秋田
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2011年08月25日雨上がりにストレッチ
秋田 足利 直哉
今日もところにより強い雨が降っていました。これまでの雨で地盤がゆるんでいる箇所があるようです。巡視に向かう途中に災害復旧工事が行われている箇所もありました。お出かけの際には事前に確認してお出かけ下さい。
秋田市内日中雨が降る時間もありましたが今はあがり、道路も乾いています。そろそろ日も傾きかけてきましたが、夕焼けが期待できそうです。雨が上がった後の晴れ間というのは気持ちの良いものですね?と言うことで・・今日は、雨上がりに見つけた猛禽の様子を日記の題材にします。
この日も大潟には雨が降っていました。時に激しく降って、それが止んでの繰り返しの一日でした。
とある雨の止み間、電柱のてっぺん辺りでストレッチをする【ノスリ】と【ハヤブサ】を見ました。

しっぽりと濡れた身体から雨をジッと堪え忍んでいたのかな?と思わせる【ノスリ】が両の羽を広げて上方向へ伸ばすストレッチを行いました。
雨の間じっとしていて固まった身体を解すようにゆったりとしたストレッチをして何処かへ飛んでいきました。

移動中の車が走る道路沿いの電柱に【ハヤブサ】が止まりました。夕方の時間帯でけっこうな交通量でしたが全く意に介さず悠然と過ごしていました。
すると首をコリコリと回すかのようなストレッチをした後、今度は片方の翼を伸ばすストレッチを行いました。
単なる私のイメージかも知れませんが・・・猛禽たちが雨で停滞を余儀なくされていた時間から解放され、自由自在に動き回れる時間がやってきたその時!狩りに行く前にストレッチを行っているようで、何処かアスリートを見ているような感覚になりました。
私たちも雨が続いてずっと室内にいると身体が鈍るような感覚を持ちますよね?それから解放された時の感覚と重ねてしまいました。
事務所の窓から綺麗な夕陽が見えてきました。今日も何処かで、雨から解放されて動き回っている生きものたちがいることでしょう。そんな彼らも動き始めるときには準備運動をするんでしょうかね?
秋田市内日中雨が降る時間もありましたが今はあがり、道路も乾いています。そろそろ日も傾きかけてきましたが、夕焼けが期待できそうです。雨が上がった後の晴れ間というのは気持ちの良いものですね?と言うことで・・今日は、雨上がりに見つけた猛禽の様子を日記の題材にします。
この日も大潟には雨が降っていました。時に激しく降って、それが止んでの繰り返しの一日でした。
とある雨の止み間、電柱のてっぺん辺りでストレッチをする【ノスリ】と【ハヤブサ】を見ました。

しっぽりと濡れた身体から雨をジッと堪え忍んでいたのかな?と思わせる【ノスリ】が両の羽を広げて上方向へ伸ばすストレッチを行いました。
雨の間じっとしていて固まった身体を解すようにゆったりとしたストレッチをして何処かへ飛んでいきました。

移動中の車が走る道路沿いの電柱に【ハヤブサ】が止まりました。夕方の時間帯でけっこうな交通量でしたが全く意に介さず悠然と過ごしていました。
すると首をコリコリと回すかのようなストレッチをした後、今度は片方の翼を伸ばすストレッチを行いました。
単なる私のイメージかも知れませんが・・・猛禽たちが雨で停滞を余儀なくされていた時間から解放され、自由自在に動き回れる時間がやってきたその時!狩りに行く前にストレッチを行っているようで、何処かアスリートを見ているような感覚になりました。
私たちも雨が続いてずっと室内にいると身体が鈍るような感覚を持ちますよね?それから解放された時の感覚と重ねてしまいました。
事務所の窓から綺麗な夕陽が見えてきました。今日も何処かで、雨から解放されて動き回っている生きものたちがいることでしょう。そんな彼らも動き始めるときには準備運動をするんでしょうかね?
2011年08月24日そこには”いる”前提で
秋田 足利 直哉
今日も秋田県内の一部地域には大雨警報が出され同時に土砂災害警戒情報も発表されています。昨日の夜から今朝にかけて秋田市内ではかなり激しい雨が降っていました。引き続き河川の増水や傾斜地での土砂崩れなどに警戒して下さい。
気がつけば・・昨日の日記は随分と長い文章を書いていました。それに続いて観察会のご報告をと思ったのですが・・・一息置いてから改めて。
当事務所には時々、大潟草原鳥獣保護区内の野鳥情報や管理棟の利用について問い合わせいただくことがあります。今日も1件東京の方からのお問い合わせを頂きました。これについては私に出来る範囲で出来るだけ新鮮かつ詳細な情報を提供できるように心がけています。
今日の話はいつも大潟草原鳥獣保護区管理棟をご利用いただいてる方々や旅行などでお越し頂く方々にちょっとした情報提供になるかも知れません。
大潟草原鳥獣保護区管理棟は特別保護地区の中に立つ一軒家風の建物です。幹線道路となっている県道からそれて西部承水路沿いの道路に入って、管理棟を目指します。駐車場に車を止めて管理棟へと歩いていただくわけですが、その際に農業用の水路に架かる橋を渡ります。ここは意外にも多くの野鳥が観察できるポイントなんです。

この日はオオバンの幼鳥がいました。既に飛翔能力があるはずですが餌でも探していたのか?歩いて移動していました。その奥にはアオサギが見えます。この他に最近ではトビ・カルガモ・カワセミ・ヨシゴイ等が見られました。
なので私はいつもそこには野鳥が”いる”前提で忍び足で通ることにしています。実際には居るときの方が少ないのかも知れませんが、時々いる野鳥を見逃したときの悔しさを思えば忍び足は止められません^^
その橋を渡り終えると管理棟はもうすぐそこですが、玄関の2m位前から身を潜めてそっと進み自身の右側に注意してみて下さい。その先には菱沼という小さな水辺があります。

