仙台
257件の記事があります。
2009年12月07日「冬の渡り鳥観察会」実施報告パートⅡ
仙台 鎌田 和子
先週は1回目の様子を報告しましたが、今週は2回目の観察会の様子をご報告いたします。
天気予報は意地悪くも観察会開始と同時に雨が降る出す予報でした。観察会場は大崎市にある「国指定化女沼鳥獣保護区」、現地に向かう途中、予報が外れること、願わくば夕焼けの中の塒入りを参加者の皆さんには体験していただきたいと思っていましたが。。。
いつ雨が落ちてきてもおかしくない天気の中、14時30分に観察会が始まりました。マガン達が戻ってくるまでの間、化女沼ダム管理事務所2階の展望室で、前回動物園で勉強したことのおさらいをを含め、今回初めての参加者の方にもわかるように、ガンとカモの違いをクイズで考えたりしました。

マガン、ヒシクイの生まれ故郷はどこかをレクチャー! 参加者の中には、来日中のマダガスカル国立チンバザザ動植物園の関係者の方々にも、参加いただきました。

施設展示のオオハクチョウを活用して、「さて、このハクチョウはどこを見ているでしょうか?」と講師の三宅さん、若見さんが問題提起、「皆さん、見ているだろう方向に移動してください。」
皆、自信を持って移動、さて答えは?
「左右の眼のつけどころに移動した方は正解!」
「顔正面に移動した方、残念!」多くの方が正解だったかな?
いよいよ、沼の水鳥を観察です。展望室からまずは望遠鏡でマガモやキンクロハジロを観察、でしたが、曇り空の暗さが観察者の探鳥の邪魔に!でも、その暗さが、マガンの早い帰還となりました。身支度整えて、野外での観察開始です。

塒入りのはじまりと同時に、傘が必要なくらいの雨です。雨に勝ったのは、当然ですが、マガンの群れのご帰還です。遥か遠くから大きな群れが見えます。しかも、マガンより遅く帰還するはずのヒシクイの群れまでも、次から次と沼に向かってきます。見上げている観察者、感動で口が開いたままの観察者、思わず歓声を上げる観察者様々ですが、皆一様に感動!後は何も語る必要が無いといった感じでした。
雨も強くなり、16時に閉会としましたが、去りがたい人々はしばらく残ってヒシクイの声を聞いていました。
参加者の感想には、「これからずーっと継続的に化女沼を観察したい」と、私も同じ気持ちで観察会が終了しました。
天気予報は意地悪くも観察会開始と同時に雨が降る出す予報でした。観察会場は大崎市にある「国指定化女沼鳥獣保護区」、現地に向かう途中、予報が外れること、願わくば夕焼けの中の塒入りを参加者の皆さんには体験していただきたいと思っていましたが。。。
いつ雨が落ちてきてもおかしくない天気の中、14時30分に観察会が始まりました。マガン達が戻ってくるまでの間、化女沼ダム管理事務所2階の展望室で、前回動物園で勉強したことのおさらいをを含め、今回初めての参加者の方にもわかるように、ガンとカモの違いをクイズで考えたりしました。
マガン、ヒシクイの生まれ故郷はどこかをレクチャー! 参加者の中には、来日中のマダガスカル国立チンバザザ動植物園の関係者の方々にも、参加いただきました。
施設展示のオオハクチョウを活用して、「さて、このハクチョウはどこを見ているでしょうか?」と講師の三宅さん、若見さんが問題提起、「皆さん、見ているだろう方向に移動してください。」
皆、自信を持って移動、さて答えは?
「左右の眼のつけどころに移動した方は正解!」
「顔正面に移動した方、残念!」多くの方が正解だったかな?
いよいよ、沼の水鳥を観察です。展望室からまずは望遠鏡でマガモやキンクロハジロを観察、でしたが、曇り空の暗さが観察者の探鳥の邪魔に!でも、その暗さが、マガンの早い帰還となりました。身支度整えて、野外での観察開始です。
塒入りのはじまりと同時に、傘が必要なくらいの雨です。雨に勝ったのは、当然ですが、マガンの群れのご帰還です。遥か遠くから大きな群れが見えます。しかも、マガンより遅く帰還するはずのヒシクイの群れまでも、次から次と沼に向かってきます。見上げている観察者、感動で口が開いたままの観察者、思わず歓声を上げる観察者様々ですが、皆一様に感動!後は何も語る必要が無いといった感じでした。
雨も強くなり、16時に閉会としましたが、去りがたい人々はしばらく残ってヒシクイの声を聞いていました。
参加者の感想には、「これからずーっと継続的に化女沼を観察したい」と、私も同じ気持ちで観察会が終了しました。
2009年12月04日警戒警報発令
仙台 鎌田 和子
この日は快晴の気持ちの良い天気、動物にとっても、私たち人間にとってもそれはそれは恵まれた一日だったのです。蕪栗沼ではオオヒシクイもマガンも気持ちよさそうにお昼寝、時折、頸をあげるのですが、ほとんどが頸を背中にまわしています。
とその時、ザワザワ、ザワザワとどよめき、オオヒシクイの群れが一斉に雁首を揃えて、警戒態勢になったのです。ところが水面にいるマガンはまだ警戒している様子ではありません。えっ、「何が起きたのだろう!」私たちは目を凝らして周辺の状況を観察しました。
その時の写真がこれです。

