仙台
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2010年07月12日ブラックバス駆除活動
仙台 鎌田 和子
伊豆沼では今年もブラックバス駆除活動が地道に行われています。4月25日に人工産卵床を沼に設置する作業から始まり、バスバスターズ、大学生の皆さんが毎週のように関わり、6月下旬には人工産卵床を引き上げる予定でしたが、天候、水位の条件が整った7月11日、ようやく最終作業を迎えました。
集合場所には、グラフが貼りだされ、47の数字が目を引きました。400基の人工産卵床の内、これまでで最も産卵数が少ないのです。これはまさしく、複合的に行われてきた駆除活動(人工産卵床、刺し網、稚魚を網で掬う、昨年導入された電気ショッカーボートなど)が実を結び始めているのでしょうか?

集まった皆さんは、それぞれこれまでの活動を回想いしていたかも知れません。ずぶ濡れになったとき・・・大きな魚が捕れたとき・・・
さぁ、今日も頑張ろう!

すでに4分の3は回収されていたので残りの産卵床の回収です。ザブザブと濯いで、ヌマチチブやモツゴを帰し、船に次から次と引き上げていきます。
風も強くないし、水温はウェダーを着ている私たちの体には暑からず寒からず敵温で作業が捗りました。

あっという間に、船の上は人工産卵床でいっぱい!その後、人工産卵床は分解、分別しまた来年に向けて後始末をしました。皆さんお疲れさまでした。
これは、あくまでもブラックバスの産卵に合わせての活動、これからも稚魚、成魚を駆除するのは続き、この頃増えてきているようなブルーギルも駆除していきます。
沼の水面には、アサザ、ガガブタの花が涼やかに咲き、これからハスの花も、伊豆沼のお花畑が出現します。華やかな水面と対照的にブラックバス駆除活動は続きます。
集合場所には、グラフが貼りだされ、47の数字が目を引きました。400基の人工産卵床の内、これまでで最も産卵数が少ないのです。これはまさしく、複合的に行われてきた駆除活動(人工産卵床、刺し網、稚魚を網で掬う、昨年導入された電気ショッカーボートなど)が実を結び始めているのでしょうか?
集まった皆さんは、それぞれこれまでの活動を回想いしていたかも知れません。ずぶ濡れになったとき・・・大きな魚が捕れたとき・・・
さぁ、今日も頑張ろう!
すでに4分の3は回収されていたので残りの産卵床の回収です。ザブザブと濯いで、ヌマチチブやモツゴを帰し、船に次から次と引き上げていきます。
風も強くないし、水温はウェダーを着ている私たちの体には暑からず寒からず敵温で作業が捗りました。
あっという間に、船の上は人工産卵床でいっぱい!その後、人工産卵床は分解、分別しまた来年に向けて後始末をしました。皆さんお疲れさまでした。
これは、あくまでもブラックバスの産卵に合わせての活動、これからも稚魚、成魚を駆除するのは続き、この頃増えてきているようなブルーギルも駆除していきます。
沼の水面には、アサザ、ガガブタの花が涼やかに咲き、これからハスの花も、伊豆沼のお花畑が出現します。華やかな水面と対照的にブラックバス駆除活動は続きます。
2010年07月05日海岸漂着ゴミ調査 石巻編
仙台 鎌田 和子
7月1日、石巻市長浜海岸に於いて海岸漂着ゴミ調査を石巻海上保安署の皆さんと石巻市立渡波中学校緑化ボランティア委員の皆さんと共に行いましたので報告します。(このごろ、ゴミの話が多い仙台自然保護官事務所です。)
この日は、「クリーンビーチ(清掃活動)」も合わせて行われ、参加者1,000人(渡波中学校、渡波小学校、鹿妻小学校、父兄の皆さん)が海岸清掃に取り組んだのです。
石巻市立渡波中学校では目の前に広がる長浜海岸での活動はもう10年以上「クリーンビーチ(清掃活動)」を行っており、生徒一人一人の気持ちは「いつも利用している海岸だから、汚さない!きれいに使いたい!」そんな思いが伝わってきます。

どんなゴミがあるか拾いながらシートに記入する方法で海岸清掃、始まった時、ビックリするくらいのゴミと清掃をする生徒たちでした。
しばらくすると、・・・・・

生徒達が引き上げ辺りを見廻すと、こんな具合にすっかりきれいに!
大勢の力は凄いと今日も実感!

