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アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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十和田八幡平国立公園 十和田

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2007年01月10日自然の力

十和田八幡平国立公園 十和田 村田 野人

 あけましておめでとうございます。十和田のアクティブレンジャー村田野人です。本年もよろしくお願いします。
 今日のAR日記は脅威的な自然の力の話です。

 周りの人から「十和田湖は多いよー」「雪が多いよー」と言われていたわりに、ほとんど雪のない正月を迎え、「雪かきなくて楽でいいなぁ」と、のほほんとしていましたが・・・、先日の発達した低気圧のおかげですっかり冬景色に戻りました。

 そして、低気圧の大風で倒木があったというので、十和田神社の参道へ行ったところ・・・


幹の途中から折れたサワラ


参道に倒れたイタヤカエデ


下敷きになった電線

 けっこうすごいことになっていました。電線は切れ、折れた幹の先端は地面に30?近く突き刺さっていました。

 自然公園財団の方に倒木を細かく切ってもらい、我々はそれをトラックへ片づけました。倒れたイタヤカエデは小さく切ってもらったのにかなり重く、凍った幹をたたいてみるとカンカン、コンコンと澄んだ音がしました。イタヤカエデの材は堅く、一般に、こけしや木のお椀などに使われるそうです。


作業風景


本日の成果

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2006年12月27日冬の自然観察

十和田八幡平国立公園 十和田 持塚 陽子

 今日は発達した低気圧のために大荒れの天気となっています。まるで台風のような雨風が事務所の窓をたたきつけていました。その雨もいつの間にかみぞれに変わり、夕方15時を過ぎると雪へと変わりました。

 一方、昨日の十和田湖はとてもいい天気でした。事務所の窓の外をふと見た十和田のもう一人のARの村田さんが、近くの木にキツツキの仲間である「アオゲラ」が飛んできたのを見つけました。絶好のシャッターチャンスとばかりに村田さんはカメラを構え、私は双眼鏡で観察していました。




どうやら、まだ木に残っている実をついばんでいるようでした。




アオゲラは何の実を食べているんだろう?
…必死に記憶をたどりましたが、何の木であるか全く検討が付きません。
勉強不足でした…。
というわけで、その後外に出た時に早速確かめに行ってみました。
同定の手がかりになる葉はもう落ちてしまっているので、冬芽や葉痕(枝に付いている葉の落ちた痕)をよく観察してみると、深いU字型の葉痕と、その中に赤くて丸い冬芽があります。

写真を撮らなかったので、絵を描いてみました。
こんな感じです↓ さて、これは…?



正体は、「キハダ」と判明しました。
キハダはミカン科の樹木で、内樹皮が黄色で苦く漢方薬(胃腸薬)として利用されていることで知られています。
キハダの冬芽と葉痕は、まるで顔のような面白い形をしています。ちなみに、「顔」の鼻のように見えるのが冬芽です。そして目と口に見える部分は維管束の痕で、水や養分が葉と枝を往き来していた部分です。

冬芽と葉痕が顔のように見える樹木は結構あります。今年の12月3日に開催した冬の自然観察会の準備で冬芽について調べたときにそのことを知ってから、この面白い「顔」をつい探してしまうようになりました。

皆さんも、晴れた日にはいろんな冬芽の「顔」を探しに出かけてみませんか?

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2006年12月15日十和田湖畔

十和田八幡平国立公園 十和田 持塚 陽子

 十和田湖には、美しい景色を求めて毎年たくさんの人が訪れます。湖を見下ろせる展望台は6箇所あり(瞰湖台・御鼻部山・滝ノ沢・紫明亭・発荷峠・甲岳台)、湖畔沿いを歩く歩道からも素敵な景色が望めます。ところが、そんな美しい景観を乱しているものがあります。それは、使われなくなって放置されたままになっているボートです。国有林の中に不法に置かれているボートも問題となっています。

 おととしからそれらのボートを何とかしたいということで、ボートの現状調査が行われており、昨年の7月と今年の3月にはアクティブレンジャーが調査を行いました。【昨年7月の調査→7/67/8

 そしてまた時期をずらして12月に調査をすることとなり、先週と今週で行いました。自主撤去されたものや、地域の人たちの清掃活動によってゴミが片づけられた場所もありますが、使われていない放置ボートは相変わらず同じ状態で置かれています。この問題は、国・県・市町村・地元自治体・漁協など関係機関が集まった協議会によって話し合いが行われており、撤去や放置防止の呼びかけが行われてきました。今後は持ち主の確認をし、持ち主がわからないものの撤去や、使われているボートの置き場の整理が検討されます。
調査の合間に、色んな発見や拾いものもしました。


湖面に並んでいる浮きは、十和田湖で行われているサクラマスの刺網漁。


湖岸に流れ着いた水草。(フサモかホザキノフサモでは?)水の底で水草の群落がゆらゆら揺れている光景を見てみたくなりました。


雪の上にたくさんのヤマブドウが落ちているのを発見!見上げると樹上にたくさん蔓がからまり、まだまだたくさん実が付いていました。今年は豊作だったのでしょうか?