水辺にはマガンやオオハクチョウ、雁首揃えているのがオオヒシクイ、その後方は葭原、水辺を避けて歩いている動物発見!キツネです。

アップで見てみると、しっぽも体もふっくらしたキツネでした。どうやら、オオヒシクイを狙っているのではなく、ただそこを通行中といった感じのようです。警戒警報レベル2くらいだったのでしょうか?レベル3だと一斉に飛び立つのだろうか?
「雁首揃えて」の光景、健康優良なキツネを見れてラッキー!とここまでは現場での観察です。

実は写真を見ていて、えっ!と驚いたことがありました。トリミングしてもシルエットだけなので、はっきり断言できないのですが、1枚目の写真の中央の電信柱の左側を大きくしたら、私にはオジロワシのように見えるのです。もしかしたら、この警戒はオジロワシにだったのか、頭の中でドンドン推理が膨らんでいくのです。
11月下旬から、蕪栗沼にオジロワシ2羽が滞在中で、狩りを目撃している人もいます。食物連鎖のドラマが日々繰り返されているですが、中々その瞬間に立ち会うことは難しいので、私たちにとっては、貴重なワンシーンだったようです。
とその時、ザワザワ、ザワザワとどよめき、オオヒシクイの群れが一斉に雁首を揃えて、警戒態勢になったのです。ところが水面にいるマガンはまだ警戒している様子ではありません。えっ、「何が起きたのだろう!」私たちは目を凝らして周辺の状況を観察しました。
その時の写真がこれです。
水辺にはマガンやオオハクチョウ、雁首揃えているのがオオヒシクイ、その後方は葭原、水辺を避けて歩いている動物発見!キツネです。
アップで見てみると、しっぽも体もふっくらしたキツネでした。どうやら、オオヒシクイを狙っているのではなく、ただそこを通行中といった感じのようです。警戒警報レベル2くらいだったのでしょうか?レベル3だと一斉に飛び立つのだろうか?
「雁首揃えて」の光景、健康優良なキツネを見れてラッキー!とここまでは現場での観察です。
実は写真を見ていて、えっ!と驚いたことがありました。トリミングしてもシルエットだけなので、はっきり断言できないのですが、1枚目の写真の中央の電信柱の左側を大きくしたら、私にはオジロワシのように見えるのです。もしかしたら、この警戒はオジロワシにだったのか、頭の中でドンドン推理が膨らんでいくのです。
11月下旬から、蕪栗沼にオジロワシ2羽が滞在中で、狩りを目撃している人もいます。食物連鎖のドラマが日々繰り返されているですが、中々その瞬間に立ち会うことは難しいので、私たちにとっては、貴重なワンシーンだったようです。
2009年11月30日「冬の渡り鳥観察会」実施報告
仙台 鎌田 和子
東北地方環境事務所では、「冬の渡り鳥観察会~冬は二本立て!動物園と化女沼で見てみよう!」という動物園と国指定化女沼鳥獣保護区と2週にわたる観察会を、仙台市八木山動物公園と大崎市と共催で計画しました。
そして、第1週目にあたる29日(日)、仙台市八木山動物公園で観察会を開催しました。
なぜ渡り鳥の観察会で動物園?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、1週目で動物園で直に鳥達に触れ合ってもらい、2週目の化女沼での観察会で、マガンやヒシクイ、オオハクチョウなどの野鳥を観察することで、皆さんにもっとよく渡り鳥たちを知ってもらいたいという目的で企画しました。
29日に行われた動物園の観察会では、まず、動物園の鳥達とふれあう前に、管理事務所の一室で、座学を行いました。動物園の講師の方が、パワーポイントや、剥製やトラフズクの翼の標本などを使いながら説明し、参加者の皆さんに、鳥の特徴などについて理解を深めてもらいました。

