三陸復興国立公園
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2018年04月18日仏沼の火入れ
三陸復興国立公園 八戸 大友千夏
八戸自然保護官事務所の大友です。
今週、ラムサール湿地条約に登録されている三沢市の仏沼で、火入れが行われています。
この火入れは1年に1度、三沢市仏沼保全活用協議会が行っているもので、
水路管理や原野火災予防、オオセッカが繁殖しやすい湿原の環境を保つために毎年行われています。
この日は快晴で風も弱く、青空とまだまだ雪が残る八甲田山を眺めながらの火入れとなりました。
オオセッカにとって生息しやすい環境となり、
今年たくさんのオオセッカに出会えたらと思います!
三沢市にある仏沼にぜひ訪れてみませんか♪
2018年04月06日三陸復興国立公園とみちのく潮風トレイルの北の玄関口~蕪島の春~
三陸復興国立公園 八戸 大友千夏
八戸自然保護官事務所の大友です。
三陸復興国立公園の北の玄関口であり、
みちのく潮風トレイルのヘッド&エンドポイントでもある蕪島にウミネコさんが帰って来ました!
毎年3月から8月頃まで3~4万羽のウミネコさんが飛来し繁殖します。
古くからウミネコさんと人との共存関係が築かれた場所であり、
ウミネコさんの子育て姿を間近で見ることが出来ます!!!!!
写真は去年5月頃の写真です。
まだ産卵はしていませんが、もうすぐ子育ての様子を見ることが出来ると思います!!
また、平成27年11月5日の火災で焼失した蕪嶋神社の再建工事が行われており、
工事を一時中断していますが、神社への立ち入りは制限されているのでご注意ください。
もうすぐ始まる連休に、
たくさんのウミネコさんで賑わう蕪島を訪れてみませんか♪
2018年03月27日草刈ミーティングが行われました
三陸復興国立公園 八戸 大友千夏
八戸自然保護官事務所の大友です。
3/22(木)に種差海岸インフォメーションセンターで「種差海岸草刈ミーティング」が行われました。
前回は2014年度に行われ、3年ぶりの開催です。
草刈ミーティングは、
種差海岸が国立公園になる以前から環境保全を長年にわたり続けてきた地域の方々やボランティア活動による、
草刈り活動の場所や時期、現状報告などを共有し交流することと、
今後のインフォメーションセンターでの草刈イベントについて皆で意見交換することが目的として開かれました。
今後活動を継続するためには?などのテーマで意見交換をし、
親子で参加出来るような企画はどうか?
草刈以外の楽しみをプラスしながら色々な団体と交流できないか?
という意見もありました。
また、有識者の方々からの講話では、種差の植生の特徴や他地域での保全活動の実例を詳しくご紹介いただきました。
草刈り活動をしている方々の高齢化や、どのようにして若い人を取り込んでくかという課題もあり、
今後もアイディアや情報を共有する場を設けて、話し合っていくことが大切だと思いました。
2018年03月02日パークボランティアって?
三陸復興国立公園 大船渡 坂本麻由子
こんにちは。大船渡自然保護官事務所の坂本です。
この日記を読んでいる皆さんはパークボランティアという存在、ご存知かと思いますが
各公園・地区の特性に応じ、さまざまな活動を行っていただいています。
ここ三陸復興国立公園においての活動は、例えば・・・
☆自然観察会等の解説活動や美化清掃
☆国立公園におけるマナーの啓発
☆希少な動植物等保護のための調査
☆みちのく潮風トレイル沿線歩道の軽補修、草刈り などなど
国立公園ごとに特色があるだけ、パークボランティアの活動も多種多様。
どこの地域のパークボランティアにも共通することは、
「守りたい 伝えたい宝 地域の自然、国立公園」だと思います。
碁石海岸インフォメーションセンターに
そんなパークボランティアの活動を紹介するコーナーを作りました。
三陸復興国立公園南部地区のみなさんの活動紹介です。
私とセンタースタッフとで毎月更新していきますので
お立ち寄りの際には是非ご覧になってくださいね。
パークボランティアのみなさん、いつもありがとうございます。
2018年01月19日山林火災のその後 釜石市平田
三陸復興国立公園 坂本麻由子
建物の壁でも、象の足でもありません。
こんにちは。
大船渡自然保護官事務所の坂本です。