ボートの調査をしながら、十和田湖の美しい景色に見とれてしまいました。
十和田湖の良さを改めて感じた数日間でした。

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2006年12月12日冬の十和田湖 西湖畔 自然観察会

十和田八幡平国立公園 十和田 村田 野人

 先日、12月3に十和田自然保護官事務所、今年度最後の自然観察会、「冬の十和田湖西湖畔自然観察会」を開催しました。サブテーマは 「生き物たちの冬の世界をのぞいてみよう」 です。普段あまり見ることのない冬の十和田湖の自然を見てもらおうということで企画しました。
 当日はあいにく、雪まじりの曇り空という天候でした。一般参加者の方14名、他にスタッフとして八甲田地区パークボランティアの方7名に来ていただきました。


開会式

 講師は秋田県自然保護指導員で、日本自然保護協会認定の自然観察指導員でもある山仲芳雄さんにお願いしました。山仲さんは観察会を開いた十和田湖の西湖畔に住んでいて、付近の自然と仲がよいので、講師と場所の組み合わせは最高でした。
 雪が降ったりやんだりで足跡が消えてしまうため、アニマルトラッキング(*)は集合場所の大川岱駐車場でちょっとしかできませんでした。その代わり野鳥や冬芽の観察は十分できました。レンジャクが食べるというオレンジ色のアカミヤドリギの実、芽鱗(がりん)という防寒具で身を包んだトチノキ(ねばねば)やキタコブシ(白くふわふわ)の冬芽、などなど、興味深い解説を聞きながら3時間かけてゆっくりと湖畔の歩道を歩きました。

(*)アニマルトラッキング・・・雪の上などに残された動物の足跡から、どの動物が、いつ、どの方向に歩いたか、などを読みとる自然観察の手法の一つ。


アカミヤドリギ観察中


アカミヤドリギ


大川岱桟橋からの十和田湖


冬芽の観察


キタコブシの冬芽


 今年は十和田八甲田地区が国立公園に指定されて70周年目の記念すべき年ということで昨年の3回より1回増やし、四季に合わせ4回の自然観察会を行いました。参加した皆様には楽しんでいただけたでしょうか。来年も充実した観察会になるように努力します。よろしくお願いします。

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2006年12月05日休屋でバードウォッチング

十和田八幡平国立公園 十和田 村田 野人

 先月末くらいから十和田自然保護官事務所の周りでも本格的に雪が積もり始め,十和田湖の休屋地区は非常に静かです.けれど,御前ヶ浜の付近だけはオオハクチョウを始めたくさんの水鳥たちで非常ににぎわっています.

おなじみオオハクチョウ

カモメ・・・の仲間もちらほら

ホシハジロ

ホオジロガモ

 中でも最近のお気に入りはホオジロガモです.このカモは頻繁に潜水しますが,十和田湖は水が澄んでいるので風が無くて波が静かな時なら潜っている姿を撮影できそうなのでねらっています.

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2006年12月04日今年最後の瞰湖台からの眺め

十和田八幡平国立公園 十和田 持塚 陽子

 11月25日、十和田湖畔の休屋と宇樽部を結ぶ宇樽部トンネルが開通しました。休屋?宇樽部間は、今までは急カーブの続く山道を通らなくてはならなかったのが、トンネル開通によってスムーズに行けるようになり、車での所要時間も半分ほどになりました。宇樽部の自宅から十和田自然保護官事務所のある休屋まで毎日通っている私にとっては待ちに待った開通でした。

 そして、12月1日朝9時から、もとの山道の方の道路が冬期閉鎖となりました。この道には、途中「瞰湖台(かんこだい)」という、素晴らしい十和田湖の景色が見られる展望台があります。よく観光用のポスターやパンフレット等で、ここから撮影した写真が使われています。私も、ここからの眺めがとても好きです。トンネル開通で交通は便利になりましたが、冬の間、瞰湖台へ行けなくなってしまうのが少し残念です。でも車が通らなくなって、森に住む動物たちは、これで静かになったと喜んでいるのかも知れませんね。

 12月1日の朝、今年最後の瞰湖台からの眺めを見届けてから出勤しました。


瞰湖台左手側:中山半島



瞰湖台正面:十和田湖の最深部(水深327m)



右手側:御倉半島 こんなポスター見たことありませんか?

※写真はすべて12月1日の朝に撮影したものです。
雪で真っ白になった外輪山がとてもきれいでした。

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2006年11月16日すっかり冬景色

十和田八幡平国立公園 十和田 村田 野人

 各地から雪のたよりが聞こえてくる今日この頃,十和田自然保護官事務所で管理しているトイレ,インフォメーションセンターの冬支度が急ピッチで進んでいます.追いかけるように八甲田では30?ほどの積雪がありました.