座学の後は、園内に移動し、マガンやヒシクイを特別に飼育舎の中に入っての観察です。参加者の皆さんには、マガンやヒシクイを間近でみてもらい、嘴の形を観察したり羽根を撫でてみたりしてもらいました。動物園の講師の方が、ヒシクイの背中に水をかけ、撥水の様子見せると、観察者からは「サトイモの葉っぱのようだ!」と歓声があがりました。

女の子が重そうに持ち上げているものは何だと思いますか?これは砂の入った袋です。8㎏、10㎏、13㎏と砂袋を3つ用意し、参加者の皆さんに持ち上げてもらい、その後、オオハクチョウを実際に抱いて重さ比べてもらいました。

さて、私たちの抱いたハクチョウは何㎏でしょうか?答えを聞いたみんなから「え~っ、ほんとに!ウソ!思ったより軽い感じ」の声があがりました。 答えは参加者だけのひ・み・つ!
普段では絶対に鳥に触ったり抱いたりできないのですが、八木山動物園の皆さんの工夫で、貴重な体験ができたと思います。
第2週目(12月5日)の観察会では、前アクティブレンジャー三宅先輩と大崎自然界部部長の若見さんが講師です。この体験を忘れずに、化女沼でマガンやヒシクイを観察できそうです。楽しみ!!
そして、第1週目にあたる29日(日)、仙台市八木山動物公園で観察会を開催しました。
なぜ渡り鳥の観察会で動物園?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、1週目で動物園で直に鳥達に触れ合ってもらい、2週目の化女沼での観察会で、マガンやヒシクイ、オオハクチョウなどの野鳥を観察することで、皆さんにもっとよく渡り鳥たちを知ってもらいたいという目的で企画しました。
29日に行われた動物園の観察会では、まず、動物園の鳥達とふれあう前に、管理事務所の一室で、座学を行いました。動物園の講師の方が、パワーポイントや、剥製やトラフズクの翼の標本などを使いながら説明し、参加者の皆さんに、鳥の特徴などについて理解を深めてもらいました。
座学の後は、園内に移動し、マガンやヒシクイを特別に飼育舎の中に入っての観察です。参加者の皆さんには、マガンやヒシクイを間近でみてもらい、嘴の形を観察したり羽根を撫でてみたりしてもらいました。動物園の講師の方が、ヒシクイの背中に水をかけ、撥水の様子見せると、観察者からは「サトイモの葉っぱのようだ!」と歓声があがりました。
女の子が重そうに持ち上げているものは何だと思いますか?これは砂の入った袋です。8㎏、10㎏、13㎏と砂袋を3つ用意し、参加者の皆さんに持ち上げてもらい、その後、オオハクチョウを実際に抱いて重さ比べてもらいました。
さて、私たちの抱いたハクチョウは何㎏でしょうか?答えを聞いたみんなから「え~っ、ほんとに!ウソ!思ったより軽い感じ」の声があがりました。 答えは参加者だけのひ・み・つ!
普段では絶対に鳥に触ったり抱いたりできないのですが、八木山動物園の皆さんの工夫で、貴重な体験ができたと思います。
第2週目(12月5日)の観察会では、前アクティブレンジャー三宅先輩と大崎自然界部部長の若見さんが講師です。この体験を忘れずに、化女沼でマガンやヒシクイを観察できそうです。楽しみ!!
2009年11月18日蕪栗沼のオオヒシクイ
仙台 鎌田 和子
今の季節、蕪栗沼の巡視に出かけるとオオヒシクイをよく観察できます。といっても、頸を後ろに隠すようにいつもお昼寝状態、そのころマガンは田んぼに出かけてお食事中、「どうしてお昼寝中、何故だろう?」と経験不足の私のちょっとした疑問でした。その疑問の答えが、「飛び立ち」にありました。
先日、飛び立ちの観察会に参加した際、講師の方が教えてくださったことは、「実はオオヒシクイは朝帰りをするんですよ!」ということでした。実際、飛び立ちを待つ時間にオオヒシクイのグループが沼に降りてくるのです。何だか、人間の朝型、夜型のようなものでしょうか親近感が湧いてきます。それとも時間の棲み分けでしょうか?

