ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

RSS

秋田

1036件の記事があります。

2010年03月29日脱出

秋田 足利 直哉

 車で巡視に向かうとき、「若葉マーク」の車が目立つようになりました。毎年繰り返される光景ではありますが、私的には今一度「安全運転」を心がけるキッカケになっています。折しも週末から週明けの秋田は名残の雪が降っていて山間部では道路にも雪が残っています。何かと忙しい時期ですが「安全第一」でいきましょう!


 さて、名残雪が降っても野鳥達の生活に逆戻りはありません。今日も(恐らく・・・)着々と繁殖に向けた時計の針は進んでいるはず・・・

 そんな中から今日は【スズメ】が魅せた驚きの脱出方法について!

 【スズメ】は我々にとって、最も身近な鳥の一つでしょうから、イメージとしては「何処にでもいる」と思いがちですが、大潟で観察していると、ちゃんと彼らにも居場所が決まっていて、『ここに行けば【スズメ】がいる』場所がピンポイントで決まっています。
 今年もその場所に数組の【スズメ】が巣を構えているようです。少し前になりますがせっせと忙しそうに巣材を運ぶ姿を観察していました。しかし、巣の場所を知られたくないようでしきりに私を気にするので、その時は巣の場所も確認せずに立ち去りました。


 この日も、私を一応気にはしますが、飛び去りはせずに、この様に無理のありそうな場所に留まって様子を見ていました。

 暫くすると・・・僅かな隙間に潜り込むようにして1羽の【スズメ】が入っていきました。


 入った場所は・・・シャッターの隙間。
 この写真はそこから出る時に周囲を警戒して見ている様子です。直ぐに嘴が気になりました。何かを咥えているようです。
 ハッキリとは言えませんが・・・もしかしてこれは・・・雛のう○ち???ってことはここに巣があってしかも既に雛が孵っているってこと??
 暫くは子育てに専念出来るように観察も控えめ、短めにしようと思います。


 ところで・・・この【スズメ】ここから、この体勢でどうやって脱出するのでしょうか?下の写真がその脱出の様子です(思いっ切りブレていますけど・・・)。





 この時の様子を説明すると・・・
 シャッターの隙間から逆さまになって頭を出していた【スズメ】は、この状態のままでは翼を広げることも出来なかったようで、逆さまのまま隙間から身体を落として、周りにスペースが出来たところで、羽ばたいて行きました。
 ようは・・羽ばたく体勢でもないし、スペースの無い場所なので、逆さまにダイブして身体が全部出たところで羽ばたくという離れ業をやってのけていたのでした!!やるなぁ~【スズメ】!!

ページ先頭へ↑

2010年03月26日ウミアイサの求愛

秋田 足利 直哉

 野鳥達の『恋の季節』はまだまだ続いているようです。2月中旬頃からのカルガモやコガモの求愛行動に始まり、2月下旬から3月上旬にはマガモやオナガガモの求愛が見られ、3月中旬以降は更に色んな鳥が求愛行動を魅せ、『恋の季節』はドンドン色濃くなっていきました。今日はそんな様子の一部をご紹介します。 



 先日、いつも巡視しているところで普段あまり見かけない【ウミアイサ】を見ました。「おっ!珍しいな?」と思って双眼鏡を構え観察を始めると、何だか奇妙な動きをしていました。


 これがその時の写真ですが、奇妙な行動をしているのはどうやらオス♂のようです。直ぐに「これってもしかして?」と食い入るように観察しました(笑)。


 メス♀の周りで一生懸命に独特のポーズを披露します。これはディスプレイと言われる求愛行動で【ウミアイサ】的にはきっとかなりイケてるポーズのようです。どのオス♂も得意げにポーズをとっているように見えませんか?きっと伴侶を見つけようと必死なんだと思いますけど・・・


 それを見たメス♀が大きく口を開けました。距離があって鳴き声までは確認できませんでしたが・・・オス♂達のラブコールに対して何か反応したように見えました。このメス♀はモテモテですね?周りにはたくさんのオスが言い寄ってきていました。