今回は、山林火災現場その後の調査へ行ってきた様子をお伝えします。
昨年春、釜石市平田で大規模な山林火災が発生しました。
この火災は、鎮圧まで約1週間かかり、延焼面積推定およそ400ha。
現場の一部が国立公園であり、また"東北自然歩道-リアス海岸尾崎半島のみち"が通っています。
半島先端部は車道がなく、消防車がたどり着けない現場だったので
消火活動をしていた皆さんのご苦労を考えると言葉になりませんでした。
炎に包まれた高さまで幹が真っ黒で、
高いところ葉は、茶色く変色し、
ほとんどの木が枯れてしまっているようでした。
一番最初に載せた写真は、この現場で撮った焼け焦げた樹皮のズームです。
人間の背丈をはるかに超す高さまで炎が上がったことが想像できます。
この日調査したルートは、東北自然歩道をたどる、片道約6㎞。
尾崎白浜から青出浜経由、半島先端の尾崎灯台までです。
消火活動に海水を使用したため、植栽可能な土壌環境に戻るのに
数年は要するだろうという話もありましたが、
ところどころ新しい息吹きが感じられました。
火災被害の及ばなかった半島先端には、変わらず
海を照らす任務を続ける尾崎灯台とリアスの絶景があります。
これからの尾崎半島を見守っていかなくてはと思いました。
2018年01月10日冬の種差海岸へ遊びに来ませんか
三陸復興国立公園 八戸 大友千夏
あけましておめでとうございます。
八戸自然保護官事務所の大友です。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
三陸復興国立公園種差海岸にある、種差海岸インフォメーションセンターでは、
1/2・1/3に「館内に隠れたワンちゃんを探せ!」と、
天然芝生地で「ジャンボかるた取り大会」が行われました。
去年は「にわとりさんを探せ!」に参加し1羽だけ見つけられましたが、
今年はなんと3匹のワンちゃんを見つけることが出来ました。
館内には10匹のワンちゃんが隠れていて見つけ出すと巨大ガラポンに挑戦でき、
景品をGET出来るとの事で多くの方が夢中でワンちゃんを探していました。
「ジャンボかるた取り大会」は晴天の中、天然芝生地で行われ、
子供も大人も楽しめました。
雪がない日はジャンボかるたや凧揚げなども楽しめますが、
少し雪が積もった芝生では竹スキー体験することが出来ます。
種差海岸インフォメーションセンターでは竹スキーの貸し出しをしており、
体験することが出来ます。
↑こちらはイメージ写真です。
また、2月から毎週冬のグルメ体験プログラムが開催される予定です。
「地域の郷土料理」や「アウトドアクッキング」などを教わり味わう事が出来る、
2度おいしいプログラムとなっております。
ぜひ冬の種差へ遊びに来て下さい。
2017年10月26日「森のめぐみ展inはっち」でみちのく潮風トレイルを体験してもらいました!
三陸復興国立公園 八戸 大友千夏
10月21・22日に八戸ポータルミュージアムはっちで、
県産材フェア「森のめぐみ展inはっちVol.7」が開催され、
今年も八戸自然保護官事務所からみちのく潮風トレイルをPRするブースを出展しました。
今年も去年同様、ミニチュアのみちのく潮風トレイルをイメージし、
大型写真の展示や、トレイル上で出会えるキノコ、食べ物を紹介しクイズラリーをしました。
展示にヒントを入れたクイズにしましたが、
まだまだトレイルは多くの方に知られていないようなので、どんどんPRしていきたいと思います。
また、キノコや食べ物の写真を見て、
「トレイルを歩いて出会ってみたい!」と興味を示す方もいらっしゃいました。
今後もみちのく潮風トレイルに興味を持ち、多くの人に実際のトレイルを歩いていただければと思います。
ちなみに森のめぐみ展は地域の方々に森林や木材への興味を深めてもらうために「南部あかまつ」などの地域材や、森づくりから木工・住まいづくりにまで関わる方々の取り組みをPRするイベントです。
イベントでは地元のモデルさんによる林業ウェアのファッションショーや、
各種体験、展示コーナーがありました。
2017年09月22日オオハンゴンソウ駆除の取り組み展
三陸復興国立公園 八戸 大友千夏
八戸自然保護官事務所の大友です。
9月より八戸自然保護官事務所に友野雄己(とものゆうき)自然保護官が着任しました!
華の59年生まれです。
現地などで見かけた際は、ぜひお声がけください!
