仙台
257件の記事があります。
2010年03月04日波に集うものたち
仙台 鎌田 和子
先日の大津波では養殖業の方々には大きな被害がありました。お見舞い申し上げます。仙台海浜鳥獣保護区は巡視の結果、被害はありませんでした。それでも、沖に目を向けると、波間にいつもより多くの海藻が見えたのでおそらく海中では変化があったのでしょう。
警報、注意報が解除して、真っ先に楽しんでいたのはサーファーのみなさんでした。双眼鏡で、蒲生干潟から海岸、波打ち際、沖へと見ていると、黒いサーファー、黄色いブイ、黒い浮遊物(海藻)?、オヤッ!黒い群れが波間で見え隠れしています。双眼鏡では限界。望遠鏡の倍率を上げて見てみてみると、それはクロガモ・ビロードキンクロの群れでした。あまりにも遠くて証拠写真は撮れませんでしたが、ちょっと嬉しい記録となりました。
クロガモやビロードキンクロは海ガモ(潜水ガモ)で潜っては貝などを食べているカモの仲間、特にビロードキンクロは近年数が減少してきているそうです。実は、私は初めて見たので心躍る気持ちでした。

蒲生干潟から南下した海岸では、写真の近さで観察することができました。それでもこの程度なのですが、左上の黒いシルエットはクロガモ、中央の波が引いているところにはシギチドリの仲間です。

クロガモは、ピュー、ピューと海女さんの磯笛を思わせる声で鳴き交わし、1羽が潜ると次から次と潜水、浮上してくるのですが、すぐまた潜ります。波間に見え隠れし、観察している私が船酔いしそう。いったい何羽いるか写真では数えることができても、現地では把握しにくい水鳥です。波間にいるのももしかしてクロガモにとっては安全のためかな?

こちらは、ハマシギ、ミユビシギ、シロチドリの群れでした。波打ち際をチョコチョコと、波に遊んでいるように見えるのですが、波に洗われる砂浜で甲殻類の稚貝や幼生、小動物をせっせと採食しているのです。水浴びも!
サーファーは波を楽しみ、クロガモやシギチドリは生きていくために波はありがたいようです。どうみても、波が大好きに見えるのです。
警報、注意報が解除して、真っ先に楽しんでいたのはサーファーのみなさんでした。双眼鏡で、蒲生干潟から海岸、波打ち際、沖へと見ていると、黒いサーファー、黄色いブイ、黒い浮遊物(海藻)?、オヤッ!黒い群れが波間で見え隠れしています。双眼鏡では限界。望遠鏡の倍率を上げて見てみてみると、それはクロガモ・ビロードキンクロの群れでした。あまりにも遠くて証拠写真は撮れませんでしたが、ちょっと嬉しい記録となりました。
クロガモやビロードキンクロは海ガモ(潜水ガモ)で潜っては貝などを食べているカモの仲間、特にビロードキンクロは近年数が減少してきているそうです。実は、私は初めて見たので心躍る気持ちでした。
蒲生干潟から南下した海岸では、写真の近さで観察することができました。それでもこの程度なのですが、左上の黒いシルエットはクロガモ、中央の波が引いているところにはシギチドリの仲間です。
クロガモは、ピュー、ピューと海女さんの磯笛を思わせる声で鳴き交わし、1羽が潜ると次から次と潜水、浮上してくるのですが、すぐまた潜ります。波間に見え隠れし、観察している私が船酔いしそう。いったい何羽いるか写真では数えることができても、現地では把握しにくい水鳥です。波間にいるのももしかしてクロガモにとっては安全のためかな?
こちらは、ハマシギ、ミユビシギ、シロチドリの群れでした。波打ち際をチョコチョコと、波に遊んでいるように見えるのですが、波に洗われる砂浜で甲殻類の稚貝や幼生、小動物をせっせと採食しているのです。水浴びも!
サーファーは波を楽しみ、クロガモやシギチドリは生きていくために波はありがたいようです。どうみても、波が大好きに見えるのです。
2010年03月01日春を感じるとき
仙台 鎌田 和子
2010年02月22日伊豆沼のお食事
仙台 鎌田 和子
この頃、ハシビロガモの姿をよく見るようになってきました。真冬は数が少なかったのですが、北上を始めたようで多く感じられます。ハシビロガモの行動を見てみました。
名前の通りカモの仲間では嘴がく、スプーンのようで、その縁には細かいブラシが付いています。それをうまく利用して植物プランクトンをろ過しながら食事をするのです。私たちはやっとマイ箸、マイボトルを持つようになりましたが、鳥たちは食生活に合わせたマイ嘴、当たり前のことなんですがね!

