仙台
257件の記事があります。
2012年06月18日鳥獣保護区は子育てに大忙し!
仙台 鎌田 和子
こんにちは!仙台自然保護官事務所の鎌田です。
梅雨入りしてから、肌寒い日や暑い日とコロコロ日替わりで体調が天候になじめない日々続いております。
こんな日々は、私たち人間だけではなく、野鳥たちにとっても大変だと思います。
私が担当している国指定鳥獣保護区を巡視していると、あちこちから親鳥の神経質な警戒の声や、優しくヒナに安全を伝える声が聞こえてきます。

伊豆沼では、水田でケリがヒナに寄り添い社会科実習中、ここでは3羽のヒナが孵り、2羽は親から離れたところで探検、写真の1羽は恐る恐る親と行動を共にしていました。

こちらは仙台海浜、トビが抱卵中、撮影から2日後ヒナが孵り、巣からヒナの姿が見えた時はホッとしました。雨の日の親は卵が冷えないようにずーっと、ジーッと保温していました。これからは餌を絶やさず運ばなければならないので、雄雌が交替で頑張っていくことでしょう。

仙台海浜のコチドリ、私たちの姿を見つけると、近づいて気を引こうとしています。そんな時はできるだけ遠回りして、コチドリのストレスにならないように心掛けています。きっと、すぐそこに巣があるのでしょう。

こちらはコヨシキリ、巣に入る前に必ず警戒してさえずり、藪の中に姿を消します。さえずりすぎるので私たちにその存在がばれてしまいます。オオヨシキリやヒバリも、大声張り上げ、縄張り宣言。
震災を乗り越え、何処も子育て中の野鳥たちが沢山います。無事に巣立つ日を願い、温かい目で見守っていきましょう。
梅雨入りしてから、肌寒い日や暑い日とコロコロ日替わりで体調が天候になじめない日々続いております。
こんな日々は、私たち人間だけではなく、野鳥たちにとっても大変だと思います。
私が担当している国指定鳥獣保護区を巡視していると、あちこちから親鳥の神経質な警戒の声や、優しくヒナに安全を伝える声が聞こえてきます。

伊豆沼では、水田でケリがヒナに寄り添い社会科実習中、ここでは3羽のヒナが孵り、2羽は親から離れたところで探検、写真の1羽は恐る恐る親と行動を共にしていました。

こちらは仙台海浜、トビが抱卵中、撮影から2日後ヒナが孵り、巣からヒナの姿が見えた時はホッとしました。雨の日の親は卵が冷えないようにずーっと、ジーッと保温していました。これからは餌を絶やさず運ばなければならないので、雄雌が交替で頑張っていくことでしょう。

仙台海浜のコチドリ、私たちの姿を見つけると、近づいて気を引こうとしています。そんな時はできるだけ遠回りして、コチドリのストレスにならないように心掛けています。きっと、すぐそこに巣があるのでしょう。

こちらはコヨシキリ、巣に入る前に必ず警戒してさえずり、藪の中に姿を消します。さえずりすぎるので私たちにその存在がばれてしまいます。オオヨシキリやヒバリも、大声張り上げ、縄張り宣言。
震災を乗り越え、何処も子育て中の野鳥たちが沢山います。無事に巣立つ日を願い、温かい目で見守っていきましょう。
2012年05月22日蒲生干潟のいきもの 「コニワハンミョウ」
仙台 鎌田 和子
こんにちは!仙台自然保護官事務所の鎌田です。
しばらくぶりに蒲生のいきものについてのお話です。
震災前の干潟の周囲には、ヨシ、アイアシなどが生育していたのですが、巨大な津波は蒲生干潟の様子を一変させてしまいました。あれから、14ヶ月が過ぎ、一体どのような変化が起きているのだろう?
今日は昆虫の仲間から「コニワハンミョウ」についてお伝えします。
まずは発見場所の環境です。写真は震災前の2月25日の写真です。この時は放置されたゴミが気になり撮影したのですが、巡視ルート入口で柵の奥にヨシ原が広がっています。

震災後3月30日のほぼ同じところからの写真です。すっかりヨシは無くなり砂浜のようになってしまいました。その後、残ったマツ林、ヨシやアイアシが消えたところはどうなるのかと、観察していました。

今年4月30日に上の2枚の撮影場所を中から撮影したものです。踏み後の凹凸がわかると思いますが、ここは現在サーファーの皆さんが海岸へ出るためのルートになっています。