起きている1羽は、もしもの警戒当番でしょうか?後はみんなお昼寝状態、マガンより、近くで観察できます。(中々、顔を見せてはくれませんが)この日は200羽近いオオヒシクイを確認しました。

10月中旬、オオヒシクイが蕪栗沼に渡ってきてまだ間もないころの写真ですが、オオハクチョウとの大きさの違いやマガンの胸の横斑がオオヒシクイにはない、嘴の色など特徴が解ると思います。もうひとつ、水面に注目してみてください。1枚目の写真では、随分水面に羽毛が浮いているので沢山のマガン・ヒシクイがここをねぐらとして利用していることが想像できると思います。10月中旬はまだねぐらとしての利用者が少なかったことが解ると思います。

オオヒシクイがお昼寝している周りで、ちょこちょことお食事をしたり、羽繕い、お昼寝していたのは、後頭部の冠羽が特徴と雄・雌ほぼ同色のタゲリでした。オオヒシクイのお休み場所は、水深が浅く泥状態なので、タゲリのほかにも、ツルシギやエリマキシギなどいつも、入れ替わり立ち替わりお客様が訪れているようです。餌になるいきものの豊富さも合わせて観察してほしい場所の一つです。
先日、飛び立ちの観察会に参加した際、講師の方が教えてくださったことは、「実はオオヒシクイは朝帰りをするんですよ!」ということでした。実際、飛び立ちを待つ時間にオオヒシクイのグループが沼に降りてくるのです。何だか、人間の朝型、夜型のようなものでしょうか親近感が湧いてきます。それとも時間の棲み分けでしょうか?
起きている1羽は、もしもの警戒当番でしょうか?後はみんなお昼寝状態、マガンより、近くで観察できます。(中々、顔を見せてはくれませんが)この日は200羽近いオオヒシクイを確認しました。
10月中旬、オオヒシクイが蕪栗沼に渡ってきてまだ間もないころの写真ですが、オオハクチョウとの大きさの違いやマガンの胸の横斑がオオヒシクイにはない、嘴の色など特徴が解ると思います。もうひとつ、水面に注目してみてください。1枚目の写真では、随分水面に羽毛が浮いているので沢山のマガン・ヒシクイがここをねぐらとして利用していることが想像できると思います。10月中旬はまだねぐらとしての利用者が少なかったことが解ると思います。
オオヒシクイがお昼寝している周りで、ちょこちょことお食事をしたり、羽繕い、お昼寝していたのは、後頭部の冠羽が特徴と雄・雌ほぼ同色のタゲリでした。オオヒシクイのお休み場所は、水深が浅く泥状態なので、タゲリのほかにも、ツルシギやエリマキシギなどいつも、入れ替わり立ち替わりお客様が訪れているようです。餌になるいきものの豊富さも合わせて観察してほしい場所の一つです。
2009年11月10日化女沼の獣たち
仙台 鎌田 和子
化女沼の飛び立ちでも、ようやくマガンがカウントされるようになり、周辺の田んぼにもマガンが降り立ち、お食事光景が見られるようになりました。本日の田んぼには5,000羽ほどが観察できました。これは、12月の観察会も楽しみです。皆さん是非、ご参加をお待ちしております。
今日は鳥ではなく、けものの話をします。なぜか化女沼の巡視に出かけると、獣に出会う機会がほかより多いのです。といっても、イタチはすばしっこい、ポーズをとってくれるのがネコやタヌキです。
なぜ、ここにと夏から思っていたのですが、ネコは当然野良ネコ、ここで生活できるのは、オオクチバスやブルーギルを釣り人たちが捨てていくのを待ち構えているようです。賢いかも!

