三陸復興国立公園 宮古
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2019年04月18日アクティブ・レンジャー古館の今日この頃Vol.2/2019
三陸復興国立公園 宮古 古館 百合子
みなさん、こんにちは。
麗らかな春の陽気のなか、いかがお過ごしですか?
私は、福地自然保護官と三陸復興国立公園中部地区パークボランティアのみなさんと4月13日(土)、「浄土ヶ浜クリーン大作戦」に参加してきました。
みんなでゴミ拾いをして浄土ヶ浜をきれいにしよう!という清掃イベントで、当日は250名の市内の企業・団体・個人の方々が参加し、5班に分かれて浄土ヶ浜園地内のゴミ拾いを行いました。
空き瓶やたばこの吸い殻、ベニヤ板など思ったよりもゴミが多く落ちていてビックリ!
ゴミ袋を持ちながら、各班1時間程度歩きましたが、袋に入りきらない一升瓶やポリタンクなどもあり、みんなのゴミをまとめたら、こんなに集まりました。
【写真提供:宮古観光文化交流協会】
清掃活動後は、浄土ヶ浜ビジターセンタースタッフから浄土ヶ浜の地形の成り立ちについての解説で知識を深めました。
これからの季節、浄土ヶ浜をはじめとする各所では、たくさんの方が訪れます。
訪れた方が、ゴミがないキレイな浄土ヶ浜を楽しんでいただき、また来たい!と思っていただけたら嬉しいかぎりです。
この日、解説を行っていただいた浄土ヶ浜ビジターセンターでは、大型連休中クラフトイベントを予定しています。
大型連休明けも週末に楽しいイベントを予定していますので、周辺を訪れる際には情報をチェックしてみてください!
浄土ヶ浜ビジターセンター・ホームページ★
ではまた、Vol.3で。
2019年03月12日アクティブ・レンジャー古館の花だよりVol.1/2019
三陸復興国立公園 宮古 古館 百合子
この半月の間で、私の大好きな花の季節春を感じることが多くなりました。
そこで、観察できた植物をお届けします。
なんと、2月26日に宮古市内の浄土ヶ浜園地を巡視した際に、今年初の福寿草を確認。
私が撮影した過去の5年間の写真をさかのぼって見てみましたが、2月に撮影した福寿草は初めてでした。
同じ園地内の臼木山では、マンサクが満開でした。
臼木山は、カタクリや桜などが咲き誇る場所として知られており、この日記にも何度か登場している春を感じられる名所の1つです。
この写真は昨年4月21日に撮影したもので、カタクリと桜が楽しめ、写真には写っていませんが、斜面一面にはカタクリのじゅうたんが現れていました。
今年も桜、カタクリの様子をこちらでもお伝え予定ですのでお楽しみに。
最後に冬らしい写真を1枚。
この写真は2月12日に撮影しました。今シーズンは寒さ厳しい日が多かったように感じますが、積雪を観測する日は少なく、浄土ヶ浜に雪が積もっている写真を撮影できたのがこの日だけでした。
過ぎ去る冬を惜しみつつ、待ちわびていた春を楽しみたいものですね。
屋外に出るときは花粉の飛散状況も気になりますよね。私も花粉症に悩んでいる一人。
気になる方は下記リンクもチェックしてみてください!
環境省花粉観測システム(愛称:はなこさん)
ではまた、Vol.2で。
2019年01月24日アクティブ・レンジャー古館の今日この頃Vol.1/2019
三陸復興国立公園 宮古 古館 百合子
明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。
新年最初は、1月12日に行われた浄土ヶ浜ビジターセンターで開催された「浄土ヶ浜しぜんかんさつかい『冬』」の話題をお届けします。
講師は、岩手県環境アドバイザーで、一戸町観光天文台長の吉田さん。
太陽が山に沈んでから、頭上の空が真っ暗になるまでの「薄明」と呼ばれる時間の空色の移り変わりを観察しました。
この時間は1分1秒単位で星が増える(見つけやすくなる)時間ということで、参加者みんなで一番星、二番星を探しました。
講師が大きな天体望遠鏡を数基持ってきてくださり、月、オリオン座、北極星などを観察。
覗くたびに感嘆の声が上がっていました。
観察会後は、空を見上げるのが楽しくなってしまい、近くの見晴らしの良いところに行ってみました。
【舘ヶ崎展望所(浄土ヶ浜園地)】(露出時間20秒で撮影)
写真下の明かりは漁火、中央は北斗七星が写っています。
【浄土ヶ浜】(露出時間30秒で撮影)
事務所に帰ってからも空を見上げてみました。(露出時間20秒で撮影)
写真右:おうし座、上:ぎょしゃ座、左:ふたご座。
講師がお話していた、大気がよければ星空も綺麗に見えるという言葉がぐっときました。
みなさんが住んでいるところからの星空も綺麗に見えますか?