ここで海浜植物やヨシ、アイアシなどの調査を行っていた時にコニワハンミョウに出会いました。

コニワハンミョウは砂地、河原、海岸などのあまり草が生い茂っていない環境を好み、大きさは10~13mmと大顎でほかの昆虫を狩りします。私たちが歩くたびに膝丈位のところをフワ~ッと跳び、もう少し近づいて撮影したいと思ってもすぐ跳んでしまうので思うように撮影させてくれません。見回すと、半径5mに10匹は確認できましたからそれ以上いると思われます。
平成22年夏には違う種類のカワラハンミョウを蒲生の海岸で確認しましたが、23年夏には確認できませんでした。そんな中、コニワハンミョウを観察することができたので、ヨシ原から砂地に変化したことが原因か、これまでもともと生息していたのかわかりませんが、コニワハンミョウの餌になる昆虫もいるのだと思うとワクワクしています。
これからも蒲生干潟の環境の変化といきものを見ていきたいと思っています。
しばらくぶりに蒲生のいきものについてのお話です。
震災前の干潟の周囲には、ヨシ、アイアシなどが生育していたのですが、巨大な津波は蒲生干潟の様子を一変させてしまいました。あれから、14ヶ月が過ぎ、一体どのような変化が起きているのだろう?
今日は昆虫の仲間から「コニワハンミョウ」についてお伝えします。
まずは発見場所の環境です。写真は震災前の2月25日の写真です。この時は放置されたゴミが気になり撮影したのですが、巡視ルート入口で柵の奥にヨシ原が広がっています。
震災後3月30日のほぼ同じところからの写真です。すっかりヨシは無くなり砂浜のようになってしまいました。その後、残ったマツ林、ヨシやアイアシが消えたところはどうなるのかと、観察していました。

今年4月30日に上の2枚の撮影場所を中から撮影したものです。踏み後の凹凸がわかると思いますが、ここは現在サーファーの皆さんが海岸へ出るためのルートになっています。

ここで海浜植物やヨシ、アイアシなどの調査を行っていた時にコニワハンミョウに出会いました。
コニワハンミョウは砂地、河原、海岸などのあまり草が生い茂っていない環境を好み、大きさは10~13mmと大顎でほかの昆虫を狩りします。私たちが歩くたびに膝丈位のところをフワ~ッと跳び、もう少し近づいて撮影したいと思ってもすぐ跳んでしまうので思うように撮影させてくれません。見回すと、半径5mに10匹は確認できましたからそれ以上いると思われます。
平成22年夏には違う種類のカワラハンミョウを蒲生の海岸で確認しましたが、23年夏には確認できませんでした。そんな中、コニワハンミョウを観察することができたので、ヨシ原から砂地に変化したことが原因か、これまでもともと生息していたのかわかりませんが、コニワハンミョウの餌になる昆虫もいるのだと思うとワクワクしています。
これからも蒲生干潟の環境の変化といきものを見ていきたいと思っています。
2012年04月26日伊豆沼の春は・・・・・
仙台 鎌田 和子
仙台自然保護官事務所の鎌田です。
新年度初の自然情報は伊豆沼からです。
マガンやハクチョウが帰り、伊豆沼・内沼の湖面はすっかり静かになりました。入れ替わりに春を告げる鳥たちが伊豆沼には訪れています。
地元の写真家から「ここにいるよ」と教えていただきまして、セイタカシギをしばらく観察していました。1羽ですが、お気に入りの蓮田で採餌行動をせっせとしています。たまに畔に上がり糞をしてまた餌場である蓮田に戻ります。餌場を汚さないように配慮しているように見えます。

県外からも情報を聞きつけ、撮影モデルをしてくれています。

毎年季節の変わり目に訪れているシマアジ、ヨシの中にひとたび入るとどこにいるのか分からないのですが、太く白い眉斑が目立つカモです。シマアジに遭遇する1週間前はヨシガモが観察でき、季節の変わり目はいつもと違う鳥たちに出会えます。

ダイサギ、アオサギに混ざって、チュウサギも観察されるようになりました。これも春を感じるひとつ。雪解けや雨水で水位が上がった沼の周辺の萱場は格好の餌場となり、ドジョウをゲット!