この日はかなり少なかったのですが・・多い時には合計百羽くらいのアオサギ・ダイサギ・ゴイサギなどが羽を休めたり採餌したりしています。かなりの至近距離なので彼らに気付かれると一斉に飛び去られてしまいます。上手く気付かれないように観察できるポイントに行けたら良いですね^^ ちなみに私は管理棟の鍵を開けている間に全て飛び去ってしまった・・というのがお決まりです(苦笑)
ここには上記のサギ類の他にカルガモ・マガモ・オオバン・バン・カワセミ・トビ・ノスリなどがやって来ます。上手に建物に近づけたらコンパクトカメラでも充分に迫力のある野鳥写真が撮影可能です!!
この管理棟横の菱沼は駐車場に車が無い時であればかなりの確率で鳥の群れを見ることが出来るはずです。特に早朝にはたくさんの野鳥が見られますよ!!大潟草原鳥獣保護区管理棟にお越しの際には是非この2箇所をチェックしてみて下さい。
気がつけば・・昨日の日記は随分と長い文章を書いていました。それに続いて観察会のご報告をと思ったのですが・・・一息置いてから改めて。
当事務所には時々、大潟草原鳥獣保護区内の野鳥情報や管理棟の利用について問い合わせいただくことがあります。今日も1件東京の方からのお問い合わせを頂きました。これについては私に出来る範囲で出来るだけ新鮮かつ詳細な情報を提供できるように心がけています。
今日の話はいつも大潟草原鳥獣保護区管理棟をご利用いただいてる方々や旅行などでお越し頂く方々にちょっとした情報提供になるかも知れません。
大潟草原鳥獣保護区管理棟は特別保護地区の中に立つ一軒家風の建物です。幹線道路となっている県道からそれて西部承水路沿いの道路に入って、管理棟を目指します。駐車場に車を止めて管理棟へと歩いていただくわけですが、その際に農業用の水路に架かる橋を渡ります。ここは意外にも多くの野鳥が観察できるポイントなんです。

この日はオオバンの幼鳥がいました。既に飛翔能力があるはずですが餌でも探していたのか?歩いて移動していました。その奥にはアオサギが見えます。この他に最近ではトビ・カルガモ・カワセミ・ヨシゴイ等が見られました。
なので私はいつもそこには野鳥が”いる”前提で忍び足で通ることにしています。実際には居るときの方が少ないのかも知れませんが、時々いる野鳥を見逃したときの悔しさを思えば忍び足は止められません^^
その橋を渡り終えると管理棟はもうすぐそこですが、玄関の2m位前から身を潜めてそっと進み自身の右側に注意してみて下さい。その先には菱沼という小さな水辺があります。

この日はかなり少なかったのですが・・多い時には合計百羽くらいのアオサギ・ダイサギ・ゴイサギなどが羽を休めたり採餌したりしています。かなりの至近距離なので彼らに気付かれると一斉に飛び去られてしまいます。上手く気付かれないように観察できるポイントに行けたら良いですね^^ ちなみに私は管理棟の鍵を開けている間に全て飛び去ってしまった・・というのがお決まりです(苦笑)
ここには上記のサギ類の他にカルガモ・マガモ・オオバン・バン・カワセミ・トビ・ノスリなどがやって来ます。上手に建物に近づけたらコンパクトカメラでも充分に迫力のある野鳥写真が撮影可能です!!
この管理棟横の菱沼は駐車場に車が無い時であればかなりの確率で鳥の群れを見ることが出来るはずです。特に早朝にはたくさんの野鳥が見られますよ!!大潟草原鳥獣保護区管理棟にお越しの際には是非この2箇所をチェックしてみて下さい。
2011年08月23日赤水渓谷の急激な増水
秋田 足利 直哉
雨が続いています。それもあってこのところ気温が下がって過ごしやすい日が続いています。あの猛暑はなんだったのか?ってくらいです。そんな中でも『今朝は寒いくらいだったな・・』なんていう挨拶には違和感を感じました。そんなに極端な事はないだろうと思うのですが・・・。
21日の日曜日、森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催の自然観察会を実施しました。コースは特に人気の高い赤水渓谷でした。その報告は後日するとしまして、今日はその日体験した急な増水について書こうと思います。
観察会を実施する前には必ず事前の下見を行います。業務の都合やそのコースに応じて数日前に行ったり直前に行ったりしますが、今回は渓谷での観察会と言うことで一番問題となるのが当日の水量と水の濁り具合。それによっては晴れていても観察会を中止するのが適当な場合もあります。先週は雨が続いていて、特に秋田県北部では川が氾濫して田んぼ等が冠水したり、各所で土砂崩れが発生したりといった被害が報告されていました。そんな中で観察会の実施は可能なのか?を判断するために金曜日に下見を行いました。

その時の赤水渓谷入渓地点の状況がこちら。同行した保護官曰く『俺が見た中で一番水量が多い』とのことでした。
普段の赤水渓谷は甌穴や深みに注意して、浅い場所を選んでいけば長靴での歩行も可能(決して長靴を推奨しているのではありません!!)です。参加者への案内にも装備携行品の欄に『・・長靴など・・』と書かれているので(私はこの記述には賛成しかねますが・・)多くの方が長靴で参加することが予想されます。そんな中で実施が可能かどうか?判断に困るところでした。
私は沢歩きスタイルで下見をしたので特に支障を感じずに行動することが出来ましたが保護官は長靴スタイルのため普段以上に慎重な行動を強いられ困惑しているようでした。そんなこんなで一応目的地としている場所まで行って下見を終了。結果、我々が下した判断は・・・『土曜日雨が降らずに水量が減れば実施、少しでも雨が降ったり水量が減らない場合は中止』というものでした。
土曜日:雨は降らず、現地に確認した情報では水量も落ち着いたとのことで予定通り観察会を実施することとなりました。私にはこの時点で多少の不安があったことを告白します。『あの水量がそんなに簡単に減るだろうか・・?』そんな思いが過ぎりました。
日曜日:朝の時点では曇り。しかし森吉へ向かう途中で一瞬小雨がフロントガラスを濡らします、この時点で嫌な予感が過ぎりました。その後雨は降らず、森吉山も山頂までクッキリと見えていて低い雲も無く、私の予感は外れるのかな?と思い直しました。
観察会を実施し、コースを歩くと森吉山野生鳥獣センター近くの徒渉箇所も水量が平常並で濁りもなくいたって落ち着いた様子です。現地からの報告通り昨日からこうした落ち着いた状況であれば安心かな?と思い、赤水渓谷へと向かいました。