なかなか、目の据わった野生味たっぷりのクロネコです。ここでは3匹は黒猫、三毛猫も1匹確認しています。野鳥に危害を加えないか、ちょっと心配です。

今日出会ったのがこのタヌキです。随分、コロコロと太って前足を揃えているところは、ネコよりかわいく感じます。でも、逃げないのが不思議!
どちらも、化女沼の同じポイントに出没します。ここは依然、ハクチョウに餌付けしていた場所、学習してここに来ると餌をいただけると思っているかもしれません。
しかし、野生鳥獣はもともと、自然界で自立して生活しているので、皆さんにお願いですが、冬場など特に餌が無いだろうとかわいそうに思って餌を与えたりしないでください。ペットを捨てないでください。お願いします。
今一度、自然との距離を考えてみてはいかがでしょうか?
今日は鳥ではなく、けものの話をします。なぜか化女沼の巡視に出かけると、獣に出会う機会がほかより多いのです。といっても、イタチはすばしっこい、ポーズをとってくれるのがネコやタヌキです。
なぜ、ここにと夏から思っていたのですが、ネコは当然野良ネコ、ここで生活できるのは、オオクチバスやブルーギルを釣り人たちが捨てていくのを待ち構えているようです。賢いかも!
なかなか、目の据わった野生味たっぷりのクロネコです。ここでは3匹は黒猫、三毛猫も1匹確認しています。野鳥に危害を加えないか、ちょっと心配です。
今日出会ったのがこのタヌキです。随分、コロコロと太って前足を揃えているところは、ネコよりかわいく感じます。でも、逃げないのが不思議!
どちらも、化女沼の同じポイントに出没します。ここは依然、ハクチョウに餌付けしていた場所、学習してここに来ると餌をいただけると思っているかもしれません。
しかし、野生鳥獣はもともと、自然界で自立して生活しているので、皆さんにお願いですが、冬場など特に餌が無いだろうとかわいそうに思って餌を与えたりしないでください。ペットを捨てないでください。お願いします。
今一度、自然との距離を考えてみてはいかがでしょうか?
2009年11月09日外来魚駆除作戦 「新兵器登場!」
仙台 鎌田 和子
伊豆沼ではオオクチバス・ブルーギルの駆除作戦を「伊豆沼方式」でこれまで行ってきていますが新たな方法を取り入れることになりました。
宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団がこの度導入した「エレクトロフィッシャーボート(電気ショッカーボート)」が関係者に公開されましたので報告します。
電気ショッカーボートの導入は北海道、皇居、埼玉に次いで4例目、北海道ではオオクチバスを導入から3年で根絶していることもあり、期待の新兵器です。
ボートに搭載されている発電機で発電(電圧最大1000ボルト)、今回は2本のアームから流す電圧は700ボルト、しびれて上がってくるオオクチバスをタモ網で掬うという方法で行われました。

魚がしびれて飛び上がるかと思ったら、スーッと浮いてくる感じ、在来魚も外来魚も大きなダメージを受けず、しびれが取れたらまた普通に泳げるので、外来魚だけを選んで捕獲できるのです。