沼の回りの田んぼに目を向けると、夏羽に変わりつつあるムナグロを発見、20羽ほどの群れでしたが、まだ冬羽の個体からすっかり夏羽に変身した個体まで様々でした。水田を含む湿地では、移動中のシギチドリ類にも数多く出会えます。
今回の日記に使用した写真は、4月24日の渡り鳥飛来調査中に撮影したものばかりです。
昨年春は震災直後の混乱で、春を失った感じがありましたが、その分を取り戻したかのような嬉しい偶然が重なった調査日和でした。
国指定鳥獣保護区の仙台海浜、伊豆沼、蕪栗沼(かぶくりぬま)、化女沼(けじょぬま)の自然情報を今年度も日記を通じてお知らせしていきますので、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
新年度初の自然情報は伊豆沼からです。
マガンやハクチョウが帰り、伊豆沼・内沼の湖面はすっかり静かになりました。入れ替わりに春を告げる鳥たちが伊豆沼には訪れています。
地元の写真家から「ここにいるよ」と教えていただきまして、セイタカシギをしばらく観察していました。1羽ですが、お気に入りの蓮田で採餌行動をせっせとしています。たまに畔に上がり糞をしてまた餌場である蓮田に戻ります。餌場を汚さないように配慮しているように見えます。
県外からも情報を聞きつけ、撮影モデルをしてくれています。
毎年季節の変わり目に訪れているシマアジ、ヨシの中にひとたび入るとどこにいるのか分からないのですが、太く白い眉斑が目立つカモです。シマアジに遭遇する1週間前はヨシガモが観察でき、季節の変わり目はいつもと違う鳥たちに出会えます。
ダイサギ、アオサギに混ざって、チュウサギも観察されるようになりました。これも春を感じるひとつ。雪解けや雨水で水位が上がった沼の周辺の萱場は格好の餌場となり、ドジョウをゲット!
沼の回りの田んぼに目を向けると、夏羽に変わりつつあるムナグロを発見、20羽ほどの群れでしたが、まだ冬羽の個体からすっかり夏羽に変身した個体まで様々でした。水田を含む湿地では、移動中のシギチドリ類にも数多く出会えます。
今回の日記に使用した写真は、4月24日の渡り鳥飛来調査中に撮影したものばかりです。
昨年春は震災直後の混乱で、春を失った感じがありましたが、その分を取り戻したかのような嬉しい偶然が重なった調査日和でした。
国指定鳥獣保護区の仙台海浜、伊豆沼、蕪栗沼(かぶくりぬま)、化女沼(けじょぬま)の自然情報を今年度も日記を通じてお知らせしていきますので、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
2012年03月19日キツネの高台移転物語
仙台 鎌田 和子
こんにちは!仙台自然保護官事務所の鎌田です。
東日本大震災から1年が過ぎました。被災された多くの方々が震災前の生活から一変し、表向きは「がんばっています!」、でも裏では大変ご苦労されていいることと思います。
今日は、国指定仙台海浜鳥獣保護区のキツネのお話です。勝手ながら、これからはキツネ目線でお話していきます。
私の家(巣穴)は震災前は、蒲生干潟の前に広がる砂浜(海抜0m)にありました。食事は、旅の途中に息絶えた海鳥やネズミなど、海岸はとっても気に入っています。家の前に食べた動物の骨をよくポイ捨てしていたので、アクティブレンジャーの巡視の際に、見つかってしまいました。私の姿はまだフォーカスされていませんが、・・・・・

ところが、1年前のあの日、びっくりした!怖かったよ!急いで逃げて、私は無事でしたが、家は流され、途方に暮れました。海辺を歩くと食べ物は意外と困ることはなく、でももう、砂浜も地形が変わったので、いい物件は無いかと探しました。在りました!住んでいたところから、500m位離れていますが、高台でここの斜面は津波の被害が無かったところを見つけました。今度の家は非常口の数も増やしてあります。そして、震災前と大きく違うのは、あまり人間が来ないことです。静かで最高!

8月には、アクティブレンジャーにもお披露目したところです。震災前の蒲生干潟の写真から、赤丸の辺りに震災前の家が、引っ越し先は青丸の高さ10m位のところです。鳥獣保護区内で安心!

そう、そう、2月にはウサギさんにばったり会いました。お互いの無事を確認し、この次会う時は、「食事でも!?」そんな会話を・・・・・

1年経つ3月、新居周辺で変化がありました。きっと、人間には一つ、復興に近付くことなのかもしれませんが、私にとっては、ちょっと困ることなのです。

私の家(写真左のロープ内)の前が、サーファーの駐車スペースとして解放され、連日待ちに待ったサーファーの皆さんが利用はじめました。蒲生海岸はサーフィンの名所でしたのできっと、嬉しんだろうな、私の家がみんなに丸見え!これからどうしよかな?
サーファーのみなさん、きれいに利用してね!
私(キツネ)からのお願いでした。
私たちいきものにとって、生まれ育ったところは大切、どんなに変化しても故郷です。
東日本大震災から1年が過ぎました。被災された多くの方々が震災前の生活から一変し、表向きは「がんばっています!」、でも裏では大変ご苦労されていいることと思います。
今日は、国指定仙台海浜鳥獣保護区のキツネのお話です。勝手ながら、これからはキツネ目線でお話していきます。
私の家(巣穴)は震災前は、蒲生干潟の前に広がる砂浜(海抜0m)にありました。食事は、旅の途中に息絶えた海鳥やネズミなど、海岸はとっても気に入っています。家の前に食べた動物の骨をよくポイ捨てしていたので、アクティブレンジャーの巡視の際に、見つかってしまいました。私の姿はまだフォーカスされていませんが、・・・・・