さて、八戸自然保護官事務所では昨年度から、
種差海岸でのオオハンゴンソウの分布とその影響、これまでの駆除の取り組みを踏まえ、
試験的に化学的防除実験を行っております。
今回、これまでの駆除の取り組みのほか、
従来の手作業での「抜き取り」による駆除に代わる事が期待される「化学的防除」についてを紹介する、
「オオハンゴンソウ駆除の取り組み展」を行います。
日時:9月22日(金)~25日(月)
22日 12:00~18:00
23日・24日 9:30~18:00
25日 9:00~15:00
場所:八戸ポータルミュージアムはっち 2階ギャラリー2
また、24日・25日は15:00~16:00に北奥羽自然史研究所 所長・高橋晃氏による、
ギャラリートーク「化学的防除の試みについて」があります。
この展示を通し、多くの方にオオハンゴンソウが在来植物に与える脅威を知っていただき、
保全活動への意欲をさらに高める事ができればと思います。
2017年08月28日南三陸町ラムサール条約・スノーケリング講座
三陸復興国立公園 黒田和真
こんにちは。石巻自然保護官事務所の黒田です。
8月21日、南三陸町でラムサール条約とスノーケリングの講座を開催し、
地元小学生9名が参加してくれました。
この夏は、雨が続き、海が荒れていることが多かったので、
スノーケリングができて、ホッとしました。
【スノーケリングの様子】
南三陸町の湾内は暖流と寒流の影響を受け、マコンブの南限やアラメの北限に近く、他にも様々な海藻類が生育しています。これらの海藻類は絶滅危惧種のコクガンや、ウニやアワビなどのエサにもなっています。
環境省は東日本大震災より前に、志津川湾をラムサール条約の潜在候補地として選定していました。そして現在、復興が進むなか、南三陸町は地域資源の見直しとしてラムサール条約の登録を目指しています。
今回の講座は、この貴重な海藻について学び、実際に海で覗いてみようというものでした。
連日の悪天候で海中の視界はあまり良くありませんでしたが、波際に打ち上げられた大量の海藻類を手に取って感触を確かめながら観察を行えました。
今シーズンは中々天候に恵まれていませんでした。今回が初めてのスノーケリング体験だった子どもも多かったので、いつかは晴れた日に、海に揺らめく豊かな海藻たちを覗いて欲しいなと思いました。
こんにちは。大船渡自然保護官事務所の坂本です。
大船渡の桜も満開を過ぎ、待ちに待った春本番。
お散歩人口が一番増える時期ですね。
植物たちの芽吹きが徐々に始まってくるこの時期、
以前レポートした山林火災現場、釜石市尾崎半島の植物たちはどうなっているでしょう。
今年度は、火災後の自然の回復状況を把握するため定期的に入林し、モニタリングしていこうと思います。
相変わらず黒焦げの樹木たちは整然と立ち並んでいますが、
傾いたり倒れたりしているものが目につきました。
半島南側では被害木の伐採作業が進んでいました。
まるっと一山、樹木がなくなります。
伐採作業も、運搬作業も大変です。
約6kmの自然歩道のうち、火災被害に遭った箇所を通過するのは7割ほど。
その歩道沿いで見られた植物を記録します。
スミレ類が多く見られました。
昨年ここで起きた火災はゴールデンウィークの後半でした。
スミレ類のほとんどはすでに花期を終えていたでしょう。
地面が火で覆われても、落ちていた種子は耐え抜いたということでしょうか。
その他、目立ったのは『マルバダケブキ』。
シカが往来した痕跡はありますが、やはりマルバダケブキへは見向きもしないようです。
このマルバダケブキはこの辺りどこの半島でも群生が目立ちます。
シカの食害を免れて増えているのでしょうか?
また一区間に限って見られた『シャグマアミガサダケ』。猛毒です。
火災との関連性は不明ですが、一区間にだけ生えていたことが気になりました。
ここ尾崎半島は、モミ自生林の北限と言われている場所です。
半島の中間あたりから先端へかけて、モミの木が群生していましたが、
火災の影響でどうなってしまうでしょうか。。。
幹が黒くなっていない、火が回らなかったと見られるモミの大木ですが、緑の葉はついていません。
本来常緑のモミ、新しい緑の葉をつけてくれるでしょうか。
このように、火災現場のその後の自然環境の変化を
様々な角度で観察をしていこうと思います。
またご報告します。
*おまけ*
尾崎半島の中間地点、青出浜(あおだしはま)にある尾崎神社。
火の手がここ尾崎神社にも回ってしまう・・・という状況下、
何としてもこの神社だけは守らねばと地域の方々の消火活動が必死で行われたそうです。
その境内で見事なヤブツバキの満開を見ることができました。