 さて、このメス♀はオス♂が魅せる行動の中から何を基準にパートナーを選ぶんでしょうか??何処がイケてるポイントなんでしょうか??それは当の【ウミアイサ】達にしか解りませんね??人の恋路を詮索するなんて野暮なことでした(笑)。



 

ページ先頭へ↑

2010年03月25日ミヤマガラスの大群

秋田 足利 直哉

 この日記の私の記事が500件を越えました。観察会などのイベント以外は、普段の仕事の中で「うわっ!これ面白い」とか「へぇ~そうなんだ?」とか思った事柄を書き綴ってきたらいつの間にか500件を越えていました。
 私たちアクティブレンジャーの仕事場である自然界には日記のネタになるような事柄は無∞限にあります。まだまだネタが尽きることはありません!!


 冬の間、大きな群れを作っていた野鳥達の北帰行が本格化して、大潟の中で野鳥の「大きな群れ」を見る機会はほぼ無くなりましたが、唯一(?)数百羽規模の群れを観察できるのが今日ご紹介する【ミヤマガラス】です。僅かに【コクマルガラス】も混じっていますけど・・・
 【ミヤマガラス】の群れは以前にもご紹介しましたが・・ガンやハクチョウの群れと違って頻繁に群れが移動します。ガンやハクチョウの群れは餌場に人間や外敵が近寄らなければ終日そこで過ごすことも珍しくはありませんが、【ミヤマガラス】の群れはそうではありません。勿論人間や車を見て移動することもありますが・・・動き出すキッカケが良くわかりません。

 でもよく移動するのは確かなので、しばらく群れを観察していると一斉に飛び立つ迫力ある瞬間を観察することが出来ます。この日はちょっと腰を据えて、群れが一斉に飛び立つシーンを待ちかまえてみました。


 それがこの写真です。アニメーションで動くように加工すればいいのかも知れませんが・・・その点はご容赦下さい。
 そもそもそんなに密着していてよく餌を食べることが出来るもんだな?と感心するほど一羽一羽の間隔が狭いのですが、その間隔のまま一斉に飛び上がります。これでよく飛び立てるものだと思いませんか?近くにいる個体とぶつかったりしていないのでしょうか??写真がブレるくらいだから飛び立つときの翼の動きはかなり激しいと思うのですが怪我などしないのでしょうか??


 そんなことを心配しているうちにあっという間に”黒山の人(鳥あるいは烏)だかり”は私の直ぐ側を通って移動していきました。


 ところで、この【ミヤマガラス】と【コクマルガラス】の群れ。一時期居なくなったのでもう北へ帰ったのかな?と思っていましたが、暫くするとまた大きな群れが観察できています。どうやらこれももっと南の地域で過ごしていた群れが北の繁殖地へ帰る際に大潟を中継地としているようです。
 つまり大潟は【ミヤマガラス】と【コクマルガラス】の越冬地でもあり渡りの中継地でもあると云うこと!



ページ先頭へ↑

2010年03月24日シジュウカラガン 見納めでした

秋田 足利 直哉

 今日は彼岸開け。「・・・寒さも彼岸まで」と云いますが、明日からの天気予報は冬に逆戻り。桜の便りも随分と聞かれるようになってきましたし、東北でも梅が咲いているんですけどね~


 いよいよ、ガンの姿は探さないと見つからないくらいになってしまいました。ヒシクイのちょっと濁った鳴き声も、マガンの甲高い鳴き声も次の冬まで聞かれなくなったかと思うとちょっと寂しい気がします。


 そこで、先日のハクガンに続いて、先週の中程で去ってしまった【シジュウカラガン】の話です。

 先ずは【シジュウカラガン】がどれほど希少なガンであるか?のさわりを・・
 ①種の保存法で『国内希少種』に指定されています。
 ②環境省版レッドリストでは『絶滅危惧ⅠA類』に指定されています。
 ③秋田県版レッドリストでは『絶滅危惧ⅠA類』に指定されています。
 と・・これだけ見てもその希少性が想像できるかと思います。

 その【シジュウカラガン】、今期は最大78羽が同時に大潟で確認されました。(それ以上という情報もありますが・・この数字は確実なので!)
 これらが全て一緒に行動していたわけではなく、いくつかのグループに分かれていて、ある時期にあるグループは大潟にいて、別のグループは宮城にいたりして一体今期は何羽の【シジュウカラガン】がやって来ているのか?となかなか明確になっていませんでしたが・・・ガンが見られる時期の終盤にこの数字が明らかに!!(くどいようですがもっととする情報もあります。)
 
 凄いと思いませんか??私が知るのはここ2~3年の事ですが、この間にも確実に年々飛来数が増えています。図鑑などには『年に数羽程度が見られる稀な鳥』という記述がありますが、この調子だと書き換えないといけないかも知れません!!