ところが、1年前のあの日、びっくりした!怖かったよ!急いで逃げて、私は無事でしたが、家は流され、途方に暮れました。海辺を歩くと食べ物は意外と困ることはなく、でももう、砂浜も地形が変わったので、いい物件は無いかと探しました。在りました!住んでいたところから、500m位離れていますが、高台でここの斜面は津波の被害が無かったところを見つけました。今度の家は非常口の数も増やしてあります。そして、震災前と大きく違うのは、あまり人間が来ないことです。静かで最高!

8月には、アクティブレンジャーにもお披露目したところです。震災前の蒲生干潟の写真から、赤丸の辺りに震災前の家が、引っ越し先は青丸の高さ10m位のところです。鳥獣保護区内で安心!

そう、そう、2月にはウサギさんにばったり会いました。お互いの無事を確認し、この次会う時は、「食事でも!?」そんな会話を・・・・・

1年経つ3月、新居周辺で変化がありました。きっと、人間には一つ、復興に近付くことなのかもしれませんが、私にとっては、ちょっと困ることなのです。

私の家(写真左のロープ内)の前が、サーファーの駐車スペースとして解放され、連日待ちに待ったサーファーの皆さんが利用はじめました。蒲生海岸はサーフィンの名所でしたのできっと、嬉しんだろうな、私の家がみんなに丸見え!これからどうしよかな?
サーファーのみなさん、きれいに利用してね!
私(キツネ)からのお願いでした。
私たちいきものにとって、生まれ育ったところは大切、どんなに変化しても故郷です。
2012年01月31日3回目の冬の蕪栗沼
仙台 鎌田 和子
仙台自然保護官事務所の鎌田です。今年も鳥獣保護区の自然を伝えて行きたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
最初の日記が1月31日、あっという間に一ケ月が過ぎようとしています。今日は、お正月早々、蕪栗沼に飛来しているタンチョウについて報告いたします。
冬の蕪栗沼を塒に周辺のふゆみずたんぼを餌場として過ごすタンチョウを見守るようになって3回目となりました。
振り返れば最初の年は、野犬からタンチョウを守ること、昨年はギャラリー、追っかけがあまり近づかなければと心配していたら、3月11日の東日本大震災で、ガソリン不足や車の手配が思うようにならず、巡視ができるようになったときは、すでにどこかに姿を消していました。

1月13日のタンチョウです。せっせと餌探し、それもお気に入りのふゆみずたんぼです。その姿を遠くから見守っています。

軽トラが農道を走りますが、地元の農家さんの車にはストレスは感じないようです。
でも、今年もやっぱり、近くで写真が撮りたいという願望をもったギャラリーがいます。車で追っかける人、歩いて近づく人、気持ちはわかるのですが、お願いです。「もう少し、我慢して遠くから見守っていただきたいのです。」

こんなこともありました。タンチョウの大好きなふゆみずたんぼは特別保護地区、マガンたちも餌場に休み場に利用しているのですが、飛んだタンチョウを追いかけてあぜ道を歩いている人たちですが、マガンもストレスを感じて飛んでしまいました。

さらに、タンチョウを追いかけています。
マガンが多く飛来するように、安心してタンチョウがここを利用できるように、優しい気持ちで見守っていただきたいと思います。
もう一つは、農道、あぜ道、農家さんの作業の迷惑にならないようにご配慮をお願いいたします。
一回目の日記からお願いごとになりましたが、野鳥が安心して過ごせるよう、その姿を観察できるよう心がけたいものです。
最初の日記が1月31日、あっという間に一ケ月が過ぎようとしています。今日は、お正月早々、蕪栗沼に飛来しているタンチョウについて報告いたします。
冬の蕪栗沼を塒に周辺のふゆみずたんぼを餌場として過ごすタンチョウを見守るようになって3回目となりました。
振り返れば最初の年は、野犬からタンチョウを守ること、昨年はギャラリー、追っかけがあまり近づかなければと心配していたら、3月11日の東日本大震災で、ガソリン不足や車の手配が思うようにならず、巡視ができるようになったときは、すでにどこかに姿を消していました。