夜空から環境について考えてみてもいいな、と思った観察会でした。
星空にご興味を持った方は下記リンクもチェックしてみてください!
環境省・星空を見よう★
→https://www.env.go.jp/air/life/hoshizorakansatsu/index.html
ではまた、Vol.2で。
2018年12月18日アクティブ・レンジャー古館の今日この頃Vol.2/2018
三陸復興国立公園 宮古 古館 百合子
みなさんこんにちは。
ご無沙汰しております。宮古自然保護官事務所の古館です。
あっという間に師走も半ばですね。
みなさんにお伝えしたいことがたくさん積みあがっていますが、今回は、今私が取り組んでいるみちのく潮風トレイルに関連した業務をお伝えします。
今年度末全線開通を控えているみちのく潮風トレイル。
去る10月には地域の産業まつりにて広報ブースを出展しPR活動に努め、11月には未開通区間の整備イベントを行い、日々みちのく潮風トレイルの業務を中心に動いています。
今はマップ作製と巡視に日々追われ中。
現在、私の担当区間において未開通となっている区間のルート情報をマップに落とし込んでいく作業をしています。
ルート線があっているか、沿線の施設が載っているかなどなど...地道な確認作業になりますが、暖かくなったころにマップを片手に歩いてくださる方々を想像すると心が躍ります。
巡視では、担当区間の2市2町3村のみちのく潮風トレイルルートをまわり、突風などで倒れた木々の処理や、道が崩れてないかなどを見てまわっています。
上記写真では頭上に枯木があり、落ちてくる可能性があったため、赤丸部分を処理しました。
【処理後の写真】
11月初旬の山田町の未開通区間の巡視では、ちょうど紅葉を迎えていました。
頭上にブナ、足元はウリハダカエデなどの紅葉が広がる中の巡視となり、開通後の1つの見どころポイントにできると感じました。
【霞露ヶ岳(かろがだけ)山頂からの山田湾】
アクティブ・レンジャー日記の他に、下記トレイルFacebookなどでもイベント情報や、みちのく潮風トレイル沿線の風景などを紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
みちのく潮風トレイルFacebook
→https://ja-jp.facebook.com/michinoku.trail/
みちのく潮風トレイルホームページ
2018年07月18日アクティブ・レンジャー古館の今日この頃Vol.1/2018
三陸復興国立公園 宮古 古館 百合子
こんにちは。暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
「花だより」「鳥だより」に続き、普段の業務の様子をお伝えする「今日この頃」も新たに仲間入り。
第1回目は、先日、視察に訪れた宮城県名取市の職員のみなさまをご案内した様子をお届けします。
環境省では、みちのく潮風トレイルの拠点施設として"名取トレイルセンター"を来年度に名取市内にオープンすることを予定しており、今回は私の担当エリア内の宮古市と普代村、田野畑村のトレイルを2日間でまわりました。
1日目は宮古市にて、浄土ヶ浜や現地のトレイル情報発信施設となっている浄土ヶ浜ビジターセンターを視察。
その後、【宮古市北部~中部】マップ内の潮吹穴から姉ヶ崎までの約30分のトレイルルートを歩き、美しい景観とともに、ノハナショウブやアサツキなど季節の植物を楽しみました。
2日目も朝からトレイル!