 私が見た最後の姿です。この時は48羽。これだけ居ると1枚の写真には収まり切りません。なんて・・贅沢な話です。


 周りにいるヒシクイやマガンよりも小さく群れの中にはいると見つけるのに苦労しますが、意外と【シジュウカラガン】だけで過ごしていることも多くありました。


 今頃は何処まで行ったでしょうか??そして次のシーズンには何羽の【シジュウカラガン】がやって来てくれるのでしょうか??既に気の早い期待をしてしまっています(笑)!!

ページ先頭へ↑

2010年03月23日カンムリカイツブリの求愛

秋田 足利 直哉

 連休明けの今日は三寒四温の”寒”の日。冷たい雨が降っています・・・。彼岸も後半になっていますが、この先の天気予報が三寒四温どころではなくもっと目まぐるしく天気が変わるみたいです。
 さてこの雨、週末に飛来した黄砂をキレイさっぱり洗い流してくれると良いのですが・・。


 
 春は別れの季節。或いは出会いの季節などと周囲の環境の変化をとらえて称されていますが、野鳥達にとっては『恋の季節』。囀りを奏で、求愛行動をし、交尾をして、巣材運びなど新しい季節の到来をあちこちで見ることが出来ます。
 今日はその中から先日観察した【カンムリカイツブリ】の求愛行動をお伝えします。

 承水路に【カンムリカイツブリ】の姿が多くなっている事は前にもお伝えしましたが、あっという間に冬羽から夏羽(繁殖羽)に換わり、今はもう求愛行動が見られるようになってきました。


 誇らしげに頭部の冠羽や首部の飾り羽などを広げてお互いにアピールしています。


 そうしているうちにお互い見つめ合って、左のオス♂と思しき個体が首をひねったり回したり・・・遠すぎて音は聞こえませんがもしかして鳴き声もあげているかも知れません。


 それに答えるように右のメス♀と思しき個体が答えるように、首を曲げたり、回したり、鳴き声もあげているかも知れません。


 周囲には他の【カンムリカイツブリ】が数羽いましたが、彼らの目には入っていないようで、自分たちの世界に浸っているようにも見えました。
 【カンムリカイツブリ】の求愛行動は様々なスタイルがあるようですが、私が観察したこの行動はまるでミュージカルのワンシーンの様でした。


 この日はどんよりとした空が広がって、周囲もどんよりしていましたが、彼らの周りだけは華やいで見えたから不思議です。

ページ先頭へ↑

2010年03月19日ヒバリ やって来た

秋田 足利 直哉

 三寒四温の今日は”温”の日。しかし明日からの3連休は”寒”の日が続くようです。このところ週末の天気が悪いな~。


 され、大潟村の野鳥を通じて冬から春への移り変わりをお伝えしていますが、今日は春到来の話題、この頃大潟でよく見かけるようになった春告げ鳥【ヒバリ】を取り上げます。


 今期、私が初めて【ヒバリ】の鳴き声を聞いたのは大潟ではなくもっと南の地域でした。それから既に2週間が経過しましたが、大潟には先週に入ってから続々と【ヒバリ】がやって来て、賑やかに囀り、飛翔し、元気に動き回っています。


 未だ若葉が見えない草地では【ヒバリ】の身体は保護色のようになって見つけるのに苦労します。この先、慣れてくると声のする方向に目をやると直ぐに姿を見つけられるようになるのですが、シーズンのはじめは目も耳も鈍っていて当分の間、この状況が続くかも知れません・・・涙


 これから【ヒバリ】とは来期の雪の便りが聞かれる頃までの長いお付き合いになります。これから何度この顔を双眼鏡に捕らえることが出来るでしょうか??