みんなでぐるぐる回りながら水面で「濾し漁」という感じかな?植物プランクトンて美味しいのかなと観察いていて疑問に、お腹一杯になるには一体どのくらいこのぐるぐるをしていないといけないのかなとか、子どものような?マークが頭の中でぐるぐるしていました。

食事に夢中のハシビロガモを見ていると、もう一つあれ?と思ったのが、オスの羽根がすっかり美しいものと、まだ途中のようなものがいるので調べてみました。
マガモなどは12月にはすっかり変身してこの時期には、パートナーを見つけたか、決めていますが、ハシビロガモはもう少し時間がかかるようです。

オオハクチョウのお食事、メニューはマコモ、マコモ群落の中でごそごそと頸を突っ込んでいました。蕪栗沼では泥だらけでしたがこちらはスマートに食事しているようです。
三寒四温、待ち遠しい春を感じる野鳥との出会い、そして別れの季節でもあります。見逃さないように観察したいですね!
名前の通りカモの仲間では嘴がく、スプーンのようで、その縁には細かいブラシが付いています。それをうまく利用して植物プランクトンをろ過しながら食事をするのです。私たちはやっとマイ箸、マイボトルを持つようになりましたが、鳥たちは食生活に合わせたマイ嘴、当たり前のことなんですがね!
みんなでぐるぐる回りながら水面で「濾し漁」という感じかな?植物プランクトンて美味しいのかなと観察いていて疑問に、お腹一杯になるには一体どのくらいこのぐるぐるをしていないといけないのかなとか、子どものような?マークが頭の中でぐるぐるしていました。
食事に夢中のハシビロガモを見ていると、もう一つあれ?と思ったのが、オスの羽根がすっかり美しいものと、まだ途中のようなものがいるので調べてみました。
マガモなどは12月にはすっかり変身してこの時期には、パートナーを見つけたか、決めていますが、ハシビロガモはもう少し時間がかかるようです。
オオハクチョウのお食事、メニューはマコモ、マコモ群落の中でごそごそと頸を突っ込んでいました。蕪栗沼では泥だらけでしたがこちらはスマートに食事しているようです。
三寒四温、待ち遠しい春を感じる野鳥との出会い、そして別れの季節でもあります。見逃さないように観察したいですね!
2010年02月18日「ラムサールフェスティバル2010」開催
仙台 鎌田 和子
14日、大崎市主催の「ラムサールフェスティバル2010」に参加してきましたので報告いたします。
今回のメインは、ラムサール条約登録湿地である化女沼が、「東アジア・オーストラリア地域フライウエィ・パートナーシップ(EAAFP)」に認証、加盟したことでした。
EAAFPとは、東アジア・オーストラリア地域において、渡り鳥にとって重要な生息地の保全を国際的に進めていく、国際連携協力事業です。パートナーシップには、ガン・カモ、シギ・チドリ、ツルの3つのネットワークグループがあり、日本では、ガンカモは16ヶ所、シギチドリは8ヶ所、ツルは5ヶ所が参加していましたが、今回、化女沼がガンカモネットワークに17番目として参加することになりました。
大崎市には、「蕪栗沼・周辺水田」と「化女沼」のラムサール条約登録湿地があり、その2ヶ所がフライウエィ・パートナーシップに参加したことになります。

大崎市と姉妹湿地を締結している韓国の昌原市(チャンウォン市)の講演をはじめ、ラムサール条約事務局の方やEAAFP事務局長が化女沼の参加意義についての講演などがありました。それぞれ、会場の皆さんの関心を惹くものでした。

午後からは昌原市の湿地に対する取組の事例発表をはじめ、大崎市からは地元の農家の方、NPO、そして地元小学生から高校生の体験発表でした。写真は、地元大貫小学校の皆さんの「人間代かき」を説明している様子です。活き活きした子供たちの笑顔が印象的でした。大崎市民は、生物多様性を足元から実感ているよです。