1月13日のタンチョウです。せっせと餌探し、それもお気に入りのふゆみずたんぼです。その姿を遠くから見守っています。
軽トラが農道を走りますが、地元の農家さんの車にはストレスは感じないようです。
でも、今年もやっぱり、近くで写真が撮りたいという願望をもったギャラリーがいます。車で追っかける人、歩いて近づく人、気持ちはわかるのですが、お願いです。「もう少し、我慢して遠くから見守っていただきたいのです。」

こんなこともありました。タンチョウの大好きなふゆみずたんぼは特別保護地区、マガンたちも餌場に休み場に利用しているのですが、飛んだタンチョウを追いかけてあぜ道を歩いている人たちですが、マガンもストレスを感じて飛んでしまいました。

さらに、タンチョウを追いかけています。
マガンが多く飛来するように、安心してタンチョウがここを利用できるように、優しい気持ちで見守っていただきたいと思います。
もう一つは、農道、あぜ道、農家さんの作業の迷惑にならないようにご配慮をお願いいたします。
一回目の日記からお願いごとになりましたが、野鳥が安心して過ごせるよう、その姿を観察できるよう心がけたいものです。
2011年12月27日「今年も2本立て!動物園と蕪栗沼を見てみよう 2011!」開催
仙台 鎌田 和子
仙台自然保護官事務所の鎌田です。
今日は、今年開催できないと思っていた「2本立て」の観察会を開催できたことを報告します。
今年で6年目になります「動物園と○○」ですが、震災の影響で仙台自然保護官事務所の観察会は無理と諦めかけていたのですが、共催しています仙台市八木山動物公園様から声がかり、大崎市様も「開催しましょう」と動き出したのは9月下旬のことでした。
動きだしが遅かったので、12月18日と25日に決定!
12月18日:八木山動物公園で獣医師の釜谷さんが講師で、震災時の動物園の様子や、シジュウカラガンの羽数回復計画、鳥のからだについての座学とガン生態園でシジュウカラガンを間近に観察する内容で行いました。

座学中!ほっぺの白い剥製がシジュウカラガン、その左に立つ釜谷獣医師が動物園を案内してくださいました。

生態園の中に特別入らせていただき、飼育員の方が捕まえておいたシジュウカラガンに森林保護官がジョウロで水をかけています。水は水玉となってはじけていく様子にみんな、ニコニコ顔です。その後、水禽園で水鳥観察。
動物園の終わりには、「来週の蕪栗沼での観察会では、今日見たシジュウカラガンを観察できるかも?今日よりさらに温かい服装でお集まりください」
そして1週間後
12月25日:大崎市様の配慮でマイクロバス「マガン楽園号」でラムサール登録湿地でもある国指定蕪栗沼・周辺水田鳥獣保護区でマガンやヒシクイなどを観察します。講師は蕪栗ぬまっこくらぶの鈴木耕平さんです。
集合してまずは、「先週のお約束」であるシジュウカラガンの観察ですが、なんと31羽がマガンの群れに交じって大豆畑で食事中をバスの中から観察できました。

化女沼を塒としている亜種ヒシクイを観察中です。マガン、ヒシクイ、シジュウカラガンを探しながらバスの中では、鈴木耕平さんからは沼の歴史や落雁、がんもどき、雁首揃えてなど、雁にまつわる話をしていただきました。

蕪栗沼でのマガンの塒入りがはじまりました。次から次とマガンが帰ってきます。参加者の皆さんはマガンの数にびっくり、寒さを忘れて?観察していました。約7万羽の塒入りでした。
今回の観察会では、シジュウカラガンの羽数回復計画で昨年、繁殖地であるカムチャツカ州エカルマ島で最後の放鳥をし、これまでになく多くのシジュウカラガンが越冬地である東北地方と新潟県などに200羽以上が飛来していて、関係者は大喜びしているところで、繁殖に力を入れている八木山動物公園と越冬地に飛来したシジュウカラガンを観察できたことで、参加者の皆さんに動物園の絶滅の危機に瀕している動物の繁殖に大きな役割を持っていることを理解していただけたと思います。
一つ残念だったことは、秋田と山形から参加予定だった方々は日本海側の猛吹雪で断念されたことです。また次回、いらしてください。
今年は、大変な1年で、仙台海浜鳥獣保護区の調査を中心に巡視してきましたが、最後に冬の渡り鳥の観察会で締めくくることができました。
来る年は穏やかにあれと願っています。
どうぞ、皆様、良い年をお迎えくださいませ。
今日は、今年開催できないと思っていた「2本立て」の観察会を開催できたことを報告します。
今年で6年目になります「動物園と○○」ですが、震災の影響で仙台自然保護官事務所の観察会は無理と諦めかけていたのですが、共催しています仙台市八木山動物公園様から声がかり、大崎市様も「開催しましょう」と動き出したのは9月下旬のことでした。
動きだしが遅かったので、12月18日と25日に決定!
12月18日:八木山動物公園で獣医師の釜谷さんが講師で、震災時の動物園の様子や、シジュウカラガンの羽数回復計画、鳥のからだについての座学とガン生態園でシジュウカラガンを間近に観察する内容で行いました。

