ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

東北地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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十和田八幡平国立公園 十和田

398件の記事があります。

2008年12月15日ペレットストーブとの再会

十和田八幡平国立公園 十和田 村田 野人

 先週、一週間、環境省が主催する「自然解説指導者研修施設展示コース」に参加させていただきました。その様子はあとでお伝えするとして・・・。本日は研修中に溜まった書類やメールの整理などをしておりました。そんなパッとしない内勤の中で、いつもより輝いて見えたのが、うちの事務所のペレットストーブ。

ペレットストーブ
 研修先の静岡から十和田湖へ戻ってきて寒さが身にしみるせいか? 一週間も会わなかったせいか? いつもは、めんどくさいと思いながら行っている点火前の炉内の掃除や、燃料のペレットから屑を取り除く作業も、楽しみながら行えました。
 ちなみに、炉の掃除を行わないと炉の中は下のような状態になってしまい、最悪の場合壊れます。新しくペレットストーブの購入を検討されている方は、業者の方から日常点検の仕方を詳しく聞いて、きちんと手入れをしてくださいね。

炉(掃除前)
 底にたまっているのは、クリンカーと呼ばれる灰の固まりみたいなものです。これを千枚通しなどで突き崩しながら、炉の底の灰処理用歯車で灰をためる所へ移動させます。


炉(掃除後)

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2008年12月11日鳥の群れ

十和田八幡平国立公園 十和田 持塚 陽子

今日は十和田湖周辺の巡視に出かけました。
日中の気温は5℃くらいと暖かかったのですが、あいにくの雨模様でした。

十和田湖の北側の車道はすでに冬期閉鎖となっているため、西岸は滝の沢まで東岸は子ノ口まで行き、主に野鳥の調査を行いました。
特にカモの仲間などが集まっていそうな、湾になっている場所などに立ち寄りながら観察しました。
車から降り、そーっと湖の方を眺めると…
いました、いました。
ホシハジロ、キンクロハジロ、マガモ、ホオジロガモ、カワアイサ等々…場所によっては80羽くらいがごちゃっとかたまって休んでいます。

そのうち、遠くの水面に黒い影を発見しました。
双眼鏡で覗くと…鳥の群れでした!
望遠鏡で覗くと…「ハジロカイツブリ」だということがわかりました!!
(写真ではわからないので、どんな鳥か知りたい人は図鑑で調べてみてね♪)
ハジロカイツブリは、十和田湖だと西側でよく見かけます。

上の写真は肉眼で見た感じ。
下の写真は、双眼鏡(倍率8倍)で見た感じ。


泳ぐスピードは意外と早く、そしてごちゃごちゃと動くので、数をかぞえるのも容易ではありません。
まだ不慣れな私は、「あ~もぅ動かないで!」とぶつぶつ言いながら数えます。

そのうち、何の合図があったのかわかりませんが、みんな次々と水へ潜りはじめます。
すると、水面には1羽もいなくなりました。




カイツブリの仲間は潜水が得意で、水中の小魚や水生昆虫などを食べているそうです。
水中でもみんながごちゃごちゃと泳いでいるかと思うと、面白くなってきます。
面白いと思いつつも、また数え直しです…。

しばらくして、またいっせいに水面に戻り、今度は長い列を作って泳ぎはじめました。

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2008年11月13日この時期にしか見られないもの

十和田八幡平国立公園 十和田 持塚 陽子

昨日、自然公園財団十和田支部が主催(東北地方環境事務所後援)で行われた奥入瀬渓流のクリーン作戦に参加しました。子ノ口~石ヶ戸の間を、ゴミ拾いをしながら歩きました。歩道だけではなく、車道沿いや、河岸に流れ着いたゴミも拾いました。参加者は40名近くと多数で、トラック1台分のゴミを拾いました。ブルーシートや車のタイヤ、釣り糸など、いろいろなゴミが落ちていましたが、量的には思ったより少ないような印象でした。