ふゆみずたんぼ農家の方の発表の中でも、蕪栗沼周辺では、オジロワシもふゆみずたんぼを利用しているということでしたが、帰りに見たふゆみずたんぼでは発表の通りの光景がありました。
フライウエィ・パートナーシップと通じて、国際的に重要な地域であることを再認識した一日でした。
今回のメインは、ラムサール条約登録湿地である化女沼が、「東アジア・オーストラリア地域フライウエィ・パートナーシップ(EAAFP)」に認証、加盟したことでした。
EAAFPとは、東アジア・オーストラリア地域において、渡り鳥にとって重要な生息地の保全を国際的に進めていく、国際連携協力事業です。パートナーシップには、ガン・カモ、シギ・チドリ、ツルの3つのネットワークグループがあり、日本では、ガンカモは16ヶ所、シギチドリは8ヶ所、ツルは5ヶ所が参加していましたが、今回、化女沼がガンカモネットワークに17番目として参加することになりました。
大崎市には、「蕪栗沼・周辺水田」と「化女沼」のラムサール条約登録湿地があり、その2ヶ所がフライウエィ・パートナーシップに参加したことになります。
大崎市と姉妹湿地を締結している韓国の昌原市(チャンウォン市)の講演をはじめ、ラムサール条約事務局の方やEAAFP事務局長が化女沼の参加意義についての講演などがありました。それぞれ、会場の皆さんの関心を惹くものでした。
午後からは昌原市の湿地に対する取組の事例発表をはじめ、大崎市からは地元の農家の方、NPO、そして地元小学生から高校生の体験発表でした。写真は、地元大貫小学校の皆さんの「人間代かき」を説明している様子です。活き活きした子供たちの笑顔が印象的でした。大崎市民は、生物多様性を足元から実感ているよです。
ふゆみずたんぼ農家の方の発表の中でも、蕪栗沼周辺では、オジロワシもふゆみずたんぼを利用しているということでしたが、帰りに見たふゆみずたんぼでは発表の通りの光景がありました。
フライウエィ・パートナーシップと通じて、国際的に重要な地域であることを再認識した一日でした。
2010年02月03日伊豆沼の音風景
仙台 鎌田 和子
環境省選定の「残したい日本の音風景100選」に「伊豆沼・内沼のマガン」が選ばれています。
それは、日の出とともにマガンが一斉にねぐらから採餌場へ出かける数万羽の鳴き声と羽ばたきの音が壮観なことから選ばれています。
昨年4月から巡視をしていて、私の心に残った音風景ベスト3を紹介したいと思います。
当然、ベスト1は、マガンの鳴き声と羽ばたきの音なのですが、日の出とともにの飛び立ちもいいのですが、塒入りの際も同じように鳴き声と羽音がするのですが、特に大きな一群が沼めがけて、落雁するとき、新幹線が目の前を通過するときのような振動が体に伝わってきます。

写真は12月初めの5万羽を超える塒入り。塒入りも飛び立ちも今期は後何週間とカウントダウンとなりました。まだ体験していない方は2月中旬までに計画してはいかがでしょうか?

ベスト2に選んだのは伊豆沼が結氷した時に起きる現象です。冬期間に何回あるかわかりませんが、晴れた日の氷のきしむ音です。大きなバリバリッという音が沼から聞こえてくる日があります。ハクチョウやカモの声が聞こえないくらい、雷のようにも感じます。もしかすると、神様が渡るという「御神渡り」のように感じました。