座学中!ほっぺの白い剥製がシジュウカラガン、その左に立つ釜谷獣医師が動物園を案内してくださいました。
生態園の中に特別入らせていただき、飼育員の方が捕まえておいたシジュウカラガンに森林保護官がジョウロで水をかけています。水は水玉となってはじけていく様子にみんな、ニコニコ顔です。その後、水禽園で水鳥観察。
動物園の終わりには、「来週の蕪栗沼での観察会では、今日見たシジュウカラガンを観察できるかも?今日よりさらに温かい服装でお集まりください」
そして1週間後
12月25日:大崎市様の配慮でマイクロバス「マガン楽園号」でラムサール登録湿地でもある国指定蕪栗沼・周辺水田鳥獣保護区でマガンやヒシクイなどを観察します。講師は蕪栗ぬまっこくらぶの鈴木耕平さんです。
集合してまずは、「先週のお約束」であるシジュウカラガンの観察ですが、なんと31羽がマガンの群れに交じって大豆畑で食事中をバスの中から観察できました。

化女沼を塒としている亜種ヒシクイを観察中です。マガン、ヒシクイ、シジュウカラガンを探しながらバスの中では、鈴木耕平さんからは沼の歴史や落雁、がんもどき、雁首揃えてなど、雁にまつわる話をしていただきました。

蕪栗沼でのマガンの塒入りがはじまりました。次から次とマガンが帰ってきます。参加者の皆さんはマガンの数にびっくり、寒さを忘れて?観察していました。約7万羽の塒入りでした。
今回の観察会では、シジュウカラガンの羽数回復計画で昨年、繁殖地であるカムチャツカ州エカルマ島で最後の放鳥をし、これまでになく多くのシジュウカラガンが越冬地である東北地方と新潟県などに200羽以上が飛来していて、関係者は大喜びしているところで、繁殖に力を入れている八木山動物公園と越冬地に飛来したシジュウカラガンを観察できたことで、参加者の皆さんに動物園の絶滅の危機に瀕している動物の繁殖に大きな役割を持っていることを理解していただけたと思います。
一つ残念だったことは、秋田と山形から参加予定だった方々は日本海側の猛吹雪で断念されたことです。また次回、いらしてください。
今年は、大変な1年で、仙台海浜鳥獣保護区の調査を中心に巡視してきましたが、最後に冬の渡り鳥の観察会で締めくくることができました。
来る年は穏やかにあれと願っています。
どうぞ、皆様、良い年をお迎えくださいませ。
2011年12月20日蒲生干潟のいきもの 「コクガン」
仙台 鎌田 和子
こんにちは!仙台自然保護官事務所の鎌田です。
うれしいニュースです。この冬初のコクガンを蒲生干潟で確認しました。
東日本大震災から9ヶ月が過ぎ、蒲生干潟を見守る人々が心待ちしていた水鳥の飛来となります。

12月19日午前10時30分、震災前であればこんなところに飛来していたなと思われるところに望遠鏡を向け、シルエット、お尻の白さ、首の白いスカーフ、ウン、間違いなし!心躍る瞬間でした。でも、たった1羽、先発隊?情報収集?これから仲間を呼ぶのだろうか?自問自答していました。

カワウやマガモ、ヒドリガモの集まるところに移動、念入りな羽繕いをしていました。

南蒲生から蒲生干潟を撮影
仙台自然保護官事務所の蒲生干潟の調査では、各部署に調査を目的に入る許可を得て立ち入りしている状況であることを報告しておきます。
そのほかに観察された鳥類では、シロチドリ、ミサゴ、オカヨシガモ、ホオジロガモ、キンクロハジロ、など24種を確認することができました。
それにしても、震災後日々変化している蒲生干潟に一筋の光明を感じ、これからの変化も見守っていきます。
うれしいニュースです。この冬初のコクガンを蒲生干潟で確認しました。
東日本大震災から9ヶ月が過ぎ、蒲生干潟を見守る人々が心待ちしていた水鳥の飛来となります。