 毎年【ヒバリ】が巣を構える大潟村のKさんの田んぼなどに今年もお邪魔させて貰おうかな??


ページ先頭へ↑

2010年03月18日ハクガン 見納めでした

秋田 足利 直哉

 今日は彼岸の入り。寒さの一段落する頃で、季節も冬から春へと本格的に移行する頃になりましたね・・・。

 
 大潟やその周辺を賑々しくしていたガン達もその多くは北へと渡り去ってしまい、今は僅かに残ったマガン主体の最終組(?)が広々とした田んぼにポツンポツンと観察できるだけ・・という状況になりました。
 あれほど居たヒシクイも探してようやく見つかる程度です。他には【ハクガン】やシジュウカラガンも観察できていましたが、先週末が近くなった頃、一人で行った巡視の時に見た数千羽規模のヒシクイの群れに混じっていた【ハクガン】が今期の秋田での見納めとなったようです。


 大潟やその周辺ではヒシクイの群れに混じって【ハクガン】が観察されることが多いようです。この時も同じでした。いつものようにヒシクイの群れの中にいて、守られるように餌を食べたり、休憩したりしていました。
 この時、既に私の中に「これが見納めかな?」との思いが過ぎっていたのでカメラを向けました。


 その中で、【ハクガン】が羽ばたくシーンを撮影することが出来たので、ちょっと嬉しく思いながら後日写真を確認すると・・・「えっ・・・」と絶句してしまいました。
 合成した写真の上の物を見ると、翼の真ん中当たりが黒くなっているのに気がつきました。下の写真を見てみると同じような場所は黒くなってはいません。写真が悪くて分かりづらいですかね??翼の前線部の中間付近で角度が変わっている辺りのことです。

 調べてみると、黒くなっているのは『小翼羽(しょうよくう)』という部分です。その羽は翼の上面に現れている羽なので、下面が写っている下の写真では黒く見えていないようです。
 図鑑で【ハクガン】のページを見ると『初列風切が黒い・・』とは書いてありますが『小翼羽』の事は見当たりません。色々見てみましたが同じ結果でした(もっと探せば書いてある図鑑もあるかも知れませんが・・・)。私もこの写真をチェックするまで【ハクガン】の黒い羽は初列風切だけだと思いこんでいましたからちょっとした衝撃でした。しかし、今となっては現物を見に行くことが出来ません。何とも歯がゆい・・・



 そう言えば・・・以前読んだ本に『小翼羽は人間の部位で言えば”親指”にあたり・・初列風切りは同じく”人差し指~中指~”・・云々』という事が書いてあったことを思い出しました。
 つまり【ハクガン】の黒い羽は我々で云うところの”指”に相当する部位なんだと言うこと。そう思えばあまり違和感を感じません。一人で納得してしましました(笑)!!「そう言うことか?」と・・・

ページ先頭へ↑

2010年03月17日浅春であるがゆえ

秋田 足利 直哉

 あちらこちらに春の兆しが見えるものの、まだ春浅いこの時期、花が咲いたかと思ったら雪景色に戻ったり、コートはそろそろお仕舞いかと思ったら寒の戻りがあったり・・・そう言えば今朝も白い物がチラついていました。


 そんな時期ですから、「春」にあわせて渡ってきた野鳥達を冬景色の中で観察する事がままあります。
 先週は冬将軍が今期最後とばかりに暴れまくったようで・・・あっという間にドカッと雪が積もりました。その名残は暫く残り、近頃よく鳴き声を耳にしていた【ケリ】が雪の上で過ごしているのを観察してきました。


 連続してけたたましく鳴き続けるので、印象に残りやすいようで・・・この地域の方々によく知られている野鳥です。
 特に、農家の方々はよくご存じです。というのも・・・【ケリ】は縄張り意識が強く、その範囲にやってきたものは例え猛禽類であってもモビングという擬攻撃をしかけて追い払おうとします。それは人間に対しても行われ、春先田んぼで作業していると気付かずに【ケリ】の縄張りに侵入してしまい擬攻撃を受けることがあるそうで、かなり多くの方が経験しているようです。