この日一番の大物全長44㎝、捕れた時の関係者の皆さんは一安心、これは期待通りという表情でした。

本日の成果は、1時間で69匹でした。
これからの課題は、これまでの人工産卵床、刺し網、定置網と合わせての電気ショッカーボートの活用、オオクチバスが急激に少なくなった時にもしかしたら爆発的にブルーギルが増える可能性を考慮しなければならないこと、一つだけを見れば、これは凄いと思うのですが総合的に見て考えて行かなければならないことを実感しました。
宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団がこの度導入した「エレクトロフィッシャーボート(電気ショッカーボート)」が関係者に公開されましたので報告します。
電気ショッカーボートの導入は北海道、皇居、埼玉に次いで4例目、北海道ではオオクチバスを導入から3年で根絶していることもあり、期待の新兵器です。
ボートに搭載されている発電機で発電(電圧最大1000ボルト)、今回は2本のアームから流す電圧は700ボルト、しびれて上がってくるオオクチバスをタモ網で掬うという方法で行われました。
魚がしびれて飛び上がるかと思ったら、スーッと浮いてくる感じ、在来魚も外来魚も大きなダメージを受けず、しびれが取れたらまた普通に泳げるので、外来魚だけを選んで捕獲できるのです。
この日一番の大物全長44㎝、捕れた時の関係者の皆さんは一安心、これは期待通りという表情でした。
本日の成果は、1時間で69匹でした。
これからの課題は、これまでの人工産卵床、刺し網、定置網と合わせての電気ショッカーボートの活用、オオクチバスが急激に少なくなった時にもしかしたら爆発的にブルーギルが増える可能性を考慮しなければならないこと、一つだけを見れば、これは凄いと思うのですが総合的に見て考えて行かなければならないことを実感しました。
2009年11月06日いつもの朝、特別な朝
仙台 鎌田 和子
まずは「冬の渡り鳥観察会」お知らせです。
仙台自然保護官事務所では毎年恒例の「冬は二本立て!」2週連続で観察会を行います。詳しくは、こちらをご覧ください。
10月塒入りの報告をしましたので、今度は飛び立ちを報告しようと思います。
伊豆沼に到着したのは、朝5時過ぎ、まだ暗く西の空に月、東の空には星が瞬いていました。車を降りると、大勢のマガンの声が水面から聞こえてきます。伊豆沼では数か所、飛び立ちの観察ポイントがありますが中でも一押しの場所でその時を待つことにしました。
気がつくと月は雲に隠れ、東の空の雲にオレンジの色が混じりだし、時折マガンの声に変化があります。その時双眼鏡を覗いていると、バラバラと飛び立っているマガンがあり、はじめは「これが飛び立ちなの?」と疑いましたが、突然、マガンの声がさらに変わり、一斉に舞い上がりだしました。

時計を見ると6時5分、旋回しながら水面の黒いシルエットが上空へと、オオハクチョウの中にはそれにつられるかのように飛び立つもの、関係なくまだグーすかと眠っているもの様々でしたが、大きな黒い影は気が付いたら、それぞれのグループに分かれ、餌場へと出かけ静かな水面へと変わりました。
但し、マガンもその時によって全てがいなくなるわけではありません。ゆっくり過ごすグループもあります。

飛び立ちのショーが終わるころ太陽が昇り始めました。この季節のこれが伊豆沼のいつもの朝のようです。
しかし、私たち観察者にとっては特別な朝、特別な朝を体験した人々がこの日も沢山いました。