奥入瀬は、綺麗な川の流れ、可憐に咲く花々などを楽しみにたくさんの人が訪れる場所です。河岸にゴミが引っかかっていたり、花の横にゴミが落ちていることがないよう、訪れる皆さんには、マナーを守って奥入瀬の自然を楽しんでいただきたいと思います。
作業に参加された皆さん、本当にお疲れ様でした。


さて、タイトルにもあるように、奥入瀬でこの時期にしかみられないものがあります。
それは、「滝」です。
夏の間、木々の葉が茂っているためによく見えない滝が、落葉した後、姿を現します。
特にそれが顕著なのがこの「白絹の滝」。


8月の様子。滝は全く見えません。


昨日の様子。滝が姿を現しました!
写真中央に写っているのですが、わかるでしょうか?写真をクリックすると大きい画像が見られます。

今はもう、高木も低木も落葉してしまっていますが、もう少し早い時期だと、高木は落葉していますが、低木のもみじの仲間などが鮮やかに色づいています。
低木の紅葉と、林床のシダの緑、そして普段見られない滝を楽しむ晩秋の奥入瀬も最高ですよ♪

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2008年11月06日冬が来ました

十和田八幡平国立公園 十和田 持塚 陽子

11月5日、北八甲田の大岳へ巡視にでかけました。
「八甲田の上はだいぶ白くなっているなぁ」とは思っていましたが、登ってみると、山頂付近は雪が積もって真っ白で、吹きだまりではふかふかの雪が膝くらいまで積もっていました。

地獄湯ノ沢の岩の表面は、沢の水が不思議な模様に凍り、



山頂付近から下を見下ろすと、仙人岱、硫黄岳、石倉岳、遠くに見える南八甲田が粉砂糖をかぶったような景色で、



紅葉がキレイだった毛無岱にも雪が積もっていました。



とうとう冬がきました。

※もしも今の時期に登山される方は、毛無岱の木道は雪が積もり非常に滑りやすいのでお気をつけ下さい!
今後はおそらく、雪が消えることなく積雪が増していきますので、冬山装備、ゆとりを持った計画で無理のない登山をお願いいたします。

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2008年10月31日満員御礼・・・ならぬ成功御礼2

十和田八幡平国立公園 十和田 村田 野人

 前回(http://c-tohoku.env.go.jp/blog/2008/10/476.html)に引き続き、10月4日に行われた酸ヶ湯集団施設地区運営協議会主催の自然体験プログラム「燻製づくり体験&秋の田代平湿原散策」の様子をお知らせします。前回は午前中の燻製づくり体験についてでしたが、今日は、午後の東八甲田散策のレポートです。
 私、午後の散策の方は講師の外崎さんにほとんどお任せしてしまいました。というのも午後の散策の講師、外崎さんは東八甲田のエキスパートだからです。外崎さんは、東八甲田の一角、箒場で飲食店を経営されており、自然公園指導員としても八甲田、特に田代平湿原や雛岳、グダリ沼などで活躍されている方です。外崎さんとの事前打ち合わせの際に、当日の運営上の懸案事項をまとめて質問したところ、どの質問にも即答で解決方法を提示されたので、午後はすっかり安心して、外崎さんのガイドを楽しんでおりました。
 朝は雨がぱらついたり、霧も出ていたりして、天気が非常に心配だったのですが、時間が経つにつれ、雨も上がり、雲が消え、最初の散策の場所、グダリ沼に着く頃には見事に晴れました。

グダリ沼湧き口

 グダリ沼は田代牧野の中に湧きだしている川です。一面の牧草地の中を進んでいくと沼のように広く美しい川面が視界に入り、その美しさに参加者の方々から思わず歓声が上がります。水辺におりて、グダリ沼の湧き口付近で外崎さんのお話を伺いました。今年は八甲田山の湧き水が止まる事件がありました。ここグダリ沼も例外ではなく、湧水量は減ってきていて、それに伴い植生の変化も起きているそうです。

グダリ沼散策の後は、外崎さんの秘密(?)の森の広場で、お昼ご飯を食べました。

森の広場

この広場は、田代平キャンプ場の利用者がものすごく多くて、芝生のテントサイトが満杯になった時の予備のテントサイトだったのだそうです。お昼の後は田代平湿原を一周しました。秋の景色の他に、夏の花の時期のお話、田代牧野のお話、遠くに見えた上北鉱山の昔の様子についても解説していただきました。