ベスト3は夏の音風景です。夕立、急にあたりが暗くなりものすごい土砂降りになったとき、湖面を打ち付ける雨音なのですが、ハスの葉が優しく受け止めると不思議な雨音になります。
一年を通じて、伊豆沼の自然環境と気象条件が合致した時、私たちの心に残る音風景が現れると思います。是非体感してみてください。
それは、日の出とともにマガンが一斉にねぐらから採餌場へ出かける数万羽の鳴き声と羽ばたきの音が壮観なことから選ばれています。
昨年4月から巡視をしていて、私の心に残った音風景ベスト3を紹介したいと思います。
当然、ベスト1は、マガンの鳴き声と羽ばたきの音なのですが、日の出とともにの飛び立ちもいいのですが、塒入りの際も同じように鳴き声と羽音がするのですが、特に大きな一群が沼めがけて、落雁するとき、新幹線が目の前を通過するときのような振動が体に伝わってきます。
写真は12月初めの5万羽を超える塒入り。塒入りも飛び立ちも今期は後何週間とカウントダウンとなりました。まだ体験していない方は2月中旬までに計画してはいかがでしょうか?
ベスト2に選んだのは伊豆沼が結氷した時に起きる現象です。冬期間に何回あるかわかりませんが、晴れた日の氷のきしむ音です。大きなバリバリッという音が沼から聞こえてくる日があります。ハクチョウやカモの声が聞こえないくらい、雷のようにも感じます。もしかすると、神様が渡るという「御神渡り」のように感じました。
ベスト3は夏の音風景です。夕立、急にあたりが暗くなりものすごい土砂降りになったとき、湖面を打ち付ける雨音なのですが、ハスの葉が優しく受け止めると不思議な雨音になります。
一年を通じて、伊豆沼の自然環境と気象条件が合致した時、私たちの心に残る音風景が現れると思います。是非体感してみてください。
2010年01月29日蕪栗沼の意外な食事風景
仙台 鎌田 和子
昨年12月のことですが、オオヒシクイの餌に関することで、話題となったことがありました。地元のNPOの方からの情報提供ですが、新聞でも紹介されたほどです。
さて、何を餌として食べていたかというと、沼の中にあるヤナギの樹皮を剥がして食べているというのです。

木の皮を剥がして食べているでしょ!食べるものが無くなった訳でもなく、周りにはマコモもありますし、ちょっと沼を出れば、田んぼには落穂、畑には大豆やいつもの餌は沢山あるはずなので、もしかしたらおやつなのか、整腸剤なのかわかりませんが、蕪栗沼では、今季の流行のようです。

そう言えば、いつもヤナギの周りにオオヒシクイが集まっているようで、写真でわかるように樹皮が剥がれ色が変わっています。12月の写真ですが、現在ではもっとはっきりわかるので、ぜひ蕪栗沼で観察してみてください。

おまけですが、秋田の足利ARの報告でオオハクチョウの食事がありましたが、蕪栗沼のオオハクチョウはこんなに泥んこになってマコモを食べています。気のせいか、泥んこ美容のようにも見え、ここのハクチョウは皆、頭の羽毛の色は純白ではなく、茶髪というか、金髪に見えます。飛来地によって違いがあるかも、これも観察のポイントになるかもしれません。比較してみては?
さて、何を餌として食べていたかというと、沼の中にあるヤナギの樹皮を剥がして食べているというのです。
木の皮を剥がして食べているでしょ!食べるものが無くなった訳でもなく、周りにはマコモもありますし、ちょっと沼を出れば、田んぼには落穂、畑には大豆やいつもの餌は沢山あるはずなので、もしかしたらおやつなのか、整腸剤なのかわかりませんが、蕪栗沼では、今季の流行のようです。
そう言えば、いつもヤナギの周りにオオヒシクイが集まっているようで、写真でわかるように樹皮が剥がれ色が変わっています。12月の写真ですが、現在ではもっとはっきりわかるので、ぜひ蕪栗沼で観察してみてください。
おまけですが、秋田の足利ARの報告でオオハクチョウの食事がありましたが、蕪栗沼のオオハクチョウはこんなに泥んこになってマコモを食べています。気のせいか、泥んこ美容のようにも見え、ここのハクチョウは皆、頭の羽毛の色は純白ではなく、茶髪というか、金髪に見えます。飛来地によって違いがあるかも、これも観察のポイントになるかもしれません。比較してみては?
2010年01月14日ふゆみずたんぼ
仙台 鎌田 和子
1月7日の情報で、蕪栗沼でマガン11万羽が飛び立ちの時点で数えられました。えっ、ほんと!なぜ?と思い、岡島保護官と翌日確認に出かけてきました。
どうして、この時期に蕪栗沼にこんなに集まるのだろうか?ちょっと考えてみました。
・冬季期間、餌場となる田んぼが雪に覆われることが少ない
・餌場の傍に、塒となる沼があり、凍結しにくい
・転作物の大豆畑、麦畑も比較的多い(餌場)
・パッチワーク状に田んぼに水が張られている

写真左側の田んぼは稲刈り後耕され、右側の田んぼはわらをそのままにわらが隠れるくらいに水が張られている。水鳥の食べる落穂を残すため、田んぼを耕さないまま残す。これが「ふゆみずたんぼ」なのです。