12月19日午前10時30分、震災前であればこんなところに飛来していたなと思われるところに望遠鏡を向け、シルエット、お尻の白さ、首の白いスカーフ、ウン、間違いなし!心躍る瞬間でした。でも、たった1羽、先発隊?情報収集?これから仲間を呼ぶのだろうか?自問自答していました。

カワウやマガモ、ヒドリガモの集まるところに移動、念入りな羽繕いをしていました。

南蒲生から蒲生干潟を撮影
仙台自然保護官事務所の蒲生干潟の調査では、各部署に調査を目的に入る許可を得て立ち入りしている状況であることを報告しておきます。
そのほかに観察された鳥類では、シロチドリ、ミサゴ、オカヨシガモ、ホオジロガモ、キンクロハジロ、など24種を確認することができました。
それにしても、震災後日々変化している蒲生干潟に一筋の光明を感じ、これからの変化も見守っていきます。
2011年10月19日蒲生干潟のいきもの 9月から10月中旬
仙台 鎌田 和子
こんにちは!仙台自然保護官事務所の鎌田です。仙台の街は街路樹のイチョウが黄葉をはじめ、歩道を歩いているとプ~ンとギンナンのにおいがしてくる秋となりました。
さて今日は、しばらく蒲生干潟の情報を出していませんでしたので、まとめて報告いたします。
9月20日:台風15号接近、閉塞した七北田川河口はどうなるのか、南の井土浦特別保護地区はどうなっているのか雨の中の巡視となりました。井土浦でこれまでこんなに見たことが無いと思ったのが、ミヤコドリ9羽でした。蒲生干潟の水質変化で二枚貝の生息が困難な状況でしたので、井土浦の環境の方がミヤコドリの餌なる二枚貝が豊富だったのだろうか?

9月22日:台風15号通過、七北田川の一部決壊、依然河口は閉塞、しかしそれより北数百mの砂浜が切れ新河口出現。干潟の環境にまた新たな試練が、水質、水位、これまで頑張っていたいきもの達にも影響が・・・・・、そして私たちの巡視も新河口が巡視路を分断してしまいました。
9月30日:台風15号通過後少し落ち着いたところで、現況調査、日和山の有った場所から干潟に降りて、ダイゼン、ミヤコドリを確認、その他ムナグロ、コガモ、オナガガモ、マガモなどを確認すことができた。しかし、ハママツナやフトヘナタリなどは確認することはできなかった。

10月14日:海岸でキョウジョシギ3羽を確認、他にアオアシシギ、ユリカモメ、コガモ、マガモ、ヒドリガモ、松林周辺ではモズ、ジョウビタキなどを観察、震災後調査をはじめて、この日鳥類は一番多くの種類を確認しました。30種を超えていました。また、干潟の一部で多数のカワザンショウ(貝類)の仲間や植物では砂浜で数株のオカヒジキ、ツルナなども確認した。

9月前半に多く見られたシギチ類トウネンやミユビシギ、メダイチドリは見えなくなり、カモ類が目立つようになってきました。
震災から7ヶ月が過ぎてなお、著しい変化に一喜一憂しながらも自然の治癒力を信じてこれからも見続けていきます。

10月14日の蒲生干潟です。新河口と干潟わかるでしょうか!
さて今日は、しばらく蒲生干潟の情報を出していませんでしたので、まとめて報告いたします。
9月20日:台風15号接近、閉塞した七北田川河口はどうなるのか、南の井土浦特別保護地区はどうなっているのか雨の中の巡視となりました。井土浦でこれまでこんなに見たことが無いと思ったのが、ミヤコドリ9羽でした。蒲生干潟の水質変化で二枚貝の生息が困難な状況でしたので、井土浦の環境の方がミヤコドリの餌なる二枚貝が豊富だったのだろうか?
9月22日:台風15号通過、七北田川の一部決壊、依然河口は閉塞、しかしそれより北数百mの砂浜が切れ新河口出現。干潟の環境にまた新たな試練が、水質、水位、これまで頑張っていたいきもの達にも影響が・・・・・、そして私たちの巡視も新河口が巡視路を分断してしまいました。
9月30日:台風15号通過後少し落ち着いたところで、現況調査、日和山の有った場所から干潟に降りて、ダイゼン、ミヤコドリを確認、その他ムナグロ、コガモ、オナガガモ、マガモなどを確認すことができた。しかし、ハママツナやフトヘナタリなどは確認することはできなかった。
10月14日:海岸でキョウジョシギ3羽を確認、他にアオアシシギ、ユリカモメ、コガモ、マガモ、ヒドリガモ、松林周辺ではモズ、ジョウビタキなどを観察、震災後調査をはじめて、この日鳥類は一番多くの種類を確認しました。30種を超えていました。また、干潟の一部で多数のカワザンショウ(貝類)の仲間や植物では砂浜で数株のオカヒジキ、ツルナなども確認した。
9月前半に多く見られたシギチ類トウネンやミユビシギ、メダイチドリは見えなくなり、カモ類が目立つようになってきました。
震災から7ヶ月が過ぎてなお、著しい変化に一喜一憂しながらも自然の治癒力を信じてこれからも見続けていきます。
10月14日の蒲生干潟です。新河口と干潟わかるでしょうか!
2011年09月29日初雁!
仙台 鎌田 和子
先週は台風15号の直撃で、各地に多大な被害、爪痕を残して去って行きました。いろいろ被害があるので、9月22日に仙台自然保護官事務所の管轄地4ヶ所全ての巡視を行いました。
その際のことですが、お待たせしておりました初雁の報告です。午前中、伊豆沼鳥獣保護区の植田管理員さんが初雁、確認25羽だったそうです。その後、宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団の確認では、44羽とのことでした。