 そして、再びバスに乗って、酸ヶ湯キャンプ場に戻ると、燻製ができあがっていて、スモーカーのフタを開けたとたんにみんなで試食会が始まっていました。特にチーズやちくわなどが好評だったようです。

試食会

 こうして、参加者の皆さんが自分で作った燻製を持って笑顔で会場を後にしたところで、「燻製づくり体験&秋の田代平湿原散策」は無事終了しました。終了後のアンケートでは、「グダリ沼が印象に残った」とか「燻製づくりは難しいと思っていたけれど少し工夫すれば楽しめることがわかりました」など、楽しんでいただけたようでうれしかったです。
 ここまで、準備期間や内容を思い出しつつ、日記を書いてきましたが、あそこでこんな助言をいただいたなぁ、とか、あそこで助けていただいたなぁ、とかいろいろな場面やお世話になった方々の顔がうかんできました。今回の成功に満足することなく、今後も協議会、八甲田に関係する方々の力を結集して、酸ヶ湯地区ひいては八甲田全体の新しい魅力を発信していければ、と考えております。実はすでに次のアイデアも、おぼろげながら、温めていたりします。皆様よろしくお願いいたします。

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2008年10月21日奥入瀬渓流マイカー規制

十和田八幡平国立公園 十和田 持塚 陽子

先週末の10月18・19日は、奥入瀬渓流でマイカー規制が行われました。
それに併せて、十和田湖畔の休屋では併催イベントが行われ、環境省からは環境企画展として、奥入瀬渓流の自然写真展とパネル展示を行いました。
写真展は、地元の方や、毎年行われている十和田湖の四季写真コンテストの入賞作品から奥入瀬の風景や動植物などの写真をお借りし、合計28点の作品を展示しました。
パネル展示の方は、国立公園や生物多様性など「自然」をテーマにしたものと、地球温暖化や京都議定書、ゴミ問題についてなどの「地球環境」をテーマにしたものを展示しました。
両日とも好天に恵まれ、イベント会場には多くの方が訪れていました。
写真展やパネル展示も多くの方に見ていただき、とくに写真展はじっくり見入っている方も見られ、好評だったようです。

写真展の様子


マイカー規制が行われている奥入瀬渓流では、散策を楽しんでいる方の姿がたくさん見られました。
車の音がしない奥入瀬渓流は、川を流れる水の音、風が吹き葉っぱがカサカサと落ちる音、野鳥の鳴き声などがより鮮明に聴こえ、“大自然の中”にいることを体中で実感できました。
散策している人たちも、のんびりゆったりと奥入瀬の自然を楽しんでいるように見えました。





奥入瀬渓流の紅葉は、これからが見頃です。
次の週末には、ピークを迎えているのではないでしょうか?
奥入瀬渓流を訪れる皆さん、車窓から眺めるだけではなく、是非歩いて散策してみて下さい!!


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2008年10月20日【実施報告】秋の雛岳自然ふれあい登山を実施しました

十和田八幡平国立公園 十和田 持塚 陽子

1週間前の10月11日、まだ山頂付近で紅葉が見頃だった八甲田で、登山の観察会を実施しました。
『雛岳』は北八甲田連峰のいちばん東側に位置する、標高1240mの山です。可愛らしい名前の山ですが、登ってみると意外と大変…。山頂までの距離は片道3kmほどと短いのですが、途中から、登山道は山腹の斜面を直登するようについているため、最後が難所です。
ちなみに八甲田の主峰『大岳』は標高1585mで、登山口の『酸ヶ湯(すかゆ)』は標高900mほどですから、600m近くの高低差となります。
『雛岳』の登山口である『田代平(箒場)』の標高は600mほどなので、こちらもやはり600mほどの高低差があるので、実は『大岳』登山と同じくらい登っていることになるのです!!
しかし最後の難所を乗り越えれば、山頂からは北八甲田の山が連なるのが一望でき、南八甲田や十和田湖の外輪山、青森市内や陸奥湾も見えます。