調査を終えた緑化ボランティア委員の皆さんと記念撮影。この調査は、6月には名取市閖上海岸で閖上中学校の皆さん、蒲生干潟ではクリーンアップ蒲生の皆さんもしていますが、海岸クリーンアップキャンペーンとして世界中で行われ、調査報告が毎年まとめられているのです。

閖上海岸とのゴミの違いは、2月に発生したチリ地震による津波で被害を受けた養殖筏に使われた木材、カキ、ホタテなどの貝殻の多いことでした。ゴミの種類を見ていくと、その地域の問題点が見えてくるようです。
海岸利用者だけでなく、地球全体でゴミを考えなければ、このクリーンアップキャンペーンは終わることがないのだろう。
この日は、「クリーンビーチ(清掃活動)」も合わせて行われ、参加者1,000人(渡波中学校、渡波小学校、鹿妻小学校、父兄の皆さん)が海岸清掃に取り組んだのです。
石巻市立渡波中学校では目の前に広がる長浜海岸での活動はもう10年以上「クリーンビーチ(清掃活動)」を行っており、生徒一人一人の気持ちは「いつも利用している海岸だから、汚さない!きれいに使いたい!」そんな思いが伝わってきます。
どんなゴミがあるか拾いながらシートに記入する方法で海岸清掃、始まった時、ビックリするくらいのゴミと清掃をする生徒たちでした。
しばらくすると、・・・・・
生徒達が引き上げ辺りを見廻すと、こんな具合にすっかりきれいに!
大勢の力は凄いと今日も実感!
調査を終えた緑化ボランティア委員の皆さんと記念撮影。この調査は、6月には名取市閖上海岸で閖上中学校の皆さん、蒲生干潟ではクリーンアップ蒲生の皆さんもしていますが、海岸クリーンアップキャンペーンとして世界中で行われ、調査報告が毎年まとめられているのです。
閖上海岸とのゴミの違いは、2月に発生したチリ地震による津波で被害を受けた養殖筏に使われた木材、カキ、ホタテなどの貝殻の多いことでした。ゴミの種類を見ていくと、その地域の問題点が見えてくるようです。
海岸利用者だけでなく、地球全体でゴミを考えなければ、このクリーンアップキャンペーンは終わることがないのだろう。
2010年06月29日今後のために
仙台 鎌田 和子
6月中旬、大規模なクリーンアップキャンペーンが行われました。会場となったのは、蒲生特別保護区のある海岸です。毎年開催され、大勢が海岸のゴミを拾い集め、どんなゴミが多いか調査をしたり、野生生物に影響を与えるようなゴミはないかなど、参加した方々は少しでもゴミのことを考えさせられるような活動です。これは、ぜひ参加してみたいと思い私も参加しました。
今回のクリーンアップキャンペーンでひとつ、誤算があったのでそれを今後のために活かしたいと思い報告します。
蒲生海岸は、サーフィンを楽しむ人々や、潮干狩りを楽しむ人々、自然観察を楽しむ人々と多目的な利用者のために、新しく駐車場が完成し、クリーンアップキャンペーンの新たな集合場所としてはじめての開催でした。
集合には、車の誘導、参加者の受付、ゴミ袋・調査票の配布など、大勢のスタッフが手慣れた行動で、参加者は新たな集合場所に集まっていました。
これまでの集合場所は、七北田川の河口近くの「日和山」という小高い山のある場所の蒲生干潟の南側でしたので、ゴミを拾いながらの調査は、河口沿いに海岸を北上するような人の動きだったのですが、今回は北側から南下するような人の動きとなりました。そこで、予想できなかったことが起きてしまいました。

諸注意を聞いて参加者の皆さんはそれぞれグループ、家族単位で活動をはじめたのですが、そのとき、「あっこれは大変!」と思ったのです。写真の奥に見える杭の向うは特別保護区、砂浜のゴミだけではなく、ゴミを見つけると、ドンドン波打ち際より、干潟に近い砂丘植物が多く生育している方へと歩いているではありませんか。
大声の注意喚起ができる状態ではなくなっていたのです。