私も午後に確認いたしました。そのうちの8羽を撮影、まだ来たてなのでいつもより警戒心が強い気がいたしました。

日を改めて27日に渡り鳥飛来調査のため、伊豆沼、内沼を回りました。特別保護地区内のいち早く稲刈りした田んぼにマガンが体を休めています。時折、仲間を上空から発見したのか、その田んぼを目がけて降りてくるマガン達です。

その一団体の中に、ひょいと顔を上げたのが、1羽のシジュウカラガンでした。
カウントに夢中になっていた時には識別まで行かなかったのですが、調査を終えて、再度マガンに注目、やっと見つけました。伊豆沼、内沼でこの日、約3000羽、続々と飛来中!10月初めには数万羽になるのは必至。
先日、私の予測は21日としておりましたが、台風を考慮すると予定通りでしょうか?
これからまた、マガンの声響く鳥獣保護区の巡視の季節となります。昨シーズンのような鳥インフルエンザ騒動は少ないことを願っています。
その際のことですが、お待たせしておりました初雁の報告です。午前中、伊豆沼鳥獣保護区の植田管理員さんが初雁、確認25羽だったそうです。その後、宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団の確認では、44羽とのことでした。
私も午後に確認いたしました。そのうちの8羽を撮影、まだ来たてなのでいつもより警戒心が強い気がいたしました。
日を改めて27日に渡り鳥飛来調査のため、伊豆沼、内沼を回りました。特別保護地区内のいち早く稲刈りした田んぼにマガンが体を休めています。時折、仲間を上空から発見したのか、その田んぼを目がけて降りてくるマガン達です。
その一団体の中に、ひょいと顔を上げたのが、1羽のシジュウカラガンでした。
カウントに夢中になっていた時には識別まで行かなかったのですが、調査を終えて、再度マガンに注目、やっと見つけました。伊豆沼、内沼でこの日、約3000羽、続々と飛来中!10月初めには数万羽になるのは必至。
先日、私の予測は21日としておりましたが、台風を考慮すると予定通りでしょうか?
これからまた、マガンの声響く鳥獣保護区の巡視の季節となります。昨シーズンのような鳥インフルエンザ騒動は少ないことを願っています。


鳥獣保護区内外問わず、野鳥たちは子育て中!
今日もその子育てにちなんだ話です。場所は昨年6月にも紹介した、蒲生干潟に通じる道路沿いにある工場敷地内のサギのコロニーです。
津波被害から免れた海岸林、比較的に被害が少なかった工場敷地内の針葉樹林では、今年は昨年よりもサギの仲間が多く集まっているようです。
ダイサギ、チュウサギ、アマサギ、ゴイサギを中心に集団営巣し、現在は、それぞれのヒナはすくすく育ち、おねだりする姿は、親サギを食べてしまいそうにも見えます。
よく見ていると、兄弟の大きさに差がある分、強調して「お腹すいた、もっとちょうだい!」と催促している姿が観察されます。横入りや、あ~あ、また食べられないと眺めるばかりの子も・・・・・
ダイサギの巣での親たち、餌ではなく木の枝を渡しています。
チュウサギの親たち、こちらも木の枝を渡しています。
そして、受け取った枝は、巣材の補強になりました。食欲旺盛なヒナはどんどん成長するので巣は狭くなっていきます。ヒナたちはまだ飛べませんが、バタバタ羽ばたきの練習。巣がある大きな枝は上下に揺れています。
セッセと親鳥たちは餌や木の枝をバトンに、震災を乗り越えて、2回目の子育てを頑張っています。