「ふゆみずたんぼ」に降りたマガンは落穂を食べ、そこに糞をし、それは良質な肥料となり、田んぼの土の中ではいろいろないきものたちを育み、やがておいしいお米となるのです。
地域の人々がマガンを呼んでいるようです。

という訳で、蕪栗沼にはこれだけのマガンが集まっているようです。立地条件(環境)、人々の理解、そこを選んだ水鳥、これを合わせたら、雁という漢字になるのかしら?
この日、「ふゆみずたんぼ」のごはんをいただきました。格別な味に感じたのはきのせいでしょうか!
どうして、この時期に蕪栗沼にこんなに集まるのだろうか?ちょっと考えてみました。
・冬季期間、餌場となる田んぼが雪に覆われることが少ない
・餌場の傍に、塒となる沼があり、凍結しにくい
・転作物の大豆畑、麦畑も比較的多い(餌場)
・パッチワーク状に田んぼに水が張られている
写真左側の田んぼは稲刈り後耕され、右側の田んぼはわらをそのままにわらが隠れるくらいに水が張られている。水鳥の食べる落穂を残すため、田んぼを耕さないまま残す。これが「ふゆみずたんぼ」なのです。
「ふゆみずたんぼ」に降りたマガンは落穂を食べ、そこに糞をし、それは良質な肥料となり、田んぼの土の中ではいろいろないきものたちを育み、やがておいしいお米となるのです。
地域の人々がマガンを呼んでいるようです。
という訳で、蕪栗沼にはこれだけのマガンが集まっているようです。立地条件(環境)、人々の理解、そこを選んだ水鳥、これを合わせたら、雁という漢字になるのかしら?
この日、「ふゆみずたんぼ」のごはんをいただきました。格別な味に感じたのはきのせいでしょうか!
2010年01月12日井土浦(名取川河口)は「春の海」
仙台 鎌田 和子
あけましておめでとうございます。
今年はじめての巡視は、仙台海浜の巡視でしたが、いつもより少し足を延ばし、井土浦特別保護地区の中でも一番南側の名取川河口を見てきました。まるでそこは、お琴の曲の「春の海」の調べが聞こえてくるような、そんな穏やかな海と川が交わる感じの場所でした。
岸でのどかに休んでいたのはヒドリガモの小さな群れでした。定期的に運動するかのように一斉に飛び立ち、旋回してまた元の岸に降り立つ、それを何度か繰り返し、人間に例えると「正月太り解消法を実践中」そんな感じに見えてました。

名取川の河口は対岸まで200m以上離れているので、写真はトリミングしてもこの程度です。
天気も好かったので、しばらく観察していたら、地味なカモの群を発見しました。

オカヨシガモでした。静かにヒドリガモの前を横切り、私の目の前を通っていきました。すると、オカヨシガモの周りをうろちょろしながら、潜水を繰り返しているカイツブリを発見!

眼は赤(充血しているのではありません)、眼から下が白く、嘴が反っていないので、ミミカイツブリでした。
巡視日和の一日でしたが、今年も漫然とではなく、常に新鮮な眼で見てまいりたいと思いますので、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
今年はじめての巡視は、仙台海浜の巡視でしたが、いつもより少し足を延ばし、井土浦特別保護地区の中でも一番南側の名取川河口を見てきました。まるでそこは、お琴の曲の「春の海」の調べが聞こえてくるような、そんな穏やかな海と川が交わる感じの場所でした。
岸でのどかに休んでいたのはヒドリガモの小さな群れでした。定期的に運動するかのように一斉に飛び立ち、旋回してまた元の岸に降り立つ、それを何度か繰り返し、人間に例えると「正月太り解消法を実践中」そんな感じに見えてました。
名取川の河口は対岸まで200m以上離れているので、写真はトリミングしてもこの程度です。
天気も好かったので、しばらく観察していたら、地味なカモの群を発見しました。
オカヨシガモでした。静かにヒドリガモの前を横切り、私の目の前を通っていきました。すると、オカヨシガモの周りをうろちょろしながら、潜水を繰り返しているカイツブリを発見!
眼は赤(充血しているのではありません)、眼から下が白く、嘴が反っていないので、ミミカイツブリでした。
巡視日和の一日でしたが、今年も漫然とではなく、常に新鮮な眼で見てまいりたいと思いますので、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
2009年12月25日朝陽に向かって
仙台 鎌田 和子
先週から宮城県内のラムサール条約登録湿地も凍てる寒さとなりました。それでも日本海側の寒波、根雪を思えばまだまだと言われそうですが、日本海側の雪の影響は、冬の渡り鳥たちにとっても影響は大だと思います。思わぬところにもガンカモ類が飛来するかもしれません。皆さまの地にも、見慣れない水鳥がと、目を皿のようにして観察してみてはいかがでしょうか!
そんな寒い朝の化女沼はこんな感じでした。
朝7時すぎ、マガンやヒシクイが一斉に飛び立ち、皆が向かうは朝陽、東の空に大小の群れが飛んで行きました。