これは赤水渓谷への入渓地点で昨年8月に実施した時と、先日21日の状況を比較したものです。画角が違っていて解りにくいですが全く同じ場所を撮影したもので、上が今年の写真で、下が水量が平常の範囲内であった昨年の写真です。
写真では解りにくいのですが、この時点で私は『大して変わってない』という印象を持っていました。金曜日の下見時点の平常よりもかなり水量が多いという状況に変化を感じられなかったのです。
この時点で『水量が多い。他の沢とは状況が違う。』と講師、スタッフ陣に話をしましたが、雨も降っていないし濁りもないことから話し合って続行することとなりました。
今になって思えば・・・相当に慎重を期すならばこの時点で中止もあり得たかも知れません。しかし通常の沢歩きであれば問題ともならないような水量だと思えましたし、濁りもない上、この先を歩くことを楽しみに申し込まれた方ばかりだと知っているので、この先、予定していた場所までは行かない。もし危険があれば即撤退。決して無理はしない。等を徹底した上で上流へと歩き始めました。
暫くすると小雨がパラつきました。この時、無線で連絡を試みましたがこの時は誰とも無線が通じず・・・。そうこうしているうちに雨が止みました。この雨で急な増水はないと判断できる程度の雨でしたが既に沢に入っている以上そうした軽率な判断は危険です。最後尾を歩いていた私は隊列を乱して他のスタッフの居る場所まで急いで行きました。そこでも話し合いましたが、『即中止するほどではないだろう』という事で更に続行することになりました。
その間の休憩を終えて暫くすると今度はやや激しい雨が降り出しました。この時点ではもう迷う必要はありません!『即中止、即撤退』です。歩き始めた他の講師スタッフを止めたり、全員の意思統一のために多少の時間を要しましたが、直ぐに引き返すことを決め、今来たところを引き返しますが、雨が水面を叩き足下の様子が見えにくく、甌穴や深みをしっかりと見ることが出来ませんから当然歩みは遅くなります。しかし急いで怪我をしたり沈したのでは本末転倒ですから慎重に慎重に歩いていきました。
この後、私たちは『自然の驚異』を身をもって体験することとなります。沢床の様子が見えずに速度が落ちているうちにどんどん水が濁ってきました。これで益々歩きにくくなりました。慎重にストックで足場を確認したり、先行者が足場を示したりしながら進んでいくうちに今度はみるみる増水してきたのが解りました。雨が水面を叩き、水は濁り、水かさは一気に増す!!参加者の中に『恐怖』を感じた方がいたのも無理はありません。

手こずりながらも全員無事で入渓地点に戻ってきた時には既に沢を歩くことが出来ないほどに水位が上昇し、いつものように歩いて戻ることが出来ない状況でした。
しかしここを通過しないと戻れないので、沢の中の段差を下るのを避けて高巻きし、信頼できる太さの支点が確保できる場所にザイルを渡しキッチリ確保して慎重に参加者を誘導し、どうにか全員通過しました。その時最後に撮影したのが一番下の写真です。増水し濁っているのがお分かり頂けるかと思います。入渓地点に入った時から脱出するまで1時間半、その間にこうした急激な変化が起こりました。
後から知ったことですが・・・この時、北秋鹿角地域に大雨洪水警報が発令されていました。急激な水位の上昇と水の濁りはこの大雨がもたらしたものでした。赤水渓谷の上流は玉川温泉付近に達しますのでその周辺に降った雨を集めてきたのでしょう。一方、帰り道に確認したことですが、森吉山外輪に源流を持つ沢では濁り水も入っておらず水位の上昇も見られませんでした。『なんだこの違い?』とビックリしたほどです。
何はともあれ・・全員無事に森吉山野生鳥獣センターに帰着することが出来ました。このことが大前提で、最低限やるべき事ですからそれを果たすことが出来て我々としてもホッとしています。しかしこの経験から学ぶことはたくさんあります。私自身も反省すべき点は反省し今後に活かしていきたいと思っています。
最後に・・・毎年、水の事故が報道されます。その度に検証がなされていて、そこから反省もし、学ぶこともあるはずですが事故がなくなりません。しかし中には未然に防ぐことが出来た事故もあるように感じます。反省と教訓をいかして安全な活動を心がけましょう!!
21日の日曜日、森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催の自然観察会を実施しました。コースは特に人気の高い赤水渓谷でした。その報告は後日するとしまして、今日はその日体験した急な増水について書こうと思います。
観察会を実施する前には必ず事前の下見を行います。業務の都合やそのコースに応じて数日前に行ったり直前に行ったりしますが、今回は渓谷での観察会と言うことで一番問題となるのが当日の水量と水の濁り具合。それによっては晴れていても観察会を中止するのが適当な場合もあります。先週は雨が続いていて、特に秋田県北部では川が氾濫して田んぼ等が冠水したり、各所で土砂崩れが発生したりといった被害が報告されていました。そんな中で観察会の実施は可能なのか?を判断するために金曜日に下見を行いました。

その時の赤水渓谷入渓地点の状況がこちら。同行した保護官曰く『俺が見た中で一番水量が多い』とのことでした。
普段の赤水渓谷は甌穴や深みに注意して、浅い場所を選んでいけば長靴での歩行も可能(決して長靴を推奨しているのではありません!!)です。参加者への案内にも装備携行品の欄に『・・長靴など・・』と書かれているので(私はこの記述には賛成しかねますが・・)多くの方が長靴で参加することが予想されます。そんな中で実施が可能かどうか?判断に困るところでした。
私は沢歩きスタイルで下見をしたので特に支障を感じずに行動することが出来ましたが保護官は長靴スタイルのため普段以上に慎重な行動を強いられ困惑しているようでした。そんなこんなで一応目的地としている場所まで行って下見を終了。結果、我々が下した判断は・・・『土曜日雨が降らずに水量が減れば実施、少しでも雨が降ったり水量が減らない場合は中止』というものでした。
土曜日:雨は降らず、現地に確認した情報では水量も落ち着いたとのことで予定通り観察会を実施することとなりました。私にはこの時点で多少の不安があったことを告白します。『あの水量がそんなに簡単に減るだろうか・・?』そんな思いが過ぎりました。
日曜日:朝の時点では曇り。しかし森吉へ向かう途中で一瞬小雨がフロントガラスを濡らします、この時点で嫌な予感が過ぎりました。その後雨は降らず、森吉山も山頂までクッキリと見えていて低い雲も無く、私の予感は外れるのかな?と思い直しました。
観察会を実施し、コースを歩くと森吉山野生鳥獣センター近くの徒渉箇所も水量が平常並で濁りもなくいたって落ち着いた様子です。現地からの報告通り昨日からこうした落ち着いた状況であれば安心かな?と思い、赤水渓谷へと向かいました。