雛岳山頂からの北八甲田(昨年10月に撮影したもの)

今回は4つの少人数班に分かれて登山しました。
講師はパークボランティアの工藤さん、平川さん、そしてアクティブレンジャーの村田さん、私の4人でそれぞれの班を担当しました。
観察会での講師は久しぶりで、しかも登山の観察会での講師は初めてでしたのでちょっと緊張しましたが、参加者のみなさんがたくさん話しかけて下さったり、和気藹々とした雰囲気に包まれていたので、いつのまにか緊張も解け、私自身もとても楽しみながら登山ができました。

班のみなさんと記念撮影

十和田自然保護官事務所では、観察会の時には参加者に配る「しおり」を作っています。
今回は、登山の途中で見られそうな植物や木の実、きのこ、野鳥、昆虫などの写真を載せ、それらを見つけたらチェックをしていくというワークシート形式のものを作りました。
秋の森の中はとてもカラフルで、地面にはいろんな葉っぱや木の実が落ちていて、歩いていて楽しくなります。参加者の皆さんにもそんな気分になって欲しい!と思い、“持塚班”では道の途中で見つけたいろんなものを観察しながら歩きました。
自宅に帰ってからしおりを広げた時に、この日のことを思い出して貰えたらうれしいです。

最後に、班の皆さんに、「落ち葉拾い」をしてもらいました。
キレイな色の葉、面白い形の葉、気に入った葉などを拾っていただき、みんなで集めた葉を並べてみました。
ハリギリ、コシアブラ、ハウチワカエデ、ホオノキ…などなど、いろんな色のいろんな形の葉っぱが集まり、八甲田の秋の芸術作品(?)ができあがりました。

みなさんで集めたいろいろな落ち葉

観察会の日の夜から八甲田では雪が降り、「初冠雪」となりました!

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2008年10月17日満員御礼・・・ならぬ成功御礼1

十和田八幡平国立公園 十和田 村田 野人

 去る10月4日土曜日に酸ヶ湯キャンプ場で、酸ヶ湯集団施設地区運営協議会主催の自然体験プログラム「燻製づくり体験&秋の田代平湿原散策」が行われました。構想から一年、イベントに「燻製づくり」を取り入れる事を提案した当人としては、参加者の皆さんが自分で作った燻製を持って笑顔で会場を後にする姿を見た時は、感慨深かったです。

<準備>
 特に、ここ2ヶ月くらいは少々不安な日々を過ごしていました。なにしろ、燻製を全く作った事のない私が、燻製づくりを取り入れたイベントをしようというのですから・・・。燻製づくりとはどういうものか? から始まって、練習でチーズの燻製を作り、大まかな流れを決めて、必要な資材を集め、講師の方と打合せを行い、打合せに従って今度は魚の干物の燻製を作り、司会進行の原稿を作り、当日の準備をし・・・というような具合でした。思ったよりも大変だったのが、燻煙をする容器、いわゆるスモーカーを作るためのダンボール箱を集め、でした。ダンボールを下さい、と突然押しかけたにもかかわらず、裏の倉庫にあるから勝手に持っていって、と言ってくれた商店の皆様ありがとうございました。

<午前の部>
 さて、当日の様子をお知らせしましょう。
まずは、参加者の皆さんに、燻煙をする容器、いわゆるスモーカーをダンボール箱で作ってもらいました。カッターで箱を切り抜いたり、穴に針金を通したりなど、ちょっとした工作の時間です。刃物やとがった物を使うので、ちょっとドキドキしました。でも、酸ヶ湯キャンプ場の武蔵さん、パークボランティアの山本さん、気田さん、そしてもちろん参加者の皆さんが気をつけてくれたので、無事に乗り切りました。

工作の時間


スモーカーが完成したら場所を外に移し、午前の講師を引き受けていただいた八甲田ホテルの佐藤総料理長から燻製づくりについてお話を伺いました。おいしい燻製を作るためのヒントがたくさん聞けました。私は、イベントの進行だけで手一杯で、メモをとる余裕がなかったのが悔やまれます。