写真でもわかるように山々は雪に覆われ、マガンやヒシクイは化女沼の東側に広がる平野に餌を求めて飛んで行きます。雪の無い田んぼを求めて!

同じ日の蕪栗沼です。ここは水面が凍り、オオヒシクイは滑らないよう慎重な足どり、脚は冷たくないのかな?
先日の「冬の渡り鳥観察会」八木山動物公園編で勉強したのですが、水鳥の足の血管は網目状になっていて寒くないとのこと、そのことを「ワンダーネット」と言うそうです。それぞれの工夫で冬を乗り切ることでしょう。
今年春、アクティブレンジャーとして仕事をはじめましたが、4ヶ所の国指定鳥獣保護区の自然に触れ、また地元の方々にご協力をいただきながら、年越しすることとなりました。皆さま、ありがとうございました。
「木の葉なき むなしき枝に年暮れて
まためぐむべき 春ぞ近づく」 玉葉集から
まさに皆さまからの情報や教えていただいたことは私にとってはめぐみです。また春に向かって、自然の様子を伝えていきたいと思います。
そんな寒い朝の化女沼はこんな感じでした。
朝7時すぎ、マガンやヒシクイが一斉に飛び立ち、皆が向かうは朝陽、東の空に大小の群れが飛んで行きました。
写真でもわかるように山々は雪に覆われ、マガンやヒシクイは化女沼の東側に広がる平野に餌を求めて飛んで行きます。雪の無い田んぼを求めて!
同じ日の蕪栗沼です。ここは水面が凍り、オオヒシクイは滑らないよう慎重な足どり、脚は冷たくないのかな?
先日の「冬の渡り鳥観察会」八木山動物公園編で勉強したのですが、水鳥の足の血管は網目状になっていて寒くないとのこと、そのことを「ワンダーネット」と言うそうです。それぞれの工夫で冬を乗り切ることでしょう。
今年春、アクティブレンジャーとして仕事をはじめましたが、4ヶ所の国指定鳥獣保護区の自然に触れ、また地元の方々にご協力をいただきながら、年越しすることとなりました。皆さま、ありがとうございました。
「木の葉なき むなしき枝に年暮れて
まためぐむべき 春ぞ近づく」 玉葉集から
まさに皆さまからの情報や教えていただいたことは私にとってはめぐみです。また春に向かって、自然の様子を伝えていきたいと思います。


今日は、仙台海浜の様子を紹介します。
ベニマシコ(冬鳥)を蒲生干潟周辺の枯れ草の中で観察、セイタカアワダチソウやヨモギなどの種を一生懸命食べているのです。これからシベリアや中国大陸に向けて出発を前に準備中でしょうか。
伊豆沼で観察した個体より赤くないのですがペアで行動中でした。このベニマシコはいつまで確認できるかな?
海上や名取川河口では、クロガモ(冬鳥)が先週観察できました。3月4日に紹介したときは、離れていたので姿がはっきりしませんでしたが、今回は海上には散らばって波乗りしている姿が約200羽位を確認、そして河口では3羽が時々潜水しながらもまったりとしている様子でわりと近くで観察することができました。こちらはユーラシア大陸北部やアラスカ西部などで繁殖するそうですから、随分遠い旅になります。今季これが見納めとなるかもしれません。
名取川河口で、クロガモを観察していたら、その向うに大きな嘴が特徴のホウロクシギが休んでいました。ニューギニアやオーストラリアで越冬し、シベリア東北部や中国東北部で繁殖するシギですので、仙台海浜で長旅の疲れを癒してるのでしょうか?
さようなら、こんにちはが繰り返される季節となりました。