これは赤水渓谷への入渓地点で昨年8月に実施した時と、先日21日の状況を比較したものです。画角が違っていて解りにくいですが全く同じ場所を撮影したもので、上が今年の写真で、下が水量が平常の範囲内であった昨年の写真です。
写真では解りにくいのですが、この時点で私は『大して変わってない』という印象を持っていました。金曜日の下見時点の平常よりもかなり水量が多いという状況に変化を感じられなかったのです。
この時点で『水量が多い。他の沢とは状況が違う。』と講師、スタッフ陣に話をしましたが、雨も降っていないし濁りもないことから話し合って続行することとなりました。
今になって思えば・・・相当に慎重を期すならばこの時点で中止もあり得たかも知れません。しかし通常の沢歩きであれば問題ともならないような水量だと思えましたし、濁りもない上、この先を歩くことを楽しみに申し込まれた方ばかりだと知っているので、この先、予定していた場所までは行かない。もし危険があれば即撤退。決して無理はしない。等を徹底した上で上流へと歩き始めました。
暫くすると小雨がパラつきました。この時、無線で連絡を試みましたがこの時は誰とも無線が通じず・・・。そうこうしているうちに雨が止みました。この雨で急な増水はないと判断できる程度の雨でしたが既に沢に入っている以上そうした軽率な判断は危険です。最後尾を歩いていた私は隊列を乱して他のスタッフの居る場所まで急いで行きました。そこでも話し合いましたが、『即中止するほどではないだろう』という事で更に続行することになりました。
その間の休憩を終えて暫くすると今度はやや激しい雨が降り出しました。この時点ではもう迷う必要はありません!『即中止、即撤退』です。歩き始めた他の講師スタッフを止めたり、全員の意思統一のために多少の時間を要しましたが、直ぐに引き返すことを決め、今来たところを引き返しますが、雨が水面を叩き足下の様子が見えにくく、甌穴や深みをしっかりと見ることが出来ませんから当然歩みは遅くなります。しかし急いで怪我をしたり沈したのでは本末転倒ですから慎重に慎重に歩いていきました。
この後、私たちは『自然の驚異』を身をもって体験することとなります。沢床の様子が見えずに速度が落ちているうちにどんどん水が濁ってきました。これで益々歩きにくくなりました。慎重にストックで足場を確認したり、先行者が足場を示したりしながら進んでいくうちに今度はみるみる増水してきたのが解りました。雨が水面を叩き、水は濁り、水かさは一気に増す!!参加者の中に『恐怖』を感じた方がいたのも無理はありません。

手こずりながらも全員無事で入渓地点に戻ってきた時には既に沢を歩くことが出来ないほどに水位が上昇し、いつものように歩いて戻ることが出来ない状況でした。
しかしここを通過しないと戻れないので、沢の中の段差を下るのを避けて高巻きし、信頼できる太さの支点が確保できる場所にザイルを渡しキッチリ確保して慎重に参加者を誘導し、どうにか全員通過しました。その時最後に撮影したのが一番下の写真です。増水し濁っているのがお分かり頂けるかと思います。入渓地点に入った時から脱出するまで1時間半、その間にこうした急激な変化が起こりました。
後から知ったことですが・・・この時、北秋鹿角地域に大雨洪水警報が発令されていました。急激な水位の上昇と水の濁りはこの大雨がもたらしたものでした。赤水渓谷の上流は玉川温泉付近に達しますのでその周辺に降った雨を集めてきたのでしょう。一方、帰り道に確認したことですが、森吉山外輪に源流を持つ沢では濁り水も入っておらず水位の上昇も見られませんでした。『なんだこの違い?』とビックリしたほどです。
何はともあれ・・全員無事に森吉山野生鳥獣センターに帰着することが出来ました。このことが大前提で、最低限やるべき事ですからそれを果たすことが出来て我々としてもホッとしています。しかしこの経験から学ぶことはたくさんあります。私自身も反省すべき点は反省し今後に活かしていきたいと思っています。
最後に・・・毎年、水の事故が報道されます。その度に検証がなされていて、そこから反省もし、学ぶこともあるはずですが事故がなくなりません。しかし中には未然に防ぐことが出来た事故もあるように感じます。反省と教訓をいかして安全な活動を心がけましょう!!
2011年08月19日マメザヤタケ
秋田 足利 直哉
昨日までの大雨は随分と局所的だったようで・・川の合流点を見ると方や増水しているようで方や平常通りのようでと、同じ市でも違いがあったようです。沢歩きや渓流釣りなど水辺にお出かけの際にはいつも以上に慎重にお願いいたします。
赤水渓谷も桃洞渓谷も増水しています。特に明日お出かけの際には充分に装備を調えて下さいますようお願いいたします。
昨日のキノコの話に続いて今日も同じ仲間のキノコの話題です。キノコの図鑑をみると昨日紹介したホソツクシタケの前後に【マメザヤタケ】というキノコが掲載されています。そこを読みながら『これって森吉にもあるのかな?』なんて思っていた矢先・・・

森吉山野生鳥獣センターから出発して直ぐにこのキノコを見つけました。はじめはキノコなのかどうかも半信半疑でした。でもこの場所は様々なキノコが次々と発生する場所でいつもチェックしていましたので『前来た時にはなかったのに・・』と言い切ることが出来ます。突然こんな物が生えてくると言うことは・・・コイツの正体は”キノコ”だろう!と思ったのですが・・・
このキノコ図鑑で見た【マメザヤタケ】と似ているようで、でもなんかちょっと違うようで・・とイマイチ確信が持てませんでした。そんな中、先日確信が持てるような【マメザヤタケ】に出会いました。

珊瑚状あるいはシカの角状に発生している様子と言い、表面の質感と言い、根元の白い部分と言い、これは!!と思ってやはりちょっとテンションが上がりました^^
これを見ると【マメザヤタケ】って名前も納得というか、よく見て付けた名前だなと感心しました。色はともかくこれを割ると中に豆が入っているかのように見えます。
ところで・・・1枚目の写真のキノコですが、後日(と言っても大分時間を空けましたが・・)見てみると表面の質感が2枚目の写真のような感じに変化していました。と言うことで今ではこちらも【マメザヤタケ】でしょう!!と思っています。
現在森吉山野生鳥獣センターを基点とする各コースでは色々なキノコを見ることが出来ます。赤い珊瑚のようなものや、特大のどら焼きのようなもの、白い液体を出すものや、根元に卵のような物があるもの等など観察のしがいがありますよ!!
赤水渓谷も桃洞渓谷も増水しています。特に明日お出かけの際には充分に装備を調えて下さいますようお願いいたします。
昨日のキノコの話に続いて今日も同じ仲間のキノコの話題です。キノコの図鑑をみると昨日紹介したホソツクシタケの前後に【マメザヤタケ】というキノコが掲載されています。そこを読みながら『これって森吉にもあるのかな?』なんて思っていた矢先・・・