1日目に続き、【宮古市北部~中部】マップ内の姉ヶ崎~震災メモリアルパーク中の浜(震災遺構公園)まで約30分歩きました。
震災メモリアルパーク中の浜では、丘の上からこの地を襲った津波の高さを体感し、名取市を襲った津波を振り返りながら比較しました。
普代村では【普代村南部~田野畑村】マップ内のネダリ浜を約30分歩き、海のすぐ横を通るトレイルを体験。
田野畑村では北山崎の断崖が続くダイナミックな地形を視察するとともに、【普代村南部~田野畑村】マップ内の北山浜から机浜番屋群までの約1時間コースを歩きました。
素掘りのトンネルなどのここにしかない景観と体験を堪能。海との近さ・迫力ある自然・スケール感に感動されていました。
業務で視察案内を行うときは、自分だけでは発見できなかった魅力を見つけることができるので、私自身も大変勉強になります。
今後もみなさんに私のエリアの魅力を知っていただくため、情報発信に取り組んでまいります。
ではまた、今日この頃Vol.2で。
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環境省が取り組みを進めている「みちのく潮風トレイル」。
青森県八戸市蕪島から福島県相馬市松川浦までの約900㎞のロングトレイルです。
環境省スタッフが現地の情報や見どころをアップしています。
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【今回歩いたコースが気になった方は、ホームページからマップをご覧いただけます!】
◆みちのく潮風トレイルホームページ
◆みちのく潮風トレイルFacebookページ
2018年06月18日アクティブ・レンジャー古館の花だよりVol.3/2018
三陸復興国立公園 宮古 古館 百合子
今回は浜辺の植物をご紹介します。
【ハマナス】
【ハマヒルガオ】
【ハマエンドウ】
これらはこの辺りの浜辺で見られる代表的な海浜植物で、今の季節は各地の浜辺を彩っています。
海浜植物は、海水から守ったり水分の蒸発を防ぐために葉が厚くなっています。浜辺で生きていくための知恵に驚かされますね。
群落で咲くと浜辺に花のじゅうたんが現れ、この季節ならではの美しい風景が見られます。
私が足を運んだ宮古のとある浜辺では、ハマナス(写真左)はこれから見頃を迎えるようでしたが、ハマエンドウとハマヒルガオ(写真右)は見頃を過ぎているようでした。
これは2年前の5月28日に同じ場所を撮影した写真です。場所によってはまだ花の群落を楽しむことができますので、沿岸に訪れた際には浜辺に足を運んでみてください。
ではまたVol.4の花だよりで。
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浄土ヶ浜ビジターセンターのブログ「ビジターセンターだより」では、
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2018年05月14日アクティブ・レンジャー古館の鳥だよりVol.2/2018
三陸復興国立公園 宮古 古館 百合子
5月の大型連休を過ぎ、森の中も緑深くなってきました。
巡視をしていると、遠くに波が寄せる音が聞こえつつ右から左から絶え間なく野鳥の声が聞こえてきます。
「どんな鳥がいるのかな?」とカメラを片手に構えると...
【メジロ】
http://tohoku.env.go.jp/blog/2018/04/vol12018_1.html
前回のVol.1では桜の花蜜を絶え間なく吸っていましたが、今回はカエデ科の木にとまっているのを発見。動きが早くて追いかけるのが大変でした...。
【ヤマガラ】
こちらはなんとカメラ目線!!!
メジロと同じ木を行ったり来たり...ヤマガラの後ろ姿を追いかけながら「こっちを見てちょうだい!」と願ったら3mほどの距離に近づいてきてこちらに顔を向けてくれました。
今年の運を使い果たしてしまったんじゃないかと思うようなラッキーなベストショットでした。
【キビタキ】
キビタキは日本に夏鳥として渡ってくる鳥です。
メスは緑がかった褐色をしていて見つけにくいですが、オスのキビタキは眉と腹部が鮮やかな黄色を帯びているので、深緑の季節でも目を引きます。
今回写真を撮影した宮古市の姉ヶ崎園地では、キビタキの他にも例年夏鳥がたくさん見られるので、野鳥目当てに訪れる方もいらっしゃる場所です。
また野鳥を見かけたらこちらでご報告いたします。
みなさんも双眼鏡片手にバードウォッチングを楽しんでみてください。
では、また鳥だよりVol.3で。
2018年04月24日【アクティブ・レンジャー古館の鳥だよりVol.1/2018】
三陸復興国立公園 宮古 古館 百合子
屋外業務をしていると、様々な鳥に出会います。
そこで、花だよりに続いて【鳥だより】もお届けいたします。
先日4/14は、浄土ヶ浜ビジターセンター主催の自然観察会があり、15名の参加者と一緒に春の花を楽しみながら私もスタッフとして同行してきました。
カタクリやヤマエンゴサクなど足元の花がメインの観察会でしたが、桜も咲き始めていました。
メジロやシジュウカラなどが桜の花蜜を吸いに来ており、野鳥のさえずりを耳にし、持参した双眼鏡で野鳥の姿を追いかける参加者もいました。
私は観察会サポート終了後にもう一度同じ道をたどり、さえずりのするほうへ。
メジロの撮影に成功しました!