空では、ヒバリがパニック!、干潟のヨシ原でもオオヨシキリがパニック!
ゴミに夢中で、そこで繁殖している野鳥への配慮を忘れていました。
「野鳥の皆さん、ごめんなさい!」地元の保護団体の方々もビックリ、主催事務局の方々もビックリの事態となってしまいました。(心を痛める結果でした。)

ゴミは沢山回収され、「善かった!良かった!」でしたが、ゴミに夢中になった時の人々の行動は、自然とゴミに向かって動きます。その結果、大勢の人々が野鳥の繁殖期の繁殖場所に知らず知らずですが入り込むこととなっていたのです。
折角、「調べるクリーンアップ」をして、魚類やウミガメや水鳥たちが私たち人間のゴミで飲み込み被害やテグスなどの絡まる被害を少しでも防ぎたいという優しい気持ちで始めてるのですから、ゴミを拾う場所の環境への配慮も忘れないようにしなければなりません。
クリーンアップキャンペーン終了後、主催事務局の方々へは、このことを報告し、次回に活かしてほしいので、情況説明をし、理解していただきました。
私たちはこれからも、いろいろな形で地元の行事に参加する機会があります。だからこそ、反省し、今後に活かしていきたいと思っています。
今回のクリーンアップキャンペーンでひとつ、誤算があったのでそれを今後のために活かしたいと思い報告します。
蒲生海岸は、サーフィンを楽しむ人々や、潮干狩りを楽しむ人々、自然観察を楽しむ人々と多目的な利用者のために、新しく駐車場が完成し、クリーンアップキャンペーンの新たな集合場所としてはじめての開催でした。
集合には、車の誘導、参加者の受付、ゴミ袋・調査票の配布など、大勢のスタッフが手慣れた行動で、参加者は新たな集合場所に集まっていました。
これまでの集合場所は、七北田川の河口近くの「日和山」という小高い山のある場所の蒲生干潟の南側でしたので、ゴミを拾いながらの調査は、河口沿いに海岸を北上するような人の動きだったのですが、今回は北側から南下するような人の動きとなりました。そこで、予想できなかったことが起きてしまいました。
諸注意を聞いて参加者の皆さんはそれぞれグループ、家族単位で活動をはじめたのですが、そのとき、「あっこれは大変!」と思ったのです。写真の奥に見える杭の向うは特別保護区、砂浜のゴミだけではなく、ゴミを見つけると、ドンドン波打ち際より、干潟に近い砂丘植物が多く生育している方へと歩いているではありませんか。
大声の注意喚起ができる状態ではなくなっていたのです。
空では、ヒバリがパニック!、干潟のヨシ原でもオオヨシキリがパニック!
ゴミに夢中で、そこで繁殖している野鳥への配慮を忘れていました。
「野鳥の皆さん、ごめんなさい!」地元の保護団体の方々もビックリ、主催事務局の方々もビックリの事態となってしまいました。(心を痛める結果でした。)
ゴミは沢山回収され、「善かった!良かった!」でしたが、ゴミに夢中になった時の人々の行動は、自然とゴミに向かって動きます。その結果、大勢の人々が野鳥の繁殖期の繁殖場所に知らず知らずですが入り込むこととなっていたのです。
折角、「調べるクリーンアップ」をして、魚類やウミガメや水鳥たちが私たち人間のゴミで飲み込み被害やテグスなどの絡まる被害を少しでも防ぎたいという優しい気持ちで始めてるのですから、ゴミを拾う場所の環境への配慮も忘れないようにしなければなりません。
クリーンアップキャンペーン終了後、主催事務局の方々へは、このことを報告し、次回に活かしてほしいので、情況説明をし、理解していただきました。
私たちはこれからも、いろいろな形で地元の行事に参加する機会があります。だからこそ、反省し、今後に活かしていきたいと思っています。
2010年06月09日沼に響く声
仙台 鎌田 和子
田んぼでアマガエルの声が心地よく聞こえてきています。またシュレーゲルアオガエルの卵塊(メレンゲ状)が田んぼに産み付けらてれいるのを見ると、ほっとするのですが、「これはどうしよう!」と思う声の主がいます。
今日は、蕪栗沼に響く声の主、ウシガエルを紹介します。特定外来生物として悪者のレッテルを貼られているのですが、元は食用ガエルとして日本に持ち込まれたのですが、いつしか侵略者としてあちこちに広がっています。
ウシガエルの名前の通り、ウシの鳴き声のような、「ヴォー、ヴォー」と大きな声が鳴り響きます。食欲といえば、小型の哺乳類、野鳥、昆虫、ザリガニ、魚類、爬虫類と何でもOKなのであります。産卵期は5月~9月と水温む季節、卵の大きさはアマガエルやヤマアカガエルの卵より小さく、生む数が6000~4万と日本の在来のカエルの比ではありません。繁殖力抜群、しかも、オタマジャクシもビッグなのであります。(何となく、ケロロ軍曹の話方に・・・)