森吉山野生鳥獣センターから出発して直ぐにこのキノコを見つけました。はじめはキノコなのかどうかも半信半疑でした。でもこの場所は様々なキノコが次々と発生する場所でいつもチェックしていましたので『前来た時にはなかったのに・・』と言い切ることが出来ます。突然こんな物が生えてくると言うことは・・・コイツの正体は”キノコ”だろう!と思ったのですが・・・
このキノコ図鑑で見た【マメザヤタケ】と似ているようで、でもなんかちょっと違うようで・・とイマイチ確信が持てませんでした。そんな中、先日確信が持てるような【マメザヤタケ】に出会いました。

珊瑚状あるいはシカの角状に発生している様子と言い、表面の質感と言い、根元の白い部分と言い、これは!!と思ってやはりちょっとテンションが上がりました^^
これを見ると【マメザヤタケ】って名前も納得というか、よく見て付けた名前だなと感心しました。色はともかくこれを割ると中に豆が入っているかのように見えます。
ところで・・・1枚目の写真のキノコですが、後日(と言っても大分時間を空けましたが・・)見てみると表面の質感が2枚目の写真のような感じに変化していました。と言うことで今ではこちらも【マメザヤタケ】でしょう!!と思っています。
現在森吉山野生鳥獣センターを基点とする各コースでは色々なキノコを見ることが出来ます。赤い珊瑚のようなものや、特大のどら焼きのようなもの、白い液体を出すものや、根元に卵のような物があるもの等など観察のしがいがありますよ!!
2011年08月18日ホソツクシタケと展示のご案内
秋田 足利 直哉
激しい雨が断続的に続いています。今後は大雨だけではなく河川の増水、土砂災害にも注意が必要です。また激しい雨は視界も制限します。車を運転する時などにはいつも以上にご注意下さい。
さて・・皆さんには『生で見てみたい!』と思っているものはありませんか?憧れを持って惹かれているだけではなく、実際に見たらちょっと面白そう^^ってものありませんか?図鑑を見ていて名前が気になったり、身近にありそうなのにこれまで見逃していたんじゃないか?と思えたり、触ってみたい、臭いをかいでみたいと気になる物はありませんか?
先日、そんなキノコを見つけました。キノコの図鑑をい見ると後ろの方に掲載されている形の変わったキノコ達が気になっていて、どうやらそれも広く分布しているらしいので観察する機会があるんじゃないか?と思い楽しみにしていたキノコでした。

そのキノコが生えている場所はホオノキの黒くなって朽ちかけている集合果の上です。そこから黒い煙が上がるかのようににょろにょろとした物が生えていました。

アップで見るとこんな感じです。これが【ホソツクシタケ】というキノコです。
キノコには様々な形のものがあり、発生場所も様々ですが、この【ホソツクシタケ】はそんな中でも個性的な部類にはいるのではないでしょうか?
私はこのキノコの仲間を図鑑で見てこんなの見つけたら楽しそうだな~と思っていたのでこれを見つけた時にはちょっとテンションが上がりました^^この【ホソツクシタケ】を見つけるにはホオノキがある場所というのが前提になり、しかも朽ちかけている集合果があってとかなり限定的な感じがしていましたので、見つけたときは嬉しかったです。
はい。もう一つ!というか・・こちらが本題でしょうかね。
現在、森吉山野生鳥獣センターでは企画展『動物愛護 考えてみようペットのこと。野生動物のこと。』とアクティブレンジャー写真展『心に残る風景』を開催中です。

館内に設置した案内ボードです。一際眼をひく大判の絵画の向こうにチラッと写真展の様子が写っています!!A3サイズ写真で黒い額縁に入っているのが東北の10人のアクティブレンジャーのイチオシ写真です。是非ご覧下さい!!

そしてこちらが企画展の様子。布製のポスター(簡単に言うと”タペストリー”です)にイイ感じのイラストと説得力を感じるコピーが書かれています。他にもペットに関する各種パンフレットなどが閲覧いただけるブースもご用意いたしました。是非ご覧下さい!!
なお、このタペストリーは東北地方環境事務所にあと数セット準備しているのでご希望される施設には貸し出しも可能だそうです。お問い合わせは東北地方環境事務所野生生物課(022-722-2876)まで。
さて・・皆さんには『生で見てみたい!』と思っているものはありませんか?憧れを持って惹かれているだけではなく、実際に見たらちょっと面白そう^^ってものありませんか?図鑑を見ていて名前が気になったり、身近にありそうなのにこれまで見逃していたんじゃないか?と思えたり、触ってみたい、臭いをかいでみたいと気になる物はありませんか?
先日、そんなキノコを見つけました。キノコの図鑑をい見ると後ろの方に掲載されている形の変わったキノコ達が気になっていて、どうやらそれも広く分布しているらしいので観察する機会があるんじゃないか?と思い楽しみにしていたキノコでした。

そのキノコが生えている場所はホオノキの黒くなって朽ちかけている集合果の上です。そこから黒い煙が上がるかのようににょろにょろとした物が生えていました。

アップで見るとこんな感じです。これが【ホソツクシタケ】というキノコです。
キノコには様々な形のものがあり、発生場所も様々ですが、この【ホソツクシタケ】はそんな中でも個性的な部類にはいるのではないでしょうか?
私はこのキノコの仲間を図鑑で見てこんなの見つけたら楽しそうだな~と思っていたのでこれを見つけた時にはちょっとテンションが上がりました^^この【ホソツクシタケ】を見つけるにはホオノキがある場所というのが前提になり、しかも朽ちかけている集合果があってとかなり限定的な感じがしていましたので、見つけたときは嬉しかったです。
はい。もう一つ!というか・・こちらが本題でしょうかね。
現在、森吉山野生鳥獣センターでは企画展『動物愛護 考えてみようペットのこと。野生動物のこと。』とアクティブレンジャー写真展『心に残る風景』を開催中です。

館内に設置した案内ボードです。一際眼をひく大判の絵画の向こうにチラッと写真展の様子が写っています!!A3サイズ写真で黒い額縁に入っているのが東北の10人のアクティブレンジャーのイチオシ写真です。是非ご覧下さい!!