やや強く冷たい風が吹く中ではありましたが、桜の枝を器用に移動しながら花蜜を吸っていました。
三陸復興国立公園では海岸の国立公園なので、ウミネコやウミウなどの海鳥はもちろんですが、森の中で活動する鳥など様々な野鳥が見られます。
【イスカ】
こちらは、先月3月13日の早朝に撮影したイスカ。普代村の海岸にあるアカマツにとまっていました。
イスカは日本には主に冬鳥として渡ってくる鳥で、鮮やかな赤い体色と上下のくちばしが交差しているのが特徴的です。
この辺の海沿いにも飛来しているようなので、また今年の冬に出会えるといいなぁ。
みなさんも双眼鏡片手にバードウォッチングを楽しんでみてください。
では、また鳥だよりVol.2で。
2018年04月03日アクティブ・レンジャー古館の花だよりVol.2/2018
三陸復興国立公園 宮古 古館 百合子
花粉症の古館です。この時期の屋外業務にはマスクが手放せません。
外に出るのがつらい時もありますが、植物(特に花)が好きな私にとっては一番大好きな季節の到来です。
さて、浄土ヶ浜園地内ではカタクリが咲きました。
【カタクリ・自然歩道沿いや臼木山 18/3/30】
さらに、キクザキイチゲも咲き始めました。
【キクザキイチゲ・自然歩道沿い 18/4/3】
色々と春の花が咲き始め、桜の状況が気になるところですが...
つぼみがほころんできていました。開花の便りが届くのはもう間もなくでしょうか。
桜が満開になってお花見で賑わう頃が待ち遠しくなりました。
【浄土ヶ浜ビジターセンター・春の自然観察会の様子 2016/4/16】
ではまたVol.3の花だよりで。
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http://jodogahama-vc.jp/
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みなさん、こんにちは。梅雨まっただ中、いかがお過ごしですか?
私は、今年秋に植える予定のハマヒルガオとハマエンドウを種から育て中です。
植える場所は、田野畑村の明戸浜に昨年整備した明戸浜園地内。
初夏から夏にかけて浜辺を彩る花として、訪れる方々に愛されている花です。
【左:ハマヒルガオ、右:ハマエンドウ】
私自身、種から海浜植物を育てるのは初めてのこと。
種は昨年の夏に明戸浜で採取したもので、発芽・生育のためのコツは岩手県立大学の先生から伝授いただきました。
まず、発芽促進させるため、やすりで種の表皮をまだら状に削っていきます。
大きさは、ボールペンの先よりもちょっと大きいくらい。
(左:ハマヒルガオ、右:ハマエンドウ)
それを、これだけの数削ります。福地自然保護官と2人で削っても3時間弱かかりました。
そしていよいよ、ポットに種まき。
土が乾かないように毎日水やりをしなければなりませんが、種をまいてから雨の日が多かったため、その辺はちょっと楽をしています。
そして、ついに...!!!
【左:ハマヒルガオ、右:ハマエンドウ】
10日目にして芽が出ました。嬉しいものです!!
このあと、育苗をお願いしているパークボランティアの方々の手に渡るまでは保護官事務所で育てるので、随時生長記録をお伝えできればと思っています。
可愛くて仕方がなく、なんだか親になった気分です。
ではまた、Vol.4で。