冬囲いをする国立公園協会の方々


冬囲い完成

 そんな中,ロープウェイの山麓駅付近でホオジロを見かけました.雪がもっと積もれば里に下りると思うのですが,随分のんびりしています.


ホオジロ♂ ススキの種を食べていました.

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2006年11月08日白神山地リター回収

十和田八幡平国立公園 十和田 持塚 陽子

 先日、西目屋自然保護官事務所より協力依頼を受けて、白神山地のモニタリング調査のお手伝いに行きました。内容は、月に一度行われているリター(植物の落葉・落枝・種子など)の回収で、今月は今年最後の回収となり、同時にリタートラップの撤収作業も行いました。回収したリターは、乾燥、分類し、重量を測定してデータとして整理されます。
(西目屋の工藤ARの日記もご参照下さい。【リタートラップ設置】 【リター回収】

 白神山地と言えば、ブナを中心とした自然豊かな森。アクアグリーンビレッジANMONから未舗装の道路を車で1時間以上走ってようやく登山口に着きました。白神山地の森の奥深さを感じました。




 モニタリングサイト(トラップを設置している場所)は3箇所あり、私は登山口に近い方の2つのサイト、櫛石山尾根と櫛石山中腹部(通称クマゲラの森)での作業をお手伝いしました。登り始めはとても急でハァハァ言いながら登りましたが、尾根に出て、すっかり葉が落ちたブナ林の中を落ち葉のカサカサする音を聞きながら歩いていたら、とても爽やかな気分になりました。この日の天気は穏やかな秋晴れ。寒さを覚悟して行ったのですが、逆に歩いていると暑いくらいの陽気でした。




 さて、ブナの葉が落ちているということは…?

 リタートラップにもたくさんの落ち葉がたまっていました。決して重くはありませんが、リュックサックは回収した落ち葉でパンパンでした。




 作業は順調に進み、15時に下山しました。
 見通しの良くなった林の中で、黄色に色づいたオオバクロモジや鮮やかな緑色のシダ類が光に照らされてきらきらしている様子が、すごく印象に残っています。


  クマゲラの森の様子

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2006年11月02日ネズミじゃないよ.

十和田八幡平国立公園 十和田 村田 野人

 10月27日に鳥獣保護区の制札の位置確認を兼ねて巡視に行ってきました.その途中,水路から泡がブクブクと出ていたので,しばらく注目していると・・・こんな動物が水の中から現れました.



 この動物はカワネズミです.名前はネズミですが,モグラの仲間です.青森県レッドデータブックによると,主に山地の渓流に棲み,潜って小魚や水生昆虫を食べる生活に適応しているそうです.なんと体の一部が耳栓の機能を果たすようになっているとか.


水生昆虫を食べています.


前足で器用に押さえていますね.


おかわりをとりにいきました.

 1930年頃までは,平野部の小川でも生息していたという記録はあるそうですが,今では森林の伐採による渓流環境の悪化などで深い森の渓流でしか見られないそうです.

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2006年10月23日仙人岱

十和田八幡平国立公園 十和田 持塚 陽子

昨日22日は、八甲田地区パークボランティアの皆さんと一緒に、登山道のロープ柵撤去作業を行いました。場所は、北八甲田の仙人岱で、登山口の酸ヶ湯(すかゆ、と読みます)温泉から1時間ほど登った所です。ここから北八甲田の主峰大岳へと向かう登山道沿いに春から秋の間ロープ柵を設置し、冬の雪が降る前に撤去しています。


撤去作業をするパークボランティアの皆さん


今年の6月にも、パークボランティアの皆さんと設置しました。
このロープ柵、残雪期には登山者の道しるべとなります。雪渓に刺した鉄のピンは雪解けと共に倒れてしまうので、この時期、パークボランティアの皆さんが定期的にパトロールし、ピンを立て直して下さいました。


2006年6月4日


雪が解けてお花畑が広がる夏には、湿原への立入防止柵になります。雪解けが遅かった今年は、春の花と夏の花が一緒に咲いていました。


2006年8月20日


そして秋。紅葉のピークが過ぎ、21日には霧氷が見られた八甲田山。
もう冬はすぐそこです。
今日は天気があまり良くなく、大岳へ登るのはあきらめることになりました。今年の登り納めかも知れない、ということで、作業の後すぐに下山するのがなんとなくもったいないような気がして、仙人岱の山小屋で、昔の八甲田山の話をパークボランティアさんに聞いたりしながらお昼ご飯を食べ、天気が悪くなる前に足早に下山しました。

短い夏は本当にあっという間に過ぎてしまいました。
また、長い長い冬がやってきます。

ちなみに、奥入瀬・十和田湖の紅葉は、今だんだん深まってきているところです。

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