そしてこちらが企画展の様子。布製のポスター(簡単に言うと”タペストリー”です)にイイ感じのイラストと説得力を感じるコピーが書かれています。他にもペットに関する各種パンフレットなどが閲覧いただけるブースもご用意いたしました。是非ご覧下さい!!
なお、このタペストリーは東北地方環境事務所にあと数セット準備しているのでご希望される施設には貸し出しも可能だそうです。お問い合わせは東北地方環境事務所野生生物課(022-722-2876)まで。
2011年08月17日ヤマナメクジの仕業
秋田 足利 直哉
雨が降ったと思ったら大雨洪水警報が出るほどの激しさ・・なんという振り幅の大きさですか。先日まで今期は平年の半分程度の降水量なので渇水状況となり節電に加えて節水の呼びかけがなされていたのに・・。暑さも雨も「適度」がイイです。
季節の移ろいが感じられる今日この頃、森吉山麓には本格的なキノコシーズンが到来しようとしています。今はチチタケなアイタケなど夏の終わり頃に見られるキノコが多数発生しています。
そんなキノコを観察していると、時々この様な傷んだキノコを見かけることがあります。

写真に赤い「←ここ」を付けておきました。こんな感じで部分的にぬめっていて腐りかけているように見えます。でも実際にはこれらのキノコは老菌となっているものばかりではなくハリのある成菌にもこの様な傷みを見かけます。
このキノコはアイタケという食用になるキノコでいい出汁が出て美味いとされるいます。周囲にあるアイタケの中でその一番良さそうなものを贅沢にもつまみ食いしていたのは・・・

【ヤマナメクジ】でした。キノコは彼らの好物の一つだそうで、キノコの原木栽培をしている方々にとっては厄介者なんだそうです。今回はアイタケを食べていましたが他のキノコも食べるようです。
この写真にも赤い←を付けておきました。彼らの仕業であることを示すぬめりが残っていました。【ヤマナメクジ】が食事をしているらしきシーンは何度か観察していますが、決して美味しそうには見えない物が多いように思います。その中にあってこのアイタケは彼にとってご馳走であったことでしょう!!何となくむしゃぶりついて一心不乱に食べているようにも見えます。
さて、話は変わりますが・・・先日、登山道脇にあるドクベニタケらしきキノコをことごとく蹴り倒している方を見かけ「どうしてそんなことをしているんですか?」と声をかけたところ『毒キノコなんて何の役にも立たないんだし、誰かが間違って採って行ったら大変だから』という答えが返ってきました。こうして倒れていたら食用だとは思わないだろうからと厚意でやっているようでした。それに対して私の意見を述べたところ『そんなこともあるか・・・』と言い、その後蹴り倒すのを止めてもらえました。
そしてもう一つ・・・休憩中に突然『うわ~気持ち悪い』と大きな声を上げる方がいたので行ってみると、足下にいた【ヤマナメクジ】に持っていた食塩を振りかけている場面に出くわしました。どうもその方は生理的に受け付けなかったようで、どうにかしたいけど触わるのは勿論、何かで持ち上げるのも無理なようでした。でもその結果、もっとグロテスクな場面を間近で見る羽目になってしまいました。
どちらも今期、実際にあった話。そしてこれまでにも何度か見たことのある場面でした。。これらについてこれ以上書くのは止めますが、皆さんはどの様な感想をお持ちになりましたか?
季節の移ろいが感じられる今日この頃、森吉山麓には本格的なキノコシーズンが到来しようとしています。今はチチタケなアイタケなど夏の終わり頃に見られるキノコが多数発生しています。
そんなキノコを観察していると、時々この様な傷んだキノコを見かけることがあります。

写真に赤い「←ここ」を付けておきました。こんな感じで部分的にぬめっていて腐りかけているように見えます。でも実際にはこれらのキノコは老菌となっているものばかりではなくハリのある成菌にもこの様な傷みを見かけます。
このキノコはアイタケという食用になるキノコでいい出汁が出て美味いとされるいます。周囲にあるアイタケの中でその一番良さそうなものを贅沢にもつまみ食いしていたのは・・・

【ヤマナメクジ】でした。キノコは彼らの好物の一つだそうで、キノコの原木栽培をしている方々にとっては厄介者なんだそうです。今回はアイタケを食べていましたが他のキノコも食べるようです。
この写真にも赤い←を付けておきました。彼らの仕業であることを示すぬめりが残っていました。【ヤマナメクジ】が食事をしているらしきシーンは何度か観察していますが、決して美味しそうには見えない物が多いように思います。その中にあってこのアイタケは彼にとってご馳走であったことでしょう!!何となくむしゃぶりついて一心不乱に食べているようにも見えます。
さて、話は変わりますが・・・先日、登山道脇にあるドクベニタケらしきキノコをことごとく蹴り倒している方を見かけ「どうしてそんなことをしているんですか?」と声をかけたところ『毒キノコなんて何の役にも立たないんだし、誰かが間違って採って行ったら大変だから』という答えが返ってきました。こうして倒れていたら食用だとは思わないだろうからと厚意でやっているようでした。それに対して私の意見を述べたところ『そんなこともあるか・・・』と言い、その後蹴り倒すのを止めてもらえました。
そしてもう一つ・・・休憩中に突然『うわ~気持ち悪い』と大きな声を上げる方がいたので行ってみると、足下にいた【ヤマナメクジ】に持っていた食塩を振りかけている場面に出くわしました。どうもその方は生理的に受け付けなかったようで、どうにかしたいけど触わるのは勿論、何かで持ち上げるのも無理なようでした。でもその結果、もっとグロテスクな場面を間近で見る羽目になってしまいました。
どちらも今期、実際にあった話。そしてこれまでにも何度か見たことのある場面でした。。これらについてこれ以上書くのは止めますが、皆さんはどの様な感想をお持ちになりましたか?
2011年08月16日何回目だろうか?
秋田 足利 直哉
久しぶりに傘の出番でした。一時強く降ったりと、ややまとまった雨によってようやく街がクールダウンしたような気がします。作物にも恵みの雨になったのではないでしょうか?
巡視中に見られる花々が夏から秋へと変わってきました。暑い暑いと言いながらも季節の移ろいは確実に進行しているんですね。更にはトンボも成熟度が増し、独り立ちした今年生まれの鳥たちが自力で餌を採るシーンが見られるなどあっという間に時間が流れていくのを感じます。
そんな中、大潟村のとある畑にペアで過ごす【カワラヒワ】がいました。作物の収穫が終わって次の作物を植える準備をしている段階だったのでしょうか?【カワラヒワ】達は耕された畑をせっせと動き回っていました。
初めは餌を採っているのだと思っていたのですが・・・・


