湿地のいきものクイズラリー~」を開催いたします。園内のラムサール条約湿地に関わる動物を見ながら、ラムサール条約のこと、渡り鳥のこと、湿地のことについてクイズにチャレンジしてみませんか。

 

当日、仙台市八木山動物公園ふれあい館多目的室には、「伊豆沼・内沼」、「蕪栗沼・周辺水田」、「化女沼」3つのラムサール条約湿地の魅力を写真で紹介するコーナーもあります。皆様の参加を心よりお待ちしております。

 

 

蕪栗沼・周辺水田では、毎年恒例になりました大崎市田尻観光協会主催の「蕪栗沼クリーン作戦」が10月22日に開催されました。

蕪栗沼へ通じる道路沿いのゴミを地元の小学生、蕪栗沼に関わるNPOの皆さん、行政機関の方々およそ60名の参加で清掃活動を行い、その中に私たち仙台自然保護官事務所も参加いたしました。

下の写真は蕪栗沼クリーン作戦で拾ったゴミです。

 

年々ゴミの量が減っていますが、これまでで一番少ない量となりました。今年のゴミの特徴は、タイヤやテレビなどの不法投棄がなかったことです。それでも空き缶や生活ゴミなど、道端にポイ捨てされていることは残念なことです。来年こそは、そのようなゴミが無くなることを願うばかりです。

 

クリーン作戦によってきれいになった蕪栗沼・周辺水田では、マガン、シジュウカラガン、ハクチョウの観察に訪問される皆様をお待ちしております。

今週末に仙台市八木山動物公園で開催するイベントに参加し、ラムサール条約湿地の知識を身につけて、フィールドに出かけてみませんか。

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2018年09月18日化女沼ラムサール条約登録湿地10周年記念事業はじまる

仙台 鎌田 和子

こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。

秋の気配が漂い始め、マガンが訪れる初日、「初雁」が間もなくです。宮城県北部のラムサール条約湿地に関わっている方々とお会いするとあいさつ代わりに「今年は何時かしら?」と口々に交わしています。

NPO法人エコパル化女沼主催で二つの展示会が9月14日から16日に開催されましたので報告いたします。

 

「化女沼の自然写真コンテスト」写真展です。四季を通じての魅力を撮影した力作が並びました。外来魚防除の様子や、マガンやシジュウカラガン、化女沼で楽しむ人々の様子が印象的でした。

 

もう一つの展示は、「人と自然、地域のつながりを後世に 発表展示会」と題してエコパル化女沼の皆さんが化女沼を訪れる人々に化女沼の鳥や植物を紹介する作品群です。普段は、化女沼ダムの畔にある「化女沼観光資料館」で展示されている品々、実はほとんどが手作り、植物標本、鳥の名前の漢字名や、パズルを組み立てると、サギの仲間や、猛禽類、カモ類などのクチバシの特徴が分かるなど、「なるほど!」が詰まった手作り展示です。

 

 

 展示会は無事に終了いたしましたが、化女沼を知りたい、水鳥の特徴、化女沼周辺の植物を知りたい方は、ぜひ、化女沼観光資料館(月曜日休館・月曜日が祭日の場合は翌日休館)までお越しください。

 今年は、化女沼がラムサール条約湿地に登録されて10年の節目の年、それを記念してのイベントや観察会が行われる予定となっております。お出かけ前に、NPO法人エコパル化女沼のホームページにも訪問してみてください。こちらまでどうぞ↓

https://ecopal-kejonuma.jp/kejonuma/

 

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2018年06月19日バス・バスターズ 今年も頑張っています!

仙台 鎌田 和子

こんにちは、仙台自然保護官事務所の鎌田です。

国指定伊豆沼鳥獣保護区内に位置する伊豆沼では、バス・バスターズの皆さんが毎年、5月から6月下旬にかけて、特定外来生物に指定されているオオクチバス、ブルーギルなどの魚類を駆除しています。何と、今年で14年になります。

参加者の顔ぶれは、当初からのメンバーや今年はじめて参加という方までさまざまです。6月17日は13人で活動しました。

 

継続は力なりとよく言ったもので、今年の活動では、オオクチバス、ブルーギルが本当にごくわずかしか捕れていません。人工産卵床、定置網、三角網すくいとあの手この手で、卵・稚魚・成魚を駆除しています。その成果でしょうか、当初から参加していると、本当に減少したなと実感があります。はじめて参加した方には、そんなに捕れないので、ボランティアのやりがいにも影響があると思います。駆除しているのだから、減少してあたりまえと思われますが、そこは生きもの、減少したからと手を抜くと、リバウンドがあったり、試行錯誤しながらここまでたどり着いたのだと思います。また、タナゴの仲間やハゼの仲間、テナガエビなどの在来生物は回復傾向にあります。

 

 

沼の中をみんなで、人工産卵床への産卵状況を確認しながら、三角網で稚魚すくいをおよそ1㎞にわたって行っています。

 

 

人工産卵床を沼から引き揚げて確認作業、石を敷き詰めて沈めているのですが、引き上げた時中央部分に石がありません。石にも藻が付着していません。これは、オオクチバスが産卵場として尾びれで産卵床を整えている証拠です。

 

次の人工産卵床を確認したら、卵が産みつけられていました。まるで子持ち昆布のようです。

150基の人工産卵床の内、今回は6基で確認されました。今年は低水温、高水位や、天候にも左右され、産卵期が例年よりずれ込んでいるようです。三角網による稚魚すくいの成果は、オオクチバス13匹、ブルーギルの稚魚3匹でした。参加人数と同数でしたので、参加者が増えれば、もう少し捕ることができたのかもしれません。それでも、今年度の活動日で、産卵の確認が最多の日となりました。

 

バス・バスターズは、公益財団法人宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団の方々を中心に、NPOの方や学生、一般の方まで幅広くのメンバーで構成され、地元から山形県や福島県からも参加されています。これからも、多くの皆さんの協力の元、伊豆沼に多くの在来魚が蘇る日を見守りたいと思います。

 

バス・バスターズに参加してみたい方は、公益財団法人宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団までお問い合わせください。

 

http://izunuma.org/2_3.html

 

 

「環境省レンジャー写真展2018 開催のお知らせ」

宮城県仙台市での開催は、「セルコホームズーパラダイス八木山」仙台市八木山動物公園ビジターセンターにおいて、6月19日から7月16日まで開催しております(休園日を除く)。皆さまのご来場をお待ちしております。

 

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