みなさん満足そう、寒さを忘れた貴重な時間でした。
お願い:塒入り、飛び立ちの観察は気温が下がり、体が冷えトイレが近くなるかと思いますので、事前に公衆トイレ等で済ませてからお出かけをお願いします。近頃、その場でというケースがあり付近が汚れていることがあります。是非、観察者の皆さまにはマナーを守り、綺麗な環境で観察できるよう心がけていただきたいと思います。
仙台自然保護官事務所では毎年恒例の「冬は二本立て!」2週連続で観察会を行います。詳しくは、こちらをご覧ください。
10月塒入りの報告をしましたので、今度は飛び立ちを報告しようと思います。
伊豆沼に到着したのは、朝5時過ぎ、まだ暗く西の空に月、東の空には星が瞬いていました。車を降りると、大勢のマガンの声が水面から聞こえてきます。伊豆沼では数か所、飛び立ちの観察ポイントがありますが中でも一押しの場所でその時を待つことにしました。
気がつくと月は雲に隠れ、東の空の雲にオレンジの色が混じりだし、時折マガンの声に変化があります。その時双眼鏡を覗いていると、バラバラと飛び立っているマガンがあり、はじめは「これが飛び立ちなの?」と疑いましたが、突然、マガンの声がさらに変わり、一斉に舞い上がりだしました。
時計を見ると6時5分、旋回しながら水面の黒いシルエットが上空へと、オオハクチョウの中にはそれにつられるかのように飛び立つもの、関係なくまだグーすかと眠っているもの様々でしたが、大きな黒い影は気が付いたら、それぞれのグループに分かれ、餌場へと出かけ静かな水面へと変わりました。
但し、マガンもその時によって全てがいなくなるわけではありません。ゆっくり過ごすグループもあります。
飛び立ちのショーが終わるころ太陽が昇り始めました。この季節のこれが伊豆沼のいつもの朝のようです。
しかし、私たち観察者にとっては特別な朝、特別な朝を体験した人々がこの日も沢山いました。
みなさん満足そう、寒さを忘れた貴重な時間でした。
お願い:塒入り、飛び立ちの観察は気温が下がり、体が冷えトイレが近くなるかと思いますので、事前に公衆トイレ等で済ませてからお出かけをお願いします。近頃、その場でというケースがあり付近が汚れていることがあります。是非、観察者の皆さまにはマナーを守り、綺麗な環境で観察できるよう心がけていただきたいと思います。
2009年10月30日まだまだ、静かな化女沼
仙台 鎌田 和子
伊豆沼や蕪栗沼のマガン、ハクチョウの賑やかな報告をしていますが、そろそろ化女沼も賑わいだしたかなと思い、じっくり廻ってみました。
水面を覆っていたハスは姿を消し、水鳥の観察がしやすくなってきています。
今、水草がまだ水面に残っている場所はほとんどがヒシ、それを御馳走にしているオオバンが集まってきています。数えると40羽位があちこちで、ヒシの実や茎を啄ばんでいます。

写真のオオバンも一羽は嘴に水草を爪楊枝のように銜え、画面右の水しぶきはもう一羽が水中に餌を採りに潜った瞬間です。 こんな行動がよく観察できます。

化女沼の中でもちょっと水深の深いエリアでは、写真中央を泳いでいるのはホシハジロ、潜水ガモの仲間です。ほかにもキンクロハジロ、スズガモも見られるようになってきました。

水面を観察している時、「ヒッ、ヒッ、ヒッ」とずーっと耳元で囀っていたのが、「私の縄張りだよ」と宣言しているジョウビタキのオスでした。ジョウビタキも冬鳥として渡来、これからしばらくよく聞くことになるのでしょう。
水面にはいろんな水鳥を見ることができるようになりましたが、でもお目当てのヒシクイはまだまだ、静かな化女沼でした。
水面を覆っていたハスは姿を消し、水鳥の観察がしやすくなってきています。
今、水草がまだ水面に残っている場所はほとんどがヒシ、それを御馳走にしているオオバンが集まってきています。数えると40羽位があちこちで、ヒシの実や茎を啄ばんでいます。
写真のオオバンも一羽は嘴に水草を爪楊枝のように銜え、画面右の水しぶきはもう一羽が水中に餌を採りに潜った瞬間です。 こんな行動がよく観察できます。
化女沼の中でもちょっと水深の深いエリアでは、写真中央を泳いでいるのはホシハジロ、潜水ガモの仲間です。ほかにもキンクロハジロ、スズガモも見られるようになってきました。
水面を観察している時、「ヒッ、ヒッ、ヒッ」とずーっと耳元で囀っていたのが、「私の縄張りだよ」と宣言しているジョウビタキのオスでした。ジョウビタキも冬鳥として渡来、これからしばらくよく聞くことになるのでしょう。
水面にはいろんな水鳥を見ることができるようになりましたが、でもお目当てのヒシクイはまだまだ、静かな化女沼でした。
2009年10月21日ひっつきむし
仙台 鎌田 和子
秋の里山の観察会では、種子の旅行方法(種子散布の手段)を題材にすることがあります。そのなかでも「ひっつきむし」と称され、獣や私たちの衣服に付いて移動する種子で、代表にアメリカセンダングサやイノコヅチ、キンミズヒキなどを呼びます。
今回は、水辺の「ひっつきむし」を紹介します。といっても虫とつくくらいですから小さく感じるかもしれませんがそれより大きな実です。