口いっぱいに何かを咥えています。どうやら・・・巣材を集めているようです。
各地で家族で過ごす【カワラヒワ】が見られているので【カワラヒワ】の繁殖は一段落して秋を迎える準備をしているものと思っていましたが・・・
確信はありませんが、「ここのペアは2回目の繁殖だよね~」なんて思って観察している場所もあるので、早く要領の良いペアは2回目の繁殖も終えているものと推察しています。にもかかわらずこれからまた巣を作ろうと言うのでしょうか?いったい何回繁殖するのでしょうか??これから繁殖して秋の渡りに間に合うのでしょうか?
と、色んな事を考えてしまいますが彼らなりの計算の上で行っている事なのでしょう。きっと私の心配など杞憂に終わってしまうことでしょう。
大潟村には野鳥達が何度も何度も繁殖するだけの環境が整っているということでしょう。大潟村は私たち人間の食糧生産をするだけではなく、野生動物たちの食糧と命を支える場所なのです!!
巡視中に見られる花々が夏から秋へと変わってきました。暑い暑いと言いながらも季節の移ろいは確実に進行しているんですね。更にはトンボも成熟度が増し、独り立ちした今年生まれの鳥たちが自力で餌を採るシーンが見られるなどあっという間に時間が流れていくのを感じます。
そんな中、大潟村のとある畑にペアで過ごす【カワラヒワ】がいました。作物の収穫が終わって次の作物を植える準備をしている段階だったのでしょうか?【カワラヒワ】達は耕された畑をせっせと動き回っていました。
初めは餌を採っているのだと思っていたのですが・・・・


口いっぱいに何かを咥えています。どうやら・・・巣材を集めているようです。
各地で家族で過ごす【カワラヒワ】が見られているので【カワラヒワ】の繁殖は一段落して秋を迎える準備をしているものと思っていましたが・・・
確信はありませんが、「ここのペアは2回目の繁殖だよね~」なんて思って観察している場所もあるので、早く要領の良いペアは2回目の繁殖も終えているものと推察しています。にもかかわらずこれからまた巣を作ろうと言うのでしょうか?いったい何回繁殖するのでしょうか??これから繁殖して秋の渡りに間に合うのでしょうか?
と、色んな事を考えてしまいますが彼らなりの計算の上で行っている事なのでしょう。きっと私の心配など杞憂に終わってしまうことでしょう。
大潟村には野鳥達が何度も何度も繁殖するだけの環境が整っているということでしょう。大潟村は私たち人間の食糧生産をするだけではなく、野生動物たちの食糧と命を支える場所なのです!!
2011年08月15日真夏の雪?
秋田 足利 直哉
まだまだ暑い日が続きます。今期はこんな事を何日書いてきたことでしょうか・・雨が降ってもそれがかえって蒸し暑くすることとなったりとなかなか涼しさを感じることが出来ません。
そんな日が続いていたからもしかして願望もあったのでしょうか?巡視中に『あれ?雪?なわけないよな・・・』っていう光景を見ました。

これがその光景です。一面真っ白というわけではありませんが、白いフワフワしたものが一帯に散らばっていました。

別角度でもうちょっと近づいて見た写真です。この時点で植物に詳しい方であれば、なんなのか察している事でしょうね。

フワフワの正体がこれ!【ドロノキ】種子です。房状に綿毛がたくさん付いたものが周囲一帯に落ちていたのでした。
風が吹くと種子を飛ばす様子が観察でき、それもまた雪が舞っているかのような光景ですが、今期は風のない蒸し暑い日が多かったせいか?風に飛ばされずに地面にバラバラと落ちていました。
日差しがあればジリジリと暑く、林の中もムンとして蒸し暑い中、視覚情報から、願望も込みで想像力を働かせた事で、ほんのちょっとだけ涼しさを思い出した気がしました。先日、『冬のことを考えれば少しは涼しくなる』という友人の言葉を聞いて、『は?』と思っていましたが、意外にも当を得た意見だったのかもしれません。。皆さんの周りには何か涼しさを感じられる物はありますか?
そんな日が続いていたからもしかして願望もあったのでしょうか?巡視中に『あれ?雪?なわけないよな・・・』っていう光景を見ました。

これがその光景です。一面真っ白というわけではありませんが、白いフワフワしたものが一帯に散らばっていました。

別角度でもうちょっと近づいて見た写真です。この時点で植物に詳しい方であれば、なんなのか察している事でしょうね。

フワフワの正体がこれ!【ドロノキ】種子です。房状に綿毛がたくさん付いたものが周囲一帯に落ちていたのでした。
風が吹くと種子を飛ばす様子が観察でき、それもまた雪が舞っているかのような光景ですが、今期は風のない蒸し暑い日が多かったせいか?風に飛ばされずに地面にバラバラと落ちていました。
日差しがあればジリジリと暑く、林の中もムンとして蒸し暑い中、視覚情報から、願望も込みで想像力を働かせた事で、ほんのちょっとだけ涼しさを思い出した気がしました。先日、『冬のことを考えれば少しは涼しくなる』という友人の言葉を聞いて、『は?』と思っていましたが、意外にも当を得た意見だったのかもしれません。。皆さんの周りには何か涼しさを感じられる物はありますか?
2011年08月12日クマに注意
秋田 足利 直哉
震災から5ヶ月が過ぎました。しかし今も4千人を超える行方不明の方がいて、8千人を超える方が避難生活をしています。一方で復旧・復興へ向けて力強く前に進んでいる方も多くいらっしゃいます。昨晩あった地震はあの日の記憶を呼び覚まさせます。。一日も早く「普通」の日々が過ごせることを願います。
ここ数日クマの話題を書いてきました。お盆休みでお出かけになる方もいらっしゃるかと思いますので、その際は充分に注意して頂きたいと思い、今日の日記は一番最近見たクマの話題から書こうと思います。
ツキノワグマに対して充分に注意をし、鈴の音を出しながら巡視していたときのこと。前方からドスン!!という音がしました。その方向を見るとヤブの中を走る速度で移動する物がいるように見えました。

その場所を撮影したのがこちらです。熟して実が黒くなっている木の上にツキノワグマが登って実を食べていたようです。そこへ私がやってきたので大急ぎで木から下りて逃げていったのだと思います。
一部分の枝が折られ、人間一人くらいがそこに落ち着けそうな位の空間が出来ています。ツキノワグマはそこにいて周囲の木の実を集めて食べていたんだと思います。

食べていたのは【ミズキ】の実でした。完熟して黒くなっていて丁度食べ頃なんだと思います。
【ミズキ】は山地にごく普通に見られる植物ですので各地に自生しているはずです。それが今、ツキノワグマの食べ頃となっているようです。皆様の近くにもあるのではないでしょうか?こうした木の実がある場所は特に要注意です!!