燻製づくり講義


燻製づくりについてのお話のあとは、スモーカーの中の網に持ってきた食材を並べました。皆さん、思い思いの多彩な食材を持ってきていらっしゃいました。ししゃも、ホッケ、サンマ、豚肉、チーズ、ちくわ、たくあんetc.…etc.…。中には、食材がありすぎて、スモーカーに全部入りきらなかった方もいらっしゃいました。残った食材を使って家でもう一度挑戦して下さい、とお伝えしましたが、再挑戦されましたでしょうか? 最後に、下の方に火をつけた燻煙材を入れ、モクモクと煙りが出てきたところで、午後の講師、自然公園指導員の外崎さんにバトンタッチしました。午後は、バスに乗って東八甲田の散策にでかけました。その様子についてはまた後でご報告します。

うまく並べられた?

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2008年09月19日十和田湖巡視

十和田八幡平国立公園 十和田 村田 野人

 本日は、十和田鳥獣保護区のうち、十和田湖周辺の巡視を行いました。密猟など違法行為の有無、壊れている看板の確認、そしてもちろん鳥獣の生息状況の調査をしながら十和田湖を車で一周します。特に、桟橋や川の河口など湖に突き出た湖岸を遠くまで見渡せる場所では、車を降りて望遠鏡で確認します。
 こういった桟橋や川の河口は、水鳥を調査するのに良いポイントですが、景色もまたすばらしいです。今日は、その中の一つ、銀山沢の河口の写真を載せます。


銀山沢河口

銀山沢は西側から十和田湖に注いでいる川で、私の中ではいつも白く濁っているという印象があります。写真でわかるとおり今日はめずらしく濁りがありません。いつもは牛乳みたいな白い水が青い十和田湖の水と混じらずに湖畔沿いに白い帯のように漂うのがみられます。ここ一週間くらい雨が降らなかったので、土が沢に流れ込むのが止まったのでしょうか?
 周囲の状況を確認しつつ、景色にしばらく見とれていましたが、写真を撮ったところでAR日記と午後の予定を思い出し、次のポイントへ向かいました。

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2008年09月18日雨の蔦野鳥の森

十和田八幡平国立公園 十和田 持塚 陽子

十和田自然保護官事務所ARは、毎週金曜日に、酸ヶ湯インフォメーションセンターもしくは蔦温泉ビジターセンターに行き、案内やガイドウォークなどをしています。
蔦温泉ビジターセンターは村田ARの担当ですが、先週は村田ARの代わりに私が行きました。

この日の天気はあいにくの雨。
ビジターに訪れる人も非常に少なく、蔦の森の遊歩道を散策している人も5人ほどでした。
ガイドウォークの参加者もなかったので、蔦野鳥の森の「沼めぐりの小路」を巡視しました。
雨の降る森の中はとても静かで、今日はいつもよりゆっくりと歩くことにしました。

沼めぐりの小路:長沼
歩道から見下ろす長沼は、水の色がキレイな青緑に見えます。


鳥の声や姿はあまり見かけませんでしたが、代わりに、雨の日に元気なカエルに出会いました。
それはヤマアカガエルでした。
ジグザクにジャンプしたり、ジャンプした時にくるっと180°回転したり、なんだかへんな動きをしていたのでよく見ると、口にミミズをくわえていました。



自分の体長よりもずいぶん長いミミズでした。
少し残酷な光景でしたが、ミミズはくわえられながらもまだ生きていて、必死に地面にもぐって逃げようともがいています。
それでもカエルはしっかりと獲物をくわえ、ゆっくりと飲み込んでいきます。
あまりに時間がかかっていたので、最後まで見届けることはできませんでしたが、30分以上かけて食べ終わったのではないかと思います。
ミミズにとっては最期の日となってしまいましたが、カエルにとってはおなかいっぱいで幸せな日だったのでしょう。
生き物の命の営みをじっくり観察できた、貴重な体験でした。

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