蕪栗沼で出会ったウシガエルです。大きさは私の見たウシガエルの中では一番の大きさ、大人の男性(大柄な人)の掌サイズ、重さは300g~400gはあるようでした。迷彩服のような模様でカモフラージュし、道路を横切ろうとしていました。その時、私に対して突然、立ち止り次のような姿になったのであります。

解りますか?急にお腹を膨らますとともに腕立て伏せの状態から腕を目いっぱい延ばして、「俺は大きいんだぞ!強いんだぞ!」と言わんばかりに威嚇してきたのです。でも、私に威嚇してもしょうがないと悟ったのか、バフッ、バフッとジャンプしながら草むらに姿を消してしまいました。(生態は貪欲、性格は意外と小心者のようです。)

蕪栗沼は白鳥地区の光景です。写真では、ウシガエルの声は聞こえてきませんが、この沼の周辺ではウシガエルの声が響き渡り、沼の中では、生態系に異変が起こっていることは間違いありません。
サギの餌にでもなればと思うのですが、好んで食べるとは言われません。
侵略を食い止めることができるのだろうか?心配な鳴き声の主であります。
できれば、ウシガエルの声より、野鳥の声が響き渡るほうがいいのであります。
今日は、蕪栗沼に響く声の主、ウシガエルを紹介します。特定外来生物として悪者のレッテルを貼られているのですが、元は食用ガエルとして日本に持ち込まれたのですが、いつしか侵略者としてあちこちに広がっています。
ウシガエルの名前の通り、ウシの鳴き声のような、「ヴォー、ヴォー」と大きな声が鳴り響きます。食欲といえば、小型の哺乳類、野鳥、昆虫、ザリガニ、魚類、爬虫類と何でもOKなのであります。産卵期は5月~9月と水温む季節、卵の大きさはアマガエルやヤマアカガエルの卵より小さく、生む数が6000~4万と日本の在来のカエルの比ではありません。繁殖力抜群、しかも、オタマジャクシもビッグなのであります。(何となく、ケロロ軍曹の話方に・・・)
蕪栗沼で出会ったウシガエルです。大きさは私の見たウシガエルの中では一番の大きさ、大人の男性(大柄な人)の掌サイズ、重さは300g~400gはあるようでした。迷彩服のような模様でカモフラージュし、道路を横切ろうとしていました。その時、私に対して突然、立ち止り次のような姿になったのであります。
解りますか?急にお腹を膨らますとともに腕立て伏せの状態から腕を目いっぱい延ばして、「俺は大きいんだぞ!強いんだぞ!」と言わんばかりに威嚇してきたのです。でも、私に威嚇してもしょうがないと悟ったのか、バフッ、バフッとジャンプしながら草むらに姿を消してしまいました。(生態は貪欲、性格は意外と小心者のようです。)
蕪栗沼は白鳥地区の光景です。写真では、ウシガエルの声は聞こえてきませんが、この沼の周辺ではウシガエルの声が響き渡り、沼の中では、生態系に異変が起こっていることは間違いありません。
サギの餌にでもなればと思うのですが、好んで食べるとは言われません。
侵略を食い止めることができるのだろうか?心配な鳴き声の主であります。
できれば、ウシガエルの声より、野鳥の声が響き渡るほうがいいのであります。
2010年06月04日閖上海岸で漂着ゴミ調査
仙台 鎌田 和子
6月に入って初夏らしい天候に恵まれた日、宮城海上保安部主催で地元協力校である「名取市立閖上中学校」の全校生徒のみなさん、そして閖上海岸(愛称:ゆりりん)の整備・保護活動をしている「ゆりりん愛護会」のご協力のもと「海浜漂着ゴミ調査及び海浜清掃」が開催されました。私たち仙台自然保護官事務所も参加しましたので報告いたします。
閖上中学校では海岸の清掃活動を永年にわたり実施するとともに、県の絶滅危惧種ハマボウフウの保護と増殖に向けた調査・保全、海岸松林再生のため、学校と協働した植林など地域の環境整備に貢献してきて、平成18年度「みどりの日」自然環境功労者表彰「環境大臣表彰」を受賞している学校です。
私たちは、漂着ゴミ調査のグループに参加、調査対象・調査方法は、家庭ゴミ、産業ゴミ、金属、プラスチック、ビニール、ロープなど、普段私たちがゴミを出すような分類で、調査票に書き込み集めていきます。