ついでなのでこのエリアでツキノワグマが好んで食べる木の実の具合もチェックしてきました。エビガライチゴとサルナシですが、どちらも食べ頃までにはもう少し間が掛かりそうです。でもこれらが熟す頃には今度はこちらが要注意の場所となります。
これから秋にかけて木の実が次々と稔り食べ頃を迎えます。するとそれを目当てに様々な動物や鳥達がやって来ます。その中にはツキノワグマもいることでしょう。
ツキノワグマにしてみれば私に食事の邪魔をされたのかもしれませんが、お互い顔を見合わせることなくやり過ごすことが出来て結果オーライです!もしこれが音も出さずに近づいていたら・・・。くれぐれもツキノワグマに対する注意と対策をお忘れ無く!!そして楽しいお盆休みをお過ごし下さい。
ここ数日クマの話題を書いてきました。お盆休みでお出かけになる方もいらっしゃるかと思いますので、その際は充分に注意して頂きたいと思い、今日の日記は一番最近見たクマの話題から書こうと思います。
ツキノワグマに対して充分に注意をし、鈴の音を出しながら巡視していたときのこと。前方からドスン!!という音がしました。その方向を見るとヤブの中を走る速度で移動する物がいるように見えました。

その場所を撮影したのがこちらです。熟して実が黒くなっている木の上にツキノワグマが登って実を食べていたようです。そこへ私がやってきたので大急ぎで木から下りて逃げていったのだと思います。
一部分の枝が折られ、人間一人くらいがそこに落ち着けそうな位の空間が出来ています。ツキノワグマはそこにいて周囲の木の実を集めて食べていたんだと思います。

食べていたのは【ミズキ】の実でした。完熟して黒くなっていて丁度食べ頃なんだと思います。
【ミズキ】は山地にごく普通に見られる植物ですので各地に自生しているはずです。それが今、ツキノワグマの食べ頃となっているようです。皆様の近くにもあるのではないでしょうか?こうした木の実がある場所は特に要注意です!!

ついでなのでこのエリアでツキノワグマが好んで食べる木の実の具合もチェックしてきました。エビガライチゴとサルナシですが、どちらも食べ頃までにはもう少し間が掛かりそうです。でもこれらが熟す頃には今度はこちらが要注意の場所となります。
これから秋にかけて木の実が次々と稔り食べ頃を迎えます。するとそれを目当てに様々な動物や鳥達がやって来ます。その中にはツキノワグマもいることでしょう。
ツキノワグマにしてみれば私に食事の邪魔をされたのかもしれませんが、お互い顔を見合わせることなくやり過ごすことが出来て結果オーライです!もしこれが音も出さずに近づいていたら・・・。くれぐれもツキノワグマに対する注意と対策をお忘れ無く!!そして楽しいお盆休みをお過ごし下さい。


勿体ぶるつもりはなかったのですが・・・ようやく今日、観察会のご報告が出来ます。実は当日ずっと、「てんやわんや」じゃない・・「てんてこ舞い」でしたので、写真がほとんど撮れて無くて事務所の保護官や当日スタッフとしてサポートしてくれた鳥獣保護区管理員さんに写真を頂いてようやく報告することが出来ます。
当観察会でも一番と言っていい人気コースには定員の30名を大きく越える多くの方々にお申し込みいただきました。出来るだけ多くのかたに素晴らしい光景を見て、感じていただきたいとは思いますが運営上の限界もあり、定員を拡大して40名として観察会を実施いたしました。
皆さんとても楽しみにして下さっていたようで、誰一人として欠けることなく集合していただき順調に観察会はスタートしました。
渓谷へと伸びている歩道で観察しながら進みます。当日は心配されたヤブ蚊にも悩まされることなく随所で観察することが出来ました。
陽に照らされることもなく、蒸し暑くもなく、薄曇りで見上げての観察もしやすく、自然観察会日和と言っていい中で進んでいきました。
途中の渓谷では淵に集まる魚影がハッキリ見えて、じっくり観察できました。その後何度となく『あっ今ここを通った!!』と大人達が魚を眼で追う光景を楽しく眺めていました。
順調に歩を進めて、いよいよ渓谷へと入っていきます。岩の間から流れる湧水を飲んだり、長靴でじゃぶじゃぶ、ばしゃばしゃする姿からテンションが上がっているのが解るようでした。
この時点では、水量はいつもより多いものの沢水も澄んでいて、風もなく波も立たず歩行にはそれほど支障は感じることはなかったそうです。
この時・・・帰りにはもの凄い増水と濁流に悩まされることになると誰が予想できたでしょうか?
いよいよここから先は渓相が目まぐるしく変化して次々と見所がやって来ると言うところまで差し掛かったところで雨が落ちてきました。はじめはパラパラと降って、一旦止んだ雨も次第に強まりついには本降りとなりました。
この間、たいして時間をかけた訳ではありませんが渓谷の様子は一気に悪化していきます。そんな中でも皆さんキチンと足場を選んで慎重に行動していただきました。
私としてもここまで急激な変化は初体験でした。赤水渓谷はこれまで見たこともないところからも滝のような水流が流れ落ちていました。しかしそんな様子を眺めている余裕もなくただただ安全に引き返すことだけを考えていました。
この状況に関しては既にこの日記で伝えしていますので割愛します。あの日、一緒に行動した方々と会った時、話題は必然に「あの日の行動について」になります。この観察会は参加された方々、講師陣とサポートスタッフ全員にとって何かしらの教訓を残しました。この経験は必ずこの後の活動に活かされていくはずです。
最後に・・参加された皆様。今回はあのような厳しい一面を見せた赤水渓谷ですが、違った一面を見せる時もあります。赤水渓谷が機嫌の良い日を選んで是非またお越し下さい。お待ちいたしております!!