 ある農家の方と【ケリ】の話をした時・・『あぁ~あの灰色の喧しい鳥な?あいつはよ、人の田んぼに勝手に巣を作ってるのに俺たちがそこに行くと攻撃してくるんだよ。耕耘機とか機械に乗っている時は構わないんだけどそうじゃない時はまいっちゃうよな~』という苦労話(?)を笑いながら話してくれました。農家の方々にはちょっと厄介な野鳥のようです。


 さて、この【ケリ】ですが、突然の雪に何を思ったでしょうか?もしかしたら巣を構える場所の下見も済ませていたかも知れません。ここに縄張りを構えて準備を整えつつあった矢先にドカ雪ですから途方に暮れていたのかも知れませんね??

ページ先頭へ↑

2010年03月16日婚姻色

秋田 足利 直哉

 時節柄(?)慌ただしい今日この頃・・・日めくりカレンダーをまとめて剥がず事がしばしばです。周囲からも「忙しい・・忙しい・・」という声が聞かれますが個人的には”忙しい”とは”心を亡くす”と書くから言いたくないと思っています。



 近頃、増えてきたなぁ~と感じる野鳥に【アオサギ】が挙げられます。保護区内にサギ達のコロニーがあって、そこで【アオサギ】、ゴイサギ、ダイサギが繁殖しているのはこれまでも度々お伝えしているところですが、その中で一番最初にやってくるのが【アオサギ】なんです。

 近頃見る【アオサギ】は数が増えただけではなく、見た目にもこれまで観察してきた【アオサギ】と異なる特長が現れている個体を多く目にします。


 西部承水路を飛びながら餌場を探している【アオサギ】です。見た目の変化に気付きましたか??



 嘴と脚の上部(脛節)を見て下さい。ピンク色になっていますよね??


 【アオサギ】には、ダイサギ等のように綺麗で目立つ飾り羽も無く(細かな飾り羽はありますけど・・)、羽の色合いも地味ですが、婚姻色が現れた個体は本当に美しい!!!


 今日の巡視では、早くもコロニーで巣の場所の下見でもしているらしき個体群がいました。間もなく”集団お見合い”にも立ち会えるかも知れません!大潟ではいよいよ野鳥達の繁殖のシーズンが始まります。


ページ先頭へ↑

2010年03月15日ミサゴ

秋田 足利 直哉

 日記の”更新”が滞りがちでスミマセン・・・「年度末で・・・」なんて言い訳にもなりませんね。投稿自体は頻繁にしていきますのでどうかご容赦下さい。



 このところ、大潟で目にする機会が急増しているのが【ミサゴ】です。氷が解けて、周囲に釣り人がチラホラと見えだした頃から、姿を見るようになっていましたが、春らしさが日増しに色濃くなるこの頃、頻繁に姿を現すようになってきました。
 とは言っても大潟で【ミサゴ】が観察できない期間はほんの一時で、いわゆる「厳冬期」だけは見ることが出来ません。しかし先日連続して取り上げた『承水路の賑わい ~○○編~』と同範囲の、大潟村をぐるっと取り囲み旧八郎潟とそれが日本海へと注ぐ河口付近と連続する水辺環境を観察していると年間を通して見ることが出来ます。


 大潟村の中で【ミサゴ】の姿を見るようになると”春”を感じます。俳句の世界ではみさごは春の季語ではないようですが、大潟村の歳時記では【ミサゴ】は春の使者です。



 西部承水路や南の池などでは【ミサゴ】が魚を捕らえるシーンが観察できます。

 我々の感覚では水の上から水中を覗く時、どうしてもズレが生じますが彼らにはそれが無いのでしょうか?上手に捕まえるものだと本当に感心してしまいます。
 【ミサゴ】が魚を捕まえるシーンは、私的には『魚狩り』と呼んでいます。勿論勝手な造語ですが、『狩り』と呼ぶに相応しいように思っています。その様子が身近に観察できる季節がやってきたかと思うとワクワクしてしまいます。

ページ先頭へ↑

ページ先頭へ