これはアヒルですが、この胸に注目して見てください。沢山の勲章を付けているように見えませんか?これが「ひっつきむし」です。羽ばたいてもなかなか取れません。

次はオナガガモです。胸に一つ勲章のように付けてます。オナガガモは胸を張って、「どうだ~!」と言わんばかり。
今回紹介した水辺の「ひっつきむし」の正体は、夏場沼の水面を覆い尽くしていたヒシの実でした。
鳥たちが沼の中を餌探しながら泳ぐと、このように胸から腹にかけて「ひっつきむし」がくっ付くことがあります。

写真ではヒシの実の突起の影を見ると、矢じりのようにギザギザがあり羽毛に絡むようになっています。これは、ヒシはもしかして水鳥を利用しようとしているのでは・・・・、本来はヒシの種子散布は水の流れを利用してるとは思いますが、「もっと、遠くに」と考えると渡りをする水鳥はヒシにとってはチャンスなんですね。
今回は、水辺の「ひっつきむし」を紹介します。といっても虫とつくくらいですから小さく感じるかもしれませんがそれより大きな実です。
これはアヒルですが、この胸に注目して見てください。沢山の勲章を付けているように見えませんか?これが「ひっつきむし」です。羽ばたいてもなかなか取れません。
次はオナガガモです。胸に一つ勲章のように付けてます。オナガガモは胸を張って、「どうだ~!」と言わんばかり。
今回紹介した水辺の「ひっつきむし」の正体は、夏場沼の水面を覆い尽くしていたヒシの実でした。
鳥たちが沼の中を餌探しながら泳ぐと、このように胸から腹にかけて「ひっつきむし」がくっ付くことがあります。
写真ではヒシの実の突起の影を見ると、矢じりのようにギザギザがあり羽毛に絡むようになっています。これは、ヒシはもしかして水鳥を利用しようとしているのでは・・・・、本来はヒシの種子散布は水の流れを利用してるとは思いますが、「もっと、遠くに」と考えると渡りをする水鳥はヒシにとってはチャンスなんですね。


10月末の情報では蒲生干潟周辺に、ミヤコドリが来ているということでしたが、巡視の時点では、11月中も私は確認できずにいましたので、もういないのかと思っていたところ、偶然遭遇することができました。それは12月のはじめのことでした。
七北田川の河口の巡視をしているときのことでした。双眼鏡で対岸を覗いたら、マガモやカルガモしかいないか。あらっ?白黒、嘴が真っ赤!もしかして、あなたは「ミヤコドリさん?」、一生懸命、嘴を砂の中に差し込み餌を捕っている様子、もう少し傍に寄って観察できたらと思い、移動しました。でも、ぐるっと回るので時間が掛かるし、今日は制札の点検をと、400ミリのレンズも持ってきてないし、チャンスなのに、私の心と機材の準備は今ひとつ。それでも、ジリジリと傍に近寄ってみました。
近づいた時、ミヤコドリは依然として、せっせ、せっせと嘴を砂の中に差し込み貝やゴカイをパクッと食し、たまに「キリーッ、ピリーッ」と鳴き声がしていました。
もう少し近づいてみました。隣りにいるのは、ズグロカモメ、一瞬、ユリカモメかなと思ったのですが、嘴が黒いので間違いなし!ミヤコドリもズグロカモメも越冬で日本に渡ってきています。東北地方では毎年飛来情報はあるのですが、数は少ないようです。
さらに観察してみました。
ミヤコドリの目を観察、図鑑では目の色と嘴が赤いと成鳥、アップで見てみるとこの個体は若なのではないか?
ミヤコドリと私の距離は十分離れていたのですが、海岸部で隠れるところもない、私の姿は見えているのに逃げるわけでもないし、これは猛禽類に狙われる可能性もあるかな?観察を続けていると心配が増えていきます。
何事もなく、無事に成鳥になてくれればと願いつつ、次回の巡視でも、観察したいものです。