中学生に混じってゴミ拾いをする森林保護官、海上保安部のスタッフからは、「今日は自然物以外のゴミを拾うこと」という指令でしたが、みんなはプラスチックと思って拾ったものが、「コウイカの甲」と自然保護官の説明に、えっ~と驚きの声、人工物を探していると、不思議と自然物に目が行くようです。

約1時間ゴミ拾いをして、それぞれのグループで反省や感想を話し合っているころ、スカイパトロール中の海上保安部のヘリコプターが、海岸で活動中の私たちに低空飛行で声援を送ってくれました。

みんなが拾って調査したゴミを前に記念撮影!毎年ゴミを拾っている皆さんの感想には、「段々、ゴミが減ってきているようだ。」「漁業関係のゴミが多い。」「タバコのフィルターが多い。」「自分たちは捨てないようにしよう。」などの声が・・・・。
ゆりりんという愛称で呼ばれている閖上海岸では、ゴミが減り、砂浜の植物の代表選手である「ハマボウフウ」が多く生育する浜にしようと、地元の皆さんも頑張っていることに嬉しくなった一日でした。
閖上中学校では海岸の清掃活動を永年にわたり実施するとともに、県の絶滅危惧種ハマボウフウの保護と増殖に向けた調査・保全、海岸松林再生のため、学校と協働した植林など地域の環境整備に貢献してきて、平成18年度「みどりの日」自然環境功労者表彰「環境大臣表彰」を受賞している学校です。
私たちは、漂着ゴミ調査のグループに参加、調査対象・調査方法は、家庭ゴミ、産業ゴミ、金属、プラスチック、ビニール、ロープなど、普段私たちがゴミを出すような分類で、調査票に書き込み集めていきます。
中学生に混じってゴミ拾いをする森林保護官、海上保安部のスタッフからは、「今日は自然物以外のゴミを拾うこと」という指令でしたが、みんなはプラスチックと思って拾ったものが、「コウイカの甲」と自然保護官の説明に、えっ~と驚きの声、人工物を探していると、不思議と自然物に目が行くようです。
約1時間ゴミ拾いをして、それぞれのグループで反省や感想を話し合っているころ、スカイパトロール中の海上保安部のヘリコプターが、海岸で活動中の私たちに低空飛行で声援を送ってくれました。
みんなが拾って調査したゴミを前に記念撮影!毎年ゴミを拾っている皆さんの感想には、「段々、ゴミが減ってきているようだ。」「漁業関係のゴミが多い。」「タバコのフィルターが多い。」「自分たちは捨てないようにしよう。」などの声が・・・・。
ゆりりんという愛称で呼ばれている閖上海岸では、ゴミが減り、砂浜の植物の代表選手である「ハマボウフウ」が多く生育する浜にしようと、地元の皆さんも頑張っていることに嬉しくなった一日でした。
2010年05月17日砂浜のアーティスト?
仙台 鎌田 和子
仙台海浜鳥獣保護区蒲生干潟は5月に入り、潮干狩りの人々が多くなってきています。この季節は、シギ・チドリも多く、人が多いと野鳥が遠慮していまうのではとちょっと心配な季節でもあります。
波打ち際でも、野鳥との出会いはあるのですが、貝殻、流木、木の実などの拾いものをしたくなるのです。皆さんはそんなことありませんか?
今日は、海岸は波打ち際のおもしろいものを見つけたので紹介します。

貝にはこの写真のように穴が開いていることがありますよね。穴を開けた主は、ツメタガイ(巻貝)食事の痕なのです。穴を開けられた貝は、ヒメバカガイですが、仙台海浜の海岸では多く見られる貝です。
でも、穴を開けた主のツメタガイを中々見ることができませんでした。ところが・・・・・

発見!ツメタガイの卵なのですが、これは砂と卵を混ぜ合わせて産卵したものなのです。形が茶碗のような感じなので、砂茶碗といわれています。
二枚貝の中身を食べるために貝に穴を開けたのですがアクセサリーになりそうな貝殻、卵を砂と混ぜておもしろい形のものを作ったりと芸術家のようです。

持ち上げてみました。大きさは7㎝位、感触はプルンプルンとした弾力があります。乾燥したものは、まるでうす焼きゴマ煎餅のようです。これが卵!という感じです。
アサリなど食用貝の食害のもとのツメタガイなのですが、視点を変えると陶芸家にも思える存在です。皆さんのお近くの海岸でも探してみてください。
波打ち際でも、野鳥との出会いはあるのですが、貝殻、流木、木の実などの拾いものをしたくなるのです。皆さんはそんなことありませんか?
今日は、海岸は波打ち際のおもしろいものを見つけたので紹介します。
貝にはこの写真のように穴が開いていることがありますよね。穴を開けた主は、ツメタガイ(巻貝)食事の痕なのです。穴を開けられた貝は、ヒメバカガイですが、仙台海浜の海岸では多く見られる貝です。
でも、穴を開けた主のツメタガイを中々見ることができませんでした。ところが・・・・・
発見!ツメタガイの卵なのですが、これは砂と卵を混ぜ合わせて産卵したものなのです。形が茶碗のような感じなので、砂茶碗といわれています。
二枚貝の中身を食べるために貝に穴を開けたのですがアクセサリーになりそうな貝殻、卵を砂と混ぜておもしろい形のものを作ったりと芸術家のようです。
持ち上げてみました。大きさは7㎝位、感触はプルンプルンとした弾力があります。乾燥したものは、まるでうす焼きゴマ煎餅のようです。これが卵!という感じです。
アサリなど食用貝の食害のもとのツメタガイなのですが、視点を変えると陶芸家にも思える存在です。皆さんのお近くの海岸でも探してみてください。
2010年04月26日角ぐむ葦
仙台 鎌田 和子
4月下旬、仙台周辺もやっと桜の見ごろを迎えています。今月は特に寒い日が続き、桜が開花してから満開になるまで随分時間がかかっているようで、待ち望んでいた鳥たちは花をむさぼるように桜の木々を訪問しているようです。
今日は、3月20日に野焼きが行われた蕪栗沼の現在を紹介いたします。

野焼きは蕪栗沼の環境保全のために行われ、枯れたヨシの堆積を減らし陸地化を防ぎ、灰は栄養となり、かつて生育していた植物の種子の目覚めも促します。
高さ2mを超すヨシを飲み込むように炎が包み、焼け野原となりました。

1ヶ月が過ぎ、野焼きしたところはどのような変化があるのでしょうか。歩いてみました。遠くに柔らかな緑の絨毯が、その中にはノウルシやコオニタビラコなどが顔を出し始めていました。

「早春賦」の歌詞3番に「氷が解け去り、葦が角ぐむ」とありますが、そのとおりに、ここ蕪栗沼でもヨシが芽を出していました。
角ぐむとは、ヨシ、ススキ、マコモなどの角のような芽が出る様を現わしています。
野焼きの後のヨシは、特に太く頑丈に成長するので、これから訪れるオオヨシキリも安心して、ヨシに巣を架け子育てをすることでしょう。
三島江に角ぐみわたる葦の根のひとよのほどに春めきにけり
『後拾遺集』春上・42
昔の人はこのヨシでも春を感じていたようですが、現代でも蕪栗沼や湿地に関わる人々も、角ぐむヨシに春を感じるのでしょうか。
今日は、3月20日に野焼きが行われた蕪栗沼の現在を紹介いたします。
野焼きは蕪栗沼の環境保全のために行われ、枯れたヨシの堆積を減らし陸地化を防ぎ、灰は栄養となり、かつて生育していた植物の種子の目覚めも促します。
高さ2mを超すヨシを飲み込むように炎が包み、焼け野原となりました。
1ヶ月が過ぎ、野焼きしたところはどのような変化があるのでしょうか。歩いてみました。遠くに柔らかな緑の絨毯が、その中にはノウルシやコオニタビラコなどが顔を出し始めていました。
「早春賦」の歌詞3番に「氷が解け去り、葦が角ぐむ」とありますが、そのとおりに、ここ蕪栗沼でもヨシが芽を出していました。
角ぐむとは、ヨシ、ススキ、マコモなどの角のような芽が出る様を現わしています。
野焼きの後のヨシは、特に太く頑丈に成長するので、これから訪れるオオヨシキリも安心して、ヨシに巣を架け子育てをすることでしょう。
三島江に角ぐみわたる葦の根のひとよのほどに春めきにけり
『後拾遺集』春上・42
昔の人はこのヨシでも春を感じていたようですが、現代でも蕪栗沼や湿地に関わる人々も、角ぐむヨシに春を感じるのでしょうか。
2010年04月12日中継地・休憩地の春
仙台 鎌田 和子
干潟、砂浜、河口、葭原、松林など多様な顔を持つ仙台海浜鳥獣保護区を巡視してきました。ウグイス、ヒバリの囀りを聞きき、春を感じます。でも、水辺はどうだろうか?
蒲生干潟ではハシビロガモ、ミコアイサ、キンクロハジロ、ヒドリガモ、繁殖期の艶やかな飾り羽が目立つダイサギ・アオサギを観察、2回目の春を迎えやっと、「去年はどうだったかな?」と比較できるようになり、昨年4月はツクシガモではじまってたなと振り返り、望遠鏡を覗いたら、何とまたツクシガモが飛び込んできました。

中々頭を上げないので、こんな姿の写真ですが今年も1羽、昨年と同じ個体でしょうか?蒲生干潟を気にいったのでしょうか?

こちらはオカヨシガモです。この冬よく観察されたのですが、今回30羽位確認したのは私にとっては多い方でした。盛んに逆さになって採餌中!
井土浦は名取川の河口に移動してきました。クロガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、スズガモなどを観察、ヒドリガモを望遠鏡で観察中、あれっ?白い眉紋。

シマアジでした。私は図鑑でしか見ていませんでしたので、野鳥記録に追加しなくては!
現在の仙台海浜鳥獣保護区では、越冬地から繁殖地へと移動の季節、ここを中継地、休憩地として利用している鳥類が多くいます。短期、長期滞在と利用は様々、私たちが巡視で出会えるチャンスは多くはありません。出入りの忙しい春の一コマでした。
蒲生干潟ではハシビロガモ、ミコアイサ、キンクロハジロ、ヒドリガモ、繁殖期の艶やかな飾り羽が目立つダイサギ・アオサギを観察、2回目の春を迎えやっと、「去年はどうだったかな?」と比較できるようになり、昨年4月はツクシガモではじまってたなと振り返り、望遠鏡を覗いたら、何とまたツクシガモが飛び込んできました。
中々頭を上げないので、こんな姿の写真ですが今年も1羽、昨年と同じ個体でしょうか?蒲生干潟を気にいったのでしょうか?
こちらはオカヨシガモです。この冬よく観察されたのですが、今回30羽位確認したのは私にとっては多い方でした。盛んに逆さになって採餌中!
井土浦は名取川の河口に移動してきました。クロガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、スズガモなどを観察、ヒドリガモを望遠鏡で観察中、あれっ?白い眉紋。
シマアジでした。私は図鑑でしか見ていませんでしたので、野鳥記録に追加しなくては!
現在の仙台海浜鳥獣保護区では、越冬地から繁殖地へと移動の季節、ここを中継地、休憩地として利用している鳥類が多くいます。短期、長期滞在と利用は様々、私たちが巡視で出会えるチャンスは多くはありません。出入りの忙しい春の一コマでした。
2010年04月05日「地球のいのちをえがいてみよう」伊豆沼編
仙台 鎌田 和子
AR2年生の新年度がスタートしました。今年度もいろいろな出会いと繰り返される自然の営みをお伝えしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
各地のビジターセンターで開催されています「地球のいのちをえがいてみよう」ですが、仙台自然保護官事務所では、宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターの一角をお借りして開催しております。
3月21日には1000人が参加した48回目になる伊豆沼・内沼のクリーンキャンペーンが行われましたので、その清掃活動終了後にきれいになった沼にどんないきものがいるのか、いてほしいのかを折り紙や絵に託していただきました。

伊豆沼・内沼では、毎年春彼岸と秋彼岸に地元企業・学校・住民の方々の協力でごみ拾いをしています。集合場所は宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター、栗原市サンクチュアリセンターつきだて館、登米市伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターの3か所。写真はクリーンキャンペーンの開会式に集まった皆さんたちです。

伊豆沼・内沼のいのちを描いてくれている中学生・小学生のみなさんです。伊豆沼・内沼のことを作業中にみんなに聞いてみました。「10月から2月中旬まで、マガンの声でにぎやかだったけど、3月に入ったらすっかり静かになりさみしい。」「おじいちゃんといつもザリガニ捕りに来ているから、ザリガニの絵をかくね!」「カブトムシもいるよ」「むかし、近くの沢にハッチョウトンボがいたんだよ」といろいろな情報をいただきました。

出来てきました。沼にはたくさんのハクチョウが描かれています。紙上に描かれた空、田んぼ、川、野原に多くの皆さんの参加でたくさんのいのちを描いていただきたいと思っています。
完成したときには、伊豆沼・内沼の「生物多様性」が見えてくることでしょう。
各地のビジターセンターで開催されています「地球のいのちをえがいてみよう」ですが、仙台自然保護官事務所では、宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターの一角をお借りして開催しております。
3月21日には1000人が参加した48回目になる伊豆沼・内沼のクリーンキャンペーンが行われましたので、その清掃活動終了後にきれいになった沼にどんないきものがいるのか、いてほしいのかを折り紙や絵に託していただきました。
伊豆沼・内沼では、毎年春彼岸と秋彼岸に地元企業・学校・住民の方々の協力でごみ拾いをしています。集合場所は宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター、栗原市サンクチュアリセンターつきだて館、登米市伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターの3か所。写真はクリーンキャンペーンの開会式に集まった皆さんたちです。
伊豆沼・内沼のいのちを描いてくれている中学生・小学生のみなさんです。伊豆沼・内沼のことを作業中にみんなに聞いてみました。「10月から2月中旬まで、マガンの声でにぎやかだったけど、3月に入ったらすっかり静かになりさみしい。」「おじいちゃんといつもザリガニ捕りに来ているから、ザリガニの絵をかくね!」「カブトムシもいるよ」「むかし、近くの沢にハッチョウトンボがいたんだよ」といろいろな情報をいただきました。
出来てきました。沼にはたくさんのハクチョウが描かれています。紙上に描かれた空、田んぼ、川、野原に多くの皆さんの参加でたくさんのいのちを描いていただきたいと思っています。
完成したときには、伊豆沼・内沼の「生物多様性」が見えてくることでしょう。


先日のブラックバス駆除の際、普段では見られないアングルでアサザやガガブタを撮影することができましたので紹介します。
花の下にはクモ、お花見に来たのでしょうか?水面に浮かぶ、ハス、アサザ、ガガブタの葉を辿って伊豆沼周遊中かもしれません。
遠くから眺めてばかりのアサザの花ですから、私だけでなく、バスバスターズの皆さんも一緒に接写にチャレンジしていました。
こちらはガガブタ、耳で種名を聞くと、はじめて聞く人は、「ブタ?」と聞き返し、頭の中には動物のブタをイメージするようですが、名前の由来には、「鏡蓋」からガガブタに変化したといわれ、水面一面を鏡で蓋するように見えることからという説があります。
ガガブタの葉にもお客様、オゼイトトンボのようです。
アサザもガガブタもどちらの葉を見てもスイレン科のように見えますが、ミツガシワ科の仲間で、葉縁はアサザは波打ちし、ガガブタは全縁の特徴となっているのですが、ガガブタの葉もよく見ると小さな半円が連なっているのが観察できました。
こちらは伊豆沼に続く水路ですがこちらもアサザが花盛りです。そして水路の両岸から水面に伸びる緑はアシカキ(イネ科)の群落、伊豆沼と周辺の水路は水草に興味のある方にはとても面白いところだと思います。
ただし、沼に入れたのは特別な日でしたので、一般の皆さまは今まで通り沼の外からの観察、写真撮影となります。安全第一に水面のお花